「スゴい作品」サブスタンス アガサさんの映画レビュー(感想・評価)
スゴい作品
予告は美の強調が多かったけど
…とにかくスゴい作品です。ここ数年では一番の怪作と言っていいと思います。駄作となるギリギリのところというか(笑)。デミムーアさんの出演がそこを押し留めていますが、
最後の30分は何を見せられているのか分からないカオスな作品です。ヒドい作品と言ってもいい(笑)
賛否両論が間違いなく起こります。
さて、デミムーアさん、お歳ですがとっても綺麗ですのに、何をそんなに悩まれるのか、怪しい薬に手を出してしまいます。
そしてお美しい「より良い自分」を手に入れるのですが、その子が暴走を始めます。しかし、それも自分なのですよね?
単純に7日間若返る薬という設定ではなく、もう一人の自分が生まれるところがミソです。
監督さん映画好きなのでしょうね。
造形はエレファントマンとかバスケットケース、ザフライ、を思い出しました。
演出においては、キャリーとかシャイニングとか、ボディスナッチャーとか…
モンスターが身だしなみを整えたり、観客の前で吊し上げをくいながら、「私よ」と叫んだりするのはまさにエレファントマン(笑)
「リベンジ」ではマッドマックスでしたし。
結局は、美を求めすぎた挙句、この世で最も醜い姿となるというルッキズムやエイジズムに対するアンチテーゼなのでしょうが、その描き方が美も醜も、本当に極端(笑)
サブスタンスは物体という意味もありますが、最後、人が物体になるというのもかけてるんでしょうか?
美は男性垂涎ですが、醜はもうほんとひどい。(笑)
ただ、老いた己に価値を感じられない、若い自分が活躍してる間ただ隠れるだけ、というのは何か考えさせられました。スーは仕事、エリザベスはあの男性とデートして、仲良くなったら、それぞれ充実した7日間で、末永く楽しかったかもね。
あと、今流行りのTV局のセクハラ問題もまさにタイムリー。
男優さん、多分監督さんに「世界一嫌な男を演じろ」とでも言われたのか、振り切ったセクハラ男やってます。
振り切ってるのは、主役のお二人も同様で、お二人のケンカも血まみれのバイオレンス全開でした。
血まみれ、ゴア、バイオレンスは、女性の監督さんが撮られたと言うのか本当に驚きですが、セクハラについては納得です。
男は女性からこういうふうに見られてるんだろなと。
また、デミムーアさんが良くこの脚本読んで引き受けたなと思いました。「ゴースト」のデミムーアさん出なかったら、単なるカルト映画で終わったかもしれません。
ツァラストラかく語りきで2001年とか、後半、もう監督さんの悪ノリもいいとこですが、
ここまでリミッターはずした作品も珍しいですし、
主演の3人にはここまでやったんだからなんか賞あげてくださいと言いたいです。(笑)
新時代のホラーと言えばそうですが、下地はやはり過去の映画にあるのが好感が持てます。
確かに物凄い映画だ ラストはモンスター映画に
なってしまった 7日間という例外無し
というルールを守らず 本体の身体から体液を
抜き取り分身の自分に注入して生気を保つ
時間切れしたのに更に繰り返し抜き取り
本体はどんどん老化していく
同じ箇所を何度も注射針刺すから
変色しておかしくなったときに
これはとんでもない展開になるなと
予測しましたね
後半 青いドレス着たモンスターが
テレビ局に向かうシーン
まさか まさかテレビに出るんじゃ
ないだろうな と
危惧してたら そのまさかだった
お互いに自分のはずなのに
自分本体を殺す?あの場面は
さすがに見てられなかったです
エアロビの場面は最高なのに
この映画は後半から
エイリアン顔負けのグロ映画に
なってしまった
やりすぎだろ
注射針刺す場面 背中の巨大な裂け目を
縫う場面 何度も注射針刺す場面そのもの
がグロ映画だよ
後半から途中退席しようかと何度も頭よぎりました
(笑)
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