「怖さよりも汚さに対する嫌悪感が凄いのと、民泊というより古民家が怖いという感じに思えてしまう」怨泊 ONPAKU Dr.Hawkさんの映画レビュー(感想・評価)
怖さよりも汚さに対する嫌悪感が凄いのと、民泊というより古民家が怖いという感じに思えてしまう
2024.8.8 字幕 アップリンク京都
2023年の日本&香港合作の映画(99分、PG12)
東京の民泊に泊まることになった香港女性を描くホラー映画
監督&脚本は藤井秀剛
物語の舞台は、東京某所
恋人と別れたばかりの香港人のサラ(ジョシー・ホー)は、香港の不動産会社のCEOとして活躍していて、今回は東京での事業開拓を考えていた
現地の通訳を手配していたものの、そこに来たのは弟のショーン(ローレンス・チョウ)で、ふたりの仲はそこまで良くはなかった
現地の物件を見回る予定だったが、訪日初日ということで予約していたホテルに向かう
だが、部屋は予約されておらず、やむを得ずふたりは部屋を探しにまわることになった
ショーンはラブホテルが格安で良いというものの、サラはそれを拒み、やむなく民泊を利用することになる
指定された民泊は下町にある旧家で、そこの管理人・絹江(白川和子、若年期:種村江津子)は不気味な雰囲気を持つ老女だった
通された部屋も汚く、トイレも風呂も共同のもの
サラは一晩限りと諦めて床に着くものの、何者かが部屋に入ってきて、さらに奇妙な夢を見てしまうのである
物語は、サラが床下に死体があると感じ、そこを掘り起こすところから動き出す
畳を剥がし、床板を外したところ、本当に白骨が隠されていた
新宿署の小山田(高橋和也)は、妹で鑑識医の真由美(黒川智花)から情報を入手し、刑事課を介さずに勝手に動き始めてしまう
映画は、泊まった民泊がヤバいところだったというもので、その家にはいわくつきの団体が入り浸っていた、という設定になっていた
宗教団体のようなものが暗躍し、百年ぐらい前の世界と通じる中で、サラに子どもを産ませようとしていた
そして、それを百年前の世界で取り出して、それを遊女に仕立てようと考えていたように思えた
このあたりの流れが初見では理解できない部分が多く、気が付けば終わっていた、という感じになっていた
冒頭では、高浜虚子の俳句が3つほど引用されていたが、唐突に登場したので覚え切れず、関連があったのかどうかは何とも言えない
パンフレットにも言及がないので、深い意味があるのかすら考察の仕様がない
それでも、制作秘話などのインタビューは充実しているので、気に入った人は購入しても良いのかもしれません
いずれにせよ、民泊関係ないな~とか思いながら観てしまう感じで、単に古民家の雰囲気が怖いという感じに思えた
民泊の住民も民泊というよりはルームシェアのような感じになっていて、雰囲気は良いけれど怖さはさほどではない
それよりも、不潔な空間がダメな人はキツいと思うので、潔癖症の人ならば(観ないと思うけど)発狂してしまうかもしれません