成功したオタクのレビュー・感想・評価
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オタクによるオタクのための、全オタク観るべき映画だった!!! 反対...
オタクによるオタクのための、全オタク観るべき映画だった!!!
反対意見も、メディアや政治とも向き合って、自らの考えや感情を整理していく、ドキュメンタリーとしてあまりにも誠実で秀逸。監督とてつもなく聡明な方なんだろうなぁ
"成功したオタクとは、認知されることではなく、永く推し続けることができ、幸せな思い出として残ることだ"
これからの推し活の在り方を考えさせられた。
それでも、オタク同士で話しているオタク達が心から楽しそうで、大共感で、やっぱりオタクって最高だ!!!
推し活無常。
K Pop男性アイドルの性加害をきっかけに追っかけてた女子達の心の変遷と上げた拳の落とし所を考えるドキュメントです。
こんだけ心とお金と時間をぶっ込んだのにどうしてくれるのよー!!という事です。たぶん怒りで自分がどうしていいかわからなくなってしまうんだろうなぁ。
男性、女性で多少違いが出てくるとは思うけど、そんな思いを抱えてる人には良い道標になるドキュメントだと思います。
どちらにしても悩みをぶつけ合える仲間がいる事は尊いのだ。
思い出は汚点?
日本に限らず、韓国でも多発している芸能人・有名人による性加害。こんな外道な行いが今もなお繰り返されることはとにかく胸糞が悪くなるけど、この映画は性加害者・被害者を減らす誘因になるだろうし、ラストの『誰かを“推すこと”をやめなくていい』というオタクたちへのエールで多くの人が救われるだろうし、「成功したオタク」をきっかけに世界が少しでも変わっていくと思うと心の底から嬉しくなった。単調なドキュメンタリーだけど、作られたこと自体に大きな意味がある。よくここまでやってくれたよ...素晴らしい👏
アイドルでは無いし、インタビューを受けた彼女たちほど熱烈なファンではなかったけど、何年も大好きだった人が性加害で捕まり、失敗したオタクになった経験をしたことがある。彼もまた界隈でトップを走り続け、絶大な人気を誇っていたカリスマ的存在だったんだけど、おぞましい私生活が暴露されて逮捕と同時に引退。女性にだらしないところ、破天荒な生き方をしていた人だから驚きはしなかったけど、やっぱり悔しかった。しかもまた最近、彼が警察にお世話になったという話を聞いて、少しばかりの未練も綺麗さっぱり消えた。
性加害なんて断罪すべき行為だし、そんな奴のファンであり続けるのだって同罪。日本では映画監督に性被害、暴力を受けたと告発する人達が増えて来ているが、これに関しては一概に害を加えた人だけが悪いとは言えない。劣悪な労働環境、演者と監督間の上下関係、クリエイター達の賃金問題...。世界に認められる映画やアニメを作るエンターテインメント国家であるにも関わらず、その現状は変わらず。是非とも、日本でも本作のような映画を作って頂きたい。
ふーん、こういう生き物なんだって感想しかない
宗教は「大衆のアヘン」といったのはカール・マルクスだったか。
ちょいと前に話題になった新興宗教問題とか、あとイデオロギーってのもこの手のアヘンだし、この推し活ってのもキマって酔いしれてるときは楽しいんだろうね。
こういった人々の生態が垣間見えて興味深くはあった。絶海の孤島に住む希少動物の特異な生態を紹介する科学ドキュメンタリーを観たときの感想に近い。 ただ基本的にこういうもの全般に「酔えない」体質なんで、アタマで理解できても1mmも共感はできない。酔っ払いが大詐欺している酒場に迷い込んだ体質的下戸の気分。
なお劇場の客はほとんど女性でした。
しかしこの邦題はなんとかならんかったのかね。現代名の「ファナティック」を生かした題名じゃないと意味ないな。
映画のタイトルに不満がある
オタクじゃなくてアイドルファン=推し活の話しなんですけど。
本当のタイトルは「推し活依存症の女性達」じゃないかな
好きなアイドルにスキャンダルがあって心傷ついて離れるファン、ファンを続ける人。
離れてもまた別のアイドルのファンになる。
いずれも推し活依存症。
私自身は推し活したことがない。
エンタメ好きだけどパンフレットですら買ったことが無い。
ロッテのチョコパイ好きだけど、作っている人にあまり関心ないのに似ている。
推し活だけではなくジェンダー問題でもある
推し活は確実に世界を動かしていると感じることが多くなってきた。概念的なものではなく、現実の出来事として。推しの種類も多種多様だからその人その人で楽しみ方やスタンスも異なる。推し活をタイプ分けする言葉もたくさんあったりするし。
さて、この映画。推し活で有名になった女性が映画監督として、性犯罪を犯した推しとどう向き合うか、推し活をしていた人たちのインタビューを通して考えるドキュメンタリーだ。自分は、いわゆる推し活と呼ぶほどハマった人はいないが、推す気持ちがわからないわけではない。だから、映画に出てくるファンたちが話す言葉に少々驚いた。推しが犯した犯罪を許せずファンを辞めているから。大麻とかと違って性犯罪だから同じ女性として許せないという気持ちもわかる。でも日本ではアイドルやアーティストの性犯罪に馴染みがないから違和感を覚えた。だから、ファンである前に女性として考えてほしいと話すファンの言葉は、ハッとさせられてしまう。馴染みがないからだけじゃなくて、そもそも男だから性犯罪に鈍感だという可能性も否定できないけど。推し活の話なのにジェンダー問題を考えさせられるという不思議。なかなか興味深かった。
推し活って、日常が豊かになり、生きる活力をもらえるけど、こうした事件が起こってしまうと多大なショックを受ける危険性もはらんでいる。しかも、推しが犯した犯罪なのに、推していた自分が罪悪感を覚えるという危険性も。いろんな意味で日本と韓国の違いを感じつつ、それでも(違う人で)推し活を続けようとする人たちにエールを贈りたくなる。推しがいるって、それだけで幸せじゃん!と。
推し活の本質に迫るドキュメント
推しのK-POPアイドルから有名ファンとして
認知されていたオタクがカメラを持ち
推しが性犯罪を犯したことに傷つき恨み
同じ体験をしたオタクを訪ねていくドキュメント。
一人称で語りながらオタクの本質とは何か?
を探求していく物語にグイグイ引き込まれた。
人は好きになることをやめられない。
推し活は恋だ。
ところどころで挿入されるインサートに
とてつもない映像センスを感じた。
日本を舞台に誰か作ってくれないかな。
共感は出来ないが理解は出来た
これだけ次々に性犯罪その他で捕まり続けているのに、韓国のファンは何故今も芸能人の推し活を止めないのかが謎だったが、様々なファンのインタビューから感じとれるものがあった。リスキーな推し活に共感は全く出来ないが、そこに希望を見出す理由の一端を見た気がして納得感が大きかった。
綺麗な人が綺麗な事をしている様を綺麗に撮って泣かせる形なら日本でも多くの良いドキュメンタリーがあるが、(言葉を選ばずに言えば)ブスがしょーもない事をやっている様を雑に撮って客を納得させる形のドキュメンタリーは日本では絶対に作れないだろう。
絵作りは日本人監督ならどんな新人でもやらない事を平気でやるし、構成もとっ散らかってる。けど真実味が限りなくある。ドキュメンタリーの本質の形の一つ。
応援することも罪を償えと願うことも無自覚の加害なのか…?
非常に興味深い内容だった。自分もアイドルの追っかけをしてた時期や、女性芸能人の応援をしたりもしているので見につまされる。
なんなら、ファンキー加藤の醜態を赦し、ゲスの極み乙女のゲス不倫も許した来た側ではある。愛の歌を歌っていくにも関わらず。
競馬の木村哲也調教師のパワハラは許さないというスタンスをとっている。人にやさしくできない人間に、馬に優しくなれるかいなという想いが強いからである。
じゃあ結局『元々推しだったから』前者には寛容で、後者には厳しい目線を送ってしまうのか。これは果たして推しは良い概念なのか。応援することすら、もしくは「許されるために猛省すべき」と思うことすら、加害になるのではないかと当事者性を伴ってしまうのが人間。めしてや推しだったらどうか。
ドキュメンタリーの作りとしては不完全のかもしれないけど、ずっと何かを考えさせられる。
推しが性加害をしてしまったという現実に対して、色々な考えをもつオタクが出てくるが、『性加害はダメなこと』という前提だけはぶれてないのが良い。それでも好きなんだよ〜っていうオタクの気持ちも本当によく分かる。
雑誌の記者にインタビューに行く流れも、朴槿恵大統領に対するデモに行く流れも、あまりにもきれいだった。見えないものを見ようとして、取材依頼するアプローチが素晴らしい。
これ以上推しが失望しないようにするためには、推し自体が何らかの理由で死んでしまったり表舞台を去るしかないという極端な意見も出てくるが、「罰は受けてほしいが生きていてほしい」というのもよく分かる。
強いて言うなら、女性ファンのつきやすい男性K-POPグループを取り上げたとはいえ、男性のファンはいたはずなので、男性目線で何を思うかは語らせてほしかったかな。
松本人志や旧ジャニーズの問題と向き合う我々には、黙って見過ごすわけには行かない力作。
ヨーグルトマッコリのところは笑っちゃった。
懺悔の値打ちがあるか…。監督の自問自答。
『推し』という用語が理解されるようになって、「熱狂的おっかけ」のような狂信的なイメージから、マイルドなレッテル貼りになったことが、本作の「邦題」およびスクリーン内の「日本語字幕」にスイート風味な少女性が加わったために、日本で興行が成立したのだろう。中身は熱狂的にオッカケしてたアイドルグループのメンバーが性犯罪をおかし、逮捕懲役となったことによる、唖然・茫然・憤怒・後悔・贖罪・悲観・諦観・再生という千々乱れる心を、一定の腑に落とすための儀式のドキュメンタリーである。まあそれを商業映画として発表する監督もしたたかではあるが。その迫力は十分伝わってきた。その点では、最近には稀に見る、剛腕なるドキュメンタリー作品になっている。
ここのサイトや公式サイトを見ていないと理解に詰まるので注意
今年123本目(合計1,215本目/今月(2024年3月度)41本目)。
(前の作品 「Here」→この作品「成功したオタク」→次の作品「ラブリセット 30日後、離婚します」)
いわゆる「推し活」を描く映画で、その対象(俳優や女優)が犯罪嫌疑で検挙された場合の当事者(推し活の当事者)が推し活をやめるか続けるか、という趣旨の映画で、ストーリーが発散しないようにこの点に限局されています。
ただ、この映画は、「性加害を扱うことに特化している」ことが前提になっているため、この「推し活」の当事者に出てくる当事者も大半は女性で、いわゆるドキュメンタリー映画に属しますが、男性はほぼ出てこない(0人か?)というように結構偏った部分がありますが、ここは公式サイトを見ていないと理解がしがたいという部分もあります。
日韓ともにこうした「推し活」の概念は多少の違いはあってもありますし、その俳優女優が逮捕された(あるいは嫌疑がかかったとき)に推し活をやめるやめないの話は当然共通しますが、隣国の韓国の出来事とはいえ文化圏として似る日本でこの映画が放映された意義は大きかったのかな、というところです。
ただ、上記のこと(性加害を問題にしていることに特化している)を理解していないと理解につまづく点があるので注意が必要です。
採点に関しては以下まで考慮しました。
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(減点0.3/推し活の当事者(ファン)に対する考え方がやや微妙)
もっともこの点は、日韓ともに思想良心の自由があるので、どうこう「強く」いえるかというと微妙な部分があります。また上述した通り「性加害」に特化したため、「推し活」の当事者(ファン)の大半は女性で、過激な考え方を持つ方も理解はできます。
ただ「控訴するなんて反省していないのか」といった発言は、何人も控訴の権利があることは日韓ともに共通なので、控訴したこと「のみ」をもって当事者を非難するのは、やや人権配慮の観点から気になったところです。
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(減点なし/参考/「一生刑務所から出てこないでほしい」)
韓国は、「事実上の」死刑廃止国です(1997年から執行されていない)。
(減点なし/参考/「裁判所」などの字幕について)
字幕では単に「裁判所」と出ますが、そのあとで英語で High court と出るので、日本でいえば高裁から話が始まっていて、上記の事情から最高裁(韓国では大法院)も出ますが、ここは日韓で制度が異なるので何か字幕で考慮が欲しかったです。
(※) 日本では刑事民事とも、最高裁への上告は憲法違反や過去の判例と反する判決であるなど上告理由が制限されます(単なる事実誤認を主張するものは門前払い。ただし、日本では死刑が争われる刑事事件に関しては慣例的に最高裁でも事実審としても審理されます)。
(※) またややこしいことに、韓国には「憲法裁判所」(日本でいう、違憲立法審査権のみを扱う裁判所)もあるので、一定の知識がないと理解に詰まります。
ただ、韓国ではこの制限が民事のみであるので上記のような展開になるのですが、ここは日本の法制度を知っているとやや混乱を招くかなといったところです。
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