「かなりいい線行ってる。でも…」エイリアン ロムルス こた20さんの映画レビュー(感想・評価)
かなりいい線行ってる。でも…
初日通常と昨日IMAXで計2回観に行きました。
IMAXはさすが大迫力でした。
原点回帰!CG使ってない!とのフレコミだったので、1、2だけを踏襲してるのかなと思いきや今までのシリーズ全部持ってきてます。
エイリアンシリーズの変遷と共に生きてきた身としては、胸熱通り過ぎてちょっと食傷気味。
世界観やダークな色使いはデイビッド・フィンチャー監督の3に近いなと思いました。
それからゲームのエイリアン アイソレーションからも引っ張ってきてる印象。
展開もちょっとこれをクリアしないと先に進めないみたいな感じでゲームっぽいノリなのです。
初めてエイリアンを見る方にとっては新鮮かもしれません。
映画館にも高校生らしき子達が何人も来てましたが、誰もエンドロール最後まで立ち上がりませんでしたよ。
衝撃的な映画に仕上がってるのは間違いありません。完成度・満足度は高いです。
アッシュが出てきた時は思わず、あっ!しゅと言ってしまいました。
演じられたイアン・ホルムさんは他界されましたが、あの声は誰かの吹き替え?AI?
とにかく違和感のない見事なセリフ回し。
だけどCGバレバレなんですよね、ここだけ
CGに頼り過ぎない原点回帰は賛同出来ますがなんでここだけCGっぽいの?
もっと作り物感あっていいんですよ。
展開も原点に戻って欲しかったな。なんだか壮大過ぎるんですよね。
スターウォーズフランチャイズみたいになってきてる予感。
エイリアンはあくまでエイリアンだけで怖がらせて欲しい。宇宙空間で初めて出会ってしまった生命は全く友好的ではない完全体。そこに絶望があるのです。
私の中では1・2以降プロメテウス、コヴナントまでは違う世界線の話です。
あとは音響が進化してるなと思いましたが
これもやり過ぎな感じが…
無音の恐怖を演出するのが上手いアルバレズ監督ですからもっと多用しても良かったのでは。(少し使ってましたが)
それからこの事は大事なので言っておきますが、
音楽が印象に残りません。
1のジェリー・ゴールドスミス
2のジェームズ・ホーナー
ジョン・ウィリアムズと並び天才作曲家のお2人です。
映画の成功は彼らの音楽によって支えられています。
エイリアンはサントラ抜きにしては語れません。私もCDでどれだけ聴いたか分かりません。
ロムルスの音楽もいいんですが、、
(エンジニア顔の化け物が生まれてきた時に若干プロメテウスのテーマ曲が流れましたね)
最近の映画は音楽を軽視してると思います。
踏襲するならそこも考慮に入れて欲しかった。
それでも今回の作品は1、2以降で最高の出来だと思います。
登場人物の若者達も全員魅力的でした。
でもおそらく今までの作品は順応性のない30代40代達が慌てふためいてる所にやるせなさを感じていたんですよね。
若者だとなんでも突破出来そう。
次回はおじいちゃんおばあちゃんでも良いかもしれません。あ、それはそれで怖いもの知らずになっちゃうか。