十一人の賊軍のレビュー・感想・評価
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生きたいのか死にたいのか。
時は幕末から明治。
大政奉還後、次々に起こる官軍と幕軍の戦い。
罪人とおぼしき者たちがどちらにもいい顔したい新発田藩の策略に飲み込まれるお話。
まず全員の素性がイマイチピンと来ない。早口であいつはあーだこーだ言ってたけどついていけなかった。
そして山田孝之の立ち位置がどーにも。。。裏切って戻って裏切って戻って、逃げるけどまた戻って自爆って。。。仲野太賀の最後も、十一人目の賊宣言がなんとも言わずもがなな気がして。
さらにみんな歯が綺麗。そこが一番入り込めなかった所
これはTVの〇〇周年特番二夜連続前後編2時間ドラマとかでもうちょっと掘り下げてやった方がいいような。。。
油田掘って火つけたら自分も危ないだろ、、、っと思ったらホントにぶっ飛んだ(^_^;)
とても面白かったです。
今年ベスト!最高に面白い!
なんとなく見てみたらこれが大当たりでした!
キャストがとにかくよく、特に終盤の仲野太賀の演技は圧巻でした。
阿部サダヲ、山田孝之、野村周平も最高。
途中の賊軍たちのかけあいも楽しめましたし、尾上右近の賭博のシーンが最後に効いてくるのもたまらなかったです。
そしてIMAXでもないのに音響と映像の迫力がすこがったです。
もう二回くらい見たいと思える。
DOLBYのある劇場でみたらどうなるのか楽しみ。
来年アカデミーにくい込んでくると思います。
結局、御家老の溝口(阿部サダオさん)の権謀術数で新発田藩は救われたのだ。うーんお見事、名家老じゃ。
最後に「メデタイ、メデタイ、メデタイな」と踊る領民の浮かれぶりを見れば、藩を守ることに対していかに優秀だったかが分かる。犠牲になった者や、溝口にとっては皮肉な掛け声にも思えるが。
家老の溝口は、正に家老が成さねばならない藩の平和、安定、存続という仕事を見事にやり遂げたのだ。
そのためには鬼にもならねばならん。
その結果、領地、領民、家臣、そして幼い領主をも守り抜いた。コレを名家老と言わずしてなんと言えよう。
とはいえ、溝口の計画全てがトントン拍子でうまく行ったわけではない。
同盟軍が城内から引き揚げるまでの1日か2日、官軍を足止めする計画も、不測の事態が生じて順調にはいかない。
賊軍を無罪放免するのがウソなのが、入江たちの立ち話でバレちゃうし、娘は砦の入江んとこ行っちゃうし(^^)、同盟軍は、なかなか出てかないし、塹首したのがコロリ患者だったのがバレて、そのうえ幼い殿が何か喋っちゃうし、うまく引き入れた官軍の山縣のヤローには砦の官軍壊滅の責任に中野太賀の首持って来なきゃならないし、もうテンワヤンワだ。
なかでも溝口にとって1番の想定外は、娘の自害だろう。妻にも自分に触るなって言われちゃうし、僕も一瞬 ボウ然としてしまったヨ。
溝口もある程度の犠牲は覚悟していたのだろうが、藩を守るためとはいえ、コレは溝口にとって、余りにも大きな犠牲だったろう。溝口スゲー可哀想 (ノ_・、)
話は変わるが、映画がなかなか終わらないと思った。
もうボチボチ砦の官軍やっつけて、そろそろ終盤かな?なんて思ってると、次から次へと想定外の事態が引き起こって、スゲー面白いんだけど映画が全然終わらない。
映画が終わって明るくなった時の第一感は、「なんかスゲー疲れた」である。
あと、山田孝之さん生き残ると思ったら、逃げずに戻ってやられちゃった。
それと、数えてなかったけど、罪人自体は10人だったのねと思った。
時代劇が熱い!!!
たまたま死罪で囚われていた十一人が新発田藩家老の策略で、
無罪放免を餌に砦の護衛作戦の任につくことに…
ただただ無罪のために、生きるために…
官軍の侵攻を防ぐ中で団結していきつつも、
仲間がどんどんやられていくのが、
昔の任侠ものの時代劇版みたいだなー、
と思いながら観ていましたが、
鑑賞後に解説読んだところ、
ー 「日本侠客伝」「仁義なき戦い」シリーズなどで知られる
名脚本家の笠原和夫が残した幻のプロットから ー
とのことで、なるほどー!でした。
これぞ、エンタテインメント!!
仁侠娯楽時代劇の面白さでした。
だいぶグロいところは苦手でしたが…
しかし、いつもながら、
白石監督は役者さんを良い顔で撮られるなぁ…と思いつつ、
今回は仲野太賀さんが、本当に素晴らしかった!
今年の個人的最優秀男優賞です!!
コメディもシリアスも達者に演じられる仲野さんを観ながら、
なぜか先日鬼籍に入られた西田敏行さんを思い出してしまい
涙が出てしまいました。
それと、もう一人、本山力さんの立ち回りがハンパなかった!
最高にカッコ良い爺っつあん。
その美しい殺陣の所作をずっと観ていたかったです。
時代劇が熱い!!!
首
2週続けて日本の歴史もの映画が立て続けに登場してきて中々面白い期間だなーと考えながら鑑賞。
賊軍と呼ばれる悪党たち含め多くの人間の思考が入り乱れる群像劇で2時間半とボリュームたっぷりにお送りされる時代劇で堪能させていただきました。
白石監督らしくグロ全開のチャンバラが繰り広げられるので惨さが惜しみなく発揮されていたのはとても良かったです。
特に太賀さんと本山力さんの殺陣は見応え抜群で、血みどろになりながら刃が体に貫かれながらも奮起する姿には手に汗握る展開でしたし、終盤足掻きに足掻きまくる兵士郎の鬼気迫る表情込みで感情が揺さぶられました。
砲弾もガンガン飛んできますし、クリーンヒットで体がバラバラになりますし、爆破シーンも大盤振る舞いの如くたくさん流れますしで豪華な映像が繰り広げられていて嬉しかったです。
油を用いての大爆発シーンなんかウッキウキで待ってましたし、見事に爆破してくれるのでここだけでも満足度はとっても高かったです。
十人の悪党と浪士たちそれぞれにフォーカスを当てるためには仕方なかったんだと思うんですが、それ込みでも登場人物の印象がブレブレになってしまったのは惜しいところです。
全員がそれぞれ特殊な力を持って戦場に適応していく感じの話だと思ったら、非戦闘民の方が全体的に多く、辻斬もエゲつない力を発揮するのに離脱するシーンが多かったのはもったいなかったです。
政とノロが義兄弟のような感じで徐々に関係性を深めていくのは良かったです。
実の兄に似ているから政に懐いていたノロでしたけど、政を助けてからは本当の兄弟のように見えてきて、覚悟を決めるシーンなんかカッコ良すぎて痺れました。
兵士郎は筋が通った真っ直ぐな男で、どのシーンでも最前線に切り込んでいく姿に惚れ惚れしました。
キャストになぜか芸人さんがちょくちょくいるのはおそらく監督の好みだとは思うんですが、せいじさんは別にせいじさんじゃなくても良いと思いましたし、若干残る関西弁が舞台的にはノイズになったかなーと思いました。
ナダルさんは迫真の表情自体は良いんですが、いざ喋ると感情が乗り切ってないのでお笑いになってしまうのが良くも悪くもってやつでした。
ゆりやんは…必要でしたかね…?あそこにカメラワークを割くのははっきり言って無駄でしかなかったような…。
大いに楽しませてもらいました。
新機軸の時代劇がたくさん出てくるのは日本人として嬉しい限りです。
時代劇には容赦のないグロが必須だなと改めて思いました。
鑑賞日 11/1
鑑賞時間 17:10〜19:55
座席 A-1
心熱く涙した! 賊軍の十一人目、誠意ある覚悟に男気を感じた!
白石和彌監督の最新作!
劇場予告を見て、1日も早く鑑賞したいと期待しておりました。
公開初日に休みとって行きましたが 期待通りの大変満足な仕上がりでした。
ありがとうございました。(*´ω`*)
良くこんな話を見つけたなっていうか、展開流れを創ったなと思います。
時代劇ってもう古い?? いやいやそんなことは無いね。
前作の”碁盤斬り”もそうでしたが 作り手が新しい風を吹き込む事で
ワクワク感が立ち起こります。
人としての思い行動、何故 今それをするのか、
どの様に生きて行くのか、スジのある人の心(仁義)を1本太く入れて描くことで
この新時代劇は完成されているのだと感じます。
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(話展開)
日本近代史上最大の内戦、1868年(慶応4年 / 明治元年)に起こった戊辰戦争。
新政府軍(官軍側)と対立する奥羽越列藩同盟(旧幕府軍ら賊軍側)。奥羽越列藩同盟へ渋々加入していた新発田藩が、新政府軍(官軍)への寝返りする流れ展開を描く。表向きは来藩した同盟軍へ同志を貫いている様に、戦に加担するかに見せかる。しかし殿の官軍側への御意志があり藩内を激しく動揺させることに。
官軍側が1日ズレ程の遅れで新発田藩に着いてしまうため、
領地果ての砦にて 長岡藩になりすまし 官軍側と交戦足止めさせる作戦を企てる。もちろん誰も敵わぬ官軍と戦うものはおらず、新発田藩にいた罪人を急遽藩命令により砦を守る役目を与える。それは無事に任務を終えたら無罪放免の特赦される約束でもあった。
砦にて集められた罪人たちの 壮絶な死闘が始まるのであった!
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(良かった場面)
・爆破場面全般。中々良い破壊っぷり。見ていて素晴らしい。
CGも多用しての絵ですが破壊の様、飛び散り方がイイですね。
・雨の日夜の橋の爆破。もう誰が誰何だか分かんねぇ事に成ってるけど
兎に角遣りたい事は分かった。あれは結構大変な撮影だったと思いました。
この吊り橋みてて感じたのは、映画”恐怖の報酬”を思い出しましたね。
あの ニトロ運ぶトラックが激流にかかるボロ橋わたるんですが あれとよく似た感覚を味わいました。
・湧き上がる井戸油を流して爆破炎上作戦。実際はある程度は燃え広がるだろうけど爆発炎上は無いと思うのよ。ダイハ-ドのビル爆破時みたいに逆流火炎で爆破場面入れてるけどあれは起こらないよね。でもその発想 見てて面白かったです。
・切腹?でも切腹しないw
溝口内匠:役 阿部サダヲさん、この人らしい役処。ありそうだわ。
最後まで 決断意思がフラフラで。藩内の民の事を思うと分からないでもないが この裏切り行為。 まさしく切腹モノですな。
・官軍側 水本正鷹:役 ナダルさん。お笑い系の人が出ているからとか とやかく言ってる人が居る様だけども それが一体どうしたのさ。スッゴク顔の険しい眼差しは良かったよ。前から役者向きの顔だと思ってた。ブラックレインに島木譲二さんも出てたし、鉄道員に志村けんさんも出てる。各場面に良い味が出てるならそれで良いのではないかな。
・さだ(政の妻):役 長井恵里さん
女郎屋に居たが、なつからお金を受けとる時の場面がよかった。
耳が不自由の表現と、夫の思いに触れる場面が良い。
(心熱くした所)
・入江数馬:役 野村周平さんの 命を擲ってでも必ず無罪放免特赦の約束を守る。騙すような恥ずべき行いをして本当に申し訳なかった・・・罪人達を前に頭を地面につけて謝罪する場面。人として成すべき事をする、真っ当な姿が心に響いた。
・爺っつぁん:役 本山力さんの戦い振りが凄い!
長州出身の剣術家で強盗殺人を犯した人って設定。とにかく殺陣がスゲ-!
他の連中の戦いをよそに一人バッサバッサと斬っていく姿がカッコイイ。
メッチャ頼れる活躍振りに心が燃えたわ。
・何と言っても ココ。
鷲尾兵士郎:役 仲野太賀さんの最後の活躍。
”俺が11番目の賊軍だぁ!” 刀を握った手を抜けないように紐で硬く縛って相手へ特攻して行くところですね。
あの場面は台詞含め心熱く涙しましたわ!
今 絶好調のアクション時代劇の決定版!
是非、ご家族揃って
劇場へどうぞ!
誰の視点でみるか
雨の中、日本最古のシネコンで観ました。
(大森ではないです)
妻を新発田の藩士に手籠めにされ、怒りのあまり藩士を殺害して罪人となった政、および決死隊仲間の罪人の視点で観たら、溝口は保身しか頭にない冷酷な裏切り者、藩士で決死隊のリーダー、鷲尾にとってもそうだろう。
でも、新発田のような小藩で、近隣を大国に囲まれて常に苦渋を強いられている環境では、頭を使って生き延びるしかない。保身も、自分がいなくなったら藩の舵取りをする人がいなくなるからではないか。現に新発田は戊辰戦争では戦場になること無く、溝口は領民たちから大変に感謝されていたのは、ラストで描かれている通り。
主役は政・罪人たちなので彼らの視点で見てしまうが、対家老(藩)としては描かれ方はフラットで、罪人側・家老側のどちらか一方に肩入れするようになっていない。
人物も、家老をいかにもな「悪役」ともわかりやすい「名家老」とも描いていないし、罪人達も美化も露悪的にもしていない。
決死隊の構成は、そもそも死罪だった罪人達と、リーダーは藩の方針と異なる同盟派支持で不穏な動きをする鷲尾、彼は官軍討伐なら喜んで出向くだろうし、戦死すれば藩にはむしろ一石二鳥。もうひとりの若侍はコマッタチャン。それに示しをつけるために家老自身の娘の許嫁をつける。
切羽詰まって城内で首をはねた人々は、コレラの罹患者
犠牲者は藩士3人と死罪の罪人、コレラ患者だけで、他の領民は傷つけられていない。
領民から見たら溝口は小藩の被害を最小限に抑えた、名家老なのだ。
頭の良い名家老だけど、小柄で童顔で声が高くてちょろちょろ動く、人として軽そうな感じなのがリアル。こういう一見与しやすそうな人のほうが警戒されずにいつの間にか重要な位置にいたりする。阿部サダヲはこういう役がぴったり。
ラストマイルの、巨大通販会社に翻弄される運送会社の支店長と若干通じるものがありました。
溝口自身も娘婿を失い、娘に自害され、妻からは鬼と白眼視される。
個人として大きな犠牲を払っている。
家老として冷酷なことをせざるを得なかったので、家老としてその報いを受けねばならない。最初から覚悟の上で甘んじて受けたよう。筋が通った人物に見えます。
そして政の視点で見ている我々観客は、溝口の因果応報だ、と溜飲を下げたりする。
大義のためには小義は犠牲にする、それはそうなのだろうが、犠牲にされたものはたまったものではない。蟷螂の斧かもしれないけれど、甘んじて受けることはないのだ。
なつとノロが生き延びて、家老の娘からもらった大金を手つかずで(そう見えました)政の妻に渡すラストで、下層民ではあっても人である心意気が示されたのと、理不尽にどん底に突き落とされた妻が救済されたことで、観客として気持ちに収まりがつきました。
家老の娘が婚約者を追ってのこのこ戦場に来た場面は余分と思っていたが、このためだったのか。
罪人達はひとりひとり個性はあるようだけど、それが活かしきれていたかどうかは疑問
ドンパチは派手で大規模、クライマックスが2度もあってスゴイと思ったが、首が飛ぶ腕が飛ぶ肉片が飛び散る、スプラッタ残虐シーンが凄まじくて見ていられず目をつぶったところが多々ありました。
上映時間が長い。若干ダレるところがあって時々集中力が切れた。
芸人さん大量投入、観客サービスとか話題作りかもですが、出しすぎでは。
芸人さんのきらきら衣装とか中折れ帽、映画の雰囲気にあってなくて浮いてて異様でした。
銃一任の賊軍
銃なんか持たせたら、「大軍相手に放免より、侍3人殺して脱走しよう」って奴も出そうだが。
序盤で政をはじめ何人かの罪を犯した経緯が描かれる。
だが、時代言葉や方言に加えてBGMや効果音と被って分かるような分からないような。
これは全体を通して続くし、残りの罪人は台詞で軽く触れられる程度。
本質的な悪かどうか判然としないので、モヤモヤする。
そうこうしてるうちに次々と減っていくのだが、特に思い入れもないので感情も大きくは動かない。
というか、絆を深めるような描写はほぼ無いのに兵士郎は罪人の死にキレまくり、政も危険を知らせに舞い戻る。
死線を共にした連帯感として納得はするが、気持ちは乗り切れない。
罪人だけでも人数が多いし、入江やら御家老まで描くので全体として人物が薄いのが残念。
それ故か、タイトル回収に震えることもなかった。
素人集団の泥臭い戦いぶりは良かった。
ただ、SEが安っぽかったり、鉄砲の命中率が高すぎたり、兵士郎が強すぎたりは気になる。
罪人どもがいつ銃の扱いなんて覚えたのかも不明だし、橋もあんな中央で爆破させる必要がない。
乱戦では誰が何やってるか分かりづらいのも難点。
何人か演技が棒なのもノイズで、ナダルは下手ではないがナダルというだけでノイズ。笑
ナレーションは声なのか読み方なのか演出なのか、何かが浮いてた。
とはいえ長尺ながら退屈はしなかったし、人物を斜めに捉えるなど画づくりに魅力はあった。
爺っつぁんもカッコよかったし。
それにしても、政はよく殺されないなと思うし、引導は最後まで念仏唱えてただけだったな。
良かった。いいんです。でも比べちゃうんです。
白石組、碁盤斬りに続く時代劇
全て魅せます白石監督、破裂する体、切れた手首に骨の断面、グロ描写満載、どんどん期待が膨らむ。
色んな方がレビューしてる通り、キャラクターの深掘りが薄く、感情移入出来にくいなぁ。
でも長い時間を感じさせない良い映画でしたよ。
それはもう。
阿部サダヲ演じる溝口が無表情で農民の首を刎ねる狂気、仲野太賀の兵士郎の鬼気迫る殺陣、甲高い声でいやらしく溝口を問い詰める斎藤役の駿河太郎、すぐに殺されちゃう音尾さん(役名すらわからない)
出演者みんな良かった。
でも、でも、でもやっぱり比べちゃうんです。
七人の侍や十三人の刺客と、、、
この手の映画はやっぱりカタルシスが重要な推進力になると思うんだけど、こいつは絶対ぶっ殺す。と思わせるキャラが弱く、ちょっとずつサイズダウンした感じが否めない。
そんなこんなで上記2つの映画をまた観たいと思わせられたことでマイナス⭐️一つとしました。
雑感、
・大砲の球が飛んできた時、思わず避けちゃう。
・兵士郎の殺陣の始めの人差し指を立てるポーズ、知る人ぞ知る流派なんだろうな、知ってる人教えて
・グロ満載だけど、エロはなかったなぁ。
・本山力演じる爺っつぁんで、七人の侍で言うところの木村功さんかな〜。
カタルシス、プリーズ!
お客さん、少ないです。ガラガラです。
マジで、すっからかん。
でもでもでも。
それも、しゃーないか!
って言うw
建て付けの昭和感が半端ないんですよ、悪い意味で。CIAにハシゴ外されただけじゃなく、最後はNATO空軍機の空爆で殲滅される特殊部隊、的な。
ラストの駆け足も、切り替え早すぎて笑うしかないし。
城下を戦場にせずに済んだから良しとする?
イヤイヤイヤ。
このお話の流れからは、守りたかったのは城と主君なのであって。城下町の民じゃないにゃん!
って事で。
デニーロ主演のミッションのラストショットは、スペイン軍に滅ぼされた村から皆殺しの殺戮を逃れ、カヌーで上流に漕ぎ出す子供達の姿でした。カタルシスが望めないなら、そっち系の方がw
ちょっと撮り散らかし感のあるシナリオと言い、ふた昔以上前のカタルシス無きストレスMAXの締め方と言い、エンタメとしても、社会的示唆をテーマにした作品としても、中途半端で入り込めませんでした。
唯一の燃え場面は、長州藩の剣術師範が名乗りを上げる、ってところでした。
退屈だった。
割と。
なお、仲野太賀さんの熱演は、光ってました。ものすごく!
期待値がめっちゃ大きかったから、この評価かなぁ。もっと斬り合いを見たかったです。
久々の劇場鑑賞作品のレビューです。
ここしばらく某短歌サイトに入り浸っていて、映画観てレビューを書く時間がなかったです。
結局最初から最後まで花火(なんとか玉って言ってったっけ)に頼って花火で終った印象が強かったです。
(正直パンフレット買おうと思わなくて資料がまるでないです。1100円もしたし。11人だから?・笑)
もっと外連味たっぷりの斬り合いを期待していたのですが。
せっかくの面白い設定を活かしきれなかった感は否めなかったです。
それぞれの罪人が持ち味を発揮して、侍の軍勢に立ち向かう活躍が見たかったのに。
主人公は山田孝之演ずる大罪人・政かと思いきや、 仲野太賀演ずる侍の兵士郎だったのねん。クライマックスで「俺が十一人目の賊だ!」(だったかな?)の大見得を切るところがゾクゾク(賊々?)っとしたのですが、その他はごく平凡なドンパチだったです。罪人たちの泥臭くて恰好の悪い喧嘩殺法の殺陣を見たかったの!
戦のキーパーソンとなる佐久本宝演ずるノロが、いいスパイス効かせてたこと、なつを演じた鞘師里保の日本的美女の魅力(ふつくしい♡)が清涼剤でした。田中裕子や黒木華に通ずるような。そんな感じ♡
せっかくの山田孝之の活躍が見えてこなかったの。山田さん、完全に周りに喰われてるの。
脇役のはずの岡山天音演ずる“おろしや”のかっちょよさとか、剣豪の“爺っつぁん”の殺陣の方が明らかに見せ場あったの。
イカサマ博徒の赤丹なんてもっともっと活躍の機会があって良さそうだったものを。千原せいじ演ずる生臭(スケベ)坊主とかも。せっかくの良キャラなのに。惜しい。
なーんか惜しい。惜しすぎる!「極悪罪人もっとがんばれし!」ってずーっと思ってたの。あんなんじゃなくて、斬り合いの果てに見事に散って逝ってほしかったの!
こういう合戦活劇って古くは『七人の侍』だとか、マイフェイバリット映画のひとつの『十三人の刺客』と比べざるを得ないです。
圧倒的に不利な状況を“野良犬の意地”で大逆転する活劇を期待してたの!
そういう作品と比べてみると、どーしてもこの評価に落ちつくです。
残酷描写も私にはマイルドだったし。ハウスバーモントカレーの甘口みたいな。首は飛んでたけど、もう慣れた(笑)
劇場のポスターはやけに期待を煽りまくるかっちょ良さでした。あのポスターver.のフライヤーあればなぁ。ほしぇ。鞘師里保♡のポストカードやクリアフォルダがあればほしぇ。
そして失敗したっぽい座席選び。Dolby Atmosがガン!ガン!!効いてる箱を選んだのですが、座った場所が悪かったのか、めーっちゃ頭と胃袋に響いて、劇場さんが遠慮してほしい劇場売店以外で買った飲食物をゲロッパしそうになっちゃったの。(東鳩製菓のキャラメルコーン4袋&100円自販機の無印微糖レモンティー)レビュー書いてる今でも胃がムカムカしてるです。
ちっちゃな箱に移る前に『八犬伝』観に行こうかなぁ…
【詠ってみました】
期待した映画にイマイチ乗りきれず僕ならこう撮るとか夢想
リアルすぎるのもちょっとな( ̄▽ ̄;) ランボーの最終観たときと同じ感覚に
幕末も好きであまり描かれていていない奥羽越列藩同盟の部分なので、面白かったのだが、リアルというグロさがなんか邪魔した。そこまで必要なのかなぁ。なくても充分楽しめるのになぁ と
ランボーの最終章観たときもなんかこんな気分だったなあ。
仁義なき戦いなんかはリアル描写なのだがこんな感じにはならない、何かが違うんだろうな
小説版、書下ろしを読んでいてよかった
書下ろしを読んでいてよかったと思う。
侍殺しの罪で捕まった政(山田孝之)は
何故侍殺しに至ったのかは、何となくわかるのだけど
政の人物像は皆目検討がつかない。
ほかの罪人たちの背景が曖昧なままで
あの10人の罪人たちが「無罪放免」を勝ち取るために
必死の戦いに挑む過程も中途半端過ぎて
彼らへの感情移入が全くできない。
そこは書下ろしを読んでいたおかげで
難なく楽しめたけれど、皆が皆そうではないと思うので
もう少し人物像を描いて欲しかったりする。
ただ、さすが白石和彌監督作品なだけあって
目を背けたくなるような血しぶきと
斬って斬られて飛び散ってのシーンは
迫力もあって、個人的には見応えあったけど
見慣れない人には酷だったかも💦
溝口を演じる阿部サダヲちゃんが、
城や若様、民衆?のためとはいえ、
罪人たちはもちろんの事、家臣でもある兵士郎
(仲野太賀)にまでクズ過ぎるし、
返り血を浴びるあのシーンは
「死刑にいたる病」でみた「榛村大和」にしか見えず
不気味だったー。
もう一度書下ろし読み返したくなった。
十一人の賊軍
時代背景わかりやすく、ストーリーは単純。阿部さん演じる家老と、賊軍は其々の立場で懸命にお国のために尽くしている。時代が難しく悲しく、複雑な心境。でも、人情味あって、面白く感じます。
本格時代劇を期待するとだいぶ残念、私はそうでした
11月の3連休に時代劇を2本観ることに。
1本目が話題の「侍タイムスリッパー」、2本目がこの評の「十一人の賊軍」です。
先に総評すると侍タイムは”素晴らしく楽しい茶番劇”、十一人は”あまりに酷い茶番劇”との評になります。
ちょっと言葉を選ばず酷評すれば「観て損した」のレベル。
侍タイムスリッパーを観た次に本格時代劇を期待した私が悪いのかもしれないが・・・。
まじめな作品を作りたいのか、娯楽エンタメを作りたいのか、ゴチャゴチャの全くまとまりのない映画でした。
映像 ★★ 不要で雑な残虐描写が多い(編集と脚本の問題かも)
音 ★★★ 次第点
物語 ★★ うーん・・・
役者 ★★ トホホ、役者の問題ではないかもしれないが
編集 ★★ トホホのホ
粗さ ★ 酷過ぎだ
総合 1.5
雑過ぎて誰にも感情移入できない。
人物の初期設定もそうだし、一つ一つの行動もそうだし、ほんとうに残念。
百歩譲って、単に子供からお年寄りまで浅く広く楽しめる娯楽エンタメのつもりなら爆死や生首など無用に描きすぎる。かと言って画が凄いとかもない。
もう気になってダメ(ネタバレ↓)
・侍でもなかった罪人に新品の刀に加え鉄砲を与えるの?
・白米も酒も
・クソウズ(原油)が爆薬の原料とは
・あの時代で結婚前の密通(妊娠)なんてある?
・えッ爆薬でしか橋を落とせない設定なのに最後は刀で切るの?!
・最後、家老への個人的遺恨はあるにしても自藩の同士を滅多切りとかダメ!
そのチート能力は、その前の敵方に使ってほしいよね。
・女郎に小判10枚以上とか渡すのおかしい
あぁ、もう書ききれないし、書いてもしょうがないか・・・。
お笑い芸人を入れたらダメ!
シリアスな作品に、
お笑い芸人を入れたらダメですね。
アクション時代劇に芸人1人なら良いですが、それ以上になるとバラエティーかコメディかコント演芸に思えて緊張が緩んで締まらない。
ただでも展開力が弱く間延びしてキレがなく見飽きてしまった。
尺が長過ぎて暇を潰され過ぎた。
ところで、この映画の誰を、何を観たのかと振り返ると、
家老の溝口と仲野太賀の行政官と武道家の違いを見せ、娘の自刃は異質な感動をした。
他の人は人物背景が希薄で稚拙な戦術乱闘シーンばかりで…
砦の闘いは、爆音と破裂した残骸が凄いだけで、カメラワークが単調だった。
それにしても、気になるのが時代考証とあの時代の言葉遣いだ。
武士と農民、官軍と奥羽地方の言葉が実に並列的で重みがなく映画全体も軽々しいものになってしまっている。
それが、死に物狂いで生き残る凄まじい執着感が全く落ちて来なかった。
つまり、無駄な流血が多過ぎだなぁ
生きるより殺す、死の美学ではなく、殺す美学が強まったようだ。
(o^^o)
十一人の賊軍
劇場公開日:2024年11月1日 155分
江戸幕府から明治政府へと政権が移りかわる中で起こった戊辰戦争を背景に、11人の罪人たちが藩の命令により決死の任に就く姿を描いた時代劇アクション。
「日本侠客伝」「仁義なき戦い」シリーズなどで知られる名脚本家の笠原和夫が残した幻のプロットを、
「孤狼の血」「碁盤斬り」の白石和彌が監督、山田孝之と仲野太賀が主演を務めて映画化した。
1868年、江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜を擁する旧幕府軍と、薩摩藩・長州藩を中心とする新政府軍(官軍)の間で争われた戊辰戦争。
そのさなか、新政府軍と対立する奥羽越列藩同盟に加わっていた新発田藩(現在の新潟県新発田市)で繰り広げられた、同盟への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた11人の罪人が、新発田藩の命運を握る、ある砦を守る任に就き、壮絶な戦いに身を投じる姿を描く。
山田孝之が、妻を寝取られた怒りから新発田藩士を殺害して罪人となり、砦を守り抜けば無罪放免の条件で決死隊として戦場に駆り出される駕籠かき人足の政(まさ)を演じ、
仲野太賀は、新発田の地を守るため罪人たちと共に戦場に赴く剣術道場の道場主・鷲尾兵士郎役を務める。
彼らとともに決死隊となる罪人たちを尾上右近、鞘師里保、佐久本宝、千原せいじ、岡山天音、松浦祐也、一ノ瀬颯、小柳亮太、本山力が演じ、
そのほかにも野村周平、音尾琢真、玉木宏、阿部サダヲら豪華キャストが共演。
十一人の賊軍
劇場公開日:2024年11月1日 155分
仲野太賀のキャリアで生涯誇るべき作品
ストーリー自体は良くも悪くも最後まで安心して観れるよくある話といった感じ。
だがしかしこの作品を語る上でそんな事は全く関係ないくらい映像と演者が素晴らしかった。
CMでも使われてる爆破シーンは映画館で体感した方が絶対に良いし、冒頭の侍の時代が終わりを迎えることを説明するかの様な銃撃戦の大音量は背筋を伸ばされた。
見所として本当に殺陣のシーンが最高でじーさんの長槍を持った時のあの感じはカッコいい通り越してズルいとすら思えた。
そして表題でも書いた通りで仲野太賀の演技と殺陣のシーンだけでも観る価値があるそんな映画だと私は思った。
是非劇場で体感して欲しい。
東映集団抗争時代劇、復活の狼煙
ドルビーシネマで鑑賞。
ノベライズは未読。
かつて東映が仕掛けた路線の復活請負人となりつつある感の白石和彌監督が、「孤狼の血」に続き良い仕事をしている。
東映集団抗争時代劇の要素を継承しつつアップデート。血沸き肉踊るアクション時代劇を、令和の世に見事蘇らせた。
たとえ不条理に踏み潰されようとも、生きるために足掻く十一人の「賊軍」が迸らせる命のエネルギーに、心が震えた。
個性的な登場人物が入り乱れる本作だが、中でも仲野太賀と阿部サダヲの演技に目を奪われた。クライマックスの仲野太賀の理不尽への怒りはこちらにも伝染し、唇を噛み締めた。
阿部サダヲは「死刑にいたる病」の時とはまた違ったベクトルの「イカれた奴」を演じていて、だんだん空洞に見えて来る瞳と、全身から発散される正義と言う名の狂気が怖かった。
東映剣会の本山力の熟練の技が炸裂する殺陣もすごい。長州藩槍術師範を名乗るシーンから始まる2対1の死闘は、手に汗握ると共に殺陣の見事さに溜息が出、興奮の涙が溢れた。
敢えて苦言を呈するならば、何人かのキャラに英雄然とした最期が用意されていたところだろうか。東映集団抗争時代劇の醍醐味として、物語が一貫してドライで、たとえメインのキャラであっても、その死は全く劇的ではなく、なんともあっさり死ぬ。そこがリアリティーを生み出す要素だと思うが、本作では一部を除いて散り際がカッコ良く演出されていた。現代風のアップデートと言われればそれまでなのかもしれないが、もう少しドライに徹してくれていたら良かったのに、と思った。
※修正(2024/11/09)
脚本の巧みさと、出演者の好演と、タイトル回収の見事さに唸らされる
2時間35分の長尺だが、新政府軍の侵入を食い止めようとする砦での攻防戦と、旧幕府軍に退去してもらおうとする新発田城内での駆け引きがテンポよく描かれて、飽きることがない。
登場人物は多いのだが、敵も味方も、皆キャラが立っていて分かりやすいし、初日の夜間の遭遇戦、2日目の敵による砲撃と煙幕の中での接近戦、3日目の雨の中での橋の爆破、4日目の敵陣への奇襲とそれに続く乱戦と、それぞれに趣向を凝らした戦闘シーンも楽しめる。
幕府軍側との同盟を反故にして新政府軍側に寝返った新発田藩の史実に基づいて、策略と裏切りの物語を紡ぎ出し、石油の産地である新潟の地理的な特徴を、迫力のある爆破シーンに活かした脚本の巧みさも光る。
考えてみれば、新政府軍側には、事情を説明して、新発田藩に入るのを少し遅らせてもらえば良かっただろうし、若君には、「嘘も方便」だと説得して、旧幕府軍側に「出陣する」と言ってもらえば良かったのではないかとも思えるのだが、そんなことが気にならないくらいに、緊迫した展開に引き込まれた。
はじめは、10人の囚人と4人の藩士で砦を守っていて、2日目の戦闘で4人が討死にし、3日目に家老の娘がやって来て、それで「十一人」なのかと思ったのだが、クライマックスで、その真の意味が明らかになった時には、見事なタイトルの回収ぶりに唸らされた。
忠誠を誓っていた藩と家老に立ち向かっていく仲野太賀演じる鷲尾にしても、逃げ出す機会がありながら仲間の元に戻って藩士たちを道連れにする山田孝之演じる政にしても、権力に利用され、踏みにじられ、使い捨てにされた者の怒りと憤りが痛いほど伝わってきて、胸が熱くなる。
特に、初めて目にする仲野太賀の殺陣が素晴らしく、その身のこなしや太刀さばきには目を見張るものがあった。
さらに、特筆すべきは、家老を演じる阿部サダヲで、若君に裏切られて切腹させられそうになる哀れな中間管理職だったかと思えば、生き残った囚人たちの抹殺を命じる非情な部隊指揮官になり、果ては、刀で斬りかかろうとする鷲尾にピストルで応酬するような卑怯者に成り下がって、善人なのか、悪人なのか、応援すべきなのか、憎むべきなのかで、脳内がバグるような感覚になった。
彼が生き残ったことには、釈然としないものを感じないでもないが、結局、最愛の娘を失うという重い罰を受けるし、無用な戦争を回避して領民を守ったという点で、彼のしたことは決して間違いではなかったので、逆に気の毒にも思えてしまった。
こうした、多面的で掴みどころのない人物造形は、まさに、阿部サダヲの真骨頂と言っていいだろう。
最後に生き残ったのが、あの2人だったという結末には納得ができるし、政の死が無駄にはならなかったと思わせるラストには、後味の良さを感じることができた。
音とアクションを体感する令和の時代劇
仲野太賀がラスト近くで叫ぶ人数に掛けたセリフが熱い。集団劇ではよく使われるが、このひと声で長かった作品を締め、カタルシスを生む。ただ同じ東映印の集団時代劇では平成の迷作「将軍家光の乱心・激突」が何と言われようが好きである。オープニングの緒方拳、登場のシーンには痺れる。
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