室井慎次 生き続ける者のレビュー・感想・評価
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0-0のまま試合終了
前編がシュート0本のサッカーの前半戦と個人的に評したが、後半も決定力に欠けて0-0のまま見せ場も特に無しで終了してしまった気分。
色々と「令和の今どきそうはならんだろう」と思う所が多々あり話の肝となるべき殺人事件は恐ろしいくらいにスピード解決してしまい後には何の影響も無いときたwww
加藤浩次の無駄な暴走からの犬脱走もよく分からんし、エンドロール後のサプライズだけやったね
0点と4点の狭間/信じる男の物語
室井慎次を演じるのが辛いから
殉職させて欲しい
かつて柳葉敏郎はそう言ったらしいが
なぜそんな結末にする必要があるのか
不満すぎる、0点だ
ただ、そこ以外は私は好きだった
結末以外は4点にしたい
とりあえず、あと一回は劇場に行くので
細かなレビューはまた改めて書く
【追加レビュー】
2024/11/20 2回目の鑑賞
初恋のメタファー、雪だるま
タカの初恋はその言葉通りに
父親の偏見に満ちた言葉に影響された
好奇心だけの女子は消えた
そんなタカは母をあやめた男を許せるほど
室井からの愛と信頼を受け、自覚している
とんでもないトラブルメーカーの杏に
“自分で気づくのを待ち怒らない”と言う
そうだ、そうだった
室井という男は、青島を信じた
「現場の君たちを信じる」と言って
詳細の判断を各自に委ねた
まさにこれは室井の
“信じる力”の話だったのだ
歪んだ犯罪者に幼少期から洗脳された
杏の心をもとかした
一方、信じてもいないのに
信じたい気持ちだけで血縁を盲信し
せっかくの穏やかな日々をぶち壊す
愚かな児相の職員と
子どもを生活保護額を上げるためと
八つ当たりの道具だと考える父親とが
結局、最後の遭難を招くという皮肉
実の親が求めたら子を返さなくてはならない
“規則”(法律)だから
これまで踊るで何度も描かれてきた
人の心の善悪と伴わない規則が
今作でもまた日常と幸せを壊したのだ
これは続編への振りだろうか
酷評してる人はそういうところを
もう一度、観てほしいと思う
最後が無理矢理でスッキリはしない
最後のストーリー展開がスッキリせず
何か強引にもっていった感がある
事件そのものの詳細が解明されず、レインボーブリッジ封鎖事件での犯人らは全て出所したはずだが、残り2名?は不明のまま
まぁおそらくこの犯人2人が次回作への布石だと思うが…
最後のエンドロールで続編示唆してたし
次は青島メインかな
踊る大ファンとして
踊るシリーズ続けるなら監督も脚本家もPも変えた方がいい
※今作を「面白い」と思った方はこのレビューを見ることをオススメしません。ご注意ください。
自分は映画レビューで星1.5などは
ほとんど付けたことがないのですが、
この作品はまさにそれほどの低評価でした。
この作品(前編含めて)を見るために
ドラマ、ドラマSP、過去映画を
できる限り履修しました。
あえて厳しい事を書くと、
もう今のままでは面白い作品も
人を魅了する作品も手がけられるとは思えない。
あの室井慎次をここまで酷い話で消費したのは
踊るシリーズ復活一作目として最悪。
晩節を汚すとはまさにこの作品のこと。
この作品で特筆すべきは
登場するほぼ全ての人物が愚かだということ。
悲しいくらいに愚かで稚拙。
特に若者の描き方が最悪で
もはや悪意を込めて描いたとしか思えない。
少年が好きだった女子、小学生、売店に来る若者
クズしかいなくてこの地域治安悪すぎ。
とにかくこの監督?脚本家?は
「若者や子供」「キレイな女」「ネット」が大嫌い。
過去作でもそれは伺い知れるが
今作でも見事にご多分に漏れずな描き方。
他にも
・事件アッサリ解決しすぎ
・全員アッサリ改心しすぎ
・それまで賢かった犬、アッサリ逃げすぎ
・ローガンを1000倍にアッサリさせたような展開
…と、とにかくアッサリ。
ネタバレにチェックしたのでここにも触れるが
何よりも最後にあの室井慎次がアッサリ○ぬ展開。
いや、アッサリどころか無味無臭。
こんなの食べても味わいの欠片もない。
苦笑いしか浮かばない。
そしてエンディング後、
「皆さんお待たせしました!青島ですよ!嬉しいでしょ!?」と言いたげに
室井さんの弔いにきてる青島が
室井さん宅前で仕事の電話を取って
「はい。行きます。」と言ったかと思えば
目の前に室井宅があるのに顔も見せずに引き返す。
意味がわからない。何しに来たんだお前。
なんのワクワクもなかった。
昔からこの監督は「整合性よりも画を優先する人」
と言われていたらしい。
確かに過去の作品もそうだったが、
今作は整合性もなければ出来上がった物も酷い。
…ならただただ出来の良くないだけの作品ではないか。
とにかく良いところを探す方が難しい。
久しぶりに映画でここまでガッカリした。
前半のレビューを描いた時は
「前後編なのでまだ評価は出来ない」と思っていたが、
両方見た今となっては擁護しようもない。
室井役の柳葉敏郎さんは
他作品でスーツやオールバックの役、
犯人役を引き受けなかったらしい。
そこには全て室井慎次という役が関わっているらしい。
そんな柳葉敏郎さんを知ったPや監督は
「室井慎次から柳葉さんを解放してあげたい」
と思って今作を手掛けたらしい。
…こんな作品で〆るために今まで室井慎次を演じてきた
柳葉敏郎さんが不憫でならない。
フジの映画制作局長がいうには
「元々BSフジでドラマにしようとしていた今作だが、劇場でお客さんを楽しませてきた踊るシリーズが劇場外に出ていく事は考えられなかった」
…という事らしい。
いや、元々踊るシリーズはTVだろ。
「地上波で」ならまだわかるけど
なんでこんな地味で面白くないプロットを見て
映画で行こうと思ったんだ。
ド偏見で申し訳ないが、金のためとしか思えない。
とにかく踊るシリーズ復活第1作目として
最悪な作品を作り上げたとしか言いようがない。
思い出補正で許せる人はすごいなあと、心から思いますよ
2024.11.15 MOVIX京都
2024年の日本映画(115分、G)
前作『室井慎次 敗れざる者』の続編映画
『踊る大捜査線』シリーズのスピンオフ
監督は本広克行
脚本は君塚良一
物語の舞台は、秋田県北大仙
警察官僚を辞めて田舎に越してきた室井慎次(柳葉敏郎)は、事件の被害者遺族の高校生タカ(斎藤潤)、事件の加害者家族のリク(前山くうが&前山こうが)たちを育ててきた
そして、彼らの元に、室井のかつての事件の因縁の相手・日向真奈美(小泉今日子)の娘・杏(福本莉子)がやってくる
施設に行くまでの間、預かることになった室井だったが、彼女の行動はおかしなことが多く、リクは懐くものの、タカは警戒心を募らせていた
物語は、前作にて、何者かによって納屋が放火されたところが描かれる
室井は犯人探しをすることなく、被害届も出さず、地元民たちはその行動を不可思議に思っていた
やがて、その事件は語られることは無くなったものの、住民からの嫌がらせは日に日に増して行った
そんな折、リクの父(加藤浩次)が出所し、新しい生活を始めるとの知らせが入った
児童相談所の松木(稲森いずみ)は「親元に返す方が良い」という決定を下し、室井はそれに従うことになった
最後の思い出作りとばかりに色んなところを巡ることになった4人は、家族でいられる時間を大切にしていく
そして、リクを児相に引き渡す時がやってきたのである
と、映画は事件そっちのけの親子ドラマになっていて、忘れた頃に犯人から電話が来るみたいな雑な流れになっていた
しかも、事件の顛末は「桜(松下洸平)の妄想」を聞かされるだけで、さらにその想像が「ぜんぶ真奈美が洗脳してやったこと」という、推理とも思えないものになっていた
杏が洗脳されていたとして、どの時点でそれが解けたのかもわからず(多分、猟銃撃った時)、唐突にスマホの待受を見て「クソババア」とか言い始めてしまう
真奈美の洗脳は万能すぎて、刑務所にいるのに室井の引越し先がわかるとか、服役していた犯人の出所がわかるとか、今現在何をしているかわかるとかも、どうなってるんだろうねえという感じになっていた
ファンサイトの存在を知っていても、そのサイトで洗脳する方法などもよくわからず、刑務所に面会に来させて懐柔できた人物が偶然レインボーブリッジの犯人だったとかも無茶だと思う
書き出したらキリがないほどに粗が多いのだが、骨子を親子の物語にしているので、それ以外のことは、それを阻害する道具として捉えているのだろう
いずれにせよ、久々に「途中で席をたっても良いかな」と思ってしまった作品だった
妄想のところで脱力、猟銃を撃たせたところでさらに脱力、生活保護のことを聞かれて表情を変える児相のところで「もういいかな」というように、何を見せられているのだろうか、という感覚が強かった
刑事ドラマで事件解決を妄想という時点で真面目に作る気はないのだと思うが、やはり犬追いかけて室井死亡が一番やっちゃけいないことのように思えた
おそらくは次回作の構想があって、どうしても室井と青嶋を一緒には出せないのだと思うが、この映画に青嶋が出てくる意味はほとんどなく、しかもエンドロール後に顔出しまでしていた
彼の性格を考えれば、無線で事件発生の連絡があっても、室井に手を合わせには行ったと思うので、それを仄めかすように「無線を無視して玄関先までいく」というので良かったと思う
その人物が青嶋であると思わせることができればOKなので、顔を出さずにコートを見せるだけでも良かったのではないだろうか
ファンなら見届けたい
今もなお、日本で1番好きなドラマ&映画のシリーズを久しぶりに観れたことがまず本当に嬉しかったです。
スピンオフとはいえ、同じ製作陣にて一生懸命作ってくれたと思います。
どんな作品にも賛否両論はつきものです。
わたしはこのシリーズが本当に好きなので、
いつしかテレビ離れをし、映画業界もパッとした作品がないと感じていた今日この頃。
ザ・ファイナルで完全完結だと思っていたので
再始動を知った時の私の気持ちの高まりは半端じゃなかったです笑
それぐらいこのシリーズの製作陣には期待と信頼があります。
室井さんの最後となる作品なのであれば
この最高の製作陣の締めくくり方をそのまま
受け止め、室井さん、柳葉さん
本当にお疲れ様でした。最高の作品をありがとうございます。と心から伝えたいです。
(ちなみに色んな気持ちが込み上げて開始2分くらいでもう泣きました。ずっと泣きっぱなしでした。)
室井慎次よ永遠に
先行上映を観に行った。おそらくこれから賛否が渦巻いていくのだろうと思った。
前編は懐かしの踊るムービーのカットを多用していたが、後編はそれらはほぼ封印しかつ事件にまつわるシーンすら最小に抑え、室井慎次と家族とそれを取り巻く人々との人間ドラマに集中していた。私はこれはこれで良かったと思っています。ちゃんと泣けましたし、。
「家族でいられる時間には限りがある」と強く認識していた室井は、前編ではタカに後編ではリクと杏に強くて温かい愛情を注いだ。しかし「邪悪な者は幸福を壊したがる」の通り、出所したリクの父も獄中の日向真奈美もどうしようもない悪でしかなく、室井は皆を守り、そして人間として成長してもらおうと心血を注いだ。ラスト室井は帰らぬ人となるが決して自死ではない。
まさに「生き続ける者」として3人の子供の心に永遠に残ったのでした。
エンドロールの後、踊るの主役が登場し、続きを示していた。実現するのかどうかはわからないが人間として大人になった青島俊作も見てみたい、。
室井慎次が、現場の君たちを信じた結果、 出来たのは胸糞も胸糞のうんこカレー映画でした💩🍛
ちょっと待ってくれ!笑笑
やばいやばいやばいやばい!笑
もうなんか怖い!笑笑
カレー味のカレー食いに来たのに、
なんでうんこ味のうんこが出てくんの?笑
ってぐらい酷いよまじで笑笑
踊るシリーズ観に行ったのに、なんか北の国からのパロディ観せられたし🤬🤬
2024年ワースト映画1位、決まりました笑←ダントツです笑
え…どうやったらこんな映画作れんの?
逆にどうやってこんな酷く作れたの??
ごめんだけど、これ観て泣いてた同じスクリーン4にいたやつらまじなんで?笑
あ、クソ映画すぎて逆に泣けてきたってこと?
じゃなきゃ納得できないよ悪いけど。
ずっーーーーっと何観せられてるか全く分からなかったし、もうぜーーーーーんぶ下手くそ。
そしてあのラスト…めっちゃ胸糞映画。
不器用な室井慎次さん
綺麗な秋田県の雪景色や俳優の方々の
演技は良かった。シンペイも可愛い。
不器用ながら警察官であった事に
対して子供達、少年、青年に間違った
道を歩ませず助ける気持ちと信じる気持ちは
伝わった。親として。
少し脚本が伏線回収が足りてない部分や
ちぐはぐな所が少しあった感じが心残り。
柳葉敏郎さん長い間、お疲れ様でした。
これは無いかなぁ
途中、家族として成立していくまでだけなら、全然有り。
むしろ好きな方、『4.5でも良い。』って思える位。
でも、簡単に室井さんが亡くなったり、青島が “いかにも” ってタイミングで出てきたり。
“踊る・・・・”と見ればそんなモンかも知れませんが、それまで室井さんがベースだっただけに、急に方向性を変えた制作側の意図が分からない。
とりあえず私には合わなかったです。
分からなくはないけど……
はじめに。
自分なりに踊る大捜査線は大好きです。
踊るシリーズ再始動となり、全作見直して、
破れざる者を見た。
大いなる序章という事で、前作は概ね納得し楽しめた。
なんなら二回見に行った。
で、先行上映を見た。
結論からいうと、なんの盛り上がりもなく
序章のそのままのスピードで物語が進み、
レインボーブリッジの持ち出しも、
死体が出てきた理由の訳も全く語られず。
ましてや事件も、当たり前だが刑事ではない室井をほっといて犯人逮捕に繋がる。
レインボーブリッジも日向真奈美もコンテンツの無駄遣い。
ただ、淡々と踊る大捜査線版北の国からだった。
そもそも、あんなに村人にハブにされてたのに、
あんなに簡単に皆が心変わりするのか?
日向杏もあんなに簡単に心を開いて呪縛から溶けるのか?
そもそも青島との約束を守れなかったから、
そのケジメをつけるために子供を引き取り
子供たちとの暮らしが楽しいと話してた室井が
吹雪そうな山奥に向かうのか?
遭難して皆に迷惑をかけるかもと思わないのか?
室井慎次のキャラクターって、あんなだったのか?
青島との約束はそんな簡単な事だったのか?
子供は自分が引き取ると言ったあとの行動としてはおかしくないか?
人の人生なんて、そんなに映画やドラマになるほどドラマティックで刺激的な事は少ないのかもしれない。
警察を辞め、山奥に暮らせば
関わる人は減り、
普通の人の人生はそんなものなのかもしれない。
関わった人や子供たちに室井の信念は受け継がれ
そういう意味では「生き続ける」ってことなのかもしれないけれど、
踊る大捜査線って、そういうものだったのか?
これは自分だけなのかもしれないけれど
ある意味ファンタジーで
生きづらい毎日の中でも
ユーモアと信念と、信頼出来る仲間がいれば生きていけるよ
それが自分の中での踊る大捜査線だった。
いろんなキャラクターがいて
青島みたいなキャラクターばかりではなく、
室井慎次みたいな人の人生があるのは分かるけど
これは敢えて見せる必要があったのか?
もう物語の中盤で、薄々とラストは見えていたけど、思った通りの結末だった。
こんなんならドラマの最終回に
あの階段の上と下で敬礼をして
お互いを信じて、それぞれの立ち位置で互いを信じて生きている。
そこで終わっていて良かったのではとさえ思えてしまった。
(でもそれだと最悪の七日間も、レインボーブリッジもいらないってことになってしまうけど)
自分としては、低迷してるフジテレビをもう一度復活させるため踊る大捜査線で一旗あげたい。
けど、柳葉敏郎はもう室井慎次の呪縛から逃れたい。
しかも柳葉敏郎と織田裕二の確執はやっぱりあって、二人をまたシリーズに引っ張り出すのが難しい
それならやっぱ室井慎次、死んでもらおうか?
ってのがフジの答えじゃない?
みたいに思ってしまった。
この二作は踊る大捜査線シリーズではなく、室井慎次という人間にフォーカスしたストーリーで、
一人の人間の生き様を見ろと言われても、
なんの感情移入も出来なかったし、
ラストに向けて畳み掛けるように心変わりする周囲の描き方が雑すぎて
完全に置いてけぼりだった。
本当に苦痛に感じてしまうほどだった。
ここまで書いたけど
本当に踊る大捜査線は今まで見てきたドラマで一番好きで、
ある意味生き方の指針の一つみたいに勝手に思ってる。
だからこそ、もう踊る大捜査線シリーズはもういいです。
ラストに出てきた。
これでどこかできっと彼も彼なりに日々に揉まれながら生きてる。
それでいいと思うから続くのはやめてくれ。
無理矢理ケリをつけるための誤った子育て
「踊るプロジェクト」と称される二部構成の室井慎次を主人公にしたスピンオフ作品の後編である。青島との約束を果たせないまま定年を前に警察を退職して、郷里の秋田の田舎に隠遁生活を始めた室井は、犯罪被害者の救済の役に立ちたいと、タカとリクという2人の男児の里親として暮らしている。そこにかつて湾岸所を占拠した猟奇殺人犯・日向真奈美の娘だという少女・日向杏が現れて平穏が乱され始めるというのが前編の流れだった。
後半である本作では、前作の簡単な復習から始まるが、全く前作を見ていない人には不十分な復習であるので、やはり前作を見た人前提に作ってある。映画はどんな作品でも、それのみで完結しているのが理想であるというポリシーもあるが、その意味ではこの作品は全く独立作品としては成立していない。
前作でも感じたのだが、この映画の中の室井は、かつての踊るシリーズの室井とは結びつけるのが困難なほどキャラクターが変わってしまっている。いつも額に皺を寄せて顰めっ面をしていて無口だが、正義感だけは揺るぎないのが室井という男だったはずである。本作の室井は、特に里子の二人には人懐こくよく喋るし、顰めっ面もしていない。猟銃の管理は非常に厳しいはずだが、呆れるほど緩くて、おまけに犯罪行為に目を瞑っている。これのどこが室井なのかと面食らってしまう。
この映画でテーマになっているのは親子の愛情と信頼関係だと思うが、刑務所から出所したリクの父親との比較で親としての理想像を見せたいらしい。しかし、この映画で室井が行っている子育ては間違いだと個人的に思う。
子供は未熟なため、自分の周りしか見えず、その中から都合の良い情報だけを拾って行動する生き物である。大人に比べて視野は非常に狭く、倫理や社会的ルールを軽視しがちである。従って、子供が良くない行動を起こした場合には、親は叱らなければならないのだが、現在の世の中には「叱る」を「怒る」と勘違いしている大人が多い。子供が行った行動のどこが何故いけなかったのかを子供にも分かるように言葉で説明して、二度と繰り返さないように教えることが「叱る」であって、これは場合によっては長い時間を要する行為であって、簡単には済ませられず、また怒気を含まずに行うべきことである。
それを親が自分の腹の虫が治らないからと大声で怒鳴ったり、時には体罰に及ぶような行為は、「叱る」ではなくて「怒る」であって、子供はよく理解する余裕もなく、ただひたすら怒気をかわすためにわかったフリをするだけで、実際には何が悪かったのか全く理解できていないために同じことを繰り返してしまう。「叱る」はこどもの成長のために行う行為であるが、「怒る」は親が自分の腹の虫のためにやってるに過ぎない。短時間で済ませたい親の都合で行われるものに過ぎず、リクの父親が典型的なこれだった。
では室井はどうなのかというと、これまた叱ることなく抱擁するだけである。愛情を示す必要はあるが、叱っていないので、子供は何が悪かったのかを自分で探らなくてはならない羽目になる。子供を信用して自分で気付くまで待つという姿勢なのかも知れないが、そのために自分の資産を燃やされたり、他人を非行に走らせるようなことを言ったりするのを放ったらかしにするというのでは、とんでもない忍耐と経費を必要とすることになり、到底一般人にはできない話である。そもそも、里親として信頼を獲得する努力を室井は何もしていないようにしか見えない。
良くできたことは褒め、良くないことをした場合には叱る。この両方がきちんと揃っていて子供を育てられるはずである。この映画の中の室井の子育ては、まるで「右の頬を叩かれたら左も差し出せ」という宗教的な異様なものにしか見えないのである。こういう育て方ができなければ里親になれないとでも言いたいのであれば、成り手がいなくなってしまうはずである。
前作の冒頭で発生する死体遺棄事件の結末も唐突だったし、集落内での軋轢も簡単に解決してしまっていて拍子抜けである。タカの恋愛話は何のために必要だったのか?極め付けは、あれほど賢かった秋田犬が突然行方不明になるという強引な展開とその結果である。どうにも腑に落ちないものを感じてしまう。
柳葉敏郎は、「踊る」シリーズが始まって室井を演じ始めた頃、プロデューサーに降板を申し出たことがあったらしい。無口で顰めっ面だけしている役など何も難しくないので辞めさせて欲しいという主張だったそうである。プロデューサーや脚本家は、この申し出を重く受け止めて今回の室生像を作ったのであろうが、見る側から言わせて貰えばこれは室井ではない。強引なオチの付け方も何だかなである。
「踊る」のテーマ曲が結局一度も流れなかったのが違和感に拍車をかけた。最後に登場するあの人物も取って付けたようで、本編と何の関係もないのが痛々しかった。このオチの付け方に納得できない人は多いと思う。役者の希望したケリの付け方を視聴者に押し付けただけだったのではないのか?
(映像5+脚本1+役者3+音楽3+演出4)×4= 64 点。
一緒にお菓子戻そう
北の国からの名台詞「こどもが〜」は有名ですが本作では悪い意味でこの迷台詞が生まれました。
本当に大好きな作品だから悪い評価はしたくない。室井慎次の結末も、亀山さん達や柳葉敏郎さんが望んだことなら受け入れます。家族ドラマを中心とした話も良かったです。だけど無理がありすぎる。
銃口を向けるほど敵意を向けていた村人たちが何故室井に心を許したのかさっぱり理解できなかった。スマホを手にした途端に他の男へ好意を寄せる女の子にも。唐突に万引きしたリクの心情も。猟銃をぶっ放したら改心した杏にも。諭されていい子になる不良たちも。
全て観る側で脳内補完でもしない限り理解が及ばない。不自然なまでに物事が丸く収まる。やるなら当初の予定通りドラマで時間をかけて丁寧に描いて欲しかった。大好きなシリーズだか、本作はいくらなんでもお粗末で急性で雑すぎる。北の国からとグラントリノの劣化版とまで言いたくなる。この二作を足して2で割ったらマイナスになったような作品。テレビ映画でもラストマイルのような質が高く完成度の高い作品があり、大きく見劣りしている。これは予算だけの問題ではないように思います。
前編で期待値が上がっていただけに本当に残念で仕方ない。室井慎次の死を描くなら、こんな酷い脚本にゴーサインださず、もっと丁寧にしてほしかった。亀山さん、映画化したのは間違いだったのではないでしょうか。
後編で同じことを描くなら二部作にする必要はなかったのでは。日向真奈美とレインボーブリッジの犯人を絡める必要もなかったのでは。
新しいシリーズに期待したいが、とにかく不安でしかない。相当にハードルを下げるしか…。
北の国からを目指したのか?
予約画面に行ったら先行上映始まってたので、フライングで鑑賞。
前作でのどかな秋田の美しい風景と骨太な人間ドラマの印象が強かったですが、雪景色となった今作をみていて思ったのは北の国から感があるなぁ、、、という話。
正直、刑事ドラマ関係ないだろうと。
踊るのリマインド挿入は本当にちょっとToo Muchだなと思います、
前回の終わりでも日向真奈美のピュア悪を引き継いだ悪の子みたいな杏の事件性とか不気味な予告(猟銃、放火など)や、加藤浩次の不気味さなどが気になっていたわけですが。
結局2−3時間の映画で扱うには一つ一つが重すぎるテーマなので、それこそ、2クールドラマとかでやった方がよかったんじゃないですかねえ。。。という印象
ドラマとしては悪くないのだけれども、いかんせん時間制限のせいか、問題解決が一気に進みすぎた感があり、しっくりこない。
世の中そんなうまく行くかい?みたいな感じがありました。
柳葉さんの重苦しいような演技と、少年のピュアさみたいなもののドラマとして作ればよかったので、「踊る」が正直邪魔だったかなと、いう気持ちはあります、
最後えいがかんのなか結構な啜り泣きも聞こえてましたので、感動する作品としては悪くない。
刑事ドラマのアクション感とか、あの軽快さを期待していくと、期待外れになりかねない映画かもしれない
そういう結末を描きたかったの?
室井さんが信念をもって犯罪被害者加害者の家族を育ててるのは理解できました。
ただ、周りの人たちの行動の背景が、ちょっと汲み取れなかったです。
タカと良い感じだったのに、急に別の男の子になびいてく女の子。
急に万引きしだすリク。
急に現れる暴れる若者たち。
急に音信不通の息子のことを打ち明ける村の人。
急に自分もよそ者だったと打ち明ける村の人。(だったら前編であんな厳しくすんな笑)
急に自供を始める殺人犯。
ずっと母の言葉の影響受けてたのに、急に改心する杏。
室井さんの信念から発する言葉を聞いて皆心変わりしたのかもしれませんが、
それにしてもなぜその言葉が効いたのか、どう効いたのか、もう一つ。。。
それぞれの人物の描きたいシーンをブツ切りに撮って詰め込んだような感じ。
一つ一つを掘り下げるか削るかできたんじゃないかなーと思いました。
それと、リクをしっかり育ててきた室井さんから、簡単に怪しい父親に渡そうとした児相。
首輪なしで遊んでるシーンあったのに、最後急に雪山に逃げ出すシンペイ。
終始変なテンションの警官。
なぜか室井さんのことを解ってます風の若い刑事。
私には彼らの行動の背景が汲み取れませんでした。
室井さんの信念が生き続けていて、
子どもたちが目標をもって強く生きていったり、
新城さんや沖田さんが警察内部で実現しようと動いていたりする流れは良かったと思います。
でも最後別に室井さんを無理やり退場させなくても良かったんじゃないかと思います。
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