「骨頂」室町無頼 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
骨頂
IMAX先行公開での鑑賞。
普段は遠い109シネマズのどデカいスクリーンで足を伸び伸びしながらの映画は良いですね〜。
特典はIMAXデザインのポストカードでした。
ド派手にぶちかます時代劇で、とにかく汚く暴れ回る感じが爽快で揺さぶられまくりでした。
蓮田兵衛というおちゃらけているように見えて最強、誇示であるが故に貧しい暮らしをしていた才蔵が出会い師弟関係のようになっていき、そこから庶民から金を巻き上げる幕府に逆襲するために力をつけていくという時代劇のプロットに少年漫画のような熱さを加えてくれていたのでそれは好きだわ〜と興奮しまくりでした。
最初は兵衛を気味悪がっていた才蔵が兵衛の人の良さや戦闘能力の高さに惹かれ、自分を強くしていくというのもとても良く、最初は不器用だったのにどんどん力をつけていってくれてなんだか嬉しかったです。
修行のシーンがかなり見応えがありました。
水上に建てられた木の釘を打つ躍動感、四方八方から襲いかかってくる刃物をとにかく避けまくる修行と無茶をこなせるようになる才蔵の成長がひしひしと感じられてとても良かったです。
才蔵の身のこなしもお見事ですし、長尾くん凄いな…となりました。
敵である骨川の理解あるものの立場は敵という絶妙なバランスなところを堤さんがやり切ってくれているので頼もしさ全開でしたし、この人を敵に回したら絶対アカンな…という雰囲気を醸し出していました。
仲間が徐々に集まっていく流れがとても滑らかで良かったですし、それによって起きたトラブルを機に進撃を決意するという見どころも熱がこもったままお届けしてくれるのでボルテージは上がりっぱなしです。
一揆を起こすシーンの迫力は凄まじかったです。
徐々に人を集めていき、一気に攻め込んでいき、そして民をも巻き込んでの大暴れはまさに逆襲というのに相応しい絵面で否が応でもテンションが上がりました。
大人数が走り回るところでキャッキャしてしまいましたし、様々な立ち位置からどうやって本拠地まで乗り込もうかというしっかり練られた作戦にも舌を巻きまたし、虫ケラなら群れながら一丸になってぶつかっていくスタイルが最高でした。
画面に映る人の数がとんでもない事になっており、敵味方入り乱れの大激突、そこに爆発も加わるので画面は大変なことになるのですが、それでも主要キャラはしっかりと見やすい位置にいますし、音楽でガンガン盛り立ててくれるので相乗効果が凄まじかったです。
カメラワークも大変なことになっており、パルクールをやってるかのようにグルングルン駆け巡るカメラワークに思わず体が動き出しそうになりました。
ラストシーンも圧巻。
こんなにズバッと終わらせてくれるのかという潔さに感動しましたし、才蔵と兵衛の関係性にもじんわりしましたしで昂りまくりでした。
ちょっと惜しかったのが劇伴で、めっちゃ明るい音楽が流れるのでその度に水曜どうでしょうがちらついてしまう自分がいました。
なんであんなポップだったんだろう…。
終盤は終わる終わる詐欺の連続でお腹いっぱいにはなってしまいましたが、パワーのある映画を堪能できて最高でした。
時代劇が盛り上がってきた中での今作、めちゃくちゃ楽しいのでオススメです。
鑑賞日 1/14
鑑賞時間 15:55〜18:20
座席 M-16