劇場公開日 2024年5月24日

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バティモン5 望まれざる者のレビュー・感想・評価

全59件中、1~20件目を表示

3.5社会問題に切り込み、生々しくパワフルなラジ・リ演出

2024年5月30日
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鑑賞方法:試写会

相変わらずラジ・リ監督の紡ぎ出す物語は、観客がその場の喧騒に巻き込まれているかのような臨場感に満ち、絵作りも非常に生々しく、パワフルだ。移民家族が数多く暮らす居住棟エリア「バティモン5」を舞台に、行政と住民が両極に分かれて怒りの感情を衝突させる様を、明確な対立構造とマクロとミクロの目線で炙り出した本作。血も涙もなく政策を推し進める臨時市長と、住民らの状況を見るに見かねて動き出した代表者という、両陣営を率いる二人を旗印にした人間ドラマもスリリングに展開する。ただ作品的にどうしても住民目線になりがちで、臨時市長があそこまで頑なに政策を断行しようとした心理や背景についても知りたかった・・・と言うのは欲張りすぎだろうか。ともあれ、この監督の今後への期待は本作でも高まるばかり。パリ郊外(バンリュー)に依然として残る深刻な社会問題に関して知識を深める上で欠かせない現代の神話とも呼ぶべき一作と言えよう。

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牛津厚信

パリ五輪の向こう側

2024年8月25日
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鑑賞方法:映画館

 移民・低所得者層が集まるパリ郊外のアパート群は近年のフランス映画によく登場するのですが、その真ん中に斬り込んだ作品です。住人を追い出してアパートを取り潰し小奇麗に一新したい市とそれに抗議する住民が真っ向から睨み合います。住民が力づくで訴えればそれは市によい口実を与え警察の介入を招きます。しかし、「怒っても意味ないよ。事を荒立ててはならない」は真っ当な意見の様で市の思うつぼでもあります。どこにも解決策が見当たりません。

 そうした出口なしの閉塞感の中、現実のフランス社会では極右政党が下院選挙で圧勝しました。住民たちの絶望と鬱屈は更に強まるでしょう。

 ラ・ジリ監督の視線は、前作の『レ・ミゼラブル』より一層研ぎ澄まされた様に映りました。パリ・オリンピックを控えた国でこの様な作品を制作した意味を考えたいです。

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La Strada

3.0うーん、問題提起だけ?

2024年7月14日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

移民の人々が多く暮らすパリ郊外のバティモン5では、再開発のため老朽化が進んだ団地の取り壊し計画が進められていた。そんな中、前市長の急逝により臨時市長に就任したピエールは、バティモン5の復興と治安改善の政策を強行することにした。住民たちはその強引なやり方に反発し、アビーら住民側と、市長ら行政側が衝突を起こした。やがて激しい抗争へと発展していく、という話。

以前もパリの暗部を描いた作品を観て、大都会でも(日本もだが)こんなところはあるよな、って思ったが、今回も同様、再開発に全住民の同意を取るのは難しいだろうな、って思った。
移民問題が少ない日本にいると分かりづらいところもあるのだろうが、クリスマスに家を奪われて市長の家を壊しに行った気持ちもわかるが。
結局何も解決しなかったな、って終わった。
観客に問題提起しただけ?

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りあの

2.0問題が起きるだけ起きて何も解決しない

2024年7月13日
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今回のお話はある意味現在進行系の話で多分今も解決はしてない問題なんだろうな

あの市長代理にはもう少しひどい目にあって欲しかった(笑)

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龍神

5.0移民の国フランス

Mさん
2024年6月27日
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M

4.0最適解はどこに?

2024年6月23日
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悲しい

難しい

移民労働者が暮らすパリのバティモン5と呼ばれる団地にて、新市長代理の男が立ち退き命令を出し反発する住民達だったが、事態は思わぬ方向に…といった物語。

全体を通し、如何とも解決のし難い問題について訴えかけてくる作品。

アビーの主張する正義もわかるし、最初は緊張気味で視線もおぼつかないピエールも応援したくなる雰囲気があったが…。

どちらも自分らの生活や立場がかかっているから必死になるのはわかるけど、やり方が過激なのかな。とはいえ、じゃあどんな方法が?と問われればワタクシには到底答えられんし…。

千載一遇のチャンス、とは皮肉というかうまい大義名分というか…確かにあぁいうことがあった以上、これは仕方がない…のか?ロジェもやるせないですね。

クライマックスは中々に戦慄の展開。これは間違いなくダメなやり方だろうが…う〜ん。。

結局いつまでも続いていくであろう問題。困っている人たちを助けたい気持ちもわかるが、そんな綺麗事だけじゃ済まされないですよね。

決して我々とも無関係ではない難しい問題に深く考えさせられた作品だった。

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MAR

2.5パリの暗部を抉るように描き出す社会派作品!

2024年6月21日
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市長サイド、移民サイド、いずれも公平に描いている作品だなと思い、
私としては好感が持てました。
ともすれば、「移民の扱いがかわいそう」となりそうな話であるにもかかわらず、
そうは描いていないところが秀逸だと思います。

もちろん、移民に対する差別は酷いものがあると感じますが、
移民は移民でフランスの社会的なルールを守っていなかったりもして、
どっちサイドに立って思考するかで見方は変わるのですが、
どっちサイドにも立たずに、客観的に俯瞰して観れるようなつくりになっているところも
また秀逸だと思いました。

とにかく、終始緊張感が漂うスリリングな映画でした。

いろいろ考えてしまう内容ですし、
きっとこの問題は解決はしないのでしょうが、
解決すべく思考することこそ大事なのだろうと思った次第です。

ラジ・リ監督作品は初鑑賞ですが、『レ・ミゼラブル』も観てみたいと思います。

※本日、宮崎キネマ館のレイトショーで鑑賞しましたが、貸切でした!!
願わくば、多くの方に観ていただきたいです。

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ひでちゃぴん

4.5タイトルなし

2024年6月20日
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B級映画ではあるが、リアリティがおる。正直ひどすぎる。アビーの力強さが希望であり、一方で、一見クールだった彼がキレるシーンは衝撃的だ。

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えみり

5.0「レ・ミゼラブル」よりも過激か

2024年6月19日
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泣ける

怖い

難しい

「レ・ミゼラブル」も面白かったが、これはもう救いがないね。タイトで緊迫感のある演出で見応えがあった。これがリアルなフランス、ヨーロッパなのかな。近代から現代にかけて成立した「国民国家」という概念が、あまりにも空しい自己満足の虚像に思えて怖い。安価な労働力受け入れ、移民・難民を受け入れることが正義というような理念は綺麗事でしかないと思われて悲しくなる。テレビの報道で、入国管理が厳しく難民受け入れに冷たいと言われる日本だが、この映画を見て恐ろしくなる。経済格差による貧民の流入は悲劇しか産まない。どれだけ時間がかかろうが、血が流れようが、自国内で解決してもらうしかない、としか言えないのではないか。「幸せ」の総量はきっと決まっていて、どこかが出っぱると、どこかが凹むんでしょう。

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羅生門

2.5不完全燃焼

2024年6月17日
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鑑賞方法:映画館

エンディングを観ながら
「うーむ、そこからなんじゃない?お話は」
って思っちゃいました。

全体的に行政側の横暴を描いているだけ
なんじゃないかなぁ?って思ってしまいました。

まぁ、「実はこういうことがあるんです」
という目的であれば十分かなぁ?とは
思いますが、映画としての面白みとしては
もう少し欲しいところ。

(いけ好かない)市長の葛藤する表情と
アビーの歩む方向に将来の期待をする
制作側・・・ってとこかなぁ?

もうちょっとだったかなぁ?

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バリカタ

3.5で?って、心の声が。

2024年6月17日
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そりゃないよね?
市長、だめでしょ。
ってか、なんで市長になったんだ?
医者のままで、いいじゃないか。

たはだ、権力手に入れて、圧力で私情の恨み晴らして。
逆恨みされる想像力もなく。

で?

どちらもこの先どうすんの?

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ミツバチば~や

2.5社会派。消化不良。

2024年6月17日
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難しい

前半社会問題について解説をしながら新市長がだんだんと市民目線から遠のいていく。
途中反発が起きてイベントが起こり盛り上がる。
それと別の事件が起こり、結末。

物語の進行フォーマットが「悪は存在しない」に似ているように思う。こちらが先だろうか?

風呂敷を広げすぎてたためていないのが残念。

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たか

3.5近い将来

2024年6月15日
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悲しい

怖い

難しい

まだ、日本では起きていないが近いうちに直面する。

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こえん

3.0移民問題

2024年6月15日
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日本でも僅かではあるが、外国人労働者の問題が取り沙汰されている。労働人口が海外の方に頼らざるを得ない一方、こういう問題が出てくるのだと、身につまされる思いであった。

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hanataro2

3.0影響力は武器になる

2024年6月13日
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jax

2.5パチモン新市長

2024年6月12日
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寝られる

なんだかな~
パリ郊外の移民がほとんどの町で古いマンモス団地爆破式で急死した市長のあとに担がれた白人の小児科医の新市長。副市長の黒人に死んだ市長の公団住宅建設の汚職の責任を被せようとする仲間の与党議員たち。そのへんの内情が一番興味があったが、アビーとかいう役所の若い黒人女性の見習い職員が市長選立候補とか、その彼氏が荒くれるなどなど、突飛な展開について行けず。
放火は立派な犯罪です。
フランス郊外の移民団地の映画なら、「ガガーリン」のほうが好き。

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カールⅢ世

3.0フランスあるある?

2024年6月9日
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こういう団地ものってフランスあるあるなのかな。
貧国、移民、宗教っていろいろと難しいんやなあと改めて思いました。

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khapphom

3.0🤔

2024年6月8日
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人の“我慢の限界”を超える瞬間を見た。
ここでいう『クリスマスなのに』の捉え方って日本人で言うところの『正月早々』かな。
そう思うと今年のお正月に地震で被災された方々はこんな気分だったのかな、と思う。でも映画と違って怒りをぶつける先の市長が居ないからホントいたたまれない……

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らまんば

3.5それぞれの信じるものとそれぞれの正義がぶつかりあった結果、だれかし...

2024年6月7日
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それぞれの信じるものとそれぞれの正義がぶつかりあった結果、だれかしあわせになったひとはいるのだろうか。
それでもやはり、力に力で対抗するしかないのはかなしいし、対話の可能性を私はあきらめたくない。

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kikisava

移民に対する差別が描かれる。

2024年6月6日
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悲しい

難しい

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マサヒロ