劇場公開日 2024年10月25日 PROMOTION

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八犬伝 : 特集

2024年10月15日更新

【山崎貴(「ゴジラ-1.0」監督)も心酔】鑑賞前後の
ギャップがエグすぎ、90%の映画ファンが「想像超えた
面白さ」と回答…前代未聞の設定、VFXの迫力、製作陣の
執念 鑑賞料2000円を超え8000円の価値がある渾身作

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“想像を超えた面白さ”だった――。



試写会に参加した90%の観客がそう答えた(宣伝部調べ)のが、驚愕の実話とダイナミックなフィクションがツイストする“前代未聞”の映画「八犬伝」(10月25日公開)です。

原作は、山田風太郎氏の傑作小説。この映画、実際に鑑賞してみると、鑑賞前後のギャップがエグすぎて、めちゃくちゃ良い意味でポスターやタイトルから得た予想が裏切られるんです。

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“想像を超えた”という感想はまさにその通りで「1本の映画でこんなに楽しんでいいの?」と感じ、鑑賞料金を4000円、6000円、8000円……と上乗せしたくなるレベル。具体的な良さとしては、アツい人間ドラマ、すさまじい迫力のVFX、役所広司ら豪華すぎるキャストなどなど……この破壊力たるや。

しかも、「ゴジラ-1.0」の監督・山崎貴も「面白かった! とんでもなく“贅沢”な映画」と絶賛しているほど!!「期待を超えた」とぶっ飛んでもらいたいので、本記事では曽利文彦監督&上杉裕世(VFX担当)×山崎貴による特別てい談から魅力を紐解き、映画.comのレビューも掲載しながら、「八犬伝」を全力で推していきます!!!!


【予告編】“虚”と“実”が交錯する前代未聞のエンターテインメント超大作!

【緊急開催】「八犬伝」のすごさって一体なんだ?
“世界級”のトップクリエイターが魅力を語りまくる!

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記事の最初に、本作「八犬伝」のすごさとは何なのか?を伝えるべく……私たち映画.comが つらつらと説明するより、圧倒的に言葉に重みがあるお三方にご登場いただきましょう!

「八犬伝」を手掛けた曽利文彦監督、同じく「八犬伝」でVFXスーパーバイザーを担った上杉裕世さん(「インディ・ジョーンズ」「スター・ウォーズ」「ジュラシック・パーク」などのVFXにも参加した大スター)。そして、同作を絶賛している山崎貴さん。

世界トップクラスの凄腕であり、かつ同い年で大の仲良しという3人のクリエイターが、「八犬伝」について何を語るのか? 同作を観たくなる“魅力”はもちろん、“ものづくり”における極めて重要な考え方など、全クリエイター必見の内容を縦横無尽にしゃべりまくってもらいました。

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【てい談の参加者】・曽利文彦(「八犬伝」監督/写真中央) USC映画学科在学中、CGアニメーターとして「タイタニック」のVFXに携わり、監督デビュー作は「ピンポン」。第26回日本アカデミー賞にて優秀作品賞、優秀監督賞を受賞。「ICHI」「あしたのジョー」「鋼の錬金術師」なども手掛ける。

・上杉裕世(「八犬伝」VFXスーパーバイザー/写真左) 1989年、マットアーティストとしてILM(ジョージ・ルーカスが設立したVFX制作会社)に入社し、「スターウォーズ」「アベンジャーズ」など数々のハリウッドメジャー映画の制作に携わる。TVシリーズ「インディ・ジョーンズ 若き日の大冒険」ではエミー賞最優秀視覚効果賞を受賞している。

・山崎貴(写真右)

「ジュブナイル」で監督デビューし、「ALWAYS」シリーズ、「永遠の0」「アルキメデスの大戦」「STAND BY ME ドラえもん」などの話題作&ヒット作を数多く発表。「ゴジラ」生誕70周年記念作品となった「ゴジラ-1.0」は、邦画初のアカデミー視覚効果賞を受賞。



●山崎貴が「実写化するなら自分がしたかった!」と嫉妬するほどの、「八犬伝」の魅力とは?
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――御三方の共通点は「1964年生まれ」。若い頃からプライベートでの親交も深く、同年代のクリエイターとして、それぞれの“道”で活躍を続けていますが、そもそも皆さんは「八犬伝」がかなりお好きだったそうですね。

上杉:僕たちは、NHKの人形劇「新八犬伝」を毎日楽しみにしていた世代です。だからこそ「八犬伝」にはかなりの思い入れがあって――。今回の脚本を読んだ時は、“虚”と“実”が交錯する構造が面白いなと思いつつ、「成立するのか?」という不安もありました。

※編集部注:“虚”と“実”が交錯=“虚”パート「滝沢馬琴が執筆した『南総里見八犬伝』で描かれる“架空の物語”/物語の中心人物は八犬士」と、“実”パート「『南総里見八犬伝』製作過程を紐解く実話/物語の中心人物は滝沢馬琴や葛飾北斎」が交互に描出される構造のこと

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曽利監督:撮影をしていても不安だらけ。皆に言われていたんですよ、「これは大丈夫? 成立します?」って(苦笑)。

山崎監督:そんな時、監督だけは「大丈夫だよ!」となんの根拠もない自信をみせなければならないんですよね。一番焦っているのは監督だけど(笑)。

曽利監督:そうそう(笑)。実際に映像を繋いでみると、きちんと成立させられたので、現場で一番安心していたのは自分だったかも。

上杉:(物語の)始まりの畳みかけ方が絶妙です。“虚”パートでスタートダッシュをかけて、びっくりするようなタイミングで“実”パートに転じる。「スター・ウォーズ」のオープニングに近しい興奮が味わえると思います。

山崎貴
山崎貴

――山崎監督、映画「八犬伝」はいかがでしたか?

山崎監督超エンタメでありながら、哲学的なテーマに真正面から向かっていく点が面白かったんです。モノづくりの人間に自問自答させるような内容に向き合いつつ、「八犬伝」の本筋も盛り込まれていく。犬の八房(やつふさ)もモフモフで可愛くて――犬映画でもありますし、かなり贅沢な映画だなと思いました。

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曽利監督:ちなみに「八犬伝」を映画化したいと思った事はある?

山崎監督:あるある! 1度はやらなければならないと思っていたので、曽利さんが「八犬伝」をやると聞いた時は「それ、俺がやるやつじゃね? ふざけんなよ……」と(笑)。

一同:爆笑


●“他では絶対に聞けない”VFXのスペシャリストたちが明かす「裏側」
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――VFXに話題を移しましょう。世界トップクラスのVFXクリエイターでもある御三方が考える「映画におけるVFXの役割」とはなんだと思いますか?

山崎監督僕は額縁だと思っていて。物語が絵だとすると、とても良質な額縁。それと、以前は「VFX=主演」という印象の映画が多かったんですが、最近では良い脇役にもなれているような気がしますね。

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――素朴な疑問として、たとえば「ありえないものを実際に存在しているように見せるVFX」と「どこに使っているか判別できないようなVFX」は、どちらの表現が難しいのでしょうか?

山崎監督:どちらも難しいことには変わりないですが、いわゆるインビジブル(特殊効果であることを意識させない手法)はバレたくないなという思いはありますよね。

曽利文彦
曽利文彦

曽利監督:作る側としては、インビジブルに“快感”があるんですよ。自然と存在しているもの(例えば人物の背景など)にVFXが使われているけど、“自然に見える”のでVFXだということがバレない。こういうことに喜びを感じている自分たちもいたりして……。

山崎監督:だから、VFXってメイキング映像の作り甲斐があるんですよね。製作風景を見た観客の「えっ、こんなところにVFX使っていたの!?」という“驚き”の反応が引き出せるから(笑)。

上杉裕世
上杉裕世

上杉:「マットペイント」(実写映画と背景画を合成する映像技法)を担当する人たちなんて、そんな人だらけ。方向性を間違っていたら(その技術と知識を駆使して)完全犯罪をやりかねないから、合法的に人々から称賛される職業として「マットペインター」になるんです(笑)。

一同:爆笑

山崎監督:ド変態ですよね(笑)。VFXは、合法的なホワイト詐欺だから。どれだけ人を気持ちよく騙して、騙したままにできるか。バレた時には、こういう手法だったと説明すると、とても喜ばれる。いやー、良い仕事だよね(笑)。

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曽利監督:大体、作品のVFXの90%が観客にバレていなかったりするんですが、そのなかでも“バレたもの”が酷評されるという側面もありますよね。

山崎監督お客さんはボトム(=底)を見るんですよね。その映画の一番ダメなVFXは見つかりやすくて、それを見て「この映画のVFXはダメ」と判断されてしまう(笑)。だからこそ、ボトムをあげないといけないんですが、「八犬伝」はボトムがとても安定していた印象です。

上杉曽利さんは仕上げの段階で“ボトムアップ”に注力されていました。ひとつひとつのディティールにも決して妥協しなかった印象で、その過程は僕が“目撃”していますよ。

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山崎監督:そういえば「八犬伝」には、「実は背景が全て別撮り」というショットがあるんですよね。観ても絶対にVFXを使ってるとは思わないし、セットで撮ったんだろうと思うでしょう。内容を聞くと、そもそも別撮りをする必要がないので「一体、何やってんだよ…」と驚きつつ呆れてしまった(笑)。

上杉:だから、ネタバラシをした時に驚かれて称賛されたいんですよ(笑)。その部分を事前知識なしに見抜いた人がいたら驚きです。


●3人から溢れだし止まらない映画「八犬伝」の魅力──「役所広司“全身”の芝居」、「“虚”と“実”が入り混じる物語の斬新性」、「ゴージャスでありつつ、人間の本質も深く描いている」
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――VFXに加えて、俳優陣の“芝居”も見どころですよね。曽利監督は役所さんとは初タッグとなりましたが、いかがでしたか?

曽利監督役所さんは「これほどか…」と感じるほど凄かったです。撮影初日から映画の“へそ”となるシーンを完璧に演じてくれましたし、何より「全身が芝居をしている」とでも言えばいいんでしょうか。編集時にアップのショットを再確認してみると、顔のさまざまな部分が“演技をしている”。ここまで気持ちを研ぎ澄まして臨んでくれていたのかと……感謝しかありません。

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――本作は「ライフワークになってもいいから成し遂げたい」という強い想いから発進した企画です。遂に日の目を見ることになりますが、今の心境はいかがでしょうか?

曽利監督:なにより「八犬伝」を映画化できたという幸せを、今とても感じているんです。そして、観客の皆さんにも楽しんでもらえたら、どんなに嬉しいことか……その瞬間のために映画を作っていますから。

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――素敵なコメントをありがとうございます! では最後に、作品の“内側”にいた上杉さん、観客に近い“外側”にいた山崎監督に、改めて「八犬伝」の魅力をお聞きしたいと思います。

上杉:絢爛豪華なファンタジーをしっかり描きながら、“虚”と“実”を行ったり来たりするという見せ方は、やはり表現方法として相当斬新なものだと思っています。実際に作品を見ると、それが納得できる形で結実しているので、それを確認しに行ってもらいたいなと思います。

山崎監督:「物語を作る」とはこういうことなのかと、自身を顧みながら考えることができた点が面白かったですし、上杉さんがおっしゃるようにゴージャスでありつつ、人間の本質にもグッとフォーカスしていく。ここが見ていてとても気持ちが良かったです。

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……3人のてい談は、上記以外にも濃密な話題がバンバン飛び出していました。全容を知りたい方は、ぜひ動画もチェックしてみてください!

【動画】映画とVFXの最前線!曽利文彦監督×山崎貴監督×上杉裕世のスペシャルてい談<フルバージョン>

【全力推しレビュー】“まさか”ここまで面白いとは…
数秒で即没頭!時間を追うごとに歓喜が倍、さらに倍!

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ここからは、編集部メンバーのレビューをお届け! 鑑賞したのは、30代の編集部員。「八犬伝」の内容は“ざっくりと知っている”レべルでしたが、3つのポイント「驚愕の物語構造」「興奮必至のVFXアクション」「胸アツの製作背景」を通じて、本作にすっかり魅了されてしまったようです。

●筆者紹介

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[想像を超えた面白さ ①:“映画1本以上”の重厚体験]
ダイナミックな虚構と奇跡の実話がツイスト!1つの映画で“複数の物語”を体感している感覚に!
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「八犬伝」といえば「八犬士が運命に導かれるように集結し、里見家にかけられた呪いと戦う」というファンタジックな物語。そんなざっくりとした前知識で曽利版「八犬伝」の鑑賞に臨んだら、ド肝を抜かれて唖然茫然でした……!!

“虚”パートは八犬士が切った張ったの大立ち回りで魅せるスペクタクル満載の物語、“実”パートは「八犬伝」を制作する滝沢馬琴を巡る壮絶な伝記ドラマが展開。普通だったら、2本の映画にわけるほどの濃密エピソードだらけなんですが……これを1本の映画にまとめ上げて、しかも“面白い”ってのが凄い。もうね、鑑賞後の第一声は「恐れ入りました」でしたから。

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“実”パートは、馬琴&親友・北斎の痛快な“クリエイター談義”を何時間でも見続けていたくなる感覚に。「創造」に身を捧げる者の情熱、葛藤、哀しみ、美しさがフルで詰まっていて、それを“目撃”しているこちらも笑ったり、泣きそうになったりと感情の往来が激しくて。“まさか”ここまでストーリーにのめり込むとは……。


[想像を超えた面白さ②:アドレナリンMAXアクション]
八犬士の超絶バトルが凄すぎ!ハリウッド級VFXで創出したド迫力シーンの連続!原作屈指の“名シーン”も実写化
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そして“虚”パートで増大する“ワクワク感”が最高。「八犬伝」の物語から“名場面”を絶妙に抽出しつつ、八犬士それぞれの個性がいかんなく発揮された剣劇&肉弾戦がぶち込まれていきます。

特に、原作屈指の名シーン「芳流閣の決闘」のVFXが冴えていて、超緻密な“崩壊描写”を無限リピートしたくなっちゃう(予告の18~23秒にチラッと映ってますよ!)。しかも“最大の敵”玉梓とのラストバトルまでVFXアクションの勢いがノンストップなので、常にアドレナリンがドバドバ状態。


上述のポイントだけで“鑑賞前の予想”を遥かに凌駕しているので、鑑賞料金“倍額支払い”は納得(むしろ払わせてくれ)。でも、そこから“倍…さらに倍…!!と”料金を上乗せしたくなっちゃうんです。

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だって、馬琴の妻を演じた寺島しのぶが演技を超えた“何か”をたった一言で表現したり、立川談春が演じる劇作家・鶴屋南北と馬琴のディベートが“真剣での斬り合い”を想起させるほどの異様な迫力に充ちていたりと“呼吸を完全に忘れて見入った”瞬間もありましたから――。


[想像を超えた面白さ③:製作背景がドラマチック]
絶対に諦めない 「八犬伝」大ファンな監督の“強烈執念”で完成 とんでもないエピソードを聞き、本作がさらに好きになった!
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そして、本作が大好きになった要因のひとつに、曽利監督の凄まじい執念があります。

曽利監督が、幼少期に魅了された「八犬伝」の物語。一度も諦めなかった“夢(=映像化)”を叶えようとすると、製作費が膨大となり、企画が通らない。しかし「表現したい!」という思いは消えず、葛藤&苦悩し、それでも歩みを止めることはなく企画書を出し続け、やがて「ここまで本気の企画が面白くならないわけがない」と製作を即決する会社が現れる――。

この“背景”が既に胸アツで、物語に尋常じゃないエネルギーを付与している理由だと思っています。

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しかも馬琴が「八犬伝」を、曽利監督が映画の脚本を執筆し終えたのが、ともに“8月20日”。こんな偶然ありえます? 2人のクリエイターが“魂”レベルで結びついた映画なんてそうそうないですし、上述のてい談時に、曽利監督が何度も口にしていた“言葉”もグサッと胸に刺さりました。

曽利監督「自分にしかできないものを作りたい」

“自分にしかできない”を徹底的に突き詰める。これが如何に難しく、如何に素晴らしいことか――!!!!


あなたも、馬琴、そして曽利監督が紡いだ“執念の物語”の目撃者になってください!


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