劇場公開日 2025年3月28日

エミリア・ペレスのレビュー・感想・評価

全221件中、1~20件目を表示

5.0人間の変化とは

2025年5月31日
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鑑賞方法:映画館

ジャック・オーディアールがミュージカルを撮るとは思わなかったが、彼の作品の中でも結構上位に好きかもしれない。これは人の変化についての物語だ、外見が変化する、あるいは本当の自分の外見を手に入れることで内面にまで変化が及んでいく。性適合手術を受けて女性として生活するようになって、マフィアのボスとして生きてきた時には思いもよらなかった慈善事業に精を出すようになる主人公。この変化は外見が導くように内面が変わっていったということなのか。ゾーイ・サルダナの歌唱パートにそれを示唆するようなセリフがあったが、これは変化なのか、本来の彼女の性質なのか。時にマフィア時代の狂暴さが目覚めそうになる主人公だが、人間は経験の蓄積によって形作られるのだとすれば、マフィア時代の恐ろしさもまた、彼女の一部を構成する要素と言えるか。
ゾーイ・サルダナの芝居は本当に素晴らしかった。彼女のベストパフォーマンスだと思う。彼女演じる弁護士の変化もまた面白い。人の本質と変化について非常に深いところまで切り込んだ作品だと思う。

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杉本穂高

3.5日本が舞台だと仮定したら、トンチキっぷりがわかりやすい

2025年3月31日
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村山章

4.0殻を破って突きつける予測不能なストーリー

2025年3月25日
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鑑賞方法:試写会

これはギャング映画か、それとも社会派、もしくは性差を超えた人間ドラマか。そんな線引きはどうでも良い。重要なのはすでに名匠の地位を獲得したオーディヤール監督がこの映画でさらに豪快に殻を破ろうとしているということだ。序盤からの予測不能ぶりには「あれ?オーディヤールではなくアルモドバル作品だったかな?」とクレジットを見返したくなるほど。しかし人が境界線を超え、過去と決別していく姿は彼の作品で絶えず描かれてきたテーマであり、今回の「彼女たちの物語」にも同様の気迫がみなぎる。その上、本作は時折、登場人物の心情をリズミカルな振り付けや歌声で吐露するミュージカルの側面も脈打つ。ゾーイ・サルダナの身のこなしや真っ直ぐな目線も本作の欠かすことのできない推進力だが、それに輪をかけてエミリア役のガスコンの人間的な迫力には圧倒されるばかり。賞レースの結果を意識しすぎることなく、ただただ身を委ねて楽しみたい一作だ。

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牛津厚信

4.5エミリアはお父さんの匂いがする

2025年6月3日
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鑑賞方法:映画館

メキシコには行ったことはない。まぁまぁの中所得国で陽気で明るい国民性だが、貧富の差もあり犯罪発生頻度は高く特に麻薬関連の犯罪が多い国のイメージである。なのでメキシコを舞台にした映画やドラマは麻薬とそれに絡む銃撃戦ばかりが描かれる。
この映画も元麻薬王が主役だが、そのテーマは異なる。悪の限りをしてきたマニタスは2年前から密かにホルモン注射をし女性になる準備をしており、弁護士のリタをスカウトし彼女の完璧な計画により性転換と自身を死んだと見せかけ生まれ変わることに成功する。これだけで展開力だが抜群だが、それを更にミュージカル仕掛けで観せる。そして4年後、ビジネスが成功してるように見えるリタの前にマニタスからエミリア・ペレスになっていた「彼女」が現れる。生まれ変わったとは言え家族が恋しくてたまらないエミリアはマニタスのいとこと嘘をつき妻と子供と同居する。何とか秘密がバレませんと思うが、息子はエミリアが懐かしいお父さんの匂いがすると言う。さらにエミリアはかつての自分の罪を償うように慈善活動に邁進する。そしてその後、色んなことが起きて、遂にはかつての妻と悲惨な末路に、、。
自業自得の最後だったのかとも思うが、エミリアがもっと心も体も別人になり奇跡のファンタジーの世界に入っていってもよかったのかと思ってしまいます。
オスカーは「アノーラ」が獲ったが、断然この「エミリア・ペレス」の方が良かったなぁ、。

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アベちゃん

3.5因果応報

2025年5月24日
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鑑賞方法:映画館

色々と話題になっていて近所のミニシアターでやっていたので鑑賞してみた。メキシコの麻薬王のマニタスが自分の罪や敵から身を守るために男性から女性に性転換したいと弁護士のリタに頼み込むことから始まるお話し。ちょっとしたセリフを口ずさむようにミュージカル風にした演出は斬新で楽曲は耳に残るものは多いがマニタスとエミリアのギャップがありすぎてなかなか感情移入は出来ずらかった。でもゾーイサルダナは主演と言っても良いのではと思わせるほど演技力・表現力が素晴らしかった。反対にセレーナゴメスは悪いビッチな役で最期はエミリアとともにあっけない幕切れだった。因果応報というか何というかやりきれない気持ちにさせられた佳作。

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otka

4.0えっ!?ミュージカルだったの?

2025年5月23日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

斬新

封切り直後より ブックマークしていて
なるべく前情報をいれないように気を付けていた

で、今日やっと 二番館(って今言います?)シアターキノにて鑑賞。

面白かった!

まず、驚いたのが
「何これ?!?ミュージカルだったの?」

冒頭の車中のシーン、
効果音に合わせてのラップ
あれ、すごく好き

実は自分、映画以外のもうひとつの
趣味が 「裁判傍聴」なので
弁護士の台本通りに被告人が
セリフを言えなくて、イラつく
場面、 とても興味深かった

その後の展開も ミュージカルシーンが
ほどよく散りばめられて飽きさせない

いちお、フェミニズムとか
クイア映画に分類されるのか
わからんけど、
家庭を持った後 「本当の自分」に
目覚めちゃってからのその後の顛末。

思い出したのは 沖縄出身の
自殺したタレント。
身勝手なのか、我が道をいった
潔さと、捉えるのが正しいのか?

途中の性転換後の「同性」の恋人の登場。
「性自認には、58種類あんねん!」ってことか?

先日の、試写会「 We Live in Time この時を生きて」でも思ったが
セクシュアリティがこうも多様になってくると
映画は複雑で奥深く、見応えがある作品が
どんどん増えてくる

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虎吉

2.0幸せとは

2025年5月22日
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鑑賞方法:映画館

ゾーイサルダナとセレーナゴメス出演ということで気になってた作品。
まさかのミュージカル映画だった。
そして英語かと思ってたら、スペイン語だったし、フランス映画なんかい😂

ほぼ歌なのかセリフなのか。セリフちっくな歌は新鮮だった。
感情を表出した歌やダンスに圧巻された。

そして流石歌姫セレーナ。エンドロールで流れる彼女の曲は昔のSelena Gomez & the Sceneの楽曲に似てて懐かしさを覚えた。
彼女自身、父親がメキシコ人ということでスペイン語が話せるし、スペイン語の楽曲も出している。

音響も前半は薄く感じたが、中盤から後半にかけて響くような音響だし、スクリーンと音が一致していたのも良かった。(右から聞こえる、左から聞こえると言いたい)

カメラワークも一緒に思いを表出するようなアクセントやこれから起こる注目して欲しいところにピントを当てたりと観客にとって観やすい状態を作り出してて、観てて面白かった。

ストーリーはまさかのトランスジェンダーのお話。主演女優のカーラ・ソフィア・ガスコン自身もトランスジェンダー女優だそう。
多様性の文化と言われている今の時代に観て欲しい作品ではあった。
私は正直多様性文化に興味がなく推しているわけでも批判しているわけでもない。
当事者自身が他人に迷惑をかけないのであれば好きなようにすればいいんじゃないと思っていて、
まさにこの作品はそれを訴えているように感じた。

自分は実はこうでしたと後出しほど酷なことはない。男性としての役割を果たしておいて、でも女性になりたいというのは正直無責任だと思う。それなら納得するまで話し合いをするべきだと思った。

今海外でも同性同士で結婚して子供が欲しいから養子や代理母をとるということをよく耳にするけど、これは誰にとって幸せで誰にとって不幸なのか先のことを考えて行動しているのかと当事者たちに聞きたくなる。そう言ったことを話を変えて訴えているように感じた。だからこそこの結末はとても良かったと思う。

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Erina

4.0「その後どうなるのが見せたい事」

2025年5月11日
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興奮

知的

今年124本目。

女性になるまでの絡みも凄いんですが、なった後どうなるのが一番見せたい事。冒頭弁護士がこうやって喋るんだ、そこは一番肝なので驚きの場面。
横浜シネマ ジャック&ベティで。

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ヨッシー

4.0変わる

2025年5月10日
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鑑賞方法:映画館

興奮

公開していた映画館が終わり、もう観れないかもと思ってたら、シアターキノで遅れて上映始まり、観れた😭ありがたや

メキシコの麻薬王からの
もともとなりたかった女性へ

悪人から善人へ

歌とダンスのミュージカルは
基本苦手なわたし

でもこの映画は苦なく観れた

わたしは、この映画の主人公は弁護士のリタだったと思う

直接的な性表現なくて、そこも良かった

追記
皆さんのレビューみて
わたしの好きな映画パリ13区の監督だった笑

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アプソ

4.0てんこ盛り!

2025年5月8日
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鑑賞方法:映画館

興奮

斬新

ドキドキ

麻薬王が女性になり、それがミュージカル展開で、話も独特、展開も独特、見たことない映画で予想外。とっても面白かった。

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はち

3.5気づかないほど完璧な整形?

2025年5月7日
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鑑賞方法:映画館

そりゃ、
余程の問題無ければ、
ママと一緒に暮らすよね。
それが「なんでここに残らないんだああああ」
って叔母なる人が暴れても
そりゃー通らないよねぇ。
そらそうなるわ、な結末で。

怒りの沸点は見かけ変えても変えられない、
てことなのか。

でも、ミュージカルの入り方とか面白くて
パワフルで好きだったな。

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えみんこ

4.5まさかの極妻バッドミュージカル娯楽超大作

2025年5月3日
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鑑賞方法:映画館

世界中ロケだ!
あらゆるジャンル全部載せ、コッテリカオスだ!
中島貞夫とアルモドバルがまさかの融合!
お子様は見てはいけません
観るならお留守番のときにみましょうね
きっとパパやママのことが恋しくなります

今年いちばんの面白さでした!
うーん、でも、かなり社会派なんよ、この作品。
あとでいろいろ検索いたしました。

タメになるって、凄い。
伊丹十三作品みたい。

長瀬智也がキャシー中島になるんだよー!
失礼いたしました。

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青樹礼門

3.0悪くないんだけどイマイチ乗れず…

2025年5月3日
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興奮

ミュージカルだって知らなかったし、予想外の展開ばかりで刺激的!
…なのに正直あまりノリきれなかった。(体調悪かったからかも?)
以下その理由↓

まずミュージカルなのが効果的だとは思えなかった。
ミュージカルパートは心の中に留めているけど言えない事だけに絞るとか、ミュージカルにしている意味がもっと明確だと
モヤみが少ない気がした。
でも個人的に歌手が主役とかじゃないミュージカル映画があんま意味わからなくて苦手なだけかも。

あとギャングのボスが女性になる、という発想はめちゃくちゃ引きがあるけど、
そのあと起こる事がそこまで意外性がないのと、
女性の問題、社会の格差やシステムの問題、人は変われるのか問題など、色々詰め込みすぎで結局何が言いたいのかよく分からなくなって
途中から頭が痛くなってしまった笑

ギャングが女性になった事で、
今まで見えていなかった女性の社会的立場の大変さを知り行動する、という展開は分かるのだが、
女性の立場の大変さを主人公が自ら経験したというより、
そういう人たちを助けるだけなので、何だか説得力が弱い。

主人公の個人的な悩みは
結局ずっと家族や自分の周りの人たちに関する事だけなので、生物学的な性別が変わるという設定にしなくても成立しそうな話な気がしてしまう。

余談だけど
これを観て思い出したのが「ナチュラルウーマン」という映画。
こちらも性別適合手術を受けた女性が主人公で、自分の運命と戦う主人公がかっこいいのでオススメ!

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リコピン大王

3.5欲張りはダメダメ

2025年5月2日
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鑑賞方法:映画館

前情報なしだったので、ミュージカルというのも知らず、
おっ、いきなり歌い出したっ!と、びっくりしながらも最初から惹き込まれました。

女性としての新たな人生を送りたいメキシコの麻薬王マニタスと、
その極秘の依頼を受けた弁護士のリタの友情なのか同士なのか、
妻のジェシーも含めると、ただただマニタスに振り回されただけなのか⋯。

エミリアになったマニスタの人生は前に進んでいくけども、簡単にはいかないわけで⋯
過去と現在、罪と救済、愛と憎しみが交錯する中、運命は思わぬ方向へと大きく動き出してしまう。

いやぁ⋯マニタス、女性になる前は、
「愛されなくても愛さなくても良い〜♪」みたいなこと歌ってたじゃーん。
ちょっと欲張りすぎたのでは?
という、ラストの結果を踏まえての感想です。

リタとジェシーが、女として正反対のタイプに感じるんだけど、
共通しているのは強くて芯が通っているところで、そこの対比はとても興味深い。

フランス映画なんですね、これ。
だから、当国メキシコでは、あり得ないだろう脚本が出来上がるのかなぁ⋯。
総じて面白かったです。

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hkr21

4.5よくわからないままに圧倒される

2025年5月1日
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泣ける

悲しい

難しい

ミュージカル部分は実は私にはそこまで刺さりはしなかった。正直何が起こっても、まあそこまでがかなりのあくどいことをしてきてるはずなので因果応報という感じではなかろうか。そうも思っていた。
とはいえ監督の老いてますます画面から溢れだすエネルギーの強さたるや。圧倒されてしまう。
そしてエンドロールに流れる曲に、気が付いたら涙が止まらなくなっていた。
良くも悪くも持っているエネルギーが大きいと周りの運命も呑み込んで台風の如く通り過ぎていく。そんな人間を描いた作品だった。

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こまめぞう

4.0突っ込みどころ満載のエンタメ

2025年4月29日
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映画の中だからこそ何でも有りで、非現実かもしれないが、ウラジミール・プーチンやトランプの行動が現実の今違和感無くて面白かった。
最後までハッピーエンドでない当たりも良かったです。

正義を貫くのは😓。

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jiemom

4.5常に緊張感が漂い飽きさせない

2025年4月26日
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永久回路

4.0タイトルコールの存在感

2025年4月25日
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斬新

ドキドキ

他の女優には出せないカルラ・ソフィア・ガスコンの女性らしさ、アカデミー賞ノミネートも納得のド迫力さ。

奇想天外の物語だからこそ、メキシコの闇がより鮮明に浮かび上がる。

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Matra

3.0半分は私、半分は・・・

2025年4月25日
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怖い

難しい

メキシコシティの弁護士リタは、麻薬カルテルのボスであるマニタスから
「女性としての新たな人生を用意してほしい」
という極秘の依頼を受ける。
リタは完璧な計画を立て、マニタスが性別適合手術を受けるにあたって
生じるさまざまな問題をクリアし、マニタスは無事に過去を捨てて
姿を消すことに成功する。
それから数年後、イギリスで新たな人生を歩んでいたリタの前に、
エミリア・ペレスという女性として生きるマニタスが現れる。。。

といったあらすじ。

冒頭から言葉がわからないわ、ギャング?なに??
映画見てからネットみて、麻薬王だったとわかった。
ところどころミュージカル調になるし。
頭の中がぐちゃぐちゃ笑

おまけに展開もぐだぐだ、好き勝手やった末路は
とんでもないことに。。。
すべてを手に入れることは何人たりとも・・・

なんとも後味の悪い。
みなさん高得点つけているけど、私には合わなかった。

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よっしぃ

3.5因果応報

2025年4月25日
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悲しい

怖い

難しい

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まこやん