劇場公開日 2024年4月5日

「呪いからの脱出」アイアンクロー ONIさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5呪いからの脱出

2024年4月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

プロレスは嫌いじゃないにせよ、フォン・エリック一家のことはほとんど知らなかった。『フォックスキャッチャー』のような秘話が観れるのかと思ったが充実した映画だったのは間違いない。

タイトルは栄光の代名詞ではなく呪いの意味だったんですね。どっぷり感情を引っ張ることはなく、みんなが少しつづ不吉や影を持ちながら崩壊していく小さな帝国。実話です、と言われなければ意味も意図もわからない不幸が突然やってくる。なので作劇的な緊密度というか面白さはあんまりない。ましてや何かしましたか〜という呪われる意味すらない。意味がないから名前を変えてみることしか対抗策がないし、この不幸からの解放はプロレス=父と母から離れることでしかない。最後にでてくるケリーの子だくさん一族の写真に救われる。

ONI