「プロレスを通じての破綻した子育て教育」アイアンクロー Moiさんの映画レビュー(感想・評価)
プロレスを通じての破綻した子育て教育
前評判を見て、評価が高かったので
プロレスの世界は全く知らない。が、鑑賞。
感想
実話に基づく話。両親を含め5人の兄弟の生き様を
プロレスという俗的なスポーツの業界の裏事情も含め、描かれた映画であったが、どのような世界でも頂点に立つことは並大抵の努力ではなし得ない事だということを感じた。
プロレス団体の利権争いや裏ルールが存在するという事がよくわかって、興味深く観た。
効率的なトレーニング方法や摂取する食品は詳しくは描かれていないが、摂取するものには発癌性食品添加物など身体的に悪影響を及ぼすものが多く筋肉トレーニングにも身体的には悪影響を及ぼす添加物を大量に摂取し、身体を壊しているのではないかと感じる部分が多々あった。それにつけ加えてメンタル面でも多くの駆け引き等のストレスがあり、本当の意味での真の理解者、協力者のサポートがないと栄光は勝ち取れないのではと感じた。
真のスポーツマンシップとはまた一味違う、マネージメントでの苦悩に満ち溢れている映画で、ドラマに取り上げられている兄弟は悲劇的であるが、そうなってしまったのはやはり父親と母親が、日々の生活の中で子供とお互いに真の思いやりを持って接する事が出来ていなかったのでは無いかと思わせる。
どんなに偉大と言われる人でも子育ては一人では出来ないし、放任主義的教育は無責任である。かと言って関わり過ぎも子供を成長させる事が出来ない。
アイアンクローを生み出した有名人かもしれないが、自分の主義主張を子に押し付け、子が本当に助けてほしい時、肝心なところは個人主義でいろという、如何にも傲慢な合理覇権主義的、アメリカ人らしい精神構造に怒りを感じた。
いずれにしても良いものを沢山持って生まれてい出てきた子供達だったが、親のエゴに翻弄された人生になってしまいとても可哀想に感じた。
もっと自由な価値観をサジェストしてあげたかった。残念な気持ちになった映画であった。さわやかさはなく、理不尽さが残る展開はやはりA24が関わっていると感じる。
ザックエフロン、久しぶりに観た。アイドル時代とは打って変わった演技。それなりの年季を感じる。◎
脚本◯
演出◯
プロレスを知らないからか、前評判ほどの評価には残念ながら至らず。
⭐️3
コメントありがとうございます。
人は勘違いだらけの生き物なんだという事を自分を含め痛感します。この映画、明治期の自然主義文学のようにありのままが描かれていましたが、出てくる子供達が皆可哀想になり、作品に好感を余り持てませんでした。まぁそこらへんの理不尽さを描写したいというのが制作者の狙いなんでしょうね。
長男家族は幸せになってほしいです。