「あの時、選択肢を間違えた。」KILL 超覚醒 Bobさんの映画レビュー(感想・評価)
あの時、選択肢を間違えた。
ネタバレです。
あの時、この選択肢を選んでいたら。
鑑賞後、そう考えずにいられない。
マルチエンドのゲームをやって、
初回のバッドエンドを見せられている気分だった。
こんなバッドエンドになったのは主人公がやらかしている。彼女に護身用としてナイフを渡すのはだめだ。ナイフを渡した瞬間、これは死んだなった思ったよ。(小道具としてのナイフの使い道がもっと賢い方がよかったなあ。)
そもそも映画としてヒロインを退場させる必要がない。大切な彼女を目の前で殺されて、
異常に覚醒するのかと思ったら、そうでも無い。
そもそも殺されて悲しみから覚醒するなんて、スーパーサイヤ人かよ。まぁ、なれてないんだけど。
ただただ、切りつけられ、叩きつけられ、痛みばかりが描かれる。彼女は無惨に殺され、同僚の相棒も悲しくやられてしまう。
何を伝えたいのだろう?
無慈悲な暴力が存在している現実を伝えたいのか?スクリーンの中で復讐が繰り返されていく。
せめて映画の中だけでも希望を見出して欲しい。
良く言えば、反面教師的なのだろう。
圧倒的な暴力による悪へ対抗するには、
力も正義も役に立たない。
逃げるしか無いと思った。
この映画のシチュエーションなら、
閉鎖的空間の中で徹底的に逃げ切る方が
圧倒的に面白いだろう。
主人公も機転の効く非力な方が良い。
ホームアローンのような構成にしたら、もっとハッピーな映画になったのに。盗賊40人が滑稽にやられて、因果応報となればよかったのに。
さて本編、音楽もシーンに合わない、パターンを作って当てているだけだ。
フラストレーションによるカタルシスの解放が全く無い。この映画を楽しく見るには、
複数人で声出して激しくツッコミながらでもしないと昇華できない映画です。
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