正体のレビュー・感想・評価
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横浜流星至高の1本
いや~又素晴らしい作品に出会えました。 最初気にも止めなかったんだけど、死刑囚が脱獄したのTVCMを見て興味が湧き、検索したらなかなか良さげだったので、見に行った大正解でした。 最初、主演の横浜流星さんが登場しても、「あれが彼なの?」と正直違和感ばかり。無論役作りの為だとは分かっていたが余りにも雰囲気が違っていたのでもしかしたらとんでもない映画を見ている気がしていて、どんどん作品の世界に引きずり込まれて行き最後まで飽きることなく観賞出来ました。 オープニングから飛ばしていたのがすごく良かった。春に散るやアキラとあきらも良かったが、間違いなく横浜流星さんの代表作になると思います。 山田孝之さんは今回存在感が半端なかったです。他の映画(十一人の賊軍)とは、又違っていてめちゃくちゃ役にはまっていましたね。 吉岡里帆さんも重要な役どころでしたが、非常に良い演技していたと思います。 物語が進むに連れ、恐らく私だけでなく他の方も最後はこうなって欲しいと思いながら見ていた方結構いらっしゃると思います。そしてラストシーンそうなった瞬間涙が自然と出て来ました。 ものすごく気持ちの良い涙でした。 最近余り良い映画がなかったので久しぶりに興奮してます。 藤井監督はハイペースで作品を作っていても秀作を連発してますね 次回作も楽しみに待っています。
横浜流星の魅力が詰まった映画
既に刑が確定して収監中の死刑囚の逃亡が刑事の失態等、おかしなところがいくつか散見されるが、全体的に通してみれば横浜流星の魅力が詰まった非常に良い映画。 ラストの面会のシーンでの横浜流星のセリフが痺れました。おじさんもちょっとウルっと来ちゃいました。 もう1つの別の冤罪の話は結局どうなったんでしょう?
【”警察は司法制度の鉄則”疑わしきは被告人の利益に”を遵守しているか!”今作は青年がある思いを抱え逃走する姿と逡巡しながら彼を追う刑事、青年を支える人達の姿がムネアツなヒューマンサスペンスである。】
ー ”疑わしきは被告人の利益に”
・・ご存じの通り、司法制度の鉄則である。且つ警察の捜査の際にも常に念頭に置くべき判断基準である。これがなされない捜査では、戦時の特高思想が警察に濃厚に残っていた昭和20年代を主に、数々の冤罪を生み出してしまっていた。つい最近でも、昭和40年代に死刑判決を受けた男性が長年の控訴の末に無罪判決を勝ち取った事は多くの方が知っている事であろう。
多くの免罪事件を無罪にする潮流を作った昭和50年に最高裁が示した”白鳥決定”は、故に、画期的な判断であったのである。
今作では、この鉄則がないがしろにされるとどのような事になるかを、今や邦画の若き名匠の域に達しつつある藤井道人監督が、エンターテインメント要素を盛り込みながらも、見事に描いているのである。-
■一家惨殺の罪で死刑宣告を受けた18歳の青年、鏑木慶一(横浜流星)が歯茎を自ら傷つけ血を吐くフリをし、病院に搬送途中に脱獄する。そして、彼は容姿を変えながら、真実を求めて逃亡の日々を過ごしていく・・。
<Caution!ここからは、鑑賞後に読んでください!>
■鏑木が、逃亡の日々で出会った善なる人達
1.大阪の工事現場で出会った野々村(森本慎太郎)。
借金がかさみ、ブラック業者の元で仕事をする中怪我をするが、偽名を使い働いていた鏑木が”労災隠し”を工事監督(駿河太郎)に告げ、2万円を貰う事で鏑木と野々村の間に友情が芽生えるのである。
ー このシーンでも、社会派でもある藤井監督は”労災隠し”という現代でも起こっているだろう事を、さり気無く糾弾しているのである。ー
2.出版社で勤めるライターの安藤(吉岡里帆)。
フリーライターの身分で那須と名を変えネットカフェで寝泊まりしていた鏑木の真実に気づきつつ、弁護士である父(田中哲司)が痴漢の免罪により有罪を受けた事もあり且つ彼の優しい素顔を知り、庇う姿勢に転じて行くのである。
3.諏訪の養護施設で働く酒井(山田杏奈)。
介護士の桜井を名乗る鏑木の優しさに惹かれて行く。だが、鏑木が介護士になった理由は別にある事が再後半に描かれるのである。
◆感想<印象的だったシーンを記す。>
・鏑木慶一を演じる横浜流星さんの、次々に変装しながらも哀しみと強い決意を秘め、全国を逃げながら、真実を追い求めるためにまずは大阪の工事現場で金を貯め、次にフリーライターになり出版社の数々の自身の事件の取材データを写真に撮り、諏訪の介護施設の介護士になりながら、一家惨殺事件の唯一の生き残りであるPTSDになった老婦人(原日出子)を介護しつつ、真実を口にして事件の真犯人を思い出して貰うように涙を流しながら頼む姿が沁みるのである。
・鏑木恵一を執拗に追いつつも、心のどこかで”彼は犯人ではないのではないか。”という疑念を持ちつつ、愚かしき警察署長(松重豊)のプレッシャーにより苦悩する又貫刑事を演じた山田孝之さんも、厳めしい顔を終始崩さない中で、秘めた苦悩の感情を僅かに表す流石の好演である。
・愚かしき警察署長の”18歳か。(成人として裁けるので)凶悪化する少年事件の抑制として極刑にすればよいだろう。”という言葉を聞き、証拠が不十分なのに”犯人であると決めつける”姿が恐ろしい。
・又貫刑事は安藤の家に匿われていた鏑木に銃を向けるも、撃たない。部下に”何故、撃たなかったのですか!”と言われても、苦悩の表情を浮かべているのみである。
再び起きた一家殺害事件の狂った犯人(山中崇)が捕まった際に口にした”模倣犯じゃないよ。”という言葉と鎌による犯行手口が余りに似ているために、更に疑念を深めて行くのである。
・そして、諏訪の介護施設で酒井が”鏑木が老婦人に真実を告げるよう必死に求める姿”をリアル配信する。
又貫刑事が、酒井がプライベートで桜井と出掛けた際の動画を見て、現地に駆け付け、鏑木を追い詰めた際に、彼は左利きの鏑木の右肩の肋骨の下(一般的に、致命傷にならずに後の生活にも支障を来さない部位と言われている。)に的確に銃弾を撃ち込む姿も沁みたなあ。
■又貫刑事が、漸く捕らえた鏑木と拘置所で対峙するシーンは、今作の白眉であろう。
刑事は静に鏑木に問うのである。”身体はどうだ。一つ聞いていなかった事がある。何故、逃げた。”
それに対する鏑木の答えが沁みたなあ。
彼は柔らかい表情で”信じたかったんです、この世界を・・。そして、人間が好きになりました。生きてて、良かったと思いました。”と又貫に告げるのである。
彼が、安藤に”信じているよ。”と言われた時に流した涙の意味が、ここで再度分かるのである。
そして、ついに又貫刑事は記者会見を開き、鏑木の誤認捜査の可能性がある事を認めるのである。
・更に、捕らえられた鏑木が免罪である事を街中で訴える、それまで顔も知らなかった野々村、安藤とその父、酒井の姿も沁みるのである。
<そして、再び法廷に立つ鏑木。心配気に見守る野々村、安藤とその父、酒井の表情。
裁判長が”主文を言い渡す。”と言った後に、無音になるシーンはハラハラしたなあ。何故ならば、死刑判決は最初に主文を言い渡すことが多いからである。
だが、無音の中、歓喜の涙を流す安藤、酒井の顔が映し出され、拍手が沸き起こっている姿が大スクリーンに映し出された時に、久方ぶりに涙が込み上げてしまったモノである。
今作は、若き青年が”ある思い”を抱え逃走する姿と逡巡しながら彼を追う刑事及び青年を支える人達の姿がムネアツなヒューマンサスペンスなのである。>
<2024年11月29日 劇場で観賞>
<2024年12月1日 別劇場にて、再観賞。初回と同じシーンで涙し、更に初見時以上に胸に熱いモノが込み上げました。故に、評点を5点に変更させて頂きます。>
ラストは涙が溢れて困りました。
とても幸せ感のある涙で、
悲しみに身体を引き裂かれるような
慟哭・・・というより、満足感の涙でした。
ともかく横浜流星さんの美しさとカメレオン俳優ぶりに驚く‼️
そんな映画でした。
死刑囚→脱出劇→潜伏逃亡→日本全国を転々→343日間。
仕事選びも実は鏑木慶一には切実な目的がありました。
拘置所脱出の真の目的は、自分の無実を証明すること。
そのためには死刑宣告を受けた【一家三人惨殺事件】の
唯一の生き残りであり、
目撃者である井尾由子(原日出子)の証言を得ること。
由子は事件のPTSDから記憶を封印しているのです。
ハードルが高いですね。
だから鏑木は最終的には由子が入所する長野県の介護施設の職員に姿を
変えて近づくのです。
アクションシーン、
ほのぼのした紗那香(吉岡里帆)との短い同居生活。
しつこく追ってくる刑事の又貫(山田孝之)
そして又貫の中に芽生える“誤認逮捕?冤罪?“
鏑木に接触する人間は皆一応に
「優しかった」そう呟きます。
ラストの“立て篭もり犯人のSNS実況中継“
などエンタメ色も強くて、そこに冤罪をはらせるか?
という興味でどんどんひきこまれて夢中になりました。
藤井道人監督は盛り上げ方と、泣かせる演出が実に巧み。
ラストは拍手と涙、涙。
(流星くんの高校生ブレザー制服姿・・・なんかのシーンもあり、
(切ない映画なのに結構ほのぼのしたりします)
ただ、死刑囚になる事件の顛末は、いささか信憑性に欠ける‼️
無理クリだな、そう感じました。
が、杜撰な捜査や、不運の重なり・・・があるからこそ
“冤罪事件“が起こるのですね。
また鏑木の逃亡の巧みさ、あらゆる職業をマスターするスキルの高さ。
頭の良さにもビックリでした。
暗い内容なのに娯楽性が高く、楽しめて大満足でした。
胸にズシリと来るのは冤罪という苦く哀しいテーマのせいだね
鑑賞中は終始一貫、逃亡する主人公への同情😿と不条理さへの怒り💢を感じつつ見事な演出とイイ役者たちの入魂の演技にグイグイと引きこまれて気付けば2時間経過でした 映画館出た人で鼻ズル涙の女性たちも目撃するもスレっからしの私は最後に少しうるっときたが最後まで泣けなかった おかしいな?涙腺弱い年寄りのはずが?無駄なく隙なく遊びなくストーリーがキチキチに構築されすぎてるせいかな? ひとつ言えるとすれば冤罪や様々な訴訟リスクには絶対巻き込まれたくないが、油断すれば起こりうる、それが誰もが例外なく直面しうる現代、日常に忍び寄るリスクに心から震え上がり肝が冷えたせいかな 観る価値大いにある映画だと思うのでネタバレ注意⚠️ということで以上ここまで😹 酒でも飲みたい気分🍶
心震えた!
すごい! 感動しました!! 最初から最後まで完璧に引き込まれ、普段、静かなところではウトウトするのですが、まったくそれがなかったです。 流星くんの変装と、人の繋がりみたいなところが、ぐっと心に響いて、息するのを忘れるくらい、のめり込みました。 信じる気持ちは強かったです。 皆さん、演技が上手くて最高でした。
冤罪という大義名分で金儲け
Chatgptで本を要約させただけの内容(その後に人の改悪がある)。 演技は素晴らしい。女性向けのサービスシーンもこれだけのイケメンなら美しさすらある。 しかし、内容が薄い。薄い上にありえない顛末ばかり。これだけ内容が薄くひどいと「冤罪」という社会的メッセージを利用した金儲けにしか見えない。もちろん、金儲けは良い。しかし、そこに社会的メッセージがあると思わせて内容を作ることを怠けている。つまり、誠実性に欠けた虚満の映画だ。それでも僕はやっていない。は真実に向けた作品だ。エンタメと言われればそれまでだが、それでもゴールデンスランバーのようなドロドロの黒い影があればよいが「プライド」だけで寃罪させる警察組織というのも、脚本を何も考えず作ったようで笑える。 なぜ公開朝から10件の高評価があるのか。 真実を確かめて欲しい。ここはサクラばかりか、真っ当な評価者がいないか。 どちらかだ。
何処にいても丁寧な人
警察のやり方ありそうで怖い 介護職場人手不足とはいえ働ける ありそうで怖い でも良心もいっぱい解放感を感じながら映画館を出た 内容としてはテレビの2時間ドラマでもありそうな感じではありましたがしかししかし横浜流星が魅せる魅せる これ他の役者じゃこんないい映画にならなかったと思う 最後の最後の主人公の笑顔少年のようでした 高校生の時に時が戻り幸せに歩んで欲しいと願いました
タイトルのとおり、人の本性の不可解さを描いた方が良かったのではないだろうか?
映画のタイトルから、主人公に出逢った誰もが、彼を殺人犯とは気付かず、「人間の本性はなかなか分からない」みたいなことが描かれるのかと思っていた。
ところが、どうやら主人公は無実で、自らの潔白を証明しようとしているらしく、よくある「逃亡者」のような話であることが分かってくる。
確かに、主人公が逃亡先で出逢った人々が、主人公に感化され、彼を助けようと協力し合う姿には、胸が熱くなるものがある。
ただ、いくら警察や司法が無能だからと言っても、あれだけマスコミが大々的に取り上げている逃亡犯がうまく逃げおおせるとは思えないし、そもそも、明確な動機もなく、目撃者の証言も曖昧なのに、主人公の死刑が確定してしまうところにも大きな疑問を抱かざるを得ない。
特に、主人公が、マンションのベランダから逃走するシーンでは、階下の車の上に落下してから近所の川に飛び込むまでのワンカットの(ような)描写は見応えがあるのだが、都会の川に飛び込んでも、それで行方をくらますことは不可能だろう。
主人公の言動にしても、逃亡中の身なのに、わざわざ会社に逆らったり、ウェブ記事のライターになって(リモートでの会議ならいざ知らず)直接編集者と会って打ち合わせをしたりと、目立つようなことをしているところには違和感を覚えてしまう。
主人公と出逢った人々が、主人公を「善い人」だと思うのは良いのだが、吉岡里帆が演じる編集者が、どうして、そこまで主人公の無実を「信じる」ようになったのか、その理由もよく分からない。
確かに主人公は、ライターとして優秀なのだろうが、雨の日にネットカフェに入りあぐねていたり、居酒屋で酔いつぶれたり、料理が上手かったりするだけで、彼と同居を始めるところは「脇が甘い」としか思えないし、いくら父親が痴漢の冤罪事件に巻き込まれているからといっても、主人公まで無実であると決めつけるのは「思い込み」でしかないだろう。
この編集者のくだりは、人を「信じる」ことの尊さという、作品のテーマに直結するエピソードであっただけに、彼女が主人公を信じるようになった経緯は、もっと丁寧に描き込んでもらいたかったと思う。
主人公が脱獄した理由が、濡れ衣を晴らすためではなく、「世の中を信じてみたかったから」というところも、感動的ではあるのだが、その一方で、だったら脱獄などせず、自らの無罪を地道に訴え続けるべきだったのではないかとも思えてしまう。
何よりも、「殺人犯ではない」という主人公の「正体」を描くだけで、彼に会った人は皆、そのことに気付くという単純な話になってしまったことは、残念としか言いようがない。
120分間の息つく暇なき脱走劇
殺人事件の容疑者として逮捕され死刑判決を受けた男が変装と潜伏を繰り返しながら日本中を巡る指名手配犯の488日間にわたる逃走劇を描きだす。5つの顔をもつ死刑囚の120分間の息つく暇なき脱走劇。まず以前WOWOWドラマの亀梨版240分の鑑賞後に本作品に臨むと、結末が分かったうえでのそれなりの既視感や比較目線でというのは良くも悪くもな部分。全体的に逃亡犯は無実なのか?という練られたミステリーよりもキャスト陣の熱演やフレッシュさの勢いのままに押し倒した余韻をうける。脱獄犯が顔を変えつつ全国各地に潜伏するという妙もコミカライズされながらも緩急があるため前のめりに観れる。まさにパッと観てパッと帰るような観やすさという観点ではバツグン。もちろん日本発クライムスリラーとしての敷居の高さや価値観が内包された題材ではあるため、横浜流星のファンならずとも年末年始白熱できるエンタメ作品には仕上げたとおもえる。
信じる事の大切さ。その覚悟と勇気の結実
こうして冤罪は作られるんだと思った。 人が人を裁くのだから間違うこともあるでしょう。でもこれは間違いでは無く、初めから警察によって決めつけられたのだ。 同時に描かれる痴漢事件を見ても一度受けた有罪判決を覆すのは難しい。でも正しい事を言い続ける事を諦めない。それが真実だから。 ケアセンターで身分を証明する術も無い人が働くなど、都合良くリアリティの無い出来事がいくつか有りますが、そんなことはこの際放おっておきましょう。この作品で描きたい物はそんなことなど関係無いはずです。 その人を知り、その人を信ずる仲間がいる。その数が例えわずかでも、それが真実ならばその声はきっと届くと思いたいのです。 横浜流星くん、それぞれ変わる環境下での表情が良かった。特に拘置所内で関わった人たちとの面会シーンでの穏やかな表情が印象的でした。揺れる内面を上手に表現した演技の刑事役の山田孝之さんは素晴らしい。吉岡里帆さんの信じるをテーマにした演技も見事。そして美しかったです。 人にどう思われようと周りに流されず、正しい事は正しいと思う声が届く社会になればいいと思うのです。 判決後の法廷内に響いた拍手は温かい音がしたに違いありません。 いい映画を見ました
賢い逃亡者
予告編ですっかりハートを盗まれて居たのですが観てみると想像以上の出来栄えでした。 逃走したそれぞれの顔がひとりひとりに共感を与えたのは勿論、不合理な逃走に陥った理由など申し分ない展開… 横浜流星くん、見るたびに演技力を増していたし、物静かな表情で語りかける山田孝之さんの新しい顔が光ってたと思う。そして、たびたび見かける様になった女優の山田杏奈さんも良かったね。今まで気にかけてなかったけど吉岡里帆さんも素敵でした。 追われる立場と追う立場、それぞれの顔が相互に映し出され涙を誘われた場面もありました。
平凡に幸せに暮らしたい
原作やアニメがあったとの事ですが 未読、未視聴です。 レビューが高かったのと 「春に散る」以来 横浜流星さん主演告知を観て 楽しみにしていました 幼少期から施設で育ち 18歳で社会に出るであろう直前に 事件に巻き込まれてしまう。 冤罪を自分の知力のみで 無実を証明しようとする話 逃走中、自分の事だけで 精一杯なはずなのに 周りの人に優しい。 ストーリーが要点のみと思われ 無駄な場面がほとんどなく あっと言う間の120分でした 逃走中に色々な経験… 初めての友達、色々な仕事を経験し 飲酒や居酒屋に行き 知らない食べ物?を食す。 普通に社会に出た時は 当たり前に経験できたはずなのに 山田孝之さん… 演技が素晴らしかった。 終始同じ表情をしているように見えたのに 話が進むにつれ パワハラ上司(松重さん)の指示に 背いて勝手な行動に出ます。 とても存在感がありました。 他にも素敵な役者さんが 出演しています。 是非映画館で観てください
組織の理論の前で個人はどれほど無力なのか
予告編で流れる主題歌が耳から離れないので観に行きました。 イケメン映画かなぁ…と危惧していましたが予想以上に良かったです。 ネタバレになるのであらすじは書けないのですが、なんというか夢物語かもしれないけれど、良い人が良い人過ぎて泣けてきました。 胸くそ悪い(失礼!)この世界でも、一人ひとりの人は心に美しいものを持っていることを、信じたい気持ちになりました。 「Winny」を彷彿させる怖さもありました。 人の人生の時間をこんな理由のために奪ってもよいのか。 良い映画です。 お勧めします。
横浜流星と山田孝之が素晴らしい!
監督・藤井道人、主演・横浜流星というと、去年公開された「ヴィレッジ」と同様の布陣。「ヴィレッジ」もそうでしたが、いずれの作品も絶対的な2枚目の横浜流星が、強大な存在に抑圧され、その結果暗くて鬱屈した若者を演じており、その辺りのアンバランスが非常に魅力的でした。
本作では、横浜流星演ずる主人公・鏑木慶一が、高校からの帰宅時にたまたま残虐な殺人事件の現場を目撃し、直後に到着した警察に誤認逮捕されて、冤罪による死刑判決が確定してしまった後のお話でした。彼は拘置所で敢えて自傷行為に及び、病院に搬送される際に脱走して、自らの潔白を晴らすために関係者に接触するという展開になりました。
脱走後の鏑木は、まずは大阪万博っぽい建設現場で働いてその後の生活資金を稼いだ上で、東京に戻って件の殺人事件の記事を調べるために雑誌社でライターとして働く。さらには目撃者が入所している長野の介護施設のヘルパーとして働くなど、八面六臂の大活躍。しかも恐らくは逮捕後に法律を独学して、刑法などの関連法規だけでなく、専門家並みに労働法規の知識も習得。その上一流スパイも顔負けの変装を施して自らの「正体」を隠すなど、冷静に考えるとちょっと無理筋な話ではありましたが、2時間の映画にするためにはこれくらいテンポ良くしないとならなかったのだろうし、この壮大な映画的な省略とかご都合主義もまあ許容出来るほどにキャラクターの魅力が満載であり、それを演じた横浜流星が素晴らしかったです。
そして鏑木は、その場その場で出会う同僚たちに好かれていくという仕掛けが、後半になって効いてくるストーリーも非常に面白かったです。
何よりも一番の見所は横浜流星の変装で、特に建設現場で働いていた時の極端に猫背になった不格好な様子は、やり過ぎじゃねと思ったほどでしたが、その不気味な感じが非常に印象的でした。そして職場を転々とするごとに段々と素顔に戻っていく様子も良く、観ていて飽きが来ませんでした。
まさに横浜流星の良い所が存分に発揮された作品でしたが、物語として最後に主役を喰うほどの活躍をしたのが鏑木担当の刑事・又貫征吾を演じた山田孝之でした。当初から鏑木の犯行に若干の疑問を持っていた又貫でしたが、解決を急ぐ上司の命令で取り調べを進め、最終的に冤罪被害者を生むことになってしまいました。しかし逃走後の鏑木を再度逮捕し、彼から逃走の動機を聞くに至り、自らの過ちを認めることに。又貫並びに彼を演じた山田孝之のカッコ良さは終盤に来て際立っており、横浜流星とのダブル主演だったと言っても良いような描かれ方でした。先日観た「十一人の賊軍」では、役柄的に仲野太賀に喰われていた感がありましたが、本作では面目躍如という感がありました。
そんな訳で、横浜流星と山田孝之の良さを存分に味わえた本作の評価は★4.6とします。
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