徒花 ADABANA

劇場公開日:

徒花 ADABANA

解説・あらすじ

長編デビュー作「赤い雪 Red Snow」で国内外から高く評価された甲斐さやか監督が、20年以上の歳月をかけて構想・脚本執筆し、井浦新と水原希子の共演で撮りあげた日仏合作映画。

ある最新技術を用いた延命治療が国家により推進されるようになった近未来。裕福な家庭で育った新次は妻との間に娘も生まれ理想的な家庭を築いていたが、重い病に冒され病院で療養している。手術を控えて不安にさいなまれる新次は、臨床心理士まほろの提案で自身の過去についての記憶をたどりはじめ、海辺で知りあった謎の女性や、幼い頃に母からかけられた言葉を思い出していく。記憶がよみがえったことでさらに不安を募らせた新次は、“それ”という存在に会わせてほしいとまほろに懇願。“それ”とは、上流階級の人間が病に冒された際に身代わりとして提供される、全く同じ見た目の“もう1人の自分”であった。

主人公・新次を井浦、臨床心理士まほろを水原が演じ、三浦透子、斉藤由貴、永瀬正敏が共演。編集に「落下の解剖学」で第96回アカデミー編集賞にノミネートされたロラン・セネシャルが参加しており、「ドライブ・マイ・カー」も手がけた山崎梓とともに共同で編集を担当している。

2024年製作/94分/G/日本
配給:ナカチカピクチャーズ
劇場公開日:2024年10月18日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

監督
脚本
甲斐さやか
プロデューサー
布川均
宮田公夫
ビックァン・トラン
赤澤賢司
上野弘之
キャスティングディレクター
杉山麻衣
撮影
高木風太
照明
後閑健太
録音
小川武
音響効果
小川武
美術
河島康
衣装デザイン
前田敬子
VFX
菅原悦史
編集
山崎梓
ロラン・セネシャル
音楽
長屋和哉
音楽プロデューサー
akiko
劇中アートディレクション
小林和史
助監督
近藤有希
制作担当
久保田辰也
ラインプロデューサー
古賀奏一郎
クリエイティブディレクター
佐倉康彦
タイトルロゴ
日高英輝
宣伝美術
日高英輝
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(C)2024「徒花 ADABANA」製作委員会 / DISSIDENZ

映画レビュー

4.5タイトルなし

2025年6月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

美術がいい。それは何であんなに従順でけなげなのかよく分からず。

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えみり

2.5特権階級の人間が自分のクローン「それ」を作り、いざという時には臓器...

2025年6月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

特権階級の人間が自分のクローン「それ」を作り、いざという時には臓器提供等を受けられる世界。
まあ、観たことがある設定だな。
しかし、「それ」が自分よりも優れた人間だったら、葛藤が起ってしまうかもしれない。
「それ」との面会が禁じられているのも分かる。
それにしても全体的にかなり退屈に感じた。
新次は結局手術を受けなかったようだが、それもかなり分かりにくかった。

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省二

2.0近未来?への警告

2025年6月8日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
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りか

2.5「徒花でも無駄花ではない」

2025年4月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

舞台の対話劇のような演出で進むのかと思えば、極めて映画的なフラッシュバックやオーバーラップ的な編集もあり、また、画面上の光と陰影のコントラストが印象的でもあり、全般的に静かに淡々と進む本作は映像作品としての表現方法を模索している実験作品的な印象が強い。

その上で、労働力としてクローンを作るなら上流階級より労働者階級じゃないのか?みたいな疑問を持った後に、そんな下々の者どもに技術を使うより、影武者のようなものを使ってでも自分自身を「延命」し、自分の影響力を及ぼし続けたいと考えるのが権力者の思考なのかな?とも思い直した。

《あだばな(徒花)》とは『大辞林』の最初の定義によれば、「咲いても実を結ばない花。外見ははなやかでも実質を伴わないもののたとえにもいう。」とのこと。本作では、クローンを人として扱うのか物として扱うのかという倫理的問題は、自らのクローンと対峙した際に、そこに見た目だけではなく「個」としての自分を見出すことができるのか否かという、現実社会では人類がまだ直面していない問題にもぶつかることを示唆している。はたして本当に「実質を伴わない」のであろうか?

「徒花でも無駄花ではない」というセリフが印象的。

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