劇場公開日 2024年4月26日

「戦争とはX線」マリウポリの20日間 regencyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0戦争とはX線

2024年4月12日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

ロシアによるウクライナ東部の都市マリウポリへの侵攻を、AP通信取材班が命がけで撮影した映像を元に制作。すでにNHKで放映されているが未見だったので、改めて試写にて。
「フェイクニュース」という言葉を流行らせたトランプの罪は実に重い。重傷を負った4歳少女の延命処置を施す医師が「ロシアの連中が民間人を殺してる様子を撮影しておけ。これが奴の大義の犠牲だ」と吐き捨てても、「フェイクニュースだ」と一刀両断するロシア高官。
空爆の衝撃と振動で大量の車の防犯ブザーがけたたましく鳴り響く様は、フィクションの戦争映画では見られない、正に不条理な光景だ。
「戦争はX線のようなもの」という医師の言葉が印象深い。戦争は人の本性を曝け出してしまうのか。

regency