劇場公開日 2024年9月6日

「“エイリアン”の名に恥じない」エイリアン ロムルス 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0“エイリアン”の名に恥じない

2024年9月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

一番有名な初作および最初の頃の作品はあまり観ていなくて、観ているのは2012年以降の“プロメテウス”、“コヴェナント”くらいなので、エイリアンファンとは言えないし、気味の悪いエイリアンが余り好きでないのだけど、ハリウッド大作欠乏気味な昨今なので、「やっぱり観なくては」と観賞。

【物語】
時代は22世紀半ば、地球から遥か彼方の惑星で暮らす6人の若者。 鉱物採取だけが目的の何の楽しみも無い惑星から1日も早く脱出することを全員望んでいた。ある日宇宙貨物船員の1人が仕事中に見つけた廃宇宙ステーション「ロムルス」から数年眠らせる生命維持装置を取り出して他の惑星に渡ることを提案する。

5人はその賭けに乗ることを決断し、貨物船で密かにロムルスにやって来る。早速生命維持装置と装置を稼働させるための燃料を入手すべく、船内を捜索する。しかし、船内にはロムルスを廃船にした、人間を襲い寄生するエイリアンが眠っていた。

【感想】
観て良かったと思える作品だった。

一番は“エイリアン”の名に恥じない、スリリングな映像とアクション。
これについては、「ちょっとしつこ過ぎる」と思えるくらい、最後の最後までハラハラさせてくれる。

もう1つ大きいのは、ヒロイン演じるケイリー・スピーニー。終始彼女が魅力的で”おっかない”展開の中で目を楽しませてくれた。「初めて観た」と書きかけて、確認したらプレスリーの元妻”プリシラ”を演じた女優だったのだな。プリシラでもとても可憐だったが、今後益々の活躍を期待する。

その他、良かったのはアンドロイドのアンディー。アンドロイドとかサイボーグとか人造人間はSFの世界では使い古された設定だけれども、昨今の急速なAIの発展で、実世界でも現実味を帯びて来ているので、少し今までと見方が変わって来た。CHAT GPTの出現で誰でもどこでも簡単にPCと会話できる世界になって来ている。人間と同等に運動できるのはまだ先かも知れないけど、会話・思考だけだったら凡人以上にできる機械が手軽に提供されてしまう日がすぐ来そうで、楽しみでもあり、恐怖でもあるなと以前よりずっと身近な問題として感じた。

1つ文句を付けるとすれば、貧困層と思われる6人組が宇宙船で逃避行を図ったこと。現代で言えば軽自動車盗んで6人が郊外に逃げ出すみたいに描かれているが、なんぼ、宇宙が身近になっても軽自動車並みにはならんでしょう。 まあ、ご愛敬として許しますけど。

SF&スリラー&アクション作品として十分に楽しめる作品だと思います。

泣き虫オヤジ