アバウト・ライフ 幸せの選択肢のレビュー・感想・評価
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作品の性質上、当事者が見るのが想定されているのだとするとやや厳しい?
今年93本目(合計1,185本目/今月(2024年3月度)11本目)。
(前の作品 「恐竜超伝説2 劇場版ダーウィンが来た!」、次の作品「映画 マイホームヒーロー」)
さて、こちらの作品です。
結婚式を控えてハッピーな夫婦と、「そうではない」夫婦を並べて「どちらに何ががあるのか」「どちらに何が足りないのか」といったことをコメディ風味に描きつつ、「ある決断」をするという趣旨の映画…ですが、映画の趣旨は「コメディ」です。
一方でタイトルからわかるように、扱っているのは「結婚」という「重いテーマ」であるものであるのに扱う内容がこのようにコメディものになっている(実際、漫才か何かの放映のように笑い声だけは絶えなかった)ため、「映画のストーリーとして」解釈する場合、どうすればよいか、という点がかなりわかりにくい(逆に言えば、そういう解釈論を出すのは想定されていない?)といったところです。
展開としてはコメディに割り振った感じがかなり強く、「結婚式」「幸せ」といった語はこれらに関連する語として出ますが、こういった事情から、「扱う範囲の特殊性ゆえ」にどう解釈するんだろう?という部分は多々でます(かなり「倫理的なもの」もある模様で、よって、人によって解釈はことなりうる映画)。
こういった事情があるので、ストーリーは一応その「コメディネタ」を載せるため「だけ」に出てきた(換言すれば、「今日のお題はこれですよ」という扱いに過ぎない)たけであるため、映画で扱う内容は「結婚するしない」といった重い話であるのにジョーク・コメディネタなので、かなり理解が詰まるんじゃないかな…というところです(私は統一的な観方を重視するほうなので)。
これらまで考慮して以下のように採点しました。
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(減点0.2/映画の扱う内容に対し、コメディネタ・ジョークネタが合わない?)
…という点は私は確かにそう思いました(ただ、それは倫理的な事項、あるいは人にあうあわないの話であり、人に依存することなので、採点上考慮しています)。公式サイトほかで長めの予告編が見られるので、それを見ての鑑賞するしないの判断をお勧めします。
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舞台っぽさが色濃く残るものの、結婚と人生の関係について考えるには良い機会なのかも
2024.3.9 字幕 MOVIX京都
2023年のアメリカ映画(95分、G)
原作はマイケル・ジェイコブスの戯曲『Cheaters』
あるカップルの結婚問題の解決のために巻き込まれるW不倫両親を描くコメディ映画
監督&脚本はマイケル・ジェイコブス
原題は『Maybe I Do』で、「もしかしたら、するかもしれない(多分しないけど)」というニュアンスの意味
物語の舞台は、アメリカ・ニュージャージー州モントクレア
ある映画館にて、妻・モニカ(スーザン・サランドン)と仮面夫婦を続けているサム(ウィリアム・H・メイシー)は、一人映画の内容に咽び泣いていた
その様子を心配したグレース(ダイアン・キートン)は彼のそばに寄り、映画館を出て、どこかで語り合おうということになった
サムはいきなり安モーテルに飛び込むものの、受付の男マニー(マイケル・コストロフ)に諭されて、近くのダイナーに向かう
だが、そこは人目も多く会話に集中できず、やむを得ずに再び安モーテルを訪れることになった
一方その頃、モニカはハワード(リチャード・ギア)と高級ホテルの寝室にいて、猛烈にセックスアピールをするものの、ハワードは「残りの人生はこんなもので良いのか?」と悩んでいた
結局のところ、セックスをすることなくハワードは去り、モニカはホテルの受付嬢ソフィア(ナタリー・オルテガ)に文句を言って家路へと向かった
さらに別の場所では、友人ジョナ(ダズマン・スティル)の結婚式に参加するアレン(ルーク・ブレイシー)とその恋人ミシェル(エマ・ロバーツ)がいて、ジョナの妻オーロラ(アズリエル・パトリシア)はミシェルにブーケを投げる手筈になっていた
ジョナは「二人の結婚は計画されている」と不適な笑みを浮かべ、アランはオーロラが投げたブーケをジャンピングキャッチして横取りしてしまう
その行動はミシェルを激怒させ、「私たちの子どもはもう産まれることはないのね」と悲嘆に暮れた
物語は、アレンとミシェルの結婚どうするか問題を解決するために、それぞれの両親を交えた食事会をすることになるのだが、実はこの両親がそれぞれの相手の両親と不倫関係にある、という構造になっていた
ハワードの家に落ち合うことになるのだが、そこからは「子どもたちにも配偶者にもバレないように」と慎重な会話を続けていく
だが、この空気を壊したいモニカによって暴露され、それぞれが悲痛な思いを抱えることになったのである
構成としては面白いのだが、基本的に会話劇で、結婚に向けてのそれぞれの哲学のようなものが提示されていく
舞台劇が原作なので舞台っぽさがあって、字幕を必要としない人向けの内容のように思える
セリフが膨大で、常に字幕が画面を埋めているのだが、それを全部追っていると演者の表情や仕草などを見逃してしまいようになる
なので、吹き替え版があった方が良かったのではないかと感じた
仮面夫婦と接しているアレンが結婚にに否定的で、夫婦仲が良いと思っているミシェルが肯定的という感じにすれ違っている
また、体をも充実させたいモニカは、会話を楽しみたいサムと折り合いがつかず、それによってモニカがハワードを捕まえるのだが、彼も「それで良いのか」と悩んでしまうという流れになっていた
グレースもサムを不憫に思っているものの、セックスよりも会話を楽しみたいので、この二人は合う夫婦のように思える
だが、グレースはサムとの会話を楽しみながらも、根底では夫を愛しているので、それ以上の関係にはなれないのである
いずれにせよ、結婚観は両親が作るという内容になっているものの、子どもが見ている両親はほんの一部だけという感じに仕上がっている
個人的には「全部の関係が破綻する」と思っていたのだが、良い意味で裏切られた感じになっていた
一応はハートフルコメディのように作られているので、そう言ったほんわかとした話が好きな人向けなのかなと思った
相変わらず邦題はぶっ飛んだ方向に振っているが、原題を何かに置き換えられなかったからなのかなと感じた
極上のウィット溢れてチャーミング
先々週観たテルマ&ルイーズ 4Kリメイク版から34年の時を超えたスーザン・サランドンが可愛いエロスをより放つ。 ダイアン・キートンは才気と幼さを併せ持つその魅力は増すばかり。
熟年俳優陣の洒落た会話劇を最後まで心地良く堪能出来る上質な1本をぜひ。
安心して見てられます
ロマコメ・エクスペンダブルズ!(ホメ言葉)
ダイアン・キートン(1946年生、米公開時77歳)
リチャード・ギア(1949年生、米公開時73歳)
スーザン・サランドン(1946年生、米公開時76歳)
ウィリアム・H・メイシー(1950年生、米公開時71歳)
エマ・ロバーツ(1991年生、米公開時31歳)
ルーク・ブレイシー(1989年生、米公開時33歳)
このキャストでロマンティック・コメディをやるんですが、これが面白くてハートフル。そしてある意味王道。こういうのが見たかった訳じゃないのに、こういうのが見たかった!
大御所4人の存在感が凄すぎて、若手…と言っても実績充分な2人の魅力を軽く凌駕してました。
これはエクスペンダブルズ シリーズとか、ジュラシックワールド シリーズを見た時も思ったんですが、若手が身体を張った頑張りを見せても、ベテラン勢の存在感が圧倒的すぎて、美味しい所を全部掻っ攫っちゃう感じ。
エマ・ロバーツとルーク・ブレイシーは凄く魅力的でキャラも充分立ってるんですよ?でもお爺ちゃん&お婆ちゃんたちのキャラが立ちすぎてて、パッて出てきた瞬間にどういう人なのか全部わかっちゃう。細かい説明とかまったく要らないし、その上ロマコメ的ワクワクも止まらない!どんどん引き込まれてしまいましたよ。
そしてストーリーの展開は結構テクニカルなのに、洒落てて嫌味がなくて、何と言っても面白くって、私的に今のところ今年一番笑った作品となりました。
ロマンティック・コメディの名作『プリティ・ウーマン』(1990)の主役を演じたリチャード・ギアと、同じく主演のジュリア・ロバーツの姪にあたるエマ・ロバーツの共演とか話題は事欠かないんですが、そんなネタなどどうでもいいくらい作品が面白い!
脚本も良い!
セリフ良い!
音楽も良い!
美術も良い!
いや、良かった〜。面白かった〜。
大御所4人の過去作との比較とか、若手2人の過去作との比較とか、主要キャスト6人の今後の活躍への期待とか、この監督さん何者?とか、『恋愛適齢期』(2003)との比較とか、若い観客にとってデートムービーになり得るのか?とか、言いたいことはいくらでもある!
でも取り急ぎ、この映画見て良かったです。
【名優たちが織り成す洒落た恋愛コメディ。結婚には勇気がいるけれど、一緒になったら、最後まで添い遂げたいよね。今作は老いた二組の夫婦が結婚って何だろうという問いかけをしてくる作品なのである。】
■ハワード(リチャード・ギア)とグレース(ダイアン・キートン)と彼らの娘ミシェル(エマ・ロバーツ)。
サム(ウィリアム・メイシー)とモニカ(スーザン・サランドン)と彼らの息子アレン(ルーク・プレイシー)
豪華俳優陣達である。
◆感想
・冒頭の結婚式のシーン。花嫁が投げたブーケをミシェルが取る筈が、イキナリ恋人のアレン君がダイビングキャッチするシーン。
ー 何やってんの!脳内爆笑である。で、ミシェルは怒る(そりゃ、そうだ。)アレン君、結婚への一歩が踏み切れなかったんだね!-
・ハワードとモニカは4カ月前から不倫中。(何故かは描かれない。)
・映画館で出会ったサムとグレースは、意気投合して年を重ねる事で感じる諦念や焦りを話し込む。
■どこかギクシャクとした二組の夫婦のたすき掛けの不倫を、可笑しく描いている。
ハワードとグレースの家の夕食に招待された時の、グレースを見た途端に逃げ出すサム。モニカを見た時のハワードの表情。クスクス。
<しかし、両夫婦とも子供達を育て上げた事を誇りに思い、再び関係性を築こうとする姿。そして、アレンとミシェルは無事結婚し、壇上から二人で手を取り合って階段を一歩踏み出すのである。
今作は老いた二組の夫婦が結婚って何だろうという問いかけをしてくる作品なのである。>
アバウト・ライフ 幸せの選択肢 これから結婚を悩んでる人、結婚生活...
アバウト・ライフ 幸せの選択肢
これから結婚を悩んでる人、結婚生活に今悩んでる人が見ると刺さる言葉がいくつかあるのかなといった印象で、作品とタイムリーな状況では自分には過去に似た様な作品、テレビドラマを見てる様な感覚で新鮮味はなかった。
俳優陣は豪華で華やかではあり、まさかの結婚に悩むカップルの両親同士が不倫関係という設定は興味深くコメディを期待したがあまり笑えるところも少なく、不倫とはっきり言えるほどの裏切り行為でもないので全体的に薄さが目立つ。
大きな展開があるわけでもなく会話劇が淡々と行われるだけで個人的には退屈であった。
個人的な2024年洋画新作鑑賞ランキング
1 ネクスト・ゴール・ウィンズ 4.8
2 Firebird ファイアバード 4.8
3 コット、はじまりの夏 4.7
4 ARGYLLE/アーガイル 4.7
5 アリバイ・ドット・コム2 ウェディング・ミッション4.5
6 ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ 4.5
7 アクアマン/失われた王国 4.5
8 ニューヨーク・オールド・アパートメント4.3
9 異人たち 3.7
10 ミツバチと私 3.6
11 コヴェナント/約束の救出 3.0
12 僕らの世界が交わるまで3.0
13 ストリートダンサー 3.0
14 カラーパープル 2.9
15 弟は僕のヒーロー 2.8
16 ジャンプ、ダーリン 2.5
17 エクスペンダブルズ ニューブラッド 2.3
18 マダム・ウェブ 2.3
19 落下の解剖学 2.3
20 ダム・マネー ウォール街を狙え! 2.3
21 哀れなるものたち 2.3
22 DOGMAN ドッグマン 2.2
23 パスト ライブス/再会 2.2
24 ボーはおそれている 2.2
25 ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人 2.2
26 瞳をとじて 2.2
27 ゴースト・トロピック 2.2
28 葬送のカーネーション 2.2
29 Here ヒア 2.1
30 ハンテッド 狩られる夜 2.0
31 サウンド・オブ・サイレンス 2.0
32 ポーカー・フェイス/裏切りのカード 1.9
33 アバウト・ライフ 幸せの選択肢 1.8
34 サン・セバスチャンへ、ようこそ 1.8
35 VESPER/ヴェスパー 1.5
36 フィスト・オブ・ザ・コンドル 0.5
番外
QUEEN ROCK MONTREAL 5.0
自分のことかと共感!
“結婚=幸せ”なのか?
結婚を望む女性と結婚を躊躇う男性のカップルが互いの両親を招いてディナーを開くも、その両親はW不倫していた…というコメディ。主要人物6人によるワンシチュエーション舞台劇みたいだなと思っていたら、監督はブロードウェイの戯曲家にして、しかもあの『クイズ・ショウ』の脚本家と知り納得。
“結婚は人生のゴール”とはよく云うが、はたしてそうなのか?「愛」は永遠なのか?「幸せ」とは何か?といったテーマを3組の老若カップルを通じて考察していく…といってもそんな小難しくもないし、ランニングタイムも短めなのでサクッと観られる。結婚を考えている人、老後の人生の在り方を考えている人にはいい指針になるかもね。
熟年カップルの4人は見た目通りのイメージの人物を演じているが、ダイアン・キートンとリチャード・ギアが、おそらく『ミスター・グッドバーを探して』以来、しかも夫婦役で共演というのもなかなか感慨深い。にしても御年78歳というキートンは若すぎるし、若い女性役のエマ・ロバーツが可愛いすぎた。
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