劇場公開日 2002年3月30日

「認められる瞬間に人は感動する。」ビューティフル・マインド 林檎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5認められる瞬間に人は感動する。

2018年2月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

幸せ

ジョンとアリシアが夜空を見上げ星座を作るシーン。物事にパターンを見つける能力を持ったジョンの特性とロマンス溢れるシーンに仕上がっていて好き。

ペンの功績(業績)を讃えるシーン。若い頃見たその光景が後の自分にも起こることによって光る。これもいい伏線になっていて好きなシーン。

伝記物に有りがちな「時系列を並べた」だけの本とは違う。違いは、、、通った軸があるかどうかだろう。軸。変人ジョンが妻との生活を通して妄想を克服し、愛を感じる心を表現する話。そこには「愛」という大きな柱がある。

晩年、教壇に立ち次代を担う若者の育成にも力を入れる。そのきっかけとなる図書館での教え。そしてそれを見守るアリシア。いいシーンだ。ここからも若者への、そしてアリシアの「愛」を感じる。

一番良かったシーンはジョンとアリシアが病院で面会するシーン。病気は治った、ここから出してくれとアリシアに言うジョン。「僕は幻覚を見ていた」と言うジョンに、病気が治ったと喜ぶアリシア。が、次の瞬間、「小声で話そう。盗聴されているかもしれない」とジョン。
この後のアリシアの表情変化が最高だ。治ったと嬉しかったのもつかの間、まだ幻覚を見ているのだと知る。愛するジョンのその姿を目の当たりにしたアリシアの、その表情、悲しみ、哀れ、戸惑い、大きな愛に包まれた様々な感情が溢れ出す。このシーンは必見!

林檎