ぼくのお日さまのレビュー・感想・評価
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瑞々しさ
エンドロールの主題歌がとても心地よく心に響きました。作品の世界観にあまりにぴったりなので驚きましたが、ハンバート ハンバートの「ぼくのお日さま」が先にあったことを後で知って納得しました。とても素朴でいい歌ですね。ラストシーンからの絶妙なつながり具合により、心温まる余韻が残りました。児童文学のようなピュアな物語は、どこか懐かしい気持ちを呼び起こすものでした。主人公のタクヤ(越山敬達)とさくら(中西希亜良)は、例えていえば「小さな恋のメロディ」(71)のダニエルとメロディで、きっと誰の心の中にも自分だけのタクヤやさくらがいて、あの頃の甘酸っぱい想いが蘇るのかなと思いました。小学生から中学生の頃に訪れる汚れなき世界と汚れた世界のぶつかり合いは、ある種の通過儀礼なのでしょう。少年時代の想い出に耽りつつ、ふと大人の立場でみると、荒川役を演じた池松壮亮が作品の雰囲気を決定づけているような気もしました。
「本人かな」
僕はこの映画がちょっと嫌い
小学生同士だと純愛なのに、おとなと子供だと小児性愛者的な危うさがあるなぁと思った冒頭。
池松壮亮だからかなぁ?
女の子は敏感に感じとったけど、男の子にはお日さま。
両方の家庭の映像がとっても暗かった。
電気代節約?
僕はイエス様が嫌いの若手監督作品。きらいじゃない。むしろ好き。
あの湖のシーンは名シーンだと思う。
映像作家だねぇ。
アイスホッケーや野球を楽しめない少年がフィギュアスケートの女子に憧れて、クルクル。
リトルダンサーを思い出したんだけど、最後は残念だった。
いろいろ嫌なことが多い世の中。。
この監督だけじゃないよね。
ハンバートハンバートが主題歌ということもあって、見なきゃリストに入れました。
ハンバートハンバートの歌のそこはかとない気持ち悪さとこの映画のコラボ。唯一無二でした🤩
女の子の母親役。
やっぱり山田真歩だった
こちらもなかなかのキャスティングでしたね😎
映像と音楽が本当に美しいっ❣️
ドビュッシー 月の光が流れる中で滑るスケートシーン、凍てついた湖のリンクに柔らかな陽の光が輝き純粋な少年と少女がZombies Goin' Out Of My Headで戯れるシーン、感動したなぁ〜🥰
でも物語は残酷な結末へ…こう来たか〜😭
奥山大史監督の次作、大注目です。
キャスティングの時点で勝ち確
けれんみのない美しさ
湖畔の氷上に差し込む光
映画を観る前はなるべく事前情報は入れないことにしている。聞いたことのある映画タイトルだと思っていたが、エンドロールでハンバートハンバートの「ぼくのお日さま」が流れた瞬間に、あ!これだよ!好きな曲だったじゃないか〜と嬉しくなった。ちょっと調べてみたら監督がこの曲にインスパイアされ作った映画とのこと。
主人公も父親も吃音であったが、この映画はそれを決して大変なこととは描かず、彼らのパーソナリティのひとつとしている。
奥山大史監督はタクヤとさくらには台本を渡さず撮影したとのことだが、その代わり「自己紹介文」なるものを渡し読み込んでもらい、見事に北海道の田舎町で暮らしながらスケートを好きになる小6と中1の少年、少女を見事に演じきっていた。
荒川と五十嵐の「自己紹介文」もパンフで読んでみたが、映画では描かれなかった彼らの内側の心と歩んできた道のりを知れた。荒川はこの映画の頃31歳で時代はちょうど2000年。あのVOLVOは流石に今はなかなか見れないが当時は人気があった(私もちょうどその頃、同じ車に乗っていた。色は赤だったけど)。今となっては男性同士の恋愛を気持ち悪いなんて言われることはないが、20年以上前では憧れのお兄さんがそうだとしたら少女の心は傷つくことでしょう。
明るい日差しが注ぎ込む湖畔の氷上で戯れる3人の美しさは観てるものにここでドラマは終わって欲しいと思うほどの名シーン。
春になり、それぞれの新しい道が開かれる。
タクヤが声を発するまで、さくらはゆっくり待っていてくれる筈です。
今年の邦画最高傑作のひとつとして、私の記憶にいつまでも残るであろう素晴らしい映画でした。
ピュアで美しい映像作品
初長編映画がサンセバスチャン国際映画祭で史上最年少で最優秀新人監督賞、第2作の今作でカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門にノミネートと今注目の新進気鋭監督、奥山大史の脚本、撮影、監督作。
マスコミや今レビューでも評価が高く、期待して鑑賞。
率直な感想なのだが、そこまで評価が高い意味がよくわからないのだ。
一言で言うと、ボーイミーツガールの映画。
誰もが評価している部分だがとりわけ映像が美しい。舞台であるスケートリンクに自然光が差し込み冬の寒さの中に暖かみを感じさせる。
スケートリンクでアイスホッケーの練習をしていた少年がフィギュアスケートの練習をしていた少女に心を奪われ、それに気がついた少女のコーチが2人でアイスダンスを練習することを提案し3人による、バッジテストに向けた練習が始まる。というのが大まかなストーリー。
ただ、このアウトラインだけではどこにでもある話で映画にならない。
いくつかの引っ掛かる要素が加えられている。
主人公のタクヤは吃音があり、学校でも居心地の悪さを感じている。
フィギュアのコーチは国際的に活躍していたが今は一線を退いている。また、同性愛者。
スマホがない、カセットテープで音楽を聴いている少し昔の時代設定。
などだ。
こうした要素が連動し、ただのボーイミーツガールではない物語後半に繋がるのだが・・
そうは言っても、キリキリ来るわけでも問題提起があるわけでもなくサラッと美しい。
このあたりのさじ加減が評価されているのだろうか。
奥山監督はMVやCMなども制作し、映像全般を製作する映像作家だ。
私には映画監督というより映像作家だと思えてしまう。
セリフではなく映像を繋いで物を語るのが映画であるという視点では卓越した才能を感じる。サラッとではなくググッとくる映画を撮ってくれることを期待したい。
彼女は思い出すだろうか
本作を観てから2週間以上が経つのですが、未だに感想を上手く言葉にできません。その間にも絶賛コメントを数多く目にし、ますます困惑が深まりました。
北海道のスケートリンクを舞台に、フィギュア・スケーターの少女に思いを寄せる少年、その少年の思いを理解しフィギュアスケートを教えて上げようとするリンクのコーチ、そして、そのコーチに淡い恋心を抱く少女、コーチ自身もまた秘めた思いを持っているというお話です。リンクに差し込む淡い光の描写が本当に美しく、そこを滑る少年少女の姿が愛らしいのです。もうその光景を観ているだけで心が震えて来ます。多くの絶賛コメントが寄せられるのもよく分かります。しかし僕は、本作にどうしても強い引っ掛かりを覚えてしまうのです。
本作で描かれるのと同様の、或る社会的マイノリティに身を置かれている方は、本作に深く傷つくのではないかと思います。本作でその人物は、マイノリティであるが故に偏見に晒され、抑圧され、この場から去って行きます。現実にそんな立場にある人は本作を観て、「ああ、やっぱり自分達は社会からのけ者にされるだけなのか」と暗い気持ちになるのではないでしょうか。
その様な人々を取り上げてはいけないという訳ではないし、悲劇的に扱ってはならないという訳でもありません。希望を描かねばならない訳でもありません。そんな現実があるのは事実なのですから。しかし、映画は人が創作した物語なのです。登場人物にその様な役割を与えた以上、その人たちへの脚本家・監督の眼差しをキッチリ描いておかねばならないと思います。しかし、僕には本作は「撮りっ放し」に映りました。
あの少女は10年後、20年後、この時代をどの様に思い出すでしょう。それは観る人に委ねられているのでしょうが、それを想像する縁(よすが)となる様なラインを彼女からしっかり一本引いておくべきです。それがどんなラインなのかは僕には分かりませんが。
将来、彼女は「自分はひどい事をしてしまった」と思うかも知れません。しかし、「何がひどかったのか」まで本当に気づいて呉れるでしょうか。僕には想像できません。
僕は、細かい事をグチグチ言い過ぎなのでしょうか。ポリコレ的視点に捕われ過ぎているのでしょうか。事実、一緒に観た我が家の妻は「そんな風には全然感じなかった」と言っていました。やっぱり僕が過敏なのかなぁ。
濃密な90分
どちらかというと後回しにしがちなジャンルだが、池松壮亮と高評価に惹かれ鑑賞。最近では短めの作品で場面もシーンも多いわけではないが、なぜだか体感ではものすごく濃密で豊かな時間と物語を得られた。おそらく配信になってもリストには入れるがなかなか消えないタイプの作品で、今回劇場で見ておいてよかったと思った。小型異形で80ページにもわたる大島依提亜デザインのパンフも読みごたえがありすぎて未完読。池松壮亮と若葉竜也はもちろんのこと、主役の子供たちの無表情気味の表情、スケートをしている動きと、それらを華美になりすぎずも美しくとらえた映像が魅力的だ。宇多丸さんはじめ世間では高評価のナミビアがあかんかったマタゾウだが、本作には堂々と4点を挙げたい。
年齢を重ねるということ
終わらせ方が納得できなかったかも
エンディングも含めての美しい空気感
序盤、当方が悪いのですがウトウトしながら鑑賞。疲れてたのと、あまりにも劇風景・音楽が心地よいのですから。「月の光」の音楽と、各シーンとも背景を程よく暈(ぼか)し、常に光を映すことで多幸感を演出しています。
タクヤが初めてアクセルを決めるシーン、3人で冬の湖で音楽に乗って踊るシーン、キャッチボールのシーン等、淡く美しく記憶に残ります。
内容については、まだまだかける程理解できていないのでもう少し考察を見て書ければと思います。
この映画て、テーマが分かるようで分からないんですよね。障害?恋愛?スポーツ?青春?LGBT?「いい意味」でボヤボヤとした人生の出来事、心の機微が表現されている心地の良い映画でした。
エンディング曲、グラフィック見事でした!
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