「ここからあらゆるビジョンが広がる」バットマン ビギンズ SHさんの映画レビュー(感想・評価)
ここからあらゆるビジョンが広がる
ビシッときめたクリスチャン・ベールを最初に目にした時、一瞬「リベリオン」のイメージが頭から離れなかった。いまにもガンカタを駆使しそうな…。それも徐々にブルース・ウェインと染まっていき、見事なバットマンの世界を創り上げているような…気がする。
とはいえ、強そうに見えた渡辺謙があっけなく退場したり、どう見てもノロノロしているタンブラーを無理にカーチェイスに巻き込んでいる不自然さや、思い出したように突然の悪役登場と、ツッコミどころがちょくちょく目立つ。
それでも、バットマンがバットマンになる過程がコンパクトに分かりやすくまとめられているため、1人の人間が大きな存在になっていくカタルシスのようなものを得ることが出来る。
そしてまた、すべてが始まるといっていいこの物語は、あらゆる映画を見るにあたって必ず見ておかなければならない作品といえる。
このゴッサム・シティから広がる世界は計り知れない、それを思うだけでも期待が膨らむし、人生の楽しみもまた増えるというもの。
コメントする