「エイリアン+ブレードランナー+13日の金曜日」エイリアン ロムルス だるちゃさんの映画レビュー(感想・評価)
エイリアン+ブレードランナー+13日の金曜日
エキスポの巨大IMAXで鑑賞しました。
エイリアンのシリーズは、1と2はテレビ放映で、3と4は未見、前日譚2作はDVDで鑑賞済なので、今回のストーリーを理解するのには、まずまずの前知識ありの状態でした。
過去作へのオマージュや設定引継を考慮しつつ、作風としては思い切ってアトラクションに振り切ったのは好印象でした。
1作目のSF要素にブレードランナーの世界観を加え、おバカな若者がおバカな行動をして次々にコ○サれるという王道ホラーのシチュエーションで再構築してあるので、頭をカラッポにしてアトラクション的に楽しむのが正解だと思います。
前日譚2作品は、リドリー・スコット監督自身の手による正統派ですが、いかんせん、理屈っぽく重苦しい印象だったので、本作はそれとは真逆に、単純に観客を怖がらせようという主旨で作られた(?)密室劇の1作目に原点回帰した作風だと感じました。
テーマパークのお化け屋敷(?)の様に、次から次へと畳み掛けてくる色んな仕掛については、頭を空っぽにして素直に楽しめました。
俳優も無名な人ばかりで、先入観を持つ事なく、素直にアトラクションを楽しめました。
特に、中盤後半ステージの、○○のONとOFFによるバトルの仕掛は、ジョジョのストーンオーシャンに登場するジャンピングジャックフラッシュを彷彿とさせてニヤリとしてしまいました。
ただ、ちょっと引っかかったのは、監督もキャストも含め、いわゆる白人が全く(例の特別出演は除く)登場せず、全員がヒスパニック系やラテン系やアジア系やアフロ系等の有色人種が満遍なく配役されていたことです。
現実の世界でも、社会的底辺にいるのはこんな人達ばかりなので、敢えてそれをリアルに再現したのか、それともいわゆるディズニー流ポリコレ主義によるものなのかは不明ですが、あからさまな感じがしました。
ただ、全体的に1作目では恐怖の権化だったゼノモーフが、まるでモブキャラの様に駆逐されていくので、恐怖感はかなり減ったと感じました。
最後のアレも、薄々は予想出来ていましたが、個人的には蛇足な気がしました。
巨匠による名作の続編には、別監督による下位互換の駄作もありがちですが、本作にはリドリー・スコットも製作陣として参加しており、作品のクオリティは維持されつつ、VFX技術が上手くアップデートされていると感じました。