あの人が消えたのレビュー・感想・評価
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場面変更後、ティーカップ
が3つのみで主人公の物がなかった…。
この違和感でまさかとは思いましたが私なりの予想通りベタベタの展開となってしまいました。
評価は分かれるでしょうが楽しめる作品でした^ ^
サイコサスペンスだと思って鑑賞したら、恐怖あり笑いありの面白映画だ...
サイコサスペンスだと思って鑑賞したら、恐怖あり笑いありの面白映画だったw
出だし、一人の女性がマンションに帰宅。マンションを照らす灯りがもう怖い雰囲気になっている。女性がマンション入口のポストを調べると背後の何かに気付いたのか、恐怖を感じ自分の部屋へと急いで帰る。私はきっとこの女性が殺されてしまうんだろうかと思い、凄く恐怖した。女性は部屋の鍵を取り出すのにも、ドアを開けるのにも手こずっている。マンションの灯りが消えて、再び灯りが灯ると女性は消えていた。
怖い映画が始まった、と思った。
主人公丸子は飲食店をクビになると、宅配業者として仕事を再開した。丸子の先輩、荒川は小説を書いていて、丸子に自分の小説の感想を求めた。丸子は荒川の小説がつまらないので、小宮の小説を気分転換で読むと、その内容にハマり丸子は小宮の小説を毎日楽しむようになる。
冒頭のマンションへの宅配が丸子の担当になったので、丸子は宅配に行く。そこで丸子は偶然にも小説家小宮と出会う。
やがて小宮が小説の更新を止めてしまうため、丸子は小宮に何かあったのではないかと、調査を始める。
マンションに人がいなくなった。島崎が小宮の部屋に入っていくのを目撃した丸子は自身も後を追って部屋に入っていく。部屋の中で小宮から事の真相が明らかになっていく。
ここまでがシリアスな内容となっている(ただし丸子と荒川の会話にはユーモアがあったので、コミカルさも乗っている)。
丸子が荒川を呼び、部屋には小宮、島崎、丸子、荒川の4人。
小宮が言うには、小宮と島崎は偽名だと言うのだ。マンションにいるテロリストを特定するために2人で潜入捜査をしているとのこと。ここからコミカルな話になっていく。
しかし、小宮が書いていた小説では登場人物の頭文字を繋ぐとメッセージになるというトリックが、小宮の会話では使われていて、丸子は小宮の話が全て嘘だと気付く。
真相は島崎が連続殺人犯。小宮は命を狙われていた。小宮の話の嘘に気付いた丸子は荒川に嘘を気付かせ、荒川によって島崎は取り押さえられた。
警察がマンションにやってきた。小宮の部屋で警官が遺体を搬送するよう仲間に声を掛ける。丸子は驚いて浴槽に向かうと、死んだ丸子がいた。丸子は島崎に殺されていたのだ。
小宮は自身が投稿した小説に、一番最初にコメントをくれていた丸子の投稿を切り抜いて感謝していた。初めて丸子が配達で訪れた時に、小宮はコメントをくれている人だと気付いていた。
丸子は小宮の部屋から去っていくと、異世界に転生する。
、、、
パラサイト半地下の家族の逆パターンの印象。パラサイトは途中までコミカルで途中からシリアスな展開だったが、本作はその反対。途中からコメディ映画になっているw
でも、丸子の遺体も、マンションの女性の遺体も、怖い。
そして最後になるが、役者陣が素晴らしかった。
違和感のせいで「仕掛け」が楽しめず、過去作へのオマージュも二番煎じにしか思えない
軽めのミステリーなのかと思っていたら、導入部はサスペンスそのものだし、その後の雰囲気も何だか重たくて、やや戸惑う。
序盤は、配送業者の主人公が、あるアパートの住人たちに対する疑念を深めていくという展開になるのだが、いくら憧れの小説家のことが気がかりだとしても、聞き込みをしたり、集荷を装ったり、確たる証拠もないのに警察に通報したりと、そこまでのめり込むものかと違和感を覚えてしまう。
冒頭で、主人公が、不在の203号室の住人に電話をした時に、相手の声の主が染谷将太だと分かってしまうところも、ミステリーとしては辛い。
これは、さんざん怪しいと思わせておいて、「実は全然違いました」という話なのではないかと予想していると、案の定、中盤からは、意外な人物が、ことの真相を説明するという新たな展開に突入することになる。
ただし、ここでも、公安警察の人間が、捜査の経緯を軽々しく口にすることに違和感を覚えるし、2人の捜査官のポンコツぶりにも信憑性が感じられない。
「千と千尋〜」やら、梅沢富美男やら、伽椰子やらのネタも、映画全体のトーンにマッチしておらず、笑っていいものかどうか戸惑ってしまう。
ラストのどんでん返しも、203号室のことが引っ掛かっていたので、これで終わらないだろうと分かってしまうし、「ユージュアル・サスペクツ」の焼き直しのような謎解きにも新鮮味が感じられない。
結局、最初に主人公が疑っていた通りだったというオチにも芸がなく、どうせなら、第三の真相を用意してもらいたかったとも思う。
主人公に訪れた結末については、さすがに予想ができなかったものの、それでも「シックス・センス」の二番煎じに思えてしまって、驚きも感慨も得られなかった。
「転生」ものとして、無理矢理ハッピーエンドにしてしまうというやり方にも、すんなりとは同調できない。
全体的に、ミステリーとしても、コメディとしても、ホラーとしても中途半端で、数々の違和感のために物語の中に入り込めず、せっかくの「仕掛け」を楽しむことができなかったのは残念だった。
疑いに疑い。
「次々と人が消える」と噂されるマンションの配達担当になった運送会社勤務の丸子の話。
運送会社の先輩で作家志望の荒川の投稿してるスマホ小説、「読んでコメントくれ」と言われた事を機に、他の投稿者の小宮という女性の書く小説にハマり愛読者となるが、「人が消えると噂されるマンション」で、小宮と同姓同名の女性に配達する事になり…、その小宮のマンションのドアノブを強引に開けようとする怪しい男を目撃した丸子だったが…。
冒頭から仕事帰宅女性に聞こえてくる物音と近づいてくる何者かから始まりで何か怖いって雰囲気から、少し進むと、んっ、さっきの雰囲気はどこいったと感じで見せるけれど。
話は進み3階に住む怪しい人物(島崎)?と思い隣人、下の階の住人に探りに探りをいれ…最終的に公安!?と話が二転三転するなか、先輩荒川の“寿司ネタの例え”と公安と名乗る島崎の“パーソナルトレーナー”の言い方はツボ。あと富美男に掛かっちゃった電話の件も笑っちゃいましたね。
ストーリー展開の伏線は取って付けた感は少し感じたもののミステリーのなかにコミカルさもありで飽きずに楽しめた。丸子のやってることも結構ストーカーでしたよね。
ごめんなさい良かった
見る前は期待をしてなかったなぜなら田中圭さんと袴田が出てるからどうせほぼあなたの番かなって思っていたらいやいや期待以上で良かったタイトルからもう伏線だったサスペンスなんだけど笑えるとろの梅沢すら伏線だったとはネタバにになるけどラストの4人のところで私達実は○○○○なんですでストーリーがサスペンスからドタバタコメディになって二人が後ろ見てまたストーリーがサスペンスになったのが良かった初日に舞台挨拶付き見れて幸せだ
デートムービーのお手本かな。
ラストでタイトルロールが理解できた。サスペンスから推理からコメディからナロウ系まで縦横無尽に、ツッコミどころ満載で突き進む。デートムービーにはうってつけで、その後のカフェやお食事では、映画の感想で話題にことかかないだろう。って点では、需要力は合格点かな。
見てビックリ。上手に騙されました
ミステリーサスペンスコメディと言えば良いのでしょうか。
推しの北香那ちゃん出演と言う事で見たのですが、期待を越えて面白かったです。
配達員の丸子が配達もしないでマンションにばかり行ったり、先輩の荒川も配達行かなくていいの?とか無理な設定はあるけど、そんな事は気にしない方がいいです。
公安捜査員が一般人にそんな話ししないだろうと思ってたら、なるほどそう言う事だったのかとビックリ。ストーリーはその場で小宮千尋が考えたって事ですよね?
頭文字を繋げた暗号文からの展開でまたビックリ。菊地凛子さんの演じた公安捜査官の寺田は頭文字のための架空の人物?なんて考えてたら今度は丸子のまさかの事態にまたまたビックリ。あれ?さっきまで一緒に話し聞いてたよなぁ。
色んな事を最後に繋げて行く良く出来たストーリーだと思いました。僕にはちょっと頭の中で整理するのも必要でしたが、地縛霊ってのが居るのですね。最後も暗号で知らせ、そして成仏からの転生と二転三転する展開が面白かったです。
高橋文哉くんは好感のもてる演技で田中圭さんとのコミカルな会話も良かったです。北香那ちゃんは言うまでもなく素敵でした。
ミステリーサスペンスをコミカルに描き、色んな仕掛けが施されて何か上手に騙されたなぁと言う感じです。
いい映画を見ました
映画.comニュースタイトルでシークレットネタバレはルール違反! 公開日朝4:00まだ上映前なのに!本当にガッカリです!楽しみにしてたのに!
住人が続々消えるマンションの謎。
レビューの前に…
映画.comニュースタイトルでシークレットネタバレはルール違反!
公開日朝4:00まだ上映前なのに!本当にガッカリです!楽しみにしてたのに!
本レビュータイトルでは「シークレットゲスト」がいることもその名前も伏せましたが、実際のニュースでは「「あの人が消えた」シークレットゲストは中村倫也 すべてが謎に包まれていた201号室の住人・巻坂役」とあり、シークレットゲストとわかっていながら誰でも目にするニュースタイトルに載せるのはひどい!
せめて、タイトルは名前は伏せて、本文内にのみ載せるべきです。
チラシや予告編には名前も写真も載ってませんでした。
気を取り直して、その中村倫也の出演は、ほんの数カットのカメオ出演レベル。
最近では「沈黙の艦隊」「ラストマイル」と大作の回想シーンだけちょっと出ることが多々ある印象。
本作でもミスリードに一役買ってるとは言えますが。
「ラストマイル」では、陰の主役、正義の人だった配達員が、本作では、冒頭から、職務規定違反、軽犯罪法ぎりぎりのことばかりしていて、引く。
あの人に付きまとってるのは、あの住人ではなく、お前だろと。
お前が、危ないだろ、ストーカーだろと。
クレームも多くて社長から直接注意されてるし、観ていて本当にストレスがたまる。
中盤でやっと、急展開。
ヒロインとストーカー男の正体判明か?
そっちか!という、ここがコミカルで面白い。
菊地凛子の無駄遣いも込みで。
良く出てくれました。
・・・と観てたら、急展開、某有名サプライズ犯罪映画のどんでん返しのアイディアのモロパクリ!
びっくり。
・・・と思って観ていたら、今度は、さらに、某有名サプライズホラー映画のどんでん返しのアイディアのモロパクリ!
連続でびっくり。
映画ファンなら誰しもリスペクトしている有名なサプライズ映画たちのオチを、ここまで臆面も無くそのままパクるとは!
作った人の神経が理解できない。
今後映画人として生きていけるのか。
許されるものなのか…。
ネタバレ印をつけているので、書きますが、さらにラストのやっと本作独自の(ですよね!!?)オチは好きです。
悲しい展開は嫌でしたが、結果的には、ハッピー・エンド。
こんなハッピー・エンド見たことない。
エンドクレジットのイラストで、主人公念願の大活躍が微笑ましい。
映画自体は、前半の配達員としての非常識すぎるキモイ行動を除いて、二度のサプライズのパクリを我慢すれば、ボロマンションと配送センターしか出てこない、かなり地味すぎる絵面も目をつむれば、このラストの展開と菊地凛子がらみのエピソードなどは面白かったです。
主演、ピュアで意図的に無個性を演じた高橋文哉は、「からかい上手の高木さん」でも好演。
安定の田中圭は、本作では嫌味な部分が強すぎて好きになれない。
ヒロイン北香那は、物静かなラノベライターより、別の一面のツッコミ役がイイ味で面白いです。
一番目立ってて重要だったのは染谷将太!
怪しすぎる人物で映画全体を引っ張ってました。また、ボケ役もまた楽しい。
この二人は、二つの面が観れるのが良かったです。
やはり画面が締まる菊地凛子、いつものお母さんが板についた坂井真紀、何でもない普通の役の袴田吉彦と役者陣も良かったでした。
ネタバレ無しでレビューするの難しい
運送会社の配達員・丸子は、人が消えると噂のあるマンションのエリア担当となったため、毎日のようにそのマンションに通ってるうちに、住人について知るようになっていった。小説家志望の職場の先輩・荒川に勧められ、携帯で投稿小説を読んでいると気になる作品に出会い、コメントを書くのが日課になっていった。その作者・コミヤさんと思える人に偶然そのマンションで出会い、ファンだと伝えたが、ある時彼女の消息が途絶え、投稿小説も更新が無くなった。丸子は警察に届けたのだが、調べたが問題なかった、とほとんど相手にされなかった。丸子は荒川には相談したが、結局1人で彼女のことを探ろうとし・・・真相は如何に、という話。
警察の公安があんなにペラペラ捜査内容を民間人に話すか?なんて思って観てたら・・・なんと・・・ネタバレ無しでレビューするの難しい。
鑑賞後、高橋文哉、田中圭、北香那、染谷将太、水野監督の5人での舞台挨拶が有り、5分間のネタバレトークも有ったけど、報道陣にも、ピー、を入れてください、って言われてたし、知らずに観たほうが絶対面白い。そんな作品でした。
田中圭も言ってたが、エンドロールのアニメ、荒川のは笑った。
須藤、別府、寺田、梅沢、相馬、アレで気づくの凄い。
面白かった。結果知ってても、もう一度観たいと思った。
良くあるネタの積み重ね!?
コロナ禍飲食業を失職し宅配業者で働き始めた青年が、次々と人が消えると噂されるマンションで、不穏な人物をみかけて正体を突き止めようとする話。
ネット小説を書く会社の先輩の作品を読んだ口直しに、同サイトでみかけた作品にハマった主人公が、2週間前から担当になったマンションにその作家と思しき女性がいることを知り巻き起こっていくストーリー。
章立てて進行していき、ストーカー?変質者?という流れだけれど、主人公こそ正にそれじゃない?というイメージ。
そして最初に触れられて以降、持ち帰った荷物のその後は?を放置したままネタバラシになっていくけれど、だとしたらペラペラと話し過ぎの茶番だしそのパートが妙に長いし、そもそも章のタイトルが…(・_・;)
それに主人公の名前もねぇ…。
二転三転あるししっかり振って拾ってでそれなりには面白かったけれど、だとしたらという違和感がついて回るから、やられたーとはならないし、寧ろクドく感じてしまった。
面白かった
本編からエンディングまで、、4〜5回のストーリー展開があって、伏線を上手く回収されていて、良かったです。北香那ちゃんのファンですが、彼女も結構出ていて良かったです。
「我が運送会社は置き配は出来ません」から無理だらけ
ミステリー映画なら、矛盾だらけのストーリーを、怪奇現象で誤魔化して終わろうとする内容が駄目な映画です。「ぜんぶうそ」のストーリーを205号室の女性が知ってる前提が最大の矛盾で、それ以外にもボロが沢山のお粗末な脚本。そして漫画的な何を考えているのか不明のエンドロールも最悪です。
高橋文哉さんのファンの方だけお楽しみください!
水野監督のオリジナル作品で監督の溢れる奇才感。 物語は二転三転する...
水野監督のオリジナル作品で監督の溢れる奇才感。
物語は二転三転する展開と題材的にも小ネタが満載なので
分かる方は相当エンタメの守備が広そう。
【”配達員は見た!。そしてスパイ転生。”今作は、序盤はサスペンスミステリー調から途中からコメディ調になり、ラストは秘めたる恋が描かれる少し切なくファンタジックなオリジナル脚本作品である。】
■配達員、丸子(高橋文哉)は、あるマンションの住人達の情報に精通している。まるで、スパイのように。
そして、そこには彼が愛読するWEB小説の作家小宮(北香那)が住んでいた。だが、そこには怪しい男、島崎(染谷将太)も住んでいて・・。
◆感想
・序盤は配送業に明け暮れる丸子の姿を軸にしながら、マンションに住む人々の姿(長谷部(坂井真紀)、沼田(袴田吉彦)、巻坂(中村倫也))を映し出して行く。
サスペンスミステリー調の雰囲気で・・。
・それが、中盤、イキナリコミカル調になる。小宮と島崎は、政治的テロ犯が潜んでいるマンションに仮の姿で住んでいる公安警察になる。
キチンと女上司(菊池凛子)も居て、ジェームズボンドを気取るMI6にいたとされる島崎は、上司を”M”と呼び赤いプロテインなどを、ごくごく飲んでいる。
ハッキリ言って、この物語の転調が個人的に気に入ってしまったぞ!
・丸子は、同僚の作家志望の荒川(田中圭)の指示の元、住民達を更に調べる。不法侵入や聞き込みもしながら・・。
”オイオイ、君は忙しかったのではないのかい?”と軽く突っ込みを入れつつ。
そして、島崎が小宮を介抱しながら彼女の部屋に連れ込んだり、小宮が血まみれのシャツを着たままベランダで煙草を吹かしていたという情報なども、入手していく。
その後の、それらの実情が分かるシーンは、バカバカしいが何だか可笑しい。
・だが、更に物語のトーンは変わり、島崎が誘拐凶悪犯である事が分かって来る。そして、小宮の事が心配になった丸子は、島崎に続いて小宮の部屋に密かに侵入するのである。
<とまあ、こんな感じで物語は突っ込み処満載で進むのだが、ラストの島崎と小宮と荒川と丸子が円卓を囲んで話し合う先の展開は読めなかったなあ。
丸子の小宮に対する想いが、少し切なかったかな。
けれども、彼は”スパイ転生”をしたのだから、ハッピーエンドと言う事で、宜しいのだろうか。
何だか、不思議な映画ではあったけれども、面白かったなあ。>
もったいない。どの喜怒哀楽で観ればいい?
「悪くないけど。」が率直な感想。
本格ミステリーやホラー要素を匂わせる予告から、シリアスな気分で鑑賞。
前半はミステリー要素が強かったが、中盤から『カメラを止めるな!』的な転調で、「あ、実はこれ、コメディ映画?」となるが、お笑いが中途半端。
終盤はお涙頂戴展開に持っていかれ、最後までどの喜怒哀楽で楽しめばいいのか難しかった。
途中、『シックスセンス』と『ユージュアル・サスペクツ』のオマージュが差し込まれるが、あからさますぎて、さすがに「パクリ」の三文字が頭に浮かんだ。
オマージュにしても、少しはオリジナリティが欲しかった。
さらに主人公と警察は実際話しているのに、実は警察の話はウソでした!という圧倒的矛盾。
題材や役者は悪くないだけに、惜しいという印象。
もう少し脚本をブラッシュアップしてもらえたら、楽しめたかもしれない。
「○○○ー○○!」って叫びたくなるけど、とりあえず1週間は耐えることとしよう
2024.9.20 イオンシネマ京都桂川
2024年の日本映画(104分、G)
いわくつきのアパートの担当配達員が奇妙な出来事に巻き込まれるミステリー映画
監督&脚本は水野格
物語の舞台は、東京都多摩市(ロケ地は横浜の民泊)
大学生の丸子(高橋文哉)は、コロナ禍を機にアルバイト先の居酒屋をクビになり、報道で取り扱われていた配達員へと転身した
配達所には小説家を目指している先輩の荒川(田中圭)がいて、自身が書いた「転生したらゾンビだったのだが」という小説を読めと押し付けてくる
仕方なく読むものの、内容はあまりにもくだらなく、ふと目に入った「スパイ転生」と言う小説を口直しに読むことになった
その小説はコミヤチヒロと言う作者のもので、丸子はその小説を気に入って、応援コメントなどを発信するようになっていた
それから4年後、丸子はぎこちないまま配達員を続け、「スパイ転生」も160話近くまで連載が伸びていた
ある日、丸子は担当地区にあるアパート「クレマチス多摩」の荷物の中に「コミヤチヒロ」と同姓同名のものを発見する
まさかと思いながら配達に向かうと、その部屋には小宮千尋(北香那)という女性が住んでいた
さすがにそれを聞きただすことはできなかったが、部屋の奥のパソコンに「スパイ転生」のページが見えたことから、丸子は間違いないと思い込むようになった
物語は、その女性が作者であることがわかるものの、同じアパートの住人の島崎(染谷将太)が彼女の部屋に押しかけているのを目撃するところから動き出す
他の住人に聞いても、島崎という男は気味の悪い人間で、丸子はストーカー被害に遭っているのではないかと疑うようになっていく
そして、仕事そっちのけで、千尋の無事を確認するために、あらぬ行動を繰り返していくのである
映画は、キャスト情報も含めてネタバレしない方が良い作品で、結末に関しては「本当に」知らない方が良いと思う
物語は、二転三転するもので、タイトルもダブルミーニングになっている
冒頭で襲われる住人(金澤美穂)が描かれ、そのアパートが事故物件になっていたのだが、一連の流れの中で、それもミステリー要素になっていた
また、千尋が書く小説の内容は映画内でははっきりと明言されないが、映画の後の特典映像のようなところでどんな話なのかわかるようになっていた
そこでは、劇中で立てられるフラグが回収され、ある意味では良い終わり方のように思える
さらに、その小説の主人公となる女性の名前は「とあるミステリー映画の名作のキャラの名前」を引用していて、これを叫ぶだけでネタバレとなってしまう
そのワードは知る人ぞ知るワードなのだが、ある意味「バルス!」ぐらい有名な言葉なので知っている人は多いと思う
その作品名を語るだけでネタバレになるので、気になった人は「小説のキャラクター名」を覚えておいて、それからググると色々と情報が出てくるだろう
パンフレットは袋とじになっていて、最終章にあたる部分の表記があり、そこには映画内小説のキャラクター名とエンドロールで登場する挿絵を用いた小説の解説が載っている
映画的にもメタ的な構造を言えば、本作全体がなろう小説のようにも思えてくる
このあたりは、なんとなく察していただけると思うのだが、それぐらい細かなディティールが粗めに作られていたように感じた
いわゆるツッコミどころ満載の作品になっていて、最後まで通してみるとおかしなところはたくさんあったりする
だが、全体がなろう系だと思えば、そういうものかなと納得できる部分があると言えるのではないだろうか
いずれにせよ、何とかネタバレ回避で頑張って書いてみたが、鑑賞後の人なら書かれている内容はわかると思う
個人的には先の読めない展開と、シュールすぎるコメディテイストがツボだった
前後半で映画の質が変わっていくのだが、やはりメタ構造を頭に入れてから全体を俯瞰する方が良いのではないだろうか
ネタバレレビューをうっかり踏んでしまった人のためにオブラートに包んでみたが、なかなか骨の折れる作業だった
「○○○ー○○!」って叫んで、心のわだかまりを取っ払いたくなる作品なのだが、誰かが叫ぶまでは我慢しておくとしよう
全78件中、61~78件目を表示