「もっと、恐怖がほしかった」エイリアン ロムルス なみとさんの映画レビュー(感想・評価)
もっと、恐怖がほしかった
この作品は、「人間とロボットの違い」について大きく描かれていたように思えた。人間が「仲間優先で動き、仲間を見捨てない」のに対して、ロボットは「利益優先で動くため、仲間を見捨てる選択がある」という対比になっているのだろう。しかし、化け物がいつ自分の命を狙ってくるかわからない状況になったら、自分の命を優先して仲間を見捨てる選択をする人間の方が多いのではないのかと思う。レインの仲間たちの中で、そういう人がいた方がいないことでリアリティーがなくなったように感じる。仲間優先でレインたちが危ない場所にも行くから、恐怖を感じにくかった。しかし、かっこいいシーンやグロイシーンの魅力もあったので見ごたえのあるアクション映画として見ることもできた。
この作品は、もう少しキャラクターの成長を描いてほしかったかもしれない。レインの「仲間を優先してしまった結果、結局誰も救えなかった」という失敗をおかしたが、その失敗をおかしたことに対して、選択は間違ってなかったとレインが考えてそうなのが変に感じる。
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