エミリア・ペレスのレビュー・感想・評価
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日本が舞台だと仮定したら、トンチキっぷりがわかりやすい
冒頭から想像していた以上にガッツリミュージカルであり、なおかつ見せ方としてとても面白く、いったいどこに連れて行かれるのかと期待が膨らむ。
お話としては、まあメキシコで批判が噴出したという話もわかるが、正直かなりのトンチキっぷりというか、これを日本のヤクザの親分を主人公にしたものを想像してみると(日本ではあまり怒られたりはしない気もするが)、結構なトンチキ映画であることがわかってもらえるのではないか。
なので、ずいぶんなトンデモ話に、本気の演技、本気の歌と踊り、そして愉快なミュージカル演出が乗っかっている表現のオモシロさを満喫したし、それ以上に深刻なものとして評価をしようという感じにはなれなかった。エミリアのあっけない最期も含めて、監督もいろいろ混ぜっ返して突き放すみたいな遊びをやってると思うのだが、まあその辺はこちらで勝手に解釈しました。
殻を破って突きつける予測不能なストーリー
これはギャング映画か、それとも社会派、もしくは性差を超えた人間ドラマか。そんな線引きはどうでも良い。重要なのはすでに名匠の地位を獲得したオーディヤール監督がこの映画でさらに豪快に殻を破ろうとしているということだ。序盤からの予測不能ぶりには「あれ?オーディヤールではなくアルモドバル作品だったかな?」とクレジットを見返したくなるほど。しかし人が境界線を超え、過去と決別していく姿は彼の作品で絶えず描かれてきたテーマであり、今回の「彼女たちの物語」にも同様の気迫がみなぎる。その上、本作は時折、登場人物の心情をリズミカルな振り付けや歌声で吐露するミュージカルの側面も脈打つ。ゾーイ・サルダナの身のこなしや真っ直ぐな目線も本作の欠かすことのできない推進力だが、それに輪をかけてエミリア役のガスコンの人間的な迫力には圧倒されるばかり。賞レースの結果を意識しすぎることなく、ただただ身を委ねて楽しみたい一作だ。
こんな叔母さんはイヤだ
ゾーイ・サルダナがアカデミー助演女優賞、加えて主題歌賞も受賞作品とのことで、丸の内ピカデリーで観賞。
メキシコの麻薬王が整形と性適合手術で女性になりたいがために高学歴の貧乏弁護士(ゾーイ・サルダナ)を誘拐して、破格の報酬と引き換えにミッションを遂行させる。カミさんと子供がいるのに、身代わりの似た男を組織の部下に殺させ、自分は死んだことにして、スイスに高飛び。単に性同一性障害を直したいというよりも、新しい人生を欲しかったに違いないのだが、たくさんの人間がヤク漬けになり、貧困の悪循環の犠牲に上に成り立っている中南米の現状を思うと、一握りのセレブ達のお祭り騒ぎ映画を手放しに楽しめない。女性になって女性を愛したいというのは分かった。男性として女を愛するのには飽きちゃったのかもしれない。なんとも贅沢。麻薬王の強欲さにドン引き 。NPO活動もなんかねぇ。偽善者ってカンジ。
凄腕の整形外科医の名前はワッセルマン反応のワッセルマン博士。セレーナ・ゴメスちゃんもオトナになったが、なんだかな〜だった。前半はミュージカル仕立て。最後の方はドンパチにカーチェイスでドカン。
因果応報というか、自業自得というか······やはり最後は子供が犠牲になるし。
マニタス(麻薬王)と整形後のエミリアは同一人物とは思えなかった。
宇梶剛士&キャシー中島みたいだった🙏
アカデミー賞初ノミネートのトランスジェンダー俳優、カルラ・ソフィア・ガスコンがどちらも演じてると知って、ギンタマが縮みそうだった。
坊や。お父さんの匂いがする叔母さんのそれは加齢臭っていうのョ
ミュージカルいる?
前情報無しで観たもんだから、冒頭で歌い出して「え!?ミュージカルやったん?」てなって急いで頭切り替えて観た。
元々ミュージカルは好みでは無いので、知ってたら見なかったかも
コメディ要素もそんなに無かった気がするし、これならミュージカル無しで普通に作っても良かったんじゃ無いか?と思いつつ、これ以上脚本で面白くするのも中々難しい気もする
銃撃戦がミュージカルだったらコメディになったのにね
あ、、アーガイルでそんなん見たわw
でもミュージカルだったから間が持ってたのかもしれない
それに加えていちいちキャラクターの心情を表すシーンが多かった気がする
それでも最後まで退屈せずに見れました
ある意味これはLGBT的な映画なんかな?
最近多いよねーポリコレ配慮なんだか
最後は尻すぼみだった気もする
ゾーイさんは好きな女優さん
外国人の俳優さんはすぐに老けちゃって残念になるけど、この方今もキレイでビックリ
銃を構えると別の映画を思い出して無双しそうに見えて困ったw
ミュージカルシーンはどれも熱く、感情に訴えてくる力があるし、映像としても美しく素晴らしい。
昨年度の(というか今年の)アカデミー賞は凄かったんだね。
取れなかった「教皇選挙」も凄い作品だったが、この作品も作品賞を取ってもおかしくない出来だったと思う。
ただ、正直言って、作品賞を取った「アノーラ」も含め3本とも突き抜けたものがなかったのかも。いずれも技巧的。映画的な巧さがある3本だった。
ミュージカルと言われているけど(確かにミュージカルだけど)、それほど違和感はなく(というかハリウッドのミュージカルとは全く違う)、見終わった後にミュージカルだったことを忘れてしまうほど。
ミュージカルシーンはどれも熱く、感情に訴えてくる力があるし、映像としても美しく素晴らしい。
そしてストーリーを感情的に説明する役割を果たしていている。これは、結果として映画の効果的な時間短縮になるのでは?と思った。
それでいながら、というかそれだからこそ、深い映画になったと思う。
素晴らしいアクション映画であり、恋愛映画であり、性差別の問題も扱って、メキシコの悲劇も扱っている。けれど多分最後の二つの要素は、色々と物議を醸しているよう。映画創作上の設定でしかないのだけれど、ただ現実との関係性の中でさまざまな問題に発展してしまう。この映画を観た当事者はどう思うか。そこまでは正直観客側には考えられない。(「ディア・ハンター」がやはりそうだった。ベトコンの描き方が差別的だと)。一言で言えない難しい話だと思う。
ただ映画としては、エンターテイメント性が強く、とても面白く、熱くなる映画だった。
最初に書いた3本の中では、アカデミー賞には甲乙つけがたいが、これが一番だったかも、と思えてくる。
また見たくなる映画。
相反する心 グアダルーペの聖母
国民の八割近くがカトリック信者だというメキシコではキリストよりも崇拝の対象とされるのがグアダルーペの聖母と言われる褐色のマリア様だという。
スペインによる植民地支配の下、カトリック教会はアステカ文明で崇拝されていた女神トナンツィンの姿を聖母マリアに重ね合わせることで布教に役立てた。そのために土着宗教とキリスト教の混じり合ったメキシコ独特のキリスト教になったという。
麻薬カルテルのボスであるマニタスは長年性同一性障害に悩まされ、有能な弁護士であるリタに依頼して性転換手術を受ける。
マニタスは見事女性として生まれ変わり、報酬を得たリタも弁護士として独立しロンドンで活躍していた。そのロンドンのレストランで声をかけてくる一人の女性、同じメキシカンとして意気投合した二人だったが、そのエミリアこそマニタスの生まれ変わった姿だった。
彼女は再びリタに依頼する。離れ離れの家族とメキシコで暮らしたいと。そしてリタとエミリアはメキシコで行方不明者の遺体を探すNGOを創設する。
マニタスはかつて部下さえも恐れる冷酷非情な男だった。しかし彼はこの貧富の格差が大きいメキシコで生まれ育ち、生きてゆくには犯罪に手を染めるしか道がない中でめきめきとその頭角を現し組織のボスにまで上り詰める。
手下たちも同じように犯罪に手を染めてきた油断ならない人間たちだけにそれを統率するためには彼ら以上の非情さが求められた。だが彼の真の心はそうではなかった。本当の自分は人を殺めたり痛めつけたりしたくはなかった。これは本当の自分ではない偽りの自分だと。幼い頃から自分の内面と外面とのギャップに苦しみ続けてきた。しかし彼の育った環境が本当の彼を許さなかった。
そんな彼が子供を持ち人生も半ば過ぎたころに一大決心をする。このまま偽りの自分のままで人生を終えたくない。残された人生を本当の自分として生きていきたい。彼は生まれ変わる決意をしてエミリアとなったのだった。
そして彼の心の奥底に押し込められていた善の心がふつふつと甦り、今まで彼が犯してきた悪行への償いのためにも犯罪により犠牲となった人々や家族のためにその活動に心血を注ぐのだった。
自分の犯してきた罪を償い生まれ変わったその姿は人々の罪を一身に背負って十字架につけられそして復活したキリストの姿を思わせた。
しかし、エミリアはマニタスに戻ってしまう瞬間が訪れる。妻のジェシーが子供たちを連れて再婚するのだという。彼女に怒ったエミリアの声はマニタスの野太い声に戻っていた。
怒鳴り声で彼女を恫喝するその姿は元の狂気に満ちたマニタスの姿そのものであった。
どんなに善行を行おうとも彼女の体に長年染みついた力で人を抑えつけようとするマニタスの影を追い払うことは出来なかった。
エミリアはジェシーの一味に誘拐され車もろとも崖から落下炎上し帰らぬ人となる。マニタスの犯してきた罪はエミリアになってもいまだ償いきれていなかったのかもしれない。
しかしエミリアが亡くなり彼女を悼む人々はその姿を模した聖母像を頭上高く掲げて彼女の功績を称えるのであった。
マニタスは今度こそ生まれ変わったのかもしれない。それはキリストではなく、グアダルーペの聖母として。
カトリック信者が多くを占める国民性ながらもいまだ植民地時代から根強く残る貧富の格差に苦しめられ治安が一向に改善されないメキシコ。
アステカ文明と西洋文明が入り混じった結果生まれた褐色の肌を持つ聖母マリアことグアダルーペの聖母、相反する心と体を持つその姿はマ二タスとエミリアの姿そのものなのかもしれない。
堕ちていく、あの空へ、昇っていく、あの暗い淵へ。冒頭のこの曲の歌詞をはじめとして劇中では逆説的な言葉が多用されている。父であり、叔母。麻薬組織のボスから慈善団体の代表者へ。男から女へ。優しい心を持ちながら劣悪な環境で生まれ育ったがために、悪人とならざるを得なかった一人の男の姿を通して、人間の心の中に潜む善と悪の葛藤を見事に描き出しエンターテイメント作品に仕上げた。
街中を走る廃品回収車のアナウンス音声から、レンジ、テレビ、何でも買います。でも買えない、私の人生と魂は売り渡すことはできない。などなど劇中で流れる歌の歌詞がすべてが素晴らしくて個人的にはミュージカル映画としても革命的な作品だった。
今年の粒ぞろいのアカデミー賞ノミネート作品の中で本作が個人的にはダントツだった。アノーラも好きだけど本作のすごさの前に少々かすんでしまった。ノミネート作品で最後に回した本作がマイベストだった。
ちっぱいおぱい♪主演はゾーイでは??
いつもながらフライヤーはもらっていたのにしまったままで。。
鑑賞後、どんな事書いてあるのか見たくなりファイルから探していると。。
たしかピンクだったよ〜なコレかな?と手に取ったのが「ドールハウス」
まさみとお人形さんので驚いた('◉⌓◉’)
違う違う怖い怖い。
やっと見つけた「エミリア・ペレス」
よく見るとこちらのガスコンさんも中々イカつい。。
でもいるいるこんな女性。
私もおばさんなんでアレですが、おじさんおばさんみたいなおばさん、、いますよね。
(私の唯一の親友心友悪友で、リーアム兄さん好きな私を"枯れ専"呼ばわりしたオンナがいるんですけども。
彼女の名言
「ゆきは上半身はお父さん似で下半身はお母さん似だ」とディスられた事を思い出しました!
爆!
巧いこと言いよる〜!
だよね〜アタシちっぱいだもんね〜
。。。あれれ??涙が。。。
くっそぉ〜!
アタシもおぱい欲しいよぉ〜!w)
そして近年、たよーせーたよーせー叫ばれておりますが、、
私が子供の頃は平気でデブとかブスとかチビとか言って(言われて)おりましたし、親も、男のくせに・女のくせにとか、やられたらやり返せとか言ってましたけど。。
(これは多様性じゃない問題発言w)
たよーせー教育(?)で育っているうちの子なんかは、人や自分の外見をからかう様な発言はしませんし、ロングヘアの男の子も黒いランドセルの女の子も普通にいます。
私も親として、たよーせーるっきずむには敏感になっている今日この頃。。
とはいえ普通に人それぞれみんな違うの当たり前って思ってるし、2丁目とかでも遊んでいたので色々な"タイプ"のパイセンも見て来たし、自分もわりかし変な人間って自覚もあるので。。
だから、その辺は割と守備範囲広い方だと思います。
どんどん増えるアルファベット。
正直"理解"なんてしなくても良いと思っている。
(所詮出来ないとも思っている)
だけど、
私とは違うけど、この人はそ〜ゆう人なのね。って位にライトに考えて付き合えばいいんじゃないかって思ってるし、そうしてる。
だだ、私はたまたま身体が女で性自認も女だからそこに不便はなかっただけで、実際に違和感のある人の苦悩は計り知れないのだろう。
置かれている環境や立場、経済的な理由などで、本当の自分の姿に近づけない人も多いのだろうな。。
本作の主人公マニタス(カルラ・ソフィア・ガスコン)も、長い間自分を誤魔化し生きて来た人物。
自分の本来望む姿とは正反対の人生を歩んできたメキシコの麻薬王。
誰もが恐れる最恐のキング。
悪の限りを尽くしてきた彼が実は
"女性として新たな人生を歩みたい"と思っているなんて誰が想像出来ただろう。
初めて姿を現した"マニタス"には身がすくむ程の恐怖を感じましたし、威圧感がすごかった。
気分を害したら確実に殺される!
リタ同様緊張感がハンパなかったです。
一方、優秀な弁護士だが地味なリタ
(ゾーイ・サルダナ)は、明らかに罪を犯している人物の弁護を任されるが、上司の命令で、無罪を主張し、裁判に"勝つ"
彼女も自分を誤魔化して生きていたし、弁護士としての正義も揺れていた。
そんなリタをなぜ"マニタス"が選んだのかは分かりませんでしたが、ある日マニタスの手下に拉致られる。
自分を完璧な女として生き直す方法を探せ。
恐怖もあっただろうが、大金に目が絡み
(だと思う!)その命令に従う事にするリタ。
"マニタス"が女性になる為には家族とも離れなくてはならない。
敵対する組織から守る為だと嘘の説明をし、マニタスの妻ジェシー
(セレーナゴメス・可愛い♡)と子供達をメキシコから遠ざける。
そこでマニタスが殺されたというニュースが飛び込んでくる。
もうマニタスは死んだのだ。
誰もがそう思った。
そして4年後。。
優秀だが泣かず飛ばずのリタだったが、大金を得た事で交友関係も広がったのだろう。
セレブ御用達の弁護士になっていた。
身なりも生活も華やかになり、自信に溢れ、充実している様に見えた。
そんな彼女の前に"エミリア"が現れ再び妻と子供達とメキシコで暮らせる様にして欲しいと頼まれる。
そして皆さんご存知の通り、物語は大きく動き出す。
まず冒頭の音楽からしてカッコいい!!
そしてこれはミュージカル?!
フラッシュモブのような演出からスタートする作りが新しい!
リタの歌とダンスにも引き込まれる。
息継ぎしてた?!マニタスの抑揚のないラップ風のセリフ回しももっと見たかったし、リタとドクターのハモリセリフのシーンの見せ方も新鮮だった。
(ジェシーと彼氏のカラオケサービスも有りでそこは不思議シーンだったw
イチャコラはセックスシーンじゃないのね、カラオケかい!健全かっ!w)
で!
斬新なミュージカルシーンと同等に見所といえばガスコンの演じ分けでしょう。
マニタスとエミリアどっちもすごかった!
マニタスもエミリアも、別の人物として正に存在し、生きていた。
ガスコン自身もトランスジェンダーという事も重なって説得力があり、その姿はリアルそのものでした。
(奥さんもいて、結婚生活継続中に徐々にアップデートしたそうですょ!)
女性として生き満たされていたエミリアだが、姿かたちを変えたとて、彼女の考え方は変わっていなかった。
そう、人間の本質なんて簡単には変わらないんだな〜と複雑な思いになった。
行方不明者を捜索する慈善団体を立ち上げ
"汚い金"をそこに惜しげもなく使う姿とは反対に、自分から離れていくジェシーを引き止める為に、陰では恋人を暴力で脅し金で解決しようとしている。
自分本位でしかない。
自分の願望を満たす為に全てを捨てる覚悟でジェシーをも捨てたくせに、自分の欲が満たされると、やっぱり妻も子も欲しくなる。
近くに置きたくなる。
諦めたくない。
支配したい。
この辺はエミリアに同情する見方もあるだろうが、私にはエミリアの勝手さが目に付いた。
ジェシーだっていっぱい泣いて悲しい思いもしたのに勝手だと思った。
ジェシーからしたらあんな叔母さん面倒くさいしかないわ(°▽°)
恋人エピファニスも出来たのに随分と強欲ではないか。
所詮思考はマニタスのままじゃんと思った。
そしてリタとマニタス/エミリアの関係性の変化に注目すると面白い。
最初は恐怖からマニタスに従っていたリタ。
お金に目が眩んだのもあるが、気持ち的にマニタスに対しては何の感情も持っていなかった様に見えた。
しかしエミリアとの仕事で自分に自信が付いていくリタは、頼りにされる事への喜びを感じ、もっと応えようと尽くす。
変な成功体験だが、間違いなくリタを変えたのはエミリアの存在という皮肉よ。。
徐々に気持ちがエミリアに寄り添って行き、私的な感情が加わっていくのも自然な流れだった。
マニタスの方も、最初は自分の願望を叶える為の道具としか思っていなかったリタが、どんどん自分に魔法をかけてくれる大切な存在になって行き、弁護士と依頼人の立場を超えた信頼を寄せるパートナーへと昇格していく。
無意識に変化していくその心模様も面白い。
もうずっとリタ〜リタ〜言ってたw
それぞれが互いを思う関係になって行く所も見所です。
ジェシーの"マニタスを愛していたのは間違いない。ただ、恐怖心は感じていた事、やっぱり他に好きピがいた事"は、まぁそうでしょうねと思ったが、子供のクンクンシーンはねぇ〜
(T -- T)
結局子供が犠牲者で、エミリアも切なくて可哀想でした。
が、、ラスト。
個人的にはエミリアはジェシーに真実を伝えないで欲しかった。
あの告白は、結局最後まで自己中で自己満じゃねぇかと思った私は冷たいんでしょうね汗汗
とはいえ、簡単に泣けるだけのお話しに仕立てず、意外と皮肉多めだったのも好み♪
そしてこの様なテーマを斬新な演出のミュージカルという手法で、エンタメに昇華させた監督の手腕には脱帽!
で。。
冒頭に色々書きましたが、本作は多能性云々というよりも、アイデンティティの確立ってのがテーマだったのではないかと思いました。
その描かれ方も説教臭くなくて好きでした。
私生活では色々不安定な様子のガスコンさん。
セレーナゴメスとの共演シーンは違う意味でドキドキしちゃいました。
心と身体のバランスを取るのって、難しいですね( T_T)\(^-^ )ドンマイ♪
手ごわい映画
「この男は手ごわいメキシコ人の一人だった。どこへ行こうと、この連中ほど手ごわい人間はいないのだ。」R.チャンドラー『長いお別れ』 男だけではなく、女も。そして、この映画自身も(ただし、メキシコ映画でなくフランス映画だけれど)。冷酷な麻薬王が性転換手術を受けて女性になる。それをミュージカルで。キワモノになりそうな題材を、(W.ヒルの映画で似たようなんかがあったような)ジャック・オーディアール監督は、メキシコの犯罪や暴力、自分らしく生きることの難しさなどを盛り込んで、見ごたえのある秀作に仕上げている。特に役者たちがいい。中でもリタ役のゾーイ・サルダナが。希望に満ちた卒業写真の顔、しかし、現実は弁護士として悪党を無罪にする空虚な日々、それが麻薬王と出会ったことで大きく変わっていく。自分が求めていた正しい生き方をしていたのに、最後は暴力に頼ってしまう。それが悲しい。久々に充実感のある映画だった。その前が『サメ遊戯』だったしね。
姐さんでてますよ
ものすっごくパワフル!
これはフランス映画なのか?南米の作品なのか?
冒頭、私は愚かにもこの作品をカテゴライズしようとして迷子になってしまいました。
突然歌い踊りだす構造にも翻弄されました。
でもマテアス/エミリアがとても魅力的でパワフルな人間であることが解ってようやく没入することができました。
彼/彼女はギャング時代も慈善家時代も常にパワフルで行動を起こす人でした。
愛と恐怖を知る人は強い。
時に暴力的だけど、なにをやっても成功する人。
それだけで魅力的です。
ラストのコーラスが心に残ります。
仰天の映画だった。こんなのありかと私を驚かせた。
正直、私が好むストーリーや題材でもない。現代メキシコを舞台に、人種差別や組織犯罪またトランスジェンダーをミュージカルにしてしまうその発想に驚く。「ウィキッド」が既存のハリウッドミュージカルの枠に留まっているのに対し、この作品はその枠を大きく超えている。冒頭弁護士リタの不満を歌うミュージカルシーンは秀逸で、音楽・振り付けとも私を感心させた。
おっさんみたいなおばはん振りがうまい
遠い地球の裏側の話?
昔から知ってるメキシコにちょっとバージョンアップしていたので。簡単には変わらんわな。
なんでも手に入れてなんでも変えて要らなくなられば捨てて⋯⋯。
だけど人間一度知ってしまった"欲"の味は捨てられない。
この国は武器を目の当たりにしないだけでさほど変わらない気がするよ。
まぁ犬のエサにならないだけマシなのかもね。
ちなみにアカデミー賞作品賞はAnoraではなくこっちの方が良かったかも。
純粋に作品を見比べた感想です。
極端な人は極端に振れがち
前半と後半でガラッと様子が変わる。
そこそこ楽しめはしましたが、最後の盛り上げ方や仕舞い方は薄い印象でした。
ミュージカル要素は比較的自然な感じで、普段ミュージカル系の映画はあんまり好きではないのですがこのくらいなら許容範囲でした。
メキシコ製ではなくフランス製なのですね。
たしかにそれはメキシコの人々にとっては色々言いたくなりそう。
海外の監督が日本のドキュメンタリーや人間ドラマを描くならともかく、政治的であったり社会的な物語を極端な語り口で描いたら・・・と思うとね。
整形とかってあんまり詳しくは知りませんけど、継続的にメンテナンスや追加手術を重ねないと維持が難しいという話を聞いたことがありますが、ここまでの変化だとどうなんでしょうね~というのは気にかかりました。
不良やヤの人がたまに良い事をして見せると、それまでに重ねた悪行が霞んで見えてしまうという話がありますけども、これもそんな印象かな~?直接描写はされませんでしたが、そこまでの麻薬王だったならかなりの事をしてきたはずでしょうし。その割には転換後の身辺警護のガードが甘すぎますし。心理的な割り切りが大物の割には甘々なんじゃないかな~?とは感じてしまいました。
カープの帽子、私も気になりました。なんだろう・・・
葬列に広島カープの野球帽が気になった
この時期はどうしてもカンヌやアカデミーで受賞し評価の定まった映画を選択してしまうのだけれどこれは大当たりでミュージカルシーンに身体が呼応して暗闇にリズムをとりながら楽しんだ。そもそも日常から始まっていつのまにか非日常へと連れて行ってくれる映画が大好きである。音楽ジャンルにラップが幅を利かせ始めた昨今のミュージカルでは台詞から歌へのグラデーションがさらに心地よくなり特に今作は弁護士のラップ調の台詞にダンスが加わり照明が変わり会場の出席者全員を巻き込んでいくNGOのパーティーシーンが圧巻だった。舞台はメキシコで残虐マッチョな実はトランスジェンダーの麻薬王(マニタス)が性別適合手術を受けて(マニタスは死んだことにして)エミリアとして生まれ変わるという、ちょっと今の時代ウケを狙ったようなお話なのだけれど、そこはもうどうでもよくなるくらいにミュージカルパートが秀逸。さすが名作「シェルブールの雨傘」を生んだフランス映画である。唐突感のあるエンディングを含め良かったのだけれど最後のカメラブレブレの葬列パレードは如何なものか?付け足すならFIXの3カット程度で締めくくって欲しかった。
壮絶な人生のぶっ飛んだ設定
想像以上に面白かった‼️
ビンゴ!!
燻った日々を送る弁護士と女性になりたいと言う麻薬王の物語。
弁護士リタはある日誘拐され麻薬王マニタスに女性になる為の協力を半ば強制的にさせられるも無事成し遂げ…しかしエミリアとして生きる彼女と再会し再び幕が上がっていく。
麻薬王って時点で大悪党であることは間違いないが、そんなマニタスも1人の人間としての悩みを持ち…。生まれ変わったエミリアと接していくうちにリタとの間にも信頼と友情が。
生まれ変わっても消せない過去、そして生まれ変わっても変わらない気持ちや愛情…そんなものがふんだんに盛り込まれたストーリー。
大好きな匂い…エミリアはどう思っただろうか。
そして最早敵となった彼女。この真実を初めから言えていたら、そしてもし受け入れて貰えていたならばどれほど…。
一方からは近く、もう一方からは果てなく遠いその距離が終始切なかった。
慈善事業!?…はどのツラさげてと思わないこともなかったが、これも変化と言うことか。そしてどんな姿になっても子どもを思う気持ちは変わらないのだなぁ。
難しい性の問題を扱っていながら、狂おしい家族との関わりをよく表現しておりなかなかに没入させられた作品だった。
個人的には、よく出来たストーリーなので別にミュージカルにしなくても良かったかな…なんて。
キラーチューンっぽいものも無かったように感じたし。。
組織や警察から逃げるクライムサスペンスじゃない!
とある直木賞本を読んでメキシコにいつか行きたいな〜と思っていたので、麻薬カルテルのボスが性転換?舞台はメキシコ?へー、観てみるか〜!くらいの知識で映画館へ行きました。てっきり逃げるための性転換手術なのかなって思ってたんです、クライムサスペンスかなって。そしたら全然違った!クィア映画だった!そしてミュージカル仕立てだった!最初の2曲で、わたしはハマりました。全曲を歌い上げる系ではなくて、気持ちの高ぶりなどに乗せて曲になるやつでした。
ぶっ飛んだストーリーだったので、エミリアはあのラストを自身で受け入れていたのかどうかが気になりました。(ストーリー的には言い落としどころじゃないかなと思います、盛りだくさんすぎておなかいっぱいでしたし…)
大人計画(松尾スズキさん)の作品を観たかのような、不思議な感覚で席を立ちました。好き。
全200件中、1~20件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。