「サワダなのかツヨシなのか分からなくなる」まる 新米エヴァンゲリストさんの映画レビュー(感想・評価)
サワダなのかツヨシなのか分からなくなる
テレビで見ていたツヨシくんと
映画の中のサワダのキャラクターが
違和感なさすぎて、
最初はドキュメンタリーのように映った。
芸術への才能が
素のツヨシ君にある(と思っている)ので
劇中のサワダが絵を描くことや、
物語の起点になる
まる(円相)を描くシーンにも
本物かも、と思わせる説得力もあった。
有名になり、
お金も得ていく過程での
周りのざわつきや、
当人の戸惑い、
知り合いが起こす変化など、
生々しいシーンの多くが、
サワダの体験なのか
ツヨシ君の体験と戸惑いなのか
これも良くわからなくなってくる。
今という時代を切り取った
映画だと思います。
皆、何者かに
一角(ひとかど)の人になりたいという欲はある。
ただその過程において、
どういうことがあるのかを
ある意味リアルに見せてくれる。
自分で「俺にはこんな能力がある!」
と叫んだところで、無理筋で、
見出してくれる人、
後押ししてくれる人、
応援してくれるファン、
等がいないと、
実は一角の人にはなれない。
そして大半の人は
一角の人にはなれない。
別にそれが当たり前なのだけれど。
鑑賞後の後味はとてもよかったです。
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