劇場公開日 2024年6月7日

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かくしごとのレビュー・感想・評価

全134件中、1~20件目を表示

3.5不可思議なタッチで再構築されていく関係性

2024年6月28日
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鑑賞方法:試写会

杏という女優には、非常に真っ直ぐな目線と、間違ったことにNOを突きつけるイメージが付随する。本作の監督はその部分を巧妙に活かしながら、主人公を危うい倫理観と母性の隙間へといざなっているかのようだ。日常世界に根を下ろしつつ、ラビットホールに陥っていく不可思議な展開がそこにある。彼女がつく嘘(かくしごと)にはちょっとにわかには信じがたいこと、そんなのバレるだろう、と思えるその場しのぎの嘘がいくつも見受けられるので、序盤は観ている側にとっても不安定な感じが付きまとうし、故郷帰りの新生活にもなかなか心の落ち着く場所が見出せない。しかしそんな空気が徐々に変わる。川を渡す一本綱の上を歩いているような感覚を覚える中、彼女のみならず、認知症の進む父親、血の繋がりのない訳あり少年との間で、嘘が真実を超えるというか、擬似家族的な風が吹き始めるところに見応えがある。特にラストシーンはハッとさせられる仕上がりだ。

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牛津厚信

4.0ラストでストンと腑に落ちる・・・これで良かったんだ、と。

2024年11月3日
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琥珀糖

1.0物語としては底が浅いというのか…。

2024年8月5日
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鑑賞方法:映画館

本作で描かれている「かくしごと」といえば…。
久枝の飲酒運転のこと、
洋一が親から受けていた児童虐待のこと、
千紗子が、海で亡くなったわが子の代わりにするため、洋一の出自を隠そうとしたこと…など、など。

世にありがちな「かくしごと」がいっぱい出ては来るのですけれども。
そのどれが、本作のレイシオ・デシデンタイ(訴えかけとしていちばん重要なもの)なのか、評論子には判然とせず、それ故に、映画作品としての訴求力にかけたように思われて、なりません。

本作の中で、やや大ぶりの「かくしごと」は、久江の事故を内密にしたことくらいでしょうか。
(しかし、飲酒運転根絶の啓発映画にしては、プロットを物語の最初に持ってきすぎ。)

おそらくは、本作としては、千紗子が海の事故で亡くした自分の子供の代わりに、友人が飲酒運転ではねた子供が、折よく記憶喪失らしいこと(また、不本意ながら面倒を看ている実父の孝蔵が認知症になっていること)を上手に利用して、自分の子供として丸め込んでしまおうということなのだとは思いますけれども。
しかし、それは、言ってしまえばあまりに「安直に過ぎ」て、評論子には、何とも評のしようがありません。

ミニシアターでの上映なので「質は保証済み」のアテで鑑賞した一本でしたけれども。
あに図らずや、評論子には、少しく残念な一本になってしまいました。
良作としての評価も難しかったと思います。評論子的には。

(追記)
オリジナル脚本ということではなく、原作がある作品なので、あまり大胆なデフォルメもできないのでしょうけれども。

それでも、どうせ「かくしごと」にするなら、最後の最後には、孝蔵が認知症を患ってしまっていることを上手に利用して切り抜ける―それが本作の最大の「かくしごと」になるのかと期待して展開を見守りました。

計画どおりにコトが運べば、千紗子にとっては邪魔者の洋一のまま父(?)をうまいこと片付けて、それでいて「実行犯」の父親・孝蔵は、認知症の故、心神喪失で刑務所送りは免れる―。

しかし、結果としては、さにもあらず。
頼みの孝蔵は、魔切りを構えて勇猛果敢に突進するも、DV男に一蹴されて、「試合終了」。

実行犯だから仕方がないとして、刑事責任能力に何の問題もない千紗子と洋一が罪を被るのであれば、そこには何の「かくしごと」もないことになってしまいます(洋一は、触法少年として少年法の規定に基づいて少年院送致?)。

もう少し、脚本を工夫するなどして、「親子でないもの」が「かくしごと」を媒介として「親子になってゆく」ということを描けなかったのでしょうか。
本当に、惜しまれます。

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talkie

4.5評価されるべき作品

2024年7月11日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

興奮

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邦画野郎

3.5不思議な家族の関係から、本当の家族とは?は問いかける良い作品だった...

2024年7月9日
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鑑賞方法:映画館

不思議な家族の関係から、本当の家族とは?は問いかける良い作品だった。展開的にあまり現実的じゃ無い設定から入ったため、気持ちは少しさめつつ、オチもなんだか分かってはいたが、終わり方が非常に良くて、3.5となりました。
杏さんはじめ、メイン3人の俳優さんが良くてエモかったです!

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おれ

4.0毒親からの救出

2024年7月7日
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鑑賞方法:映画館

登場人物みんなちょっとずつ嘘をついているやつ。

主人公の友人が事故っても飲酒運転し続けたり、拓未に対して「罪を背負い続けることになる」とか他人事のように言ったり、こいつの脳みそどうなってんの?と思ったけど、そこ以外は面白かったです。
途中で終わるのかなと思ったポイントがいくつかあったけど、しっかり事件の結末まで描いてくれていてよかった。

こういう状況になったら、もうしょうがないよなーと。
認知症の父親がリアル。

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ひとふで

2.5ぼくのお母さん

2024年7月6日
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ひでちゃぴん

3.0少年に軍配

2024年7月5日
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原作小説を映画化したヒューマンミステリー。認知症の父を介護するために故郷へ帰省した主人公が交通事故をきっかけに犯罪に巻き込まれていく姿を描いたヒューマンミステリー。
認知症の介護問題や児童虐待問題を絶妙に交錯させているストーリーが面白い。結果的には最初からすべてを知っていた少年に軍配。

2024-110

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隣組

5.0「外出る好き」

2024年7月3日
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鑑賞方法:映画館

知的

今年140本目。

嫌な事は全部忘れるんですよ。
認知症万歳。
外出れば気持ちも変わる。
亀田先生の言葉本当にいい。

力を抜け。もっと。
好きな漫画のセリフで「力抜いとけよ、疲れちまうからな」。
奥田瑛二さんが撮影の何か月も前から認知症を演じる準備。食事制限だったり姿勢を合わせる。命懸けて演じるから見る者の心を打つ。

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ヨッシー

4.5家族ドラマ

2024年7月2日
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泣ける

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rain

2.5都合の良すぎる展開が少し興醒めする事が多かった。 奥田瑛二の芝居は...

2024年7月1日
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都合の良すぎる展開が少し興醒めする事が多かった。
奥田瑛二の芝居はとても良かった。ボケちゃう事忘れられちゃう事への考え方はさとされてるようでセリフ周りは良かったが本当に都合の良い展開だけが非常に残念。技術的には可もなく不可もなく。みんなで魚釣りシーンの衣装(ブルー系)と背景(緑の木々.白い空)の色味は綺麗だった。あと海の中の杏のcutも距離感が良かった。

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タク

4.0悲劇は結果論か

2024年6月30日
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泣ける

悲しい

幸せ

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berkeley

4.0親子の愛情とは

2024年6月29日
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***

3.5前半もやもや、後半ドキドキ、ラストは涙

2024年6月27日
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鑑賞方法:映画館

前半はそれダメ、それダメ、それダメともやもやしながら鑑賞。行方不明の子供の所在を知ってるのに知らせなかったら、必死に捜索してる人達の労力や心情はどうなるのか…。もし仮に子供が虐待を受けている可能性があるのなら、警察に虐待の可能性を訴えたうえで知らせればいいのではと…。
後半は、認知症の父と偽の息子との生活がいい感じでまわり始めるも、この生活がいつ破綻するのかとドキドキしながら鑑賞。
ラストの裁判のシーンはえっ?えっ?えっー!?とまさかの展開に涙。

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ほのぼの

3.5小説読んでからの

2024年6月25日
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小説が良かったので、映画も鑑賞。杏さんの一般人離れしたスタイルを除けば、とてもいい映画、奥田瑛二さんが素晴らしい。頑固親父感から、不安で情けないおじぃちゃん感まで凄いリアルでした。認知症に、虐待と切な過ぎる題材ですが、絶望的な状況に差す光的な映画でした。

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どん

4.0衝撃的な後半

2024年6月23日
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むこし

3.0後半が良かっただけに…

2024年6月23日
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人格って、個人が形作るものばかりではなくて、まわりとの関係性が浮かび上がらせるものなんだな、と思う。
自分が何者で、相手が誰で、どんな関係で、過去に何があって、何を覚えてて何を忘れて…。
ちさ子は認知症の父が「(都合の?)悪いことは忘れて」となじる。でも、拓未には「悪いことは思い出さなくていい」と言う。

かくしごとを土台にした家族が、悲喜こもごもありながら日々を過ごしている間、拓未のことがどう露呈するのだろうと心配しながら見ていた。急展開に驚きながらも、すごく説得力のあるラストだったと思う。
それだけに、細かい設定に無理がある気がして、とても残念…。

奥田瑛二と酒向芳の演技が素晴らしかったです。

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まみぃ

3.5ラスト1分。 某職員としては、何かあった時には公的機関に相談すべき...

2024年6月23日
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ラスト1分。

某職員としては、何かあった時には公的機関に相談すべきと言いたい。自分達だけで抱え込むより、絶対に望みはあるから。

全体的にはカメラが定点で動きが少ない印象は受けたが、1カット目から良作の予感が滲み出たエモーショナルな画。関根監督は過去作の『生きてるだけで、愛。』といい、今作の主題歌に羊文学を選ぶところといい、エモに振り切ったら秀でそう。

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hannnamovie

5.0久米田康治?じゃない!

2024年6月23日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

2024年映画館鑑賞53作品目
6月22日(土)イオンシネマ新利府
ハッピーナイト1300円
21時30分の回

原作未読
原作のタイトルは『嘘』
監督と脚本は『生きてるだけで、愛。』の関根光才

是枝系社会派ヒューマンミステリー

杏にとっては『オケ老人』以来久々の主演映画

粗筋
東京の大学に在学中に妊娠し出産した息子をのちに海難事故で失った過去を持つ絵本作家の里谷千紗子
離れて暮らす父が認知症を発症した
7年ぶりに帰郷し再会した千紗子だったが父は娘を忘れていた
すぐにでも介護施設に預けて東京に戻りたい千紗子だったが空きのベッドがなかなか見つからず難航した
古くからの地元の友人の久江と居酒屋で飲んだ帰り道に偶然遭遇した虐待児犬養洋一を実家に引き取り実の息子のように育て始めた千紗子
久江から誘拐になると注意を受けるも虐待を繰り返す親元に帰すことになることなるため警察に引き渡すわけにはいかなかった
犬養洋一は記憶喪失の様子で自分の名前さえ覚えていなかった?
そこで千紗子は洋一に自作の絵本に登場する「拓未」と名付け自分の息子として自分の姓の里谷をつけた
認知症の祖父と他人の息子との共同生活が始まった

杏の代表作と言っても過言ではない
ブラーヴァ!
今更ながら背が高いことが若干気になるがガンダムやイデオンやエヴァンゲリオン同様徐々にそれも慣れてくる

さすが安藤サクラの父親
はじめは奥田瑛二とわからなかった
貫禄の名演技に賞賛の拍手を送りたい

中須翔真演じる里谷拓未の笑顔がかわいい
子役の熱演も高く評価したい

生真面目な千紗子に対して少々アレな友人の久江がちょうど良い緩衝役になっている感じ
彼女の存在もまたこの作品では重要でいるといないとでは大違い
ヤフコメ民やX民はなにかとけしからんと感じるキャラだろうが自分は子供の頃から模範的な人間ではないのでわりと受け入れることができる
流石に居酒屋でビール2杯(おそらくジョッキ2杯)を飲んで車を運転することに対しては「えー」とドン引きしたけど
おそらく2次会費用より安く済むから代行運転で帰りなさい

何かと相談役として登場する子供の頃から千紗子の父と親しい地元の医者役の酒向芳も良い
釣り好きで千沙子らを地元の川釣りに誘う

徐々に父と和解していく千紗子の姿も良い

重いテーマのオンパレードだがさほど重くもなく自分にはちょうど良かった
映画のタイトルは書く仕事と隠し事をかけているのだが久米田康治の漫画とは直接関係はないようだ
じつのところ隠していたのは千紗子だけでなく「拓未」もだったってのがこの作品のオチ

なぜあのタイミングで犬養洋一はカミングアウトしたのか
なぜもっと早くに公表しなかったのか
そして日本の検察は日本一のエリート集団といっても過言ではなく絶対に勝てると判断した案件だけを法廷に持ち込むわけでそれにもかかわらずあんなに無能なわけがない
その点では疑問点不満点はあるもののそこはやはり映画だから娯楽だから大目にみたい
星5の評価は揺るぎない
あそこで終わるのも素晴らしい

ちなみに犬養は奥田瑛二の妻の旧姓
偶然だろうか
安藤サクラは犬養毅の曾孫にあたるのはあまりにも有名な話だと思うが知らない人はいるのかな
ちなみに里谷拓未の下の本名は追手内洋一と同じ
これは偶然だろう

配役
不仲で疎遠になっていた父が認知症を発症し裸同然で地元を出歩いたため久々に帰省してきた絵本作家の里谷千紗子に杏
酒気帯び運転の久江の車で千紗子が夜間の帰り道に偶然保護され「里谷拓未」と名付けられ息子のように一緒に暮らし始めた虐待児の犬養洋一に中須翔真
厳格な元教師で妻に先立たれ山の上のポツンと一軒家に一人引っ越し魔を切るため日々仏像を彫り最近では認知症を患っている千紗子の父の里谷孝蔵に奥田瑛二
地元の役所で働く福祉課職員で千紗子の親友の野々村久江に佐津川愛美
シングルマザーの久江の息子の野々村学に番家天嵩
地元の医師で孝蔵の幼馴染の亀田義和に酒向芳
幼い娘を連れてマキと再婚した洋一の義父で日々虐待を繰り返した犬養安雄に安藤政信
再婚した安雄の暴力に支配されている洋一の実母の犬養マキに木竜麻生
千紗子を弁護する敏腕弁護士に和田聰宏
洗脳だと思い込み千紗子に刑を求める無能な検察官に丸山智己
千紗子の付き添いで拓未が診てもらった個人病院の受付の看護師に河井青葉
千紗子と久江が飲みに行った居酒屋の女将に池谷のぶえ

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野川新栄

4.5里谷千紗子が黙ってない‼️

2024年6月23日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

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活動写真愛好家