サユリのレビュー・感想・評価
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人類よ、覚醒せよ!
「貞子vs伽椰子」の白石晃士監督作。そう思うと、作品カラー的に納得出来る。
しっかりオカルト映画している前半と、婆ちゃん覚醒を機に一気に豹変するのは、「貞子vs伽椰子」と同様のやり口🤭
そこからは、何とも生命感溢れるホラー映画となる。無茶苦茶な部分もあるけど、生きてる人間の方が強い、という理屈は意外と納得出来る。
まぁ、婆ちゃん、ちょっとやり過ぎの面はあるけど。
同級生を助けるシーンは何か「Gガンダム」で観たぞ、と思ったり🤣
そして結局、「払って済ませるつもりはねぇ、復讐じゃ!」と言っておきながら、払って許してましたね😂
面白かった。
しかし、最近、児童虐待に関わる作品を連続して観てるなぁ。
これってホラーだよね…⁈
何かの記事で評判がいいというような見出しを見て、原作も監督もよく知らないまま観ました。
序盤から普通そんなこと言うかなとか展開が唐突だなとか、演出がイマイチだなとかで覚めてしまいましたが、途中からさらに雲行きが怪しくなり、あれ…、これってホラーだよね⁈というトンデモ展開になりました。
全体的にホラーっぽい演出といえばこんな感じだよねという雰囲気だけで、まったく怖くないし、途中からもう何がしたいのか訳が分からないです。
貴重な時間と2000円をドブに捨てることになりましたが、こうなることを事前に察知出来なかった自分が情けないです。
追記
このあとコロナになりました。
サユリの呪いでしょうか。
踏んだり蹴ったりです。
戦闘的な祖母がカッコ良い
白石晃士監督作品は「ある優しき殺人者の記録」と「貞子vs伽椰子」が好きで今作人気漫画の映画化を楽しみにしてました。
前半は真面目なホラー調で次々と家族が犠牲になり恐怖度満点。
後半のサユリとの戦闘に祖母が参加してからはコメディ色が出てきて恐怖と笑いのバランスが楽しく見やすくてよかったです。
主役は高校生の真面目なカップルと思いきや根岸季衣演じる変幻自在で戦闘的な祖母で意外性があり見ごたえ十分。
「悪霊の住む家」という良くあるシチュエーションをキャラ設定で面白く見せているのはお見事でした。
おススメ度は和製ホラー好きには高得点。真面目な洋画怨霊ホラーやゾンビ系を見慣れているとコメディ色は違和感があるかも。
高評価を信じて見に行ったけど。。
最初は少し怖かったが、途中から「なにこれ」
っていう呆れた感情になっていく。
予想外の所もあったが
映画自体は本当につまらなかった。
私はサユリの漫画を読んだことは無く、この映画のポスターの様な不気味な怖さを求めてた私にはお金と時間の無駄に感じた。
貞子DXに続き、コメディに走るようなホラーはもう懲り懲り‥😅
日本のホラーどうしちゃったんだ〜💦
バールの正しい使い方と、悪霊退散で愛(性欲)を叫ぶのは斬新だなあと思いました
2024.8.26 イオンシネマ京都桂川
2024年の日本映画(108分、G)
原作は押切蓮介の同名漫画(幻冬舎)
引っ越し先がヤバかったというテイストの新感覚ホラー&コメディ映画
監督は白石晃士
脚本は安里麻里&白石晃士
物語の舞台は、日本のどこかの地方都市(ロケ地は静岡県熱海市)
父・昭雄(梶原善)は念願のマイホームを手に入れ、そこに一家が引っ越ししてくることになった
昭雄には妻・正子(占部房子)がいて、ふたりの間には、高校生の佳子(森田想)、中学3年生の則雄(南出凌嘉)、小学生の俊(猪俣怜生)の3人の子どもがいた
さらに、別居していた昭雄の父・章造(きたろう)とその妻・春枝(根岸季衣)も一緒に住むことになった
家に着いた早々、俊はこの家に何かがあると感じ、春枝にも何かが見えているようだった
ある日、話したこともない同級生・住田奈緒(近藤華)に声をかけられた則雄は、彼女から「気を付けて」と意味深な言葉を投げかけられる
だが、その言葉の意味もわからないまま、日常はゆっくりとおかしな方向へと進んでいく
映画では、冒頭にてある一家の異常な日常が描かれ、本編はその10年後ということになっている
冒頭の一家の長女・小百合(久保遥、幼少期:照井野々花)の身に降りかかったことが原因で、それが最悪の展開を迎えていた
一家はそのままどこかへ引っ越すのだが、そこにはあるものが残り続けていた
かなり振り切った内容になっていて、悪霊に対して太極拳で対抗するという、どちらかと言えばアクション映画になりかけていた
春枝が霊との遭遇によって覚醒しているのだが、その強さは霊媒師(ジェントル)をも駆逐するほどのものだった
また、要所要所にコメディ要素が込められていて、低俗なギャグが散りばめられている
その対象年齢は小学生ぐらいだと思うので、ガチのホラーを観に来た成人層(原作知らない人)がどのような脱力感を抱えたのかは想像ができない
呆れるというほどでもないが、悪霊に対して霊的対抗をしないという新しさがあったので、それはそれで面白かった
生命力が悪霊を凌駕し、いつの間にか恋愛対象になっていた相手を想う心がそれを打ち消すというのは、勢い以外では説明がつかないのではないだろうか
いずれにせよ、すごいものを観たなあという感じで、霊媒師を殴って倒したり、小百合の家族を拉致って復讐をするのは笑ってはいけない領域に入っていたと思う
これまでのありがちな路線を否定し、スポ根映画さながらの特訓シーンがあるのは今考えてもギャグ要素にしか思えない
友人もびっくり(察していてフェードアウトしてた)のいつの間にか恋愛関係もびっくりしたが、そこで思いの丈のなかに「やりたい!」が来るのは中学生ならではだなあと思う
相手もまんざらではないのだが、「君たちちょっと早いぞ」と思ってしまったのは私だけではないのかもしれません
とても面白い
認知症のおばあちゃんが急に覚醒してパワフルになるのがかっこいい。しかし7人家族のうち5人が死んだらいくらなんでももう耐えられない。あの家無理ってなる。
主人公の男の子も応援したくなるタイプで、霊能者の女の子もかわいい。二人には幸福な恋愛をしてほしい。
僕の遠い身内にもサユリのような人がいて、しかしその人は別に性被害にあったわけでもなく引きこもりで太って肌がブツブツで精神を病んでいる。そのことを考えると何か明確な原因があってそうなっている方がまだ救われるのではないか、しかし原因を取り除けば果たして解消するのだろうか、どうあれその人はどうすれば救われるのだろうか、など考えが頭をぐるぐる回った。結局のところ考えてもどうにもならない。世を恨み、人を呪う、内面がそんなことで満たされていたらそれこそ地獄だ。厳しい。
時に合う多様性映画
身も震える恐怖あり、身も震える笑いあり、身も震える性癖あり、身も奮える恋あり、身も奮える高齢者あり、そして、最後は身も震える涙あり。いやあ、初めてです、汎ゆる感性を揺り動かした映画は。
根岸季衣、ターミネーターのシュワルツネッガーですね。彼女、この映画の主人公だとは知りませんでした。
自分的には今年ナンバーワンかもしれない
原作未読です。したがってどこまで原作で、どこから映画オリジナルなのか知りません
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まだ夏も暑い盛り。2024年の2/3が過ぎ去ろうとしている時期です。
夏と言えばホラーなのかこの時期にホラー系はたっぷりでてきますが、年末あたりに「今年見た映画の中で面白かったものは…」みたいに思い返した時にホラー映画はあんまり思い出されません。
が、今回のサユリはおそらく2024年の自分的な一番面白かった映画の名前に出てくるでしょう。
ジャパニーズホラーと80年代香港映画の融合です。しかも良いトコ取りです。
前半はきっちりジャパニーズホラーをやっていて、これこれこういうのが夏らしいよなって思っていました。
中盤、ババァの一喝で空気ががらりとかわります!いいぞババァ!かっけぇぞ、ババァ!!
もうジャパニーズホラーを見ている空気ではありません。もうこのババァがここにいる限り幽霊なんて怖くない。復讐劇を見ている感じで最高でした。
===
ここから「本当に面白かったがゆえの「ここがこうだったらなぁ」と楽しそうに不満をいう」ターンです。にこにこしながら言っていると思ってください。
ペドシーンはいらない。なんかサユリにも事情がなぁなんて思ってしまうと安っぽい復讐劇になってしまう。そのせいでババァのカッコいい復讐がどうも煮え切らない。
まあ、だからこそ作中で一番ヒドい目にあっていたのがオヤジだった事に「気にかけ、三食作ってくれた母親」は殺せなくても、その食事の原資を汗水たらして働いて稼いでくれた父親には何の感謝もナシなのかよ的な 変な違和感を感じないという効能があるのかもしれません。
ただ、そこではサユリの妹ちゃんの立場がいたたまれなくなります。悪いのは父母なのにこの子はなんでこんなことに。
ヒドい目にあったのはわかるけど無関係な人を殺してもいいライセンスにはなりません。
いやまあ、ジャパニーズホラーなんで「悪くないのに」は呪われない要因には一切ならないんですけどね。それでいうと神木一家は本当にまったく悪くないですし。
せっかくなのであの霊能力者がずかずかと家に入って行ってサユリにヤられてほしかった。
泣いてるサユリ(小)が神木一家と一緒に消える時に、一家に何かしらのリアクションをとってほしかった。
触手はモノノケ姫がチラついて仕方なかったです。脳内で響く「サーン!!!!」の声。
あの触手、必要だったか???? サユリ、そこまで触手に関係していたか???
……でも。
このあたりは「僕の好みはこっち」なだけであって映画が面白かった事には変わりません。
もうちょっと塩味が強い方がとか、上にコショウふっていいですか的な些細なことです。
ジャパニーズホラーのお約束に香港映画のテイストを混ぜた良質の映画です。
ネタバレをぽちっとしているのでここを見ている人は映画か原作をすでに見ている人だとは思いますが、そうでないならばぜひぜひ見に行ってください。
ババァ、かっけぇよ。ババァ。
※追伸※
こういう展開になるのならば予告編CMはもうちょっと控えていただきたかった。
「屍人荘の殺人」の映画宣伝スタッフを見習っていただきたい。
清水崇には到底到達できないレベル
演技力の未熟なアイドルのプロモーション映画職人に成り下がった清水崇監督と違って、ちゃんと演技が出来る役者を揃えるだけでこうも違うもんだね。
清水崇のアイドル映画をやって一人でも伸びた人いましたか?いないでしょ?清水崇は初心に帰って、演技が出来る人とやらないとポイされちゃうぞ?あと、あの脚本家はクビにすべき。
一人として、下手な役者がいなくてお化けになってしまった人間だった時のサユリはニキビ面でぶくぶくに太っていてろくに台詞が無いのに何でこういう見た目になってしまったのかの悲しみが伝わってくるし、
子ども時代のサユリが引きこもりになってしまう原因になった、嫌なんだけど逆らう事が出来ない時の表情とか仕草とか見てるとサユリが可哀想で可哀想で。
これはお化けになって人を呪い殺してもしょうがないと思いました。お化けの心情をここまで描くって凄くない?
この作品は清水崇監督だったら、家族全員がお化けに殺されて全滅エンドで終わってしまうが、原作が良かったのか、脚本家が良かったのかそれだけでは終わらない超展開が待っているのだ。
こんな面白い展開を他のレビュアーはタイトルでネタバレしまくっているからそこには目を通さないで今すぐ劇場で見てください。
はじめて「 呪怨ビデオ版」を見た時のような感動を味わう事ができます。今の清水崇に見切りをつけた方にお勧めです。
ネタバレにならない程度に最後に一言。
デッドストリームもそうだったけど、最近のお化けは殴れば倒せるのか?
ホラー?
はっきり言おう!
これは映画ジャンルで言うなら…。
ホラーありきの!
スプラッターありきの!
コメディ100パーセント!!
ホラーみてお客さん笑うって中にはゲラゲラ笑って怖くないね、ってそりゃそうだろ。おばあちゃん、ぶっ飛びすぎってあり得ないよΣ(´∀`;)
個性派の演技が特徴の演者さんでキャストが固められていたので恐怖度は果たして?と思いながらみていたけど、やはり恐さより笑いを期待せねばならないと改めて思ったね。
おもろ恐い。
なんて新しい言葉が生まれたね。
ばあちゃん語録のシールも販売されていたんだけど人前には悪いけど出せないこっそりと使いたい恥ずかしすぎるセリフばかりで(;一_一)
怖いのが苦手な方でも楽しめるエンターテインメント性の高い作品なのでぜひおすすめ!
本当に気を付けてね、って何をどうやって…
夢のマイホームに引っ越してきた7人家族が、家に憑くサユリの霊に次々と呪い殺される話。
引き籠もり女のプロローグから10年後、父方の爺ちゃん婆ちゃんに両親と一姫二太郎の家族が、中古のその一軒家に引っ越してきて巻き起こっていくストーリー。
次男くんと痴呆の婆ちゃんはなんだか嫌なものを察している様子で、その他家族は気づいてないけどなんだかみんな寝不足!?
プロローグでサユリと呼ばれる人物がちょっと出たけれど、その後は何故か子どもの声が聞こえてくるし、見えたものとは違う死因???
そんなガッツリホラーな空気感だったけれど、いよいよ師範が目覚めたら、まさかのそんな感じですか(゚∀゚)
それまでも悪くなかったけれど、中盤からの流れはしてやられた感じだし、それでいてちゃんとまとめてくれてこれはお見事。
中途半端にシリアスにやられて安っぽくなるぐらいならと言うかんじなんてしょうかね。
原作がどんな感じか知らないけれど、自分的にはとても面白いエンタメだった。
光をピッカピカ照らせ!!!
いやぁぁぁああ、面白いっ!!!
Jホラーを変えてくれるのは、白石晃士だと信じてたよ!やっぱり凄かった!期待以上だった!!恐怖と興奮。前半と後半の温度差に思わず笑ってしまう。R15なだけあってしっかりグロく、しっかり怖くて、ホラー映画としての質はもちろん高い。だけど、本作の面白さは後半。覚醒したおばあちゃんが幽霊に立ち向かう!もう設定が面白すぎる笑笑笑 常識をぶち壊す激オモロホラー。やってくれたな!最高だよ!
家族が幽霊によって徐々に崩壊していくというのはありがちではあるし、ジャンプスケアが多用されていて、一見苦手なタイプだなぁと思ってたんだけど、白石晃士監督だからか「戦慄怪奇ワールド コワすぎ!」同様、背筋が凍るほど怖かった。この人は演出がホント上手い。何度も見たことがあるようなシーンも、かつてない新たなものに感じる。押切節も、白石節も全開。情報解禁された時も衝撃的だったけど、見てさらにビックリ。いやぁ、すごいタッグだなぁ...。
一度走り始めたら止まらないっ!ホラー映画には似つかわしくない、スピーディな展開にも心掴まれっぱなし。次、次、次。ボーっとしてたら置いてかれるほど早すぎる。容赦ないグロなのに、全編通して爽快感で溢れている。なんでこんなに気持ちがいいんだ!?Jホラーというと、ジメッとしたスローテンポの作品が多い中、本作は明らかに異彩を放っている。完全なる新ジャンル。こんなFunny、僕知らない。excitingな音楽とFantasticな展開が脳内をpanicにする。楽しい、楽しい...。
幽霊に立ち向かう方法。見たことも聞いたこともない斬新すぎる視点。しかも説得力がすごい。いやぁね、いっつも思ってたんですよ。なんで幽霊がいるって分かってんのに、電気つけないのかって。本作はその長年の疑問を晴らしてくれる。どうやったら幽霊のいる場所で幸せになれるのか。そして幽霊と共存することは可能なのか。新しいの連続で本当に楽しい作品だった。
結構エグい下ネタあるし、見るに堪えないキツいシーンもあるけれど、近年のJホラーの中では間違いなくトップクラスの最高傑作。全身の疲れが全て吹っ飛ぶ!これだよ、これ!こういうのが見たかった🥳 そしてまさかの、生きようと強く思えるホラー映画。これはすごいぞ...画期的だぞ...。
悪霊は、生命力(性欲)で吹っ飛ばせ
原作読んでたから、後半のモードチェンジを楽しみにしていたんだけど、期待以上。原作読んでいない人はぶっ飛んだんじゃない。
前半は、後半へのネタフリだから、普通ホラーです。そんなに怖くありません。
だけど、ギアチェンジしてからは、目が覚めるような面白さが待ってます。
霊の力が強すぎる
最初で題名が回収されます
霊の正体は小百合さん、この方が今回の心霊現象を起こしています。
とある中古の一軒家に引っ越してきた家族が次々、
霊の被害に会ってしまう話。ここまではいつも通り、この後は違いました。
ホラー映画の中で、霊に対抗する一番手取り早いことはよく食べよく寝て運動して魂を濃くすることという健康撃退法を描いていました!
そして、面白いのが認知症だったおばあちゃんが目覚めてかなりヤンキー感のあるおばあちゃんになります!すごい心強い!
ミンナノウタやあのこはだぁれ?と違うまた新たな道を切り開いたなと思いました
小百合がなぜあの姿になったのか後半で明らかになっていくので納得しながら観賞ください
サユリ
昔からの怨念は強すぎる
さゆりというよりおばあちゃんが
最初はよくあるホラー
引越して来た念願のマイホームに次々と起こる怪現象。こわっ
所が途中から怪獣映画か?
だいたい幽霊って痩せてるイメージなんだけど
えらくデカい。この辺の発想も面白い。
お母さんの頭にゲロ吐いたりして、笑える。
ボケてたはずのおばあちゃんが急に覚醒。
おばあちゃんすごっ
確かに生きてる人間の方が怖かったりする。
変なおまじないの言葉が頭から離れない。
あまり期待してなかったけど
怖くて笑えて面白かった
根岸季衣すごかった
惜しいなぁ
2024年劇場鑑賞213本目。
前半は普通のホラーで、予告で中盤の時点で誰が死んで誰が生き残るかは分かっているので後はいつどの順でどうやって死ぬか待ちなので怖いっちゃ怖いです。
でもこの映画の本番は認知症のばぁちゃんが復讐じゃあ〜!と家族を殺した幽霊から逃げるのではなく地獄を味わわせてやるというところからです。
途中までは笑っちゃうくらいその通りに進んでいったのですが、終盤あれ?となって思っていたカタルシスは得られなかったのは残念です。でも近年のホラーではかなり面白い部類に入ると思います。
"進化系"じゃなく、ずっと白石晃士がやってきたこと=作家主義
原作未読ながら白石晃士監督らしい味付けで、ピッタリの題材だったと思う!しっかりと怖い前半から緊張の糸を解くような強烈キャラに笑えるポイント満載の中盤、そして楽しめるエンタメ性だけでなくヘビーな題材も扱う表現の責務と可能性をまとったドラマ性、おまけに触手も…?珍しい作りをした家の高さも活かした長回しや階段シーンに象徴される、予算に勝る演出面での独創性やバランス力。
自身の代表シリーズ『コワすぎ!』も彷彿とさせるように、ずっとキレキレな白石晃士ユニバースはここでも健在!! その後の人生に大きな影を落とすショッキングで死ぬほど苦しい出来事からも目を背けないで、きちんと尺を割いて描く。描き方・温度感は難しく、そこからの切り替え方が本作の場合、ポンポンといきすぎて軽視しているようにも見えかねず、自分的には『戦慄怪奇ワールド コワすぎ!』のほうがよかったが、それでも日本のNetflix作品みたいに小手先で扱っているわけではない。
例えばコーマック・マッカーシーによる原作「血と暴力の国(ノー・カントリー・フォー・オールド・メン)」をコーエン兄弟が『ノーカントリー』として映画化したように、本作もまた適材適所な必然性すら少し感じられたかも。内藤瑛亮監督による『ミスミソウ』の(舞台挨拶行った)映画化もよかったし、きちんとやれる才気煥発な監督によるところが大きいかもしれないけど、押切蓮介いいね。食って寝て、命を濃くする!元気ハツラツぅ〜?
いつも心に「ばあちゃん」を。活力みなぎるJホラー
原作は未読ですが
予告編からして面白すぎて鑑賞する事に。
感想としては、Jホラーとは思えないほど
とても気持ち良く終わるホラー映画でした。
出来れば予告編も見ずに観に行くのが一番驚きがあるかもしれませんが、
「さすがに前情報なしで観に行くのは…」という方は予告編を見てください。
予告を見て「ナニコレ面白そ!」と思えば
貴方はきっとこの作品を楽しめます。
Jホラーといえばやはり恐怖が拭えない締め方が魅力。
名作と言われている作品はだいたいそうかと思いますが、
この作品は現代の和製ホラーとは思えないほど
とても気持ち良く終わってくれます。
今回の大ボスでおる怨霊・サユリの過去回想は
どうやら原作にはない映画オリジナル演出らしいのですが、
とても心を揺さぶられる出来となっていて
かつそのシーンを入れる意味がちゃんとあったので
素晴らしいと感じました。
そしてなんといっても欠かせない
「ばあちゃん」という存在。
予告編を見てどうなるも知ってるから
恐ろしいホラーパートを乗り越えられた、
といっても過言ではありません。
とにかくばあちゃんがカッコいい!
ホラーが苦手な人でも
心にあの「ばあちゃん」マインドを宿して毎日過ごしたなら
少しホラーが怖くなくなるかもしれません。
「内を良く 外を良く 命を濃く」。
ただ「Jホラー苦手な人も見れますよ!」とはいいません。
特に前半はガッツリJホラーでちゃんと怖いです。
【”元気溌溂お<以下強制規制>”イヤービックリ!マサカノ邦画では珍しいおバカコメディホラー。サユリちゃんにより覚醒した元太極拳師範のお婆さんを演じた根岸季衣さん、凄いなあ。クスクス。】
ー 最近、ホラー映画を観る時には、何故か両脇を女子中高生にガッチリ固められる事が多いのだが、今作鑑賞時には館内8割の入りだったのにオイラの両隣りは空き。
イケオジ効果が薄れたか❕(オバカ)と思ったら、そういう事だったかあああ。-
◆感想
・序盤は、あんまり面白怖くなく“やってしまったかなあ”などと思いながら観賞。だーが、ボケていた元太極拳師範お婆さん(根岸季衣)さんが、覚醒して”サユリに対抗するには、気の充実が必要じゃあ!”などと、宣いながら、高校生神木則雄にガンガン、飯を食わせる所から俄然、面白くなる。
・序でに、お婆さんと則雄の合言葉”元気溌溂お<以下強制規制>”が、発せられると、女子中高生の間から、悲鳴ではなくキャーという嬉しそうな声があちこちから起こる。
コラコラ。オジサンは許しませんよ!まあ、気持ちは分かるけどね。
<今作は、フライヤーがとても怖そうなので可なり身構えて行ったのだが、蓋を開ければ白石晃士ワールド全開作でありました。
イヤー、このレビューサイトの感想で”笑える””怖い””悲しい”というトリオを付けたのは、多分初めてじゃないかなあ。じゃーね。>
白石晃士ここにあり
白石監督の過去作品を観てきた人ならニヤッとする要素がいくつか出てきます。たとえば
霊体ミミズ(的なもの)
道玄(と名乗る霊能者)
です。
自分もそれほど精通しているわけではないので、見る人が見たらもっと沢山あるとは思いますが。宇野くんとか某ディレクターとか出てきたら普通に笑ってたでしょう。
それにしても家族5人の死に様すらも白石節が繰り広げられてましたね。次男が墜落死した後の四肢や首のねじれ具合とか、もはや安心感すら感じるバランス。バァちゃんも歴代屈指のパワー系ババアだったし、ファンキーな感じで好き(身内には欲しくない)
主役とヒロインの距離感も絶妙で、見ててニヤニヤしてしまいました。
あと、庭掘り返して何か探してるとき、ワンチャン『例の髪の毛が出てくるのでは?』と期待してしまったのはココだけの話。
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