「無頼とは…」室町無頼 ジャッキーさんの映画レビュー(感想・評価)
無頼とは…
みなさんは大泉洋さんの幻の妄想作品、「喧嘩太鼓」はご存知ですか?あの荒々しい漢の物語。
上半身裸で激しく太鼓を連打!連打!連打!!
荒々しくバチを打ちおろす!!
私はいつ大泉くんが半裸になるのかずっと待っていましたが、残念ながらこの作品ではそんなシーンがはございませんでした。
個人的にはふんどし一丁ででっかい太鼓を荒々しく叩いて欲しかったのですが…。
とにかく最初から最後まで大泉くんはカッコいいんです。カッコ良すぎるんです。殺陣はもちろん、時代劇の役柄はとても似合ってます。相手役の堤さんも最後までカッコ良かった。そして何よりこの物語で一番強くなった長尾くん!最後は無頼を受け継いで立派な漢になっていました!
ストーリーとしては徳政令の為に一揆を起こすだけの物語です。
一揆のため、荒くれ者たちが続々と大泉くんの周りに集まって来るところは、なかなか胸が熱くなりました。どう考えても一揆側は不利なのに、抜群の戦術で幕府側へどんどん攻め入って行くところは痛快です!
最後は無事、借金の帳簿を全て燃やして村人全員踊り狂って終わりかと思いましたが、その後は無頼の精鋭たちが本堂まで攻めます。
幕府の侍たちがわちゃわちゃ出て来て、あーこれでみんな死ぬんだろうなと思いましたが、まだ死にません!
大泉くんも足を刺されて動けなくなったその時!
長尾くんがブチ切れて六尺棒でバタバタと侍たちを倒していきます。あれよあれよと無双して堤さんにもドスッと一撃喰らわせます。
フラフラになりながらも、大泉くんと門の前に「無頼」と書かれた書き初めを貼り付けて、めでたしめでたし…。
かと思いきや、河原へトドメを刺しに堤さん御一行がやって来ます。手負いの大泉さんは覚悟を決めて、長尾くんへ手を出すなと諭し、大泉くんと堤さんのタイマンが繰り広げられます。
ザクッと堤さんに斬られ、ぶら下げだひょうたんと共に大泉さん死す。
それを見届けた長尾くんはひょうたんだけ拾って去る。トドメを刺した堤さんは泣きながら空を見る…。
最後の最後に長尾くんは立派な無頼の姿になって松本若菜さんの前に現れて、終劇。
無頼とは…この時代に居なくてはならない存在だったのだろうと思います。
幕府に刃向かう荒くれ者かもしれませんが、弱きを助ける姿はとても感動しました!
★が一つないのは、長尾くんの師匠、柄本明さんが戦場にいなかった事ですね…。どんな役で出るのかなと思っていたら、蛇拳や酔拳のユエンシャオティエンのような出で立ちの師匠役でした!
あの修業シーンは蛇拳や酔拳を彷彿させるインパクトのあるシーンだっただけに、柄本さんも最後に一揆に加わって無双して欲しかったです。
次回作は、脚本、監督、主演、主題歌大泉洋、「喧嘩太鼓」でお願いします!!