「石川賢の野獣戦線」動物界 病人28号さんの映画レビュー(感想・評価)
石川賢の野獣戦線
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を思わせる鳥人間が街中で大暴れするシーンから始まる。このまま、獣人達と人間との大決戦が始まるのかとワクワクしていたら、そんな事は無く、
主人公の男の子が獣人化するも背中に毛が生えて、獣人の爪が伸びるけど、爪切って背中の毛は剃ればいいくらいの変身しか遂げない。何だそりゃ?
この映画では、人間が突如、獣人化して獣人した人間は隔離されるが普通にお見舞いに行けるくらいのセキュリティの弱さ。
これが、アメリカ映画なら、獣人化した人間が研究所に隔離されて、非道な実験でモルモットにされた獣人達が、
「 ニンゲン...、許さない...!」
と、叫び研究所から脱走し、人間達に復讐する展開になるのだが、
脚本を書いた、おフランス野郎にはエンタメ魂が無いので、獣人化した主人公は普通に学校に通って、キャンプに行って日常生活を満喫する。
このチンタラした日常に尺を取りすぎていて、何の映画を見ているのか分からなくなる。
ようやく、終盤で獣人狩りが始まるが、あっさり終わる。
ラストはどうなるかは内緒にしておくが、10人中、10人が思いつく陳腐なラストシーンとなる。こんな陳腐なオチだったら、日常部分を削って90分にしとけよ。
これで、2023年のセザール賞をいくつか、受賞されているが、意味が分からない。他にも良い作品があっただろうよ?
難解な映画を理解できる俺スゲー野郎のプライドをくすぐる雰囲気映画。でも、これはエンタメじゃねーよ?
配信になったら、見てもいいかも?
獣人の悲劇を見たかったら、手塚治虫の「 きりひと讃歌」 と、石川賢の「 野獣戦線」 がお勧めです。
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