ルックバックのレビュー・感想・評価
全438件中、21~40件目を表示
法に捉われない根性
短尺のアニメ映画。
2人の少女がタッグで漫画家を目指す。
ストーリーも作画も悪くはないが、短尺のぶん優れているかというとそうでもなく、単に鑑賞料が時間の割に高いというものである。無駄に長尺の作品よりはましであるが。
良い点
・展開、感動的
悪い点
・曲が大げさで浮いている
・一部棒読み
・四コマ漫画に写実的な絵をのせる。内容が無い。
・不法侵入、家族は
作品への愛を感じる出来
原作未読での視聴。
公開終了が近付いていたため劇場へ駆け込んだ形だったが、足を運ぼうと決心した数時間前の自分を褒めたい程の名作だった。
前編通して美しいアニメーションを始め、見終わった後の余韻でなんとなく足がふわふわしているような満足感を感じられる。
もう少し尺使ってちょっとあった方が…
原作昔に読んでからの鑑賞
アニメになると読者に任す(それがいい部分でもある)ではなくストレートにわかりやすく表現が伝わっていいなと改めて感じる
でももう少し創作活動の中での深掘りが欲しい
結局静止画で回想になっちゃってるし
それがあれば別れる時の重さ、失った時の感情、次に向かうイメージの起伏でもっと心揺さぶられたのに
主演の二人マジ素晴らしい、河合優実こんなんもできんのかーいい女優さんなんやなよ改めて思った
素晴らしい。最高の映画
一つのことに費やす情熱の凄み、出会いのすばらしさ、いのちの儚さ・大切さ、その一つ一つは言葉にすると軽くなるけど、こうやって映画として真正面から見せられると、本当にそれを実感する。
素晴らしい映画でした。
お互いを認め合ったかけがえのない友達との話
学級新聞を通じて知り合ったクラスメイトとの友情を描いた作品でした。
ネタばれになるので詳細は割愛しますが
本当に悲しくて綺麗なお話でした。
終盤の映像で
「主人公は一緒にいるのが楽しかったんだな」
「友人は誰よりも主人公を認めて応援してくれてたんだな」
というのを見せつけられて心を打たれました。
描くことの友情と鎮魂の物語
泣きはしなかった、が、泣けないのは私が日頃漫画を読んだり映画のアニメをそれほど好まないせであり、そうでなければ絶対に涙が止まらない物語なんだろうなと強く強く思った。漫画を描くことの挫折や大変さはもちろんだがそれ以上に熱さや喜びの表現が素晴らしく清々しかった。それだけに不幸な事件が現実の事件と重なり不気味で恐ろしかった。ルックバックして分岐点を修正して違う未来があったことを想像しても、人は今に立ち戻りそこからの未来を続けていくんだという強いメッセージを感じた。haruka nakamura さんの音楽も感動的
全ての表現者に捧ぐ
月に8回ほど映画館で映画を観る中途半端な映画好き。
なので専門的過ぎないライトな紹介を心掛けています。
====================
上手く言葉にならないので覚書として投稿します。
漫画家だけで無く全ての表現者、
努力だけでは形にならない道を志した人々への共感とエール。
数知れない挫折や嫉妬、
時に認められる大きな喜び。
更に、狭き門を通り抜けて形になっても
それを続けて行く終わりなき道の厳しさ。
青春の眩い瞬間。
己の進む道との出会い。
そんな、真摯に全力で生きる営みが
突如断ち切られる人生の理不尽さ。
そんなものが全部詰まってて、
泣けた〜〜。
一つだけ文句がある!
かなり手間のかかったアニメだと言うことは
アニメテクニックに疎い私でも解るけど
こんなに若者に刺さる内容の映像作品なのだから
大人も子供一律料金て言うのは〜〜
何か大きな「大人の事情」があるのかもしれないが
折角の作品の内容に反して、
志が低い!!
こう言う作品こそ、
学生や子供をもっと観やすい価格に
するべきでは無いのか?!
まだ公開してます。
見逃した方はぜひ劇場で!!
良かった。ちょっと藤野が好きになった。
知り合いに勧められ、調べたところ1700円一律特別鑑賞料金ということでどんな割引も効かない映画であると判明。しかも時間が短い映画…う~ん…物価高騰してる中…短い映画に1700円どうなの~??
と渋っていた自分にあほ~と言いたいですね(見終わった自分が)
もうすぐ上映が終わるかもと思いやっと意気込んで向かったわけです。
結論として大変良かったです。
見てよかった映画だと思います。
1700円の価値は十分にあります。
短いなんてなんのその。
いま時代として長時間拘束されるほうが嫌煙される時代。
ネトフリも1.5倍速で映画見ちゃう時代。
映画が好きでいっぱい見ちゃうって言ったら
友人は何時間も映画見るの疲れない?自分は無理~なんて言ってました。
短い方が気軽に見れて集中力も途切れず時代にあっているのかもしれません。
長ければいい映画なんてきまりはない。
主に藤野と京本の2人の世界で話がすすむのですが、そのままお泊り、夜も家にずっといる。
おやごさん心配じゃない?中学生なら親の介入やおうち帰る描写があっていいと思う。
主人公藤野の性格はまあ嫌なやつなんですけど、どこか憎めないんです。
自分の都合のいいように考えちゃって、ちょっとプライドが高い。
でも、なんだか、愛せるキャラだと思います。
映画の途中、起承転結の転の部分で、
もしも、の世界が見れるのですが、
それは、藤野の都合のいいように考えた世界で、でも、なんか、それが救いになって、よかったです。
でもまた、現実に帰ってきてしまうのですが、
私は、藤野が好きで、そんなif(もしも)がいいと思い、泣いてしまいました。
創作意欲を掻き立てられる映画であると聞いていたのですが、
今、頑張っているものがあるがちょっと立ち止まっちゃった人、
短い映画なので気軽に見てほしい。
また、前向きに歩き出す力を藤野と京本がくれると思います。
素晴らしい雰囲気映画
マンガが良いと感じたなら絶対に観るべき
タツキの描いた絵で、タツキの描いた動きがそのまま映像になっていた
映像や色使いも然る事ながら私は音の表現が特に響いた
BGMや効果音、環境音の拘りや表現が美しかった
そして場面を強調する無音
マンガで全て知っているのに音の使い方で魅入ってしまった
登場人物の声や喋り方、話すときの間の取り方までイメージの通りだった
強いて、強いていうなら雨のシーンはもっと大雨だったくらいなもので
そこはやはりタツキの原作の素晴らしさが光り過ぎていて映像化は難しかったのだろう
監督の、製作者達の愛の塊で作成された原作再現の究極とも言える作品
藤本タツキを映画化すること
これだけ原作ファンに認められているのは本当にすごい。藤本タツキの世界がそのまま動き、映画になっていてとても良かった。漫画を読んでる時と同じ、なんとも言えない感情をくれる。量で殴ってくる独特の不気味な描写に音がついていたのが1番好きなシーン。
これぞアニメーション
アニメの語源が無機物に命を与えることだとすれば、「ルックバック」こそが、まさにアニメーションだろう。
この作品を観た後では、現在のアニメ産業で生み出される作品群の殆どは「アニメ風作品」になってしまう。
特に京本登場から藤野スキップまでは、アニメ史に残る名シーンだと思う。
原作漫画の解釈から、動く映像作品への昇華が素晴らしい。
声優の演技も素晴らしい。
すでに四回観たが、藤野の心情に絆され、京本の仕草が愛おしく、毎回泣いてしまう。
完成度の高い、密度の高い作品だからだろう。
同じ時代を過ごし、劇場で観られて幸せだ。
焦がれること、夢見ること、勉めること、挫けること、諦めること、そして再び立ち上がって歩き始めること…
人生の哀歓に満ち満ちている。
数十年の人生で、生きていて良かったと思える作品に出会うことは稀だが、私にとってそんな大切な作品の一つとなった。
創作の原点
漫画家を目指して、描くことに没頭し青春を捧げたた少女2人の物語。
読み切りの短編漫画が原作ということで、それを忠実に再現したであろう映画であることが想像できた。生き生きとした人物描写や日本の田舎の風景の美しさが目を引くとのと同時に、驚くほどコンパクトに(余分なものを一切削いで)まとめられているのが印象に残った。
子ども時分の体験というのは、その後の人生に大きな影響を及ぼすことがある。自分の書いた漫画が褒められたこと、しかもそれが自分が認める相手であったことが、主人公にとっては創作の原点だった。
きっと本作の原作者にとっても似たような原点があるのだろうし、世のクリエイターと呼ばれるような創作活動をしている人にとっては(あるいはより広く何かしらの生業を持っている人でもいいかもしれない)、我が事として共感できる部分がある映画なんじゃないかなと思った。
夜が明けるまで、大都会のビルの中で黙々と漫画を描き続ける最後のシーンは、どんなに悲しく辛いことがあっても、原点を見つめ直して創作活動を続けていく覚悟みたいなものを感じました。
「かなわない」という思いと「あこがれ」と
原作の感動を豊かに膨らませた、見事なアニメ化作品。ファーストシーンから引き込まれ、58分があっという間に過ぎ去った。
視点の移り変わりや、画面内での動と静など、作画上の工夫の見事さもさることながら、音響に関しても動と静のメリハリが生きていた。加えて、藤野役の河合優実がずば抜けて素晴らしかった。漫画を読んでいた時には、頭の中でぼやけて響いていた声が、今では原作を読んでいると、河合優実の声で再生されるほどだ。
特に出色は、原作での見開きのあの田んぼ道でのシーン。あふれるうれしさが抑えきれなくなり、だんだんと感情を昂らせていく藤野の様子が、細かなディテールの積み重ねと、カメラワークとで表され、そこに乗っかる河合優実の声が、もうこれしかないというドンピシャ具合だった。
藤野は京本から、京本は藤野から「かなわない」という思いを味わされるが、それは同時に相手に「あこがれ」て、その見えない背中をみながら(ルックバック)追いかける努力の原動力にもなったのだと思う。その努力の積み重ねの地道さ、果てしなさが、原作では藤野の動かぬ背中を見せつつ(ルックバック)、周囲を変化させることでワンカットごとテンポよく切り替えていたが、今作では、季節の移り変わりなど、アニメならでは美しい表現が丁寧になされていたところがよく、また、より背景画の力をつけようと美大で励む京本の取組の姿を丁寧に描いていたところもうれしかった。
公開から2ヶ月程になり1日1回の上映だが、半分くらいは埋まっており、子どもから自分や自分より少し上かなと思う方まで幅広く訪れていたのが印象的だった。
原作者と監督の相性◎
作品内でも映画好きがよくわかり、台詞以外のコマ割や背景の動きでの説明表現が素晴らしい、言わば『映画的なマンガ』の作者と、冒頭のシーンでもわかる描くことへの情熱が半端ない監督が最高。
特に他者から初めて正しく評価された主人公の、雨のなか魅せる自己肯定感ぶちあがりスキップは語り継がれるレベル。
内容があの事件を思い出させるだけに、綺麗事で終わらせられないテーマでもあったが、安易なメッセージではなく、『描くこと』に帰結する点も好感がもてた。
正しい事をしても報われない事もあります。
私達の生活の中でもふとした時に、あの時こうしておけば良かったと思うことがあります。
不幸な結末となりましたが、藤野さんが京本さんを連れ出してあげたのは過ちではありません。
藤野さんがそのことを悔やんだ時、私は涙が溢れました。
優しい気持ちの藤野さんだから、これからも人として漫画家として成長するのだと思います。
あるがままの姿で認め合うことの素晴らしさ
静謐で、プロ顔負けの背景画を描く京本の絵と、ダイナミックだが、絵はどこか荒削りな藤本の絵。藤本は京本に強いコンプレックスを感じ、猛烈に絵の勉強を始めるのですが、京本のレベルに達することはついに一度もなく、漫画を続けることを断念し連載を中断します。そんな藤本もやがて卒業のときを迎え、先生から欠席した京本に卒業証書を届けるように言われ、イヤイヤながら初めて会うことになるわけですが・・・・
「何故連載をやめたのですか?」実は、京本は、藤野の漫画の熱烈なファンであったことがそのとき、判明するのですが、そのことを知った藤本が、心を躍らせながら、自宅に帰るまでの描写が大変素晴らしく、世界が一気にばら色に輝いてみえるような感じが良く伝わってきて、この体験が藤本にとっても全ての原点なのだろうと思いました。
「アメリカン・ドリームは、単に物質的な豊さの夢ではない。(中略)自動車を持ち、高給取りになる夢でもない。むしろすべての男女が生来備わっている能力を使ってそれぞれが持つ最も大きな可能性を実現できる夢であり、生まれや地位によらず、あるがままの姿で他人から認められる社会の状態だ」昨日の日経に掲載されたフィナンシャルタイムスの論説では、ある米歴史家の1930年代のこの言葉を引用し、崩壊している米国中道政治の再構築のためには、今は廃れてしまっているこの考え方をいかに蘇らせるかを論議することが大切だと主張していました。翻ってみるとアメリカほどではありませんが、日本も相似形になっている現実があるように思うのです。
大ヒット漫画「チェーンソーマン」の原作者の半自伝だそうですが、45分の中編ということもあり、タイパを重視する最近の若い人に受け、回転率がよいということもあって、10億円超えの大ヒットだそうで、120分もの中心の日本の映画の製作方針に変革を迫ると報道されていました。でもそうした戦略だけでなく、「ありのままの姿で認め合う」原点回帰の要請が高まっていると思われる現代日本の深層に、よく届く中身の素晴らしさもあったのだろう。そんな風に思いました。
全438件中、21~40件目を表示