「ロッキン・アグリーモーション」KILL 超覚醒 ブレミンガーさんの映画レビュー(感想・評価)
ロッキン・アグリーモーション
先行試写会にて鑑賞。
ミニパンフレットみたいなものを貰えて、そこに書いてあるインタビュー諸々印象的でした。
インド映画らしからぬスピード感とアクション、踊りもしない、2時間以内で収まっている、何もかもが異質でしたがゾクゾクさせてくれる作りでした。
とにかく殺しの描写が秀逸で、銃はサブでナイフや拳がメインに据えての戦闘スタイルの主人公が覚醒してぶっ殺していくのが爽快感よりも生々しさが勝つという不思議な作りは中々良かったと思います。
列車内のあらゆる尖った場所や出っ張った場所に顔や体をぶつけまくり、腕も足もバキバキに折っていき、鈍器で部位をぐちゃぐちゃにしたりとかなりグロテスクに持っていきますが、それ相応の説得力があるので違和感なく見れるというのも強いなと思いました。
殺しのバリエーションはそこまで多くない&敵組織がどうしても似たり寄ったりのお顔というところはやっぱり気になってしまいました。
意味もなく死体をカーテンのように吊るして見せしめにしているところがめちゃくちゃ性格悪くて好きでした。
仲間がそんな状態になっていたらそりゃ咽び泣くよなとも思いました。
この手の作品で主人公サイドの登場人物の死ってかなり少ないよなーと思いながら観ていたのですが、まさかまさかの序盤にヒロインが殺される、しかも首を切られて列車から突き落とされてとかいうとんでもない殺され方には流石に驚きました。
主人公の他に子供を殺された親だったり、正義感が強そうなおっちゃんも参戦してくるんですが、親はまだ攻撃してくれるので良いんですが、おっちゃんはドジを踏みまくっていたので隅っこで大人しくしていて欲しかったです。
相棒ポジも早い段階で怪我をしてしまっているのでどうしても足を引っ張ってしまっていましたし、主人公1人でなんとかなったんじゃないかなと後半は思ってしまいました。
警察もあっさりと死んでいくので邦画の警察とタメ張れそうなくらいダメでした。
ラストシーンのロマンチックさは今作の血みどろテイストとはちょっと食い合わせが悪かったかなとは思ってしまいました。
突き抜けるように終わって欲しかったですし、ジョン・ウィックチームなら列車から血飛沫を浴びた状態で出てきてスパッと終わらせてくれそうだなという信頼感がなぜかあるので、そこでの比較が生まれてしまったなと思いました。
色々気になるところはありつつも、圧巻の殺戮ムーブは凄まじいので見どころたっぷりですし、新時代のインド映画の幕開けというものを感じさせてくれるという点でも印象的な作品だなと思いました。
ナイフシュパッグサッはリピートしたいですね。
鑑賞日 10/29
鑑賞時間 19:00〜20:44
