愛に乱暴のレビュー・感想・評価
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最初から「変な主婦」でしたがそれは江口のりこなので仕方ない
見始めてまず気づくのが画角の狭さで35㎜フィルムのスタンダードサイズで撮影したというのだけれどデジタルシネマに慣れきっている身にしてみれば何故敢えていばらの道をと思うがメイキングを見ると現場の緊張感と映画愛が伝わってきて幸せ。さらにはステディカムを使っての1シーン1カット長回しが多用され被写界深度の浅いレンズで一寸先がボケボケの手元と表情を行きつ戻りつする演出はスリリング。「予算オーバーした場合のフィルム代は監督とカメラマンが自腹で払う」という条件でプロデューサーを説得したというのだから撮影の重森豊太郎には敬意を表する。役者もかなりの重圧だと思うけれど江口のりこは逆に「エンジンがかかった」そうで、意外な小泉孝太郎のキャスティングも見事はまったし、風吹ジュンにも今年度ベスト姑賞を与えよう。昨今取りざたされる「生産性が無いとされる女性」がテーマなのだが、とりたてて大きな事件が起こるでもない小さな家族の小さな世界の小さな物語。私見だけれど105分のシーン中に90分は江口のりこが出ていたと思われ彼女を愛でるための作品でもあり1映画の主人公登場時間割合はギネス認定されてしかるべし。「変人扱いしないでくれ」という一方で「おかしいフリしてあげてる」とも言う桃子は正気と狂気のはざまを演じる江口のりこそのものでどれだけ叫んでも必死に走ってもメーターを振り切ることは決して無い。クレジットで「カラス担当」という表記を初めて見た。
江口のりこらしさはある
江口のりこらしさが出ている作品。初めから表情が乏しく、これから何かあるとすぐに予測できるのはどうか。淡々と丁寧な生活を送りながらも、心ここにあらずという感じで、楽しさや充実感を感じていないことがわかる。
自分の思い通りにならないことや、すれ違いや誤解は誰にもあることで、本作の主人公だけではない。それでも生きていく中で、自分にできることや楽しさや生きがいを探すしかない。
不倫の末に妊娠し、今の生活を手に入れたことを負い目に感じ、おかしいふりをしていたと言うのは痛々しい。しかし、夫や義母、元上司ばかりを責められない。ホームセンターの店員にありがとうと言われて泣く姿に、承認欲求の高さを感じたが、それこそが主人公を苦しめた理由ではないか。
多くのものを失ったが、本当に自分らしく生きられるのは、夫や子ども、家や家族という呪縛から解き放たれた、これからかもしれない。自分のために生きる、その後の安らかで丁寧な生活を送る姿が見たいと思った。
愛にランボー、怒りのチェーンソー
あの最後の、外国人の店員の「いつも綺麗にしてくれてありがとう」は、あの映画のラストの大佐の「もう闘いは終わったんだ、さあ終わりにしよう」、では。
江口のりこ熱演だが…
新宿ピカデリーで鑑賞🎥
「主演:江口のりこ」という予告編・チラシで観に行ったのだが、江口のりこの熱演がスゴイを通り越して狂気あふれた映画になっていて、悪い事ばかりが起こる絶望的展開をスクリーンで見せられて、中盤から映画館での居心地が非常に悪くなる感覚をおぼえた😰💦
全く楽しく笑える映画ではなく、映画館という閉鎖空間で観たから江口のりこ狂気がビシバシ伝わって来たと思う😨
これはDVDや配信などで観たら印象異なると思われる。
江口のりこ演じる主婦・桃子は、夫(小泉孝太郎)の実家の「はなれ」で暮らしている。同じ敷地の実家には夫の母=姑(風吹ジュン)が住んでいる。
近所のゴミ置き場で放火らしき出火、可愛がっていた猫の失踪、姑との関係からうわべは良好だが心の中ではストレスたまる出来事、そして夫の不倫疑惑……主婦の桃子は料理を作ったり、手作り石鹸の教室で先生をしたりとストレスを解放すべく暮らしていた。
しかし、そんな桃子に次から次へと凶事が……という展開。
本作で江口のりこは本当に熱演を見せてくれて、それがコチラに伝わって来た。夫は「妻はいつも冷静…」などと思っていたようだが、桃子が家の柱をチェーンソーで切る件で夫が「何やってんだ!?」との問いに「狂ったふりをしていないと、本当に狂ってしまうから…」という名演を見せる⚡
ただ、この映画、江口のりこの狂気のみを強調している感があり、彼女が歩く場面などで彼女の前から手持ちカメラで長めのショットを撮っているが「画面が揺れ過ぎ」である。『シャイニング』的に撮れなかったのか……と思ってしまう残念シーン (^^;
期待度が高かっただけに、残念な映画に見えてしまった😭
江口のりこ熱演していただけに、よけい惜しい感が残った🥲
……彼女に少し加点↗️
<映倫No.124202>
人を人としてならしめる条件とは何か?
心に染みる作品ではあります。
とはいえ、因果応報なストーリー展開で何に感情移入すべきかわかりにくい作品でもあります。
孝太郎は身勝手なクズですが、「君といてもつまらない」という感情の発露は嘘ではなかったはずです。江口側に瑕疵がないかといえば、それは流石に嘘。
人間と人間のすれ違い、真実と建前のすれ違い。
そういった現代社会の人と人との矛盾にフォーカスを当てた作品として、その志は認められますが、最終的出力されたアウトプットとしては、残念ながら、不満が残る作品でもありました。
原作が気になります📔
「ありがとう」のひと言の大切さ
あのワンシーンで評価がググッとあがりました。
クズは過ちを繰り返すものです。
因果応報はまさにこのこと。
泣きを見るのはいつの世も女、弱者って事ですか。
存在感の薄い、クズを小泉孝太郎が立派に(?)
演じきっていました。
いつも好青年を演じられるよりも
こんな役もこなせる方が俳優としては
素晴らしいと思うし(誰目線やねんw)
むしろ似合っています(笑)
時折チェックしてたX(旧Twitter)は
過去の自分のアカウントだった?
あの特徴あるスカートの柄が、実家に戻って
断捨離を余儀なくされた時に捨てたものと
似ていたような気がするんだけど。
見た方、教えてください。
多発している不審火、愛猫の行方不明
床下の産着
この辺りのサスペンス要素は、
原作ではしっかり描かれているのでしょうね。
ちょっと気になるので原作読もうかな。
友だち
反語のようでいて、絶妙なタイトル
愛に乱暴から数年遠ざかっている身からすると、心の隅の絆創膏を貼っている傷がうずうずする
愛は尋常ではいられない
特にこの映画の主人公のような、普段外面を取り繕っているような場合正気を保っていける自信は私にもない
よく頑張ったねと労ってあげたい心に突き刺さる秀作
エンディングはモヤっと、でも演技には目を見張るものがありました
微妙なバランスで成り立っていた日常が徐々に崩壊していく様が描かれます。
江口のりこさんは役にハマってました、まさに真骨頂でしたね。小泉孝太郎さんの見事なクズ男ぶりも素晴らしかったです。風吹ジュンさんの息子の嫁に対する不満を微妙に感じさせる演技も良かった。
前半の伏線が一つ一つ回収されていくにつれ全体像が浮かび上がり、合わせて日常が崩壊していくストーリーは説得感がありました。
終盤の「ありがとう」がとても深く胸に刺さります。
しかしながら、メチャクチャになった日常の顛末を匂わせ程度の描写に留め、客側の想像に委ねるエンディングはモヤっと感が否めませんでした。
主人公が壊れてゆく予告編が気になって
予告編をみて、そして皆さんのレビューをみて、平凡な主婦が壊れてゆく内容に、嫌悪感を抱きつつも、劇場で観ようと思うのは江口さんの評価があまりに高かったからです
すべての夫婦が円満なわけはなく、事件にならなくても葛藤をかかえている夫婦は多いのでしょう
「そこまで崩れているはずがない」と周囲に思われている夫婦であっても、夫・妻各々に言い分があったり、舅姑、親戚や職場、近所などまわりの要因によって崩されていく夫婦も多いのでしょう リフォ―ムの話を妻は再三しますが、夫婦共同で喜びを共感できる「子育て」の体験がない主人公にとって、「家を造る」作業となるリフォ―ムの話題に一縷の望みをかけて夫に何度も訴える様は、何とも痛々しい クズ夫に期待することはできないと我々観客は思うのだが、女の影がみえても修復の糸口を探そうとします 帰る家も安定した仕事を持たず夫の経済力に依存している専業主婦たちはこの主人公に共感をしているのではないでしょうか
原作を読んでいないが、上下2巻からなる原作には、さぞかし彼女がこのようになっていく過程が丁寧に書かれているのでしょう
嫌な姑を演じた風吹ジュンさんはアイドル歌手でデビューした頃、歌もトークも当時まわりが心配したのに、大変身です 今回は嫌な役ではありますが、冷酷さもうまくてさすがです
(9月5日 イオンシネマ和歌山 にて鑑賞)
丁寧にえがかれる乱暴
懸命に生きる主婦が、とあるキッカケで崩れていく。
序盤の何気ない日常を映すシーンから、常に不穏な空気が流れ続けている。
初めは気を使っていただけかも知れない。言い出し難い事があっただけかも知れない。そんなすれ違いがどうしようもない事態に結びつく。
江口のりこさんが、圧倒的な演技で普通の主婦を魅せる。
#愛に乱暴
映画におけるチェーンソーは木材を切るものではなく
人を切るものなのが、娯楽映画のお約束でしょーが?こんバカちんがぁー!?
江口のりこがチェーンソーを抱えている宣材写真を見てチェーンソーを駆使してどれだけ暴れてくれるのかを楽しみにしていたのに、床下と大黒柱を切るだけって...、そこは旦那に向かってチェーンソーを振り回さないと?
原作付きにしては上映開始してから、小一時間特に何も事件がなく淡々と江口のりこの日常を描いていて、江口のりこお得意のキレ芸が全然始まらないから、何度も腕時計で時間を確認してしまいました。
小泉考太郎はTVの探偵のヤツの演技とは違い、心底江口のりこを愛していない演技はさすがでクズやらせたら豊川悦司なみに上手いと思った。ここは、監督の演出が良かったのでしょう。
江口のりこがお得意のキレ芸を見せてくれるけど、寝取られ女の家に突撃して西瓜を投げるくらいで、自分と別れてくれと言った夫に対しても会心の一撃を喰らわす事はなくその場で泣き崩れるという、しおらしいトコ見せたりしてキレ芸を楽しみにしていたのに期待はずれでした。
吹雪ジュン演じる母親の江口のりこに対して何かよそよそしいとこは何かの伏線かと思っていたけど、息子の可愛さあまっての上での対応だったのですね。嫁はどう頑張っても実の娘にはなれないあるあるは悲しいもんです。
旦那にも義母にも優しい言葉をかけられなくて、外国人留学生だけが優しかったという何とも切なくて、俺も一人暮らししていた時は屈託なく挨拶してくる外国人留学生に何度も癒されたことか。
仕事をなくして、旦那も義母もいなくなった家で一人アイスを食う江口のりこの何とも切ないことよ。この映画、おひとり様女子には刺さりまくるんでしょうなぁ。
チェーンソーの使い方が間違っているとこ以外はよく出来ている映画だけど、何の救いも無い映画なので楽しめるかと聞かれると答えにくい映画です。
未来世紀ブラジルが好きな人にお勧め。
そりゃ他人は楽しい
「桃子といても楽しくない」
解る。その気持ち。
ただ、最初は楽しかったのだろうか?と疑問が残った。百歩譲って、最初は主人公(桃子)の物言いや仕草が新鮮だったのだろう…。それって、次の女性でも同じことになりそうだなぁ…って。
そして彼女もモンスターになるんだろうか?
まあ、男が悪い。見る目のなさも含めてって感じの内容だったかなぁ…。
あと、チェーンソーはガソリン(2ストエンジンオイル混合)がないと動かないんだけどなぁ…。せめて電動にすれば良かったのに…
いたたまれない
最初から最後までずっといたたまれない。
いたたまれなさがしんどすぎる。そんなの自分がみじめになるだけじゃん・・・と何度も何度も思った。
そしてこのいたたまれなさをひしひしと感じとるひとと、まったく感じないひとがいるんだろうなあと思いながらみた。
江口のりこさんのまとう煮詰まった空気感みたいなものが圧倒的で、そして小泉孝太郎さんの育ちがよくてやさしくてちゃんとダメな人さかげんもとてもよかったです。
寄り添うカメラに人間が浮き上がっていく
完璧に生活をこなそうとする主婦に夫は顔を向けようとしない
ああ、まただったのねの展開にチェーンソーの匂いを嗅ぐ江口の逸脱は冷めながら震えている
つまらないなんて今さら言うなよ
放火の火を前に精魂尽きるまで走る彼女にありがとうと言う
猫とコーヒーカップ
相変わらずの江口のりこの熱演ぶりが印象的な映画でした。夫、姑、職場、近隣住民など、あらゆる人間関係にズレが生じた主人公・桃子が、孤独感、疎外感の余りどんどん狂って行くようでいて、よくよく考えれば現代社会に生きる誰しもが陥る可能性のあるシチュエーションを描いていただけに、非常に見ごたえがありました。
基本桃子にスポットを当てた作品だけに、カメラの焦点も桃子だけに合わせることが多く、背景はぼやけた写し方をした辺りも、彼女の独りぼっち感を高めており、大変効果的だったように感じました。そのせいか、夫役の真守を演じたのが今話題のシンジロー氏の兄貴だと気付いたのは、中盤あたりに彼が風呂場から出てきたシーンでした。前髪を下したヘアースタイルだったこともありましたが、まともに妻と目を合わせて会話をしない夫役の演出が効いていて、観客も桃子の喪失感を味わうことが出来る創りになっており、監督の芸の細かさに恐れ入りました。
また、孤独に苛まれた桃子が執着した猫のピーちゃんとコーヒーカップという小道具も極めて効果的でした。特にピーちゃんは、鳴き声はすれど姿は見えず、これはきっと何かあるに違いないと思わざるを得ませんしたが、案の定そこに物語の秘密が隠されており、それを知ると100%桃子に対して同情とか共感をすることが出来なくなる辺りもかえってリアリティが高まって素晴らしいお話になっていました。
最終的には、桃子も含めた日本社会から、桃子以上の疎外感、孤独感を感じていただろう近所に住むアジア系の外国労働者からの一言や、夫の不倫相手と自分の共通項に気付いたこと、姑との不思議な和解などを経て、どこか吹っ切れた桃子の姿を見られて少しほっとして劇場を後にすることが出来ました。
そんな訳で、本作の評価は★4.5とします。
平凡な日常が破滅的な世界に変わっていく
江口のりこさん主演ということに興味を惹かれ見てきました。
(あまろっく以来私の中で江口のりこ株が上昇したので)
表面上はたいして問題もなさそうな家族なのだが、可愛がってた野良猫の失踪、体調不良、夫の浮気、石鹸作り教室の廃止、義母との微妙な関係などから徐々に壊れていく主婦桃子を江口のりこが熱演。
日常の描き方が自然でありながら不穏な空気が漂うという描写がうまく、この空気感がこの映画の魅力かもしれません。
桃子の夫役小泉孝太郎がまさかのダークキャラ。
いろいろ疑問の残る映画でもありました。
まず失踪したぴーちゃんという猫の姿が一度も登場しませんが、本当にいたのでしょうか?
そして桃子が頻繁に見るスマホのXは浮気相手の投稿かと思っていましたが、投稿写真の服の柄からすると昔の自分の投稿なのか⁉そしたらなんのために頻繁に見ているのか⁉
不審火の犯人は結局誰なのか?
夫が桃子の前にも妻がいて、前の妻と別れて桃子と一緒になっていることが終盤になって判明し、同じことが今回繰り返されていることがわかる。
今回は桃子が夫の浮気の犠牲者となる。
桃子の生きる居場所が失われようとしているとき、ついに江口のりこがホームセンターでチェーンソーを買い床下を破壊するのだが、ぎりぎりのところで一線を超えないのがこの映画のいいところ。
腹立たしい夫の浮気相手に対しても家を出てからの大きな物音に、まさか部屋で倒れたのではと慌てて走って戻る。
そういった細かな描写が妙にリアリティを感じさせると思いました。
ただ、泥だらけになった江口のりこさんがシャワーを浴びるシーンでバストトップは本当に見せる必要はあったのでしょうか。
映さないと逆に不自然に見えるからなのかなあ。
近所に住む外国人のホームセンター店員から「ありがとう」を言われ桃子が涙するシーンが桃子が少しだけ救われてよかったと思いました。
なんかいろいろ不思議な魅力のある映画だったと思います。
最近、江口のりこが良すぎぎる 台詞は少なくただ淡々と進んでいくけど...
最近、江口のりこが良すぎぎる
台詞は少なくただ淡々と進んでいくけど、
ところどころに突っかかりがある
最後までずーっと目が離せなかった
もっとずーっと続いて欲しかった
その後とか、あっても良い
エンディングロールで、
あれが小泉孝太郎だったと知りました
何か色々分からんかった
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のりこの夫が浮気してた。
夫は「謝りたいから浮気相手と3人で会ってくれ」と言う。
行くと彼女が妊娠してるから別れてくれと言われる。
のりこは拒否したが、夫は家に帰って来なくなった。
のりこはチェーンソーを買って、床下をくり抜く。
で「ピーちゃん」を探す。それを見た姑や夫はドン引き。
さらに講師の仕事がクビになったり不幸が続く。
そんなある日のりこが夜にゴミを捨てに行くと不審火が。
本編冒頭より、連続放火が起きてることは示唆されてた。
でやって来た警察官に質問され、何故か逃げる。
でホームセンターの外国人店員に別件で礼を言われる。
「有難うと言ってくれて有難う」と泣き崩れて終了。
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うーん・・・・色々分から~ん・・・・。
不審火は何の関係があって、犯人は一体誰なの?
逃げたから、実はのりこの別人格が??と思った。
でも違ったみたい。
あとピーちゃんは誰?猫かと思ってたが、違うらしい。
過去に流産したと子供のことなのか?
あと畳をくり抜いた理由もよう分からん。
のりこが殺したピーちゃんの死体があるのかと思った。
でも特に何もなかったように見えた。
ただただ不幸に襲われるだけで、それ以上何もない。
「お前といたら人生が楽しくない」まで夫に言われるし。
さすがに可哀想になって来るわ。
そういう状況からかなり情緒不安定な役柄なのだが、
江口のりこが見事に演じてるなと思った。
そこだけが見所で、ストーリーはよく分からず。
タイトルもよう分からんなあ、愛なんて全く無かったが。
哀に爛貌
始めから桃子の様子が微妙におかしい。
ふとした表情やピーちゃんへの反応からその兆候は感じるが、表面上はきっちり取り繕いながら生活している。
旦那や姑との関係にズレは見えるものの、すべてが欺瞞にも感じない。
仕事も順調そうだし、不審火もあくまで隣町の話。
どこに原因が、と見ていくと、なるほど定番の不倫問題ですか。
桃子は不倫の様子をSNSで見ており、すべて知った上であのリアクションか…怖っ…と思いきや。
確かに奈央のキャラとの剥離は感じたし、どうりで日時の表記がなかったワケだ。
しかし、(もし鍵垢だったとしても)あんな投稿してたなんて、桃子の方がよっぽどヤベー奴じゃないか。
奈央への台詞が全部ブーメランです。
そして愚行を繰り返した真守が一番のクズ。
照子の反応は最初こそまともだが、男の子か女の子か気にするあたりコイツも大概。
床下のベビー服は、腐敗や劣化もないから桃子が?
離れも床板もかなり古そうなのにどうやって??
不審火に大した意味がなかったり、離婚や失職の顛末がハッキリしなかったり、話としては色々モヤモヤ。
ムダ乳も何故出したのか意味不明。
江口のりこは流石の演技だし、脇も良かったが、今回は小泉孝太郎を見直した。
髪型もあるが、声もいつもより低めだったりもして、「あれ?小泉さんだったよな?」ってなった。
真守が“離婚したい理由”が一番キツい。
微妙...だな
諸々の理由で鑑賞を迷っていた本作ですが、公開後の評価は高めのよう。吉田修一原作ですし、久しぶりに新宿遠征しようと決意してサービスデイの8時20分の回へ参戦です。夏休みも終わり、新宿ピカデリーの客入りは少し寂しめ。
と言うことで、出足から煮え切らない書き出しですが、観終わった正直な感想は「微妙...だな」。。
キャラクター演出とそれに応えて素晴らしい演技の俳優たちは申し分ない。話も大筋として響いてくるものがあり、未読ながら原作の力強さは感じる。上映時間も105分とコンパクトにまとまっていて、ちゃんとキラーフレーズなども散りばめられているのに、残念ながら全体的に切れが感じられない。桃子(江口)の謎めいた言動、或いは事が進むにつれて奇怪とも思えるアレコレを小出しに伏線回収を繰り返した構成は、前半こそ面白みを感じるもののあとは「インフレ」なだけ。中盤以降は直球勝負でもっと「救いのない感じ」なら飽きずに観られたかな、と思うのですが、そうなると原作と乖離するのかしら?終わり方もフンワリで、観終わった後の「その後」への想像欲が削がれます。
江口のりこさん。最近はすっかり売れっ子で主演作も続いていますが、元々はバイプレーヤーとして多くの作品に出演し、癖のある演技でしっかり印象に残る役者。本作の桃子役は特にヤバさが際立っています。そして彼女が演じることで「自分の近くにもいそう」と感じさせるリアル味で怖さを感じて最高です。
そしてその桃子に対し、誠実さを1㎜も感じない男性二人が個人的にお気に入り。
まずは夫・真守役の小泉孝太郎さん。歳をとって汚れ役も違和感なくお上手。妻・桃子との噛み合わなくなった者同士による居た堪れなさと遣り過ごし方が細かい演技で面白いのですが、終盤にいよいよ逃げ場のなくなった真守が言い放つ言葉「桃子と一緒にいても・・・」に思わず「解るわぁ」と共感してしまいますw
そしてもう一人、桃子の元上司・鰐淵役の斉藤陽一郎さんについては、もはや出てくるだけで笑えます。わざわざ自分に会いに来くる必死な桃子に対し、あからさまに適当な「応答」で遣り過ごそうとする鰐淵。「俺が人事に言えば・・・」っていい加減すぎて苦笑。何なら、ちょっとやり過ぎに見えるからこその伝わってくる「露骨さ」が感じられます。ちゃんとお土産は忘れないところも素敵ですw
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