KILL 超覚醒のレビュー・感想・評価
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グロ注意です!
友人に誘われ鑑賞。インド映画であることしか知らなかったため、まさかこんな映画だとは思わず驚きました。内容はタイトルの通りだったのですが、以前観たRRR同様、馴染みのない国の登場人物たちの顔と名前を全く覚えられず、序盤は誰が主人公で何の話なのかさっぱりわからず苦しみました。強盗が始まってからやっと話の道筋や登場人物の顔、立ち位置などがわかるようなり、そこからは純粋に映画を楽しむことができました。名前と顔の区別をするために頭を使ったくらいで、他に頭を使うところは一切ないような映画でした。
覚醒後、悪党を皆殺しにするシーンは、復讐のためとはいえ残虐すぎて少し笑ってしまいました。自分含め一定数の人がしたことがあるであろう、”敵対する存在をボコボコにして無双する妄想”を、実際に映像にしたような作品でした。
演出のためとはいえ、最後担架を持った救急隊がボロボロの主人公を素通りしていく様子がどうしても気になってしまい、せっかくのラストに入りこめませんでした。ちょっと感動しそうになったのに残念です。
全く救いのない終わり方でしたが、復讐は何も生まないことがわかるような映画で、これはこれで良かったと思います。
アクションシーンや殺し方にバリエーションがあり、飽きずに最後まで楽しめたので、頭を使わずに映画を観たい時や、それが好きな方にはおすすめできるかと思いました。
ずっと列車の中
40人の武装海賊軍団が列車に乗り乗客を襲うが主人公の元特殊軍人が彼女と彼女の家族も乗っており襲ってくる敵をガンガン殴りまくる正直悪役の父親髭をはやし彼女の父親も似てて色が黒いで判断するしかなく……笑
悪役の父親殺されそれを悲しむのは少し面白い人情あったのね?じゃあそんなこと殺らなければいいのにとも思った。
結構ショックだったのは主役の彼女が殺されてしまう目がとても羨ましいくらい大きくて綺麗だったので(>_<)
15歳には見えない可愛い女性囚われの身いつの時代も可愛い女性は気を付けて。
ずっと列車内で戦いまくって安っぽい展開になるかと思いきやまあ中盤で友人が殺されてえーとなり何とか最後まで観れたのは良かったかな。
でも最後は愛する彼女と駅のベンチで再会出来たのは嬉しかったし泣けました❗
戦いは見ごたえあるけど後味悪し
不自然であっても登場人物の見分けをあえて付ける重要性を知った。
昔非暴力主義で有名な宗教家がいたインドのR15+の映画。
登場人物ほとんどが地味な普段着?で特徴が無いため敵か味方か関係ない人かが全くわからず、さらに敵のボスは部屋着みたいで普通のおじさん過ぎて迫力がなく、そして全員一族らしいがそれぞれの名前はもとより「親父」「伯父貴」「兄貴」と立場によっても呼び名が変わるワードを連発し、頭のなかで整理がつかないままどんどん話は進んでいくのだが、不思議と途中から癖になるくらい面白くなって受け入れてしまった。
たびたび気を緩めピンチに陥る主人公(軍人)だけでなく、警察や社会の有力者を執拗に怖がるマイルドな強盗団はともに人を殺さない主義のようだったが、サイコな息子のおかげでとんでもないことになっていく流れはもどかしくも面白かった。
主人公が腹を括ったあとで初めてタイトルが現れ、復讐の鬼に覚醒するのだが後の祭り感たっぷり。
敵を気絶させたままにしておかずに列車の外へ放り出すなり、どこかへ閉じ込めるなりしない限り争いは過激でエスカレートしてしまうことは誰でも予想でき、設定の気持ち悪さは否めずで、勧善懲悪ストーリーにもかかわらず気持ち良いカタルシスが感じられなかったのは残念だった。
覚醒つーか 復讐ね。
これがインド映画⁉️
今まで沢山とまではいかないけど社会批判、ミステリー、サスペンス、アクション、エンタメといろいろ観た気になっていたインド映画だけどまさかこんなにハードコアと言うか残酷シーン連発に度肝を抜かれた!
悪者たちからヒロインを救う為にヒーローが無双で暴れ回りハッピーエンドかと思えば序盤でヒロインが殺され主人公は虚無感を漂わせ悲壮感満載、満身創痍で鬼神の如く容赦なく殺しまくるまさにキルゼムオール!
まだまだインドにはとんでもない映画があるんだな~
どんどんいろな作品を公開して欲しい!
暴力映画やグロに耐性がある方なら是非!
不死身か⁉
愛する人が命を落とす、その悲しみや怒りの感情が燃え上がり復讐へと駆り立てる。
話の筋や動機付けとしては「ジョン・ウィック」第1作に通じるものがある。
そして、敵を片付けるまでには自分自身の身体に相当深手を負い、痛々しいほどの様はこれまた「ジョン・ウィック」であり「Mr.ノーバディ」であり「SISU」と共通している。
だから、面白いであろうはずなのに、そこまでの盛り上がり感が得られず、主人公は血まみれ・傷だらけなのに、その痛みが伝わってこないのは何故なのだろう……
平井堅似の主人公のせいだろうか?いやいや、肉体もかなりのものだし、開始早々姿を消した彼女だって美しかったよ。
どうも、やられ方の度が過ぎていたからかもしれません。あれって何回か命落してますよね。
それと超接近戦でのアクションですが、カメラアングルも含め新鮮さが感じられなかった点が没入感を阻害したのかもしれません。
それでもラストの方で、今まではギャングたちだけが「親父(おじき)を殺られた!」とか、元々自分たちで蒔いた種なのに、被害者ぶって復讐の炎が燃え上がったのを身勝手だなぁと冷めて観ていたのが、車内で若い息子が殺されてしまった母親たちがこれでもか!ってほどにぼっこぼこにしたところで溜飲が下がりました。
リメイクしたらめっちゃオモロイ作品になったりして。
タイトルの出し方好きです^ ^
炸裂する“怒り”と“哀しみ”。インドアクション映画の新たなる金字塔
【イントロダクション】
国際インド映画アカデミー賞5部門受賞(新人俳優賞、悪役賞、撮影賞、音響デザイン賞、録音賞)、世界各国の映画祭を席巻したバイオレンス・アクション。
インドの首都ニューデリーへ向かう特急寝台列車を、40人の強盗団が襲撃。しかし、そこには対テロ特殊部隊の隊員が乗車していた。
監督・脚本は、インド映画界で20年以上のキャリアを持つベテラン、ニキル・ナゲシュ・バート。本作は、監督の若き日の実体験が反映されている。
また、キアヌ・リーヴス主演の『ジョン・ウィック』シリーズで知られるチャド・スタエルスキ監督プロデュースによるハリウッド・リメイクも決定している。
【ストーリー】
インド国家治安警備隊(NSG)の若き隊員アムリト(ラクシャ)は、演習中の為連絡が取れないでいた恋人のトゥリカ(ターニャ・マニクタラ)からメッセージを受信する。トゥリカは父親である大物実業家タークル(ハーシュ・チャヤ)によって強引に見合い相手を決められてしまい、明日には婚約式が行われてしまうという。
アムリトは部隊の同僚で相棒のヴィレシュ(アビシェーク・チャウハン)と共にトゥリカの元へ向かい、ラーンチー発ニューデリー行きの特急寝台列車に乗車する。アムリトは車内でトゥリカに指輪を捧げてプロポーズする。
その夜、列車内に紛れ込んでいた武装強盗団一族が動き出す。強盗団は若いリーダー格のファニ(ラガヴ・ジュヤル)を筆頭に、乗客を脅し金品を巻き上げる。計画は30分で済むはずだったが、ファニは車内にタークル一家が乗車している事を知ると、更なる利益を求めてタークルとトゥリカを人質に身代金目的の誘拐を目論む。
アムリトとヴィレシュは、軍隊仕込みの近接格闘術で強盗団と対峙し、窮地に陥ったトゥリカとタークルを安全な車両へと避難させる。
列車には強盗団のボスでファニの父であるベニ(アシーシュ・ヴィディヤルティ)も乗車し、アムリト達への報復を決意する。
やがて事態は、アムリトらと強盗団一族との全面戦争へと突き進んでいくーー。
【感想】
本作を一言で表すなら「愛と哀しみのバイオレンス」。
愛が哀しみに、哀しみを怒りに、怒りはやがて狂気となって、憎き相手達に襲い掛かる。
インド映画らしい豪華絢爛な衣装や情熱的なダンスシーン、ワイヤーアクションを用いたファンタジックな格闘表現等は一切無く、ひたすらに暴力と殺戮のオンパレード(唯一、アムリトの勇姿を表現する挿入歌はあり)。「本当にこれがインド映画?」となるほどの凄惨さは、成程、ハリウッドがリメイクしたがるのも納得である。
この手のアクション映画好きならば、序盤の舞台設定から「あぁ、はいはい。主人公(とその相棒)は特殊部隊員だから、強盗団を次々と蹴散らして、恋人とその妹を救出する話ね。そして、最後は恋人の父親から結婚を認めてもらうってオチかな」といった具合に、先の展開を予想するのではないだろうか。
しかし、本作はそんな生優しいものではなかった。主人公・アムリトの恋人・トゥリカは、敵の若頭・ファニに無惨にも刺され、まだ息のある状態で列車から突き通されて死亡してしまうのだ。
「え!?この手のアクション映画でヒロインがこんな無惨に死ぬ事なんてあるの!?」と、度肝を抜かれた。
そして、組み伏せられ絶望色に染まった主人公の顔のアップに重ねて提示される『KILL』のタイトル。恐らく、この時点で開始30〜40分程と思われるが、遅めのタイトル表示と主人公と同じ絶望を抱える切れ味の鋭さに完全にやられた。正直、タイトル提示までの“御膳立て”が少々長い事が気になっていたが、なるほどこのサプライズが邦題の副題にあるように主人公の「超覚醒」を促すトリガーとなるのかと思えば、入念な下拵えも納得である。
私は、本作のハリウッド・リメイクのプロデュース権を獲得したチャド・スタエルスキ監督による『ジョン・ウィック』シリーズや、デンゼル・ワシントン主演『イコライザー』シリーズのような、「愛する者を失い、再び殺人マシーンに戻る」系主人公が大好きであるのだが、それらの作品は、あくまで「過去に失った」立場であるのに対し、本作ではまさに今目の前で「愛する者を奪われる」という強烈なフックが描かれる。そして、それによって本来の特殊部隊員としての“立場”という箍が外れ、ファニの台詞にあるように「軍人(ラクシャス)じゃなくて鬼(ラークシャス)」、いや鬼神の如く怒りを爆発させ復讐を果たしていく。
アムリトとヴィレシュは、特殊部隊員という「人々を守る立場」から“暴力”を用いりながらも、目的はあくまで“制圧”であって“殺害”ではない。しかし、その姿勢が結果的にトゥリカの犠牲に繋がってしまい、アムリトの「覚醒」へと繋がっていく。この立場の提示と、その箍を外すまでの過程が丁寧に描かれていたからこそ、その先のアムリトの「覚醒」に我々観客は全力でライド出来るのだ。
また、そうした容赦ない犠牲やアムリトらが度々窮地に陥る点から、最後まで先の読めない緊張感が持続するのも素晴らしい。我々観客も列車が終着駅に着くまで、決してこの究極のソリッド・シチュエーションから降りる事は許されないのだ。
【敵味方問わない、個性豊かなキャラクター達】
主人公のアムリトの腕っぷしの強さと頼もしさは、演じたラクシャの体作りとトレーニングの甲斐もあって説得力に満ちている。若々しくも髭を蓄えた姿には威厳もある。
しかし、アムリトは決して「無敵の殺人マシーン」などではなく、作中幾度となく敵から反撃を喰らい、傷を負い、窮地に陥る。物語が進むに連れ満身創痍となっていく姿もリアリティがある。だからこそ、この復讐劇が無事に果たされるのか、最後まで目が離せなくなるのだ。
そして、「覚醒」後の容赦のない殺戮無双ぶりは、1秒たりとも飽きさせない。パンフレットによると、途中強盗団のメンバーの頭を消化器で殴打して潰す際、脚本や監督からのディレクションでは「2回殴れ」と支持されていたそうだが、ラクシャのアドリブによって「5回」殴っている。トゥリカを失ったアムリトの怒りを表現するには、2回では足りないと判断したのだそう。
そんな危ういアムリトを度々援護するヴィレシュの良き相棒っぷりも素晴らしい。個人的には、本作のMVPは彼だと思う。アムリトより深い傷を負いながらも、最期まで人々を守る事を諦めなかったその姿勢に、私は漢気を感じた。演じたアビシェーク・チャウハンの優しい顔立ちと特徴的なちょび髭もポイントだ。
強盗団が一族経営という点も興味深かった。日本では今年の5月に公開された『ヴィクラム』(2022)でも、巨大麻薬カルテルは一族経営をしており、親兄弟親戚が大勢居たのだが、インドは大家族が多いのだろうか。
中でも特筆すべきは、やはり強盗団の若き狂犬、ファニを演じたラガヴ・ジュヤルの熱演による圧倒的な悪役描写だろう。国際インド映画アカデミー賞で悪役賞(そんな部門まであるのか)を受賞するのも納得である。彼の存在感もまた本作の魅力の一つだ。
飄々とし、トゥリカに一目惚れしつつも、彼女からの反撃によって負傷して、容赦なく彼女を刺し、列車から突き落とす姿は強烈。加えて、クライマックスではヴィレシュまでも手に掛ける。彼の戦闘スタイルは、ククリナイフを用いたストリート仕込みのフリースタイルだが、それでアムリトらを追い詰めるのだから見事である。
そして、忘れてはならないのが、衝撃の途中退場を遂げるヒロイン、トゥリカ役のターニャ・マニクタラだ。個性豊かで男臭い面々の中で、彼女の存在感は一際輝いていた。特徴的な大きな瞳は、ややギョロ目がちではあるが、美しく健気なヒロインという性質がその眼の演技にも現れており、アムリトを鬼神に変えるトリガーとして抜群の説得力を持つ。また、列車からは退場しつつも、その後もアムリトによる過去回想や幻影として度々登場するので、ヒロインとしての存在感は退場後も維持され続ける。
【逃げ場のない閉鎖空間を舞台に展開されるアクション設計】
先ずはアクション監督を務めた韓国のコーディネーター、オ・セヨンと、インド映画界のベテラン、パルヴェーズ・シャイフのアクション設計に惜しみない拍手を贈りたい。
走行中の列車、しかも寝台列車という非常に限られた空間内で展開される、アムリトら軍人の近接格闘術と、強盗団のストリート仕込みのフリースタイルの対比が見事。
アムリトの駆使する、イスラエルの“クラヴマガ”と、フィリピンの“ペキティ・ティルシア・カリ”を組み合わせた近接格闘術は、改めて劇場で細かく確認したいと思った。
そんな論理的な構成で紡がれるアクションシーンがあるからこそ、アムリトの怒りが炸裂する消化器による殴打やナイフによる滅多刺し、敵の中華包丁で首半分を切断するシーン、ジッポライターのオイルを口に突っ込んで火を点けるといった、論理ではなく感情の爆発による報復表現が際立つのだろう。本当に本作のバイオレンス描写の数々は「素晴らしい」の一言に尽きる。
また、アクションとは異なるが、アムリトが仕留めた強盗団の亡骸を両寝台の手すりに縛り、まるで食肉工場の冷凍豚のように吊り下げるシーンの、まるでホラー映画の如き演出も見事。パンフレットの解説によれば、あれは単なる怒りの発散だけでなく、敵の戦意を奪い、挑発する為の心理戦要素でもあるのだそう。実際、吊り下げられた死体の中に親族を見つけた者は悲しみ、またある者はその光景の以上さに恐怖し、またある者は挑発に乗って報復に向かおうとした。一見外連味溢れる残虐シーンの裏にも、しっかりとロジックがあるのも素晴らしい。
【暴力の限りを尽くして描かれるからこそ、その先に見えてくる“哀しみ”】
本作では、徹底して「暴力の虚しさ」「復讐の哀しさ」を登場人物達に“行動させる事”で描いてみせている。途中、息子を失った悲しみからアムリトに強力を申し出る一般人に至るまで、誰一人として「暴力の果てに報われる事のない」立場なのである。
それは、いくらクライマックスでアムリトが妻の仇であるファニを殴り付けようと、いくら息子を殺した憎き相手をハンマーやクリケットのバットで殴り付けようと、「愛する者は決して戻らない」という、覆しようのない“事実”が突き付け続けられるばかりである。ファニを殴るアムリトの脳裏にトゥリカの笑顔が浮かぶ度、相手を殴打する度、「行動すればする程に哀しみばかりが募っていく」という描写に、思わず目頭が熱くなった。
【事態を解決した英雄が、最後に辿り着く景色】
ラスト、駅に停車した列車から降りて満身創痍でベンチに座り込むアムリト。本来、こうした「列車を舞台にした作品」は、「列車に乗車している状態」が“非日常”として描かれ、「列車を降りる事」で“日常”へと戻ってくるものである。
しかし、最愛のトゥリカを亡くし、相棒のヴィレシュを亡くしたアムリトには、列車を降りたところで最早“日常〈帰るべき場所〉”など無いのである。
アムリトが復讐を果たした先にあったのは、ただひたすらの“無”である。そして、そんな現実から逃避するかの如く、彼は最後に恋人の幻影を見る。彼女は優しく「私はあなたと生きていくの」と語り掛ける。一見すると、残酷な物語の後味を少しでも良く見せようとしているかのように映るかもしれないが、これは「全てを失った哀しみから逃れる術は、幻想の世界に逃げ込むしかない」という、これ以上ない程の残酷な“現実”の提示に他ならないと私は思う。
そう、これは立派な「バッドエンド」だ。
そんな容赦のない切れ味鋭いラストまで含め、私は本作の全てが愛しくて堪らなくなった。
【総評】
インド映画界から現れた究極のエクストリーム・バイオレンス・アクションは、アクション映画好き、バイオレンス映画好きの私にとって「忘れられない一作」となった。暴力の根底に流れている“哀しみ”の表現に、まさかバイオレンス映画で涙しそうになるとは思わなかった。
ハリウッド・リメイク化で本作がどんな転生を見せるのかも楽しみに待ちたい。
ブチ切レ
よくもたせたと思う。
踊らないインド映画で、主人公が悪党どもを滅多刺しにしてく映画。
表題のタイトルコールが面白い。
前半と後半というか、恋人が殺されてスイッチが切り替わったタイミングで挿入されたように思う。
タイトルは「KILL」
主人公が「殺す」と覚悟を決めたように思えて心地いい。
列車に強盗団が乗ってくるわけなのだけど…こいつらの背景と目的が分からずで戸惑う。
一族の絆だけはやたらに深い。
他人はお構いなしに殺すのに一族が殺されると大号泣したりする。殺さないってルールがあったようにも思えずで…ネジの飛んだ奴が1人いて、ソイツだけが殺してたのを俺が錯覚してるだけだろうか?
なんせ、何をゴールにしているのか全く分からず、復讐の連鎖みたいな構図にはなってた。
けど、このほぼドラマの無い物語を牽引したのは主人公の覚悟だとは思う。
最愛の人を目の前で殺された。
それまでは制圧が主であったのが、確実に息の根を止めにいってる。目には目を歯には歯を。
何度殴られようと刺されようと、絶望が彼を突き動かしてたかのようだった。
理性が剥がれたら鬼人にもなるのだろうなと思う。
本番の度にテンションを限界以上に高めた主役は大変だったろうなと思う。
編集も不意に挟まれる情景カットというか、あんまり見ないアングルにカメラが入る。小気味良く想像を裏切ってくれてるようで楽しかった。
殺し方も殺され方も趣向が凝らされていて楽しかったなぁ。首の骨が折れた描写とか、結構なこだわりが見てとれた。
スカッとしない
邦題に偽りあり。「舐めてたおじさんが実は」系じゃないのだ。主人公は優れた軍人だが、世を忍んでもいないし、スキルも封印していない。乗っている列車に盗賊が乗ってきたから戦うだけである。
だから覚醒もしない。復讐心に火がつく場面は「おっ、ここで超覚醒か!」と思わせるが、たいして強くもならないし、結局は倒され、敵に捕まる(しかも何度も)。良く言えば現実的である。
一方、悪役はユニークだ。マフィアでも精鋭でもない、普通の泥棒一家。武器もナイフと拳だけだが、人数が40人近くいて、中にはガタイのいい奴もいるから、主人公は苦戦を強いられる。
本作で面白いといえるのは、普通の服を着た普通の人達の戦いということだろう。観客は敵も味方も乗客も区別がつかず、これまた非常に現実的といえる。
メインヴィランも普通の優男。強くもないし、サイコでもない一般人だが、仕事を全うするぞという気概に溢れ、観る者を惹き付ける。対する主人公はただの軍人で、華も色気もない。多くの観客がヴィラン側に感情移入したと思う。
主人公が気持ちイイほどに大暴走!震え上がる悪党盗賊団
もう少し主人公と敵のボスを見た目で描き分けてくれないかなあと思った
025.11.18 字幕 MOVIX京都
2023年のインド映画(104分、R15+)
列車内で強盗団と居合わせた特殊部隊員を描いたアクション映画
監督あ&脚本は二キル・ナゲシュ・バート
物語の舞台は、インドのヒマーチャル・プラディーシュ州パラムブル
特殊部隊員のアムリト(ラクシャ)とヴィレシュ(Abhishek Chauhan)は任務を終えて基地に帰ってきた
アムリトが預けていた携帯を見ると、そこには恋人のトゥリカ(ターニャ・マニタクラ)から夥しい数のメッセージが届いていて、それはヴィレシュにも及んでいた
内容は、父ブルデーヴ(Harsh Chhaya)の政略結婚に巻き込まれそうというもので、トゥリカは従わざるを得ないと考えていた
ブルデーヴは交通会社を経営している実業家で、その力は軍をも動かせるほどだった
アムリトは彼女の結婚式が行われているランテーに向かい、そこで「駆け落ち」をしようと考える
だがトゥリカは危険が及ぶとして、アムリトも諦めざるを得なかった
翌日、トゥリカは婚約者のジャス(Arun Thakur)たちと別れてニューデリーに向かうことになった
アムリトはヴィレシュとともにその列車に乗り込み、そこでトゥリカを強奪しようと目論む
なんとかトゥリカを探し出してコンタクトを取るものの、その列車にて異変が起こってしまう
それは、ファニ(ラガブ・ジュヤル)を筆頭とする強盗団が同乗していて、彼らは次の駅までの間に乗客から金を奪い始めるのである
映画は、乗り合わせた男が特殊部隊員だったというテイストで、強盗団を鎮圧する様子が描かれていく
前後半に分かれる構成で、ある地点にてタイトルコールがあって、そこからが「後半」のスタートとなっている
この構成から「超覚醒」という言葉が生まれているのだが、ぶっちゃけ覚醒するの遅すぎじゃね、という感じになっていた
ターニングポイントはあるキャラクターの死であるが、これは映画としては珍しい部類だと思う
ネタバレはしない方が良いと思うが、本作はこのキャラクターの死を以て、アムリトが覚醒して殺戮マシーンへと変わっていく様子が描かれていく
そこからは容赦がないのだが、一人を殺した代償に40人近くを惨殺するのはなかなかエグいなあと思った
特殊部隊員として、今後働き続けるかわからないが、彼にとってそれはどうでも良いことなのだろう
ラストシーンでは、その人物の幻想を見るという構成になっていて、珍しくバッドエンドの映画となっていた
いずれにせよ、エンタメのお約束をぶっ壊しているのは評価できるものの、100分程度の映画なのにものすごく長く感じてしまう
また、主人公アムリトと敵のファニのビジュアルがほぼ同じ感じになっていて、見慣れるまではどっちがどっちかわからなくなる
乗客の中に紛れている敵がわかりにくいというのは分かるのだが、敵対する主要人物はもう少しきっちりとビジュアルを分けた方が良かったかもしれない
エンドロールを見れば分かるのだが、敵の強盗団には全員名前が振られているが、名前で呼ばれるのは10人程度だったりする
主要なのは、ファニの父ベニ(アシーシュ・ビディアルティ)とその弟ババン(Mohit Tripathi)と、そのババンの息子ラヴィ(Devaang Bagga)、ベニの右腕のシッディ(Parth Tiwari)ぐらい
味方側はバルデーヴの秘書らしき男・ヴィラト(Pratap Verma)ぐらいで、あとは乗客のアリフ(Akash Pramank)と友人のソハイル(Shivam Parmar)あたりだろうか
そのあたりを視認できなくても何とかなるのだが、それにしてもエンタメ性を捨てた展開はなかなか強烈だなあと思った
メロい
インド映画、嫌いにならないで
思い出しギレ
寝台列車に乗り込んできた自分たちは殺されないと勘違いしている親族40人による武装大強盗団をわからせる軍人の話。
大物実業家のパパを持つ彼女とデリーで駆け落ちの約束をしたけれど、待ちきれず彼女の家族が乗る列車に乗り込んでしまったら、そこに武装強盗団が乗って来て…と始まって行く。
インド映画にしては珍しくコテコテの特撮ヒーローみたいなエンタメじゃなくて、案外シリアスさもあるし、尺も短く104分。
オープニングのフリ以外は走る列車の中だけのほぼワンシチュエーションだし、単純明快で途中まで☆4つ付けようかと思ったけれど、途中の弛みが少々長めだし、リミッター外れて殺さない配慮もなくなって、圧倒的な無双をみせてくれると思ったら、案外雑魚にも手間取ったり引っ張ったりで内容の割に長くって…しかもそこを拾いも触れもしないけれど、お残しあったよね?
ってことで結構面白かったけれど、この内容なら90分以内にするか、もうちょい内容充実させるかが欲しかったかな。
全102件中、21~40件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
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