「スカッとしない」KILL 超覚醒 パンダさんの映画レビュー(感想・評価)
スカッとしない
邦題に偽りあり。「舐めてたおじさんが実は」系じゃないのだ。主人公は優れた軍人だが、世を忍んでもいないし、スキルも封印していない。乗っている列車に盗賊が乗ってきたから戦うだけである。
だから覚醒もしない。復讐心に火がつく場面は「おっ、ここで超覚醒か!」と思わせるが、たいして強くもならないし、結局は倒され、敵に捕まる(しかも何度も)。良く言えば現実的である。
一方、悪役はユニークだ。マフィアでも精鋭でもない、普通の泥棒一家。武器もナイフと拳だけだが、人数が40人近くいて、中にはガタイのいい奴もいるから、主人公は苦戦を強いられる。
本作で面白いといえるのは、普通の服を着た普通の人達の戦いということだろう。観客は敵も味方も乗客も区別がつかず、これまた非常に現実的といえる。
メインヴィランも普通の優男。強くもないし、サイコでもない一般人だが、仕事を全うするぞという気概に溢れ、観る者を惹き付ける。対する主人公はただの軍人で、華も色気もない。多くの観客がヴィラン側に感情移入したと思う。
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