Saltburnのレビュー・感想・評価
全31件中、1~20件目を表示
スクールカーストものの向こうに強烈な捻りが
オックスフォード大学で学ぶオリヴァーは、キャンパスの人気者である裕福な学生、フェリックスと友達になる。オリヴァーの不幸な身の上話にフェリックスが同情したのがきっかけだ。
見かけが全然イケてないオリヴァーと王子様みたいなフェリックスの交流に関する物語は、一見、かつて見たスクールカーストものかと思いきや、行手には強烈な捻りが仕掛けてあった。
前作『プロミシング・ヤング・ウーマン』('20年)と同じく、監督のエメラルド・フェネルはオリジナルの脚本を手に、世の中で上位にいるとされる人々に痛烈パンチを喰らわせる。ターゲットにされるのは男性優位の社会と、本作で言えばイギリスの上流階級だ。
かなり際どい場面にも果敢に挑戦し、果ては全裸も披露している策略家の主人公、オリヴァーを演じるバリー・コーガンに注目が集まっているが、美しくて脆いおぼっちゃまをまるで自然体のように演じるジェイコブ・エロルディなくして、この物語は成立しなかったのも事実。同じく、オリヴァーが一夏を過ごすソルトバーンにあるフェリックスの豪邸で暮らす家族たちの崩壊ぶりが凄い。イギリスの貴族って本当にこうなの?と疑ってしまうほどに。特に、出番は少ないがフェリックスの母親を演じるロザムンド・パイクのイっちゃってる感。これを見た後、即行で『ゴーン・ガール』('14年)を見直してしまった。
監督2作目にして、エメラルド・フェネルはストーリーテラーとしての質の高さと同時に、俳優たちから一層の魅力を引き出す達人であることを証明した。
バリー・コーガンにピッタリな役でキャリー・マリガンの無駄遣いと感じ...
バリー・コーガンにピッタリな役でキャリー・マリガンの無駄遣いと感じるキャスティング。それと桁違いのお金持ちの自宅が見物。『プロミシング・ヤング・ウーマン』でアカデミー賞の脚本賞を受賞したエメラルド・フェネルの長編監督第2作目。製作にマーゴット・ロビーがいる。
残念ながら!?だだの青春モノでは終わらない…
キュンキュンくる青春映画をちょっと期待してしまったものの、バリー・コーガン主演では淡いとは言え期待してしまった私が甘かった…
映像は澄んでいて時にカラフルな背景はきれいだったし、音楽もビンビン響いたが、やはり主演がバリー・コーガン、グングンと怪しい展開へ。そしてあれよあれよと期待に反したエンディング。
映画として、映像良し、音楽良し、ストーリー良しなのだが、どうしても手放しに5点満点付けられない不穏さが、逆に本作の最大の魅力なのかも知れない。
素晴らしかった。
まず、変態を演じさせたら右に出る者はいないと思っていたバリー・コーガンに自分の恥辱感、劣等感を重ね合わせる日が来るとは思わなかった。
原作者もオックスフォード出身という事で、
大学内のスクールカーストのコンプレックスが元になってるとは思うのだけど、
パッとしない自分がキラキラした生徒に憧れ、
近づきたい、近づくとそいつの一番になりたい!
と思う事はとても理解が出来る。
高校時代の自分とピッタリ重ね合わせる事が出来た。
ただ、この映画のスゴいところは一人の人を自分の物にする!というその先まで考えられてた事で、
自分の浅はかさを呪った。
とは言え、フェリックスへの視線は本物だと思うし、
もし嘘がバレなかったらどうなってただろう?と
想像してしまう。
それにしてもバリーコーガンが素晴らしかった。
変態ではあるけど、何を考えてるか分からない、
けど何か考えてるはず!という深さがあった。
BLとして観ても素晴らしく想像力を掻き立てられました。
兎にも角にも墓場の濡れ場。
金持ちの癖もさることながら、それを凌駕する愛憎を表現したバリーコーガンの個性。ジンワリとそして確実に蝕み、最後は・・・。
グーっと見入ってしまう作品。
キューブリックのオマージュが多いね。
火サスな謎解き、ベタな過剰説明。これ一発で萎えた。
当代第一怪演役者の丸出し善戦(バスタブ残り湯!)も消し飛ぶ、
火サスな謎解きベタ過剰説明。
これで一気に萎えて幕。
同監督前作プロミシングヤ〜もだったと合点がいった。
火サスなベタと映画的芳醇の合致への果敢なトライは応援するが、無理筋かもよ?
結果、非支持。
エメラルド・フェネル2作目がこれか〜すごすぎ。名作しか産んでないじ...
エメラルド・フェネル2作目がこれか〜すごすぎ。名作しか産んでないじゃん。
プロミシングヤングウーマンと並べてみると
人間の属性による不均衡を均等にする、取り返すとゆう共通の物語性が見えてきて面白い。
次はどんな作品を見せてくれるのか、早く新作が観たい!となる監督。
ソルトバーンは前作とはまた違う色味、かつキレッキレのルックだし、各キャラクターごとの写し方とか
フェリックスの天使感(ハロウィンのコスプレっ!!!)全部が素晴らしい、、、
バリー・キョーガンの使い方とゆうか生かし方の100億点満点の感じはほんとに天才としか言いようがない。(聖なる鹿殺し以来の神フィット役)
ほんとに、綺麗じゃない、汚い、気持ち悪い。すごい。経血のとことかまじで気持ち悪い。
すごい演出だわ。(これは女性監督でないと、だいぶ生理的に気持ち悪いギリギリのラインだと思う)
この蜘蛛が糸引くように絡めていくような気持ち悪さ、ほんとうに最低で最高。そしてラストのあのシーン、、、、うわ〜
これは、映画館で上映してくれぇぇぇ
配信で鑑賞
自己愛パーソナリティ?
題名の字体がややグネってるので読むのを諦めてしまったが「ソルトバーン」と読むらしい。ちょうど微妙なドラマを中途半端に見てしまい、何か適当な作品で口直しをと思いAmazonprimeを漁っていたら発見。作品説明欄にナンタラ賞を受賞と書いてあったのと、フェリックスが綺麗な顔をしていたので手を出してみた。
荒い映像で、画面の幅が狭いので昔の作品なのかな?と思いながら見ていたら、公開されたのが去年の12月とあって驚いた。話題のスリラー作品はチェックしてるつもりだったのに全く知らなかった。映画comのレビュー数が少ないのは日本でまだ公開されていないから?
一番最初のフェリックスの映像とオリバーの語りを聞いて、邦画の「チワワちゃん」みたいな危なっかしいけど、その不安定さと顔立ちの良さで人を惹きつける人が、最後は行方不明になっちゃう系か、それとも陽キャに複雑な感情こじらせる陰キャBLかと思ったら、、、。まさかの展開。オリバーの嘘がバレる(それも無様に)シーンや、イケメンしか許されない言動の数々に再生停止ボタンを押すこともしばしばあったが、その見ていられなさもこの作品の魅力なのだと思う。切実に映画館という目を背けられない環境で見たかったと思う。
フェリックスがかっこいい。オリバーが横にいるせいか?わざと腕や足の長さ、肩幅の広さが際立つような服や身体の動かし方をしているのだろうか、とにかくかっこよかった。最初あれだけ強調したのに、死んでからはほとんど出てこないし、結局オリバーの目的を達成するための手段でしか無かったみたいなので個人的にはちょっと残念だった。単に観客をミスリードさせるためのものだったのかも。
ハリーポッターを意識しているのか、それともイギリスはどこもそうなのか、食堂の椅子や机、人の配置がどことなく似ている。確か途中でハリーポッターの話をしていたような。ソルトバーンの庭の迷路はどう見ても炎のゴブレットの例の場所にそっくり。そういえばどことなくフェリックスはセドリックに似ているような。
パメラやファーリーを追い出すためのあれこれとか、同情を誘うための嘘とか、まさに自己愛っぽいなと思ったけど、それならフェリックスやお姉さんを殺すのではなく、上手いところ懐柔させて欲しかった。途中まではそのつもりだったけど、嘘がバレて流石に修復不可能だと思って作戦変更したのかな?お姉さんにもクモの巣張り巡らせてるのバレバレだったしね。お父さんに関していえば、屋敷を追い出されてどのくらい経ってからの出来事なのか分からないが、そこまで歳が言ってるようには見えなかったので、老衰で亡くなったのだとしたらちょっと違和感がのこる。
作品説明に「名門大学の特権と欲望がなんたら」とあったけど、後半全く一流大学要素がないし、オリバーの惨めさを演出したいなら余計なノイズでは?と思ったけど、まあそしたらほんとにしょうもない大学生になってしまうから、仕方ないか。
バリー・コーガン愛がすぎる
個人評価:3.5
バリー・コーガンでミスリードを誘いながら、ライ麦畑のような純文学を描くと見せかけて、やっぱりバリー・コーガンに戻ってくる。
前作の「プロミシング・ヤング・ウーマン」のフェミニズム文学漂う脚本とは打って変わって、ありきたりな量産型のサスペンスになっているのが残念。
ただバリー・コーガン愛に溢れた作品である事は確かだ。
ラスト演出が物語るように、まるでバリー・コーガンのプロモーション映像の様であった。
何よりも映像が美しいです。 色彩が暗めで陰影の濃い感じが古い映画を...
何よりも映像が美しいです。
色彩が暗めで陰影の濃い感じが古い映画を彷彿とさせるので、
重厚感のあるゴシックテイストな映像になっています。
格式高さを感じる映像が、大邸宅に住む貴族を舞台に展開するストーリーと非常によく合っていました。
てっきり昔の映画だと思ったのですが、2023年制作と知って驚きました。
人々のファッションや、調度品の古めかしい感じも時代に忠実で、完成度が非常に高いです。
シナリオもよく出来ていて、
人間の深いところにあるタブー的な欲望や狂気を色濃く描いてます。
美しさと不気味さが絶妙で甘美なバランスで同居している感じが、
終始凄まじい没入感と、観終わった後の放心させるような余韻をもたらしていたと思います。
とにかく世界観の作り込みが凄いです。
何度でも観たくなります。
Creep
ジェイコブ・エロルディの良い笑顔が惹きつける。どんな格好でも浮き上がって耳目を集める。持つ者にうってつけ。周囲に固められた名のある役者陣が霞む説得力。
ストーリー的には、道中で十分語られているので、最後の展開は意外性が薄く、得体の知れない者を得体を知れなく描いているのは抵抗もあるところ。それにしても見事な舞です。
カネでは手に入らないもの
ほんとに自分でもなんでか分かんないんだけど
主演をタイ・シェリダンと勘違いしてて、
だいぶ振れ幅のある俳優だな…なんてびっくりしてたら別人だったっていう。
さて本作は、もう感想書くだけでネタバレになりそう。
切実なのは分かるけどやっぱキモい。
ちょっと何考えてるか分からなすぎて怖い。
序盤にでてくる女子たちに多いに共感してしまうお話でした。
なんだあのラストは!?
予備知識なしでなんとなく見始め、大学の寮からの夏休み、が舞台の、同性愛の話だろうかと思ったら「ちょっと待て!」となり、一時停止でジャンルを調べてしまいました。
コメディ・サスペンスとありましたが、コメディ要素はどうでしょうか。どちらかというとサスペンスに思えます。
恋愛映画かと思っていたので違和感だらけでたいへん楽しいです(笑)
エメラルド・フェネル監督の、『プロミシング・ヤング・ウーマン』に続く2作目。前作同様マーゴット・ロビーが製作に関わっています。
最後まで見て『テオレマ』が思い出されましたが、今作の方が即物的でしょうか。
奇っ怪な作品だと驚愕でした。バリー・コーガンの魅力が存分に生かされた作品です。
変な映画が好きな方には超おすすめ!
バリー・コーガン
これは彼の映画ですね。
イニシェリン島の精霊で初めて知ってそれも適役だったと思います。この映画でもちょっと普通ではないなという感じを醸し出していて、最後を観てもやはり普通じゃなかったなという感じで。
全ての殺人に関与してたと思うのですが幾つかはどうやって?と不思議に思ったものもありました。
計画も最初の最初から練られたものだったとはわからなかったです。
狂気さは最後の全裸のダンスに表れてますね。
彼だから成立してる映画です。
特権と欲望
バリー・コーガン好きです。
いじらしく思えるところ
心底気持ち悪いなと思うところ
オリヴァーという容器の中に
要素が詰め込まれすぎていて、
どんな風に役作りをしているのか
すごく気になった。
ビー玉のような綺麗な青い目が
怖さとキモさをより引き立てていてすごい。
映像も綺麗で観ていて楽しいけれど、
また観るかって言われたら観ないだろう。
様子を常に窺っている男
オープニングの文字のフォントがドイツのフラクトゥア風だったのでどんな話なのか不安になった。文字のフォントがテーマのシーンでは、オリヴァーがTimesNewRomanがいいと提案していた。オリヴァーは文学、特に小説や詩を読んでいて勉強はちゃんとしているみたいだった。大学入学前の課題図書50冊も全部読んだと指導教授に言っていた(本当かどうかわからない)。その場面は彼の指導教授の研究室。約束の時間にかなり遅れて来たもう一人の新入生から名前を聞きその母親が自分と大学時代の同級だと知るや否や教授の態度が急に変わるのは、スノッブで内輪の学歴同窓の嫌らしさ丸出しで気持ち悪かった。
オリヴァーを気持ち悪がる女子大生の気持ちはわかる。オリヴァーと同じく友だちがいない数学得意新入生の粘着質な承認欲求は気持ち悪い上に怖かった。外見と格好がダサいというのは階級社会で圧倒的に話にならないことがあからさまで悪意さえ感じた。
貴族ファミリーが表面的で素直で単純で、騙すのも廃人にするのも赤子の手をひねるほど簡単で朝飯前というのはよくある話だと思った。にも関わらず昔からの決まりだけは守る様子は滑稽だ。休暇中なのに夕食は常に正装、男はまず自分の右に座った人と話さなくてはならない。朝食はビュッフェなのに卵だけはどんな風に食べるかと場合によって固さを指定して作ってもらわなくてはいけない。イギリスって感じで笑えた。そして何があってもランチをとる。
パゾリーニの「テオレマ」を裏返して左右逆にしてひっくり返してねじったような映画だった。純粋で瞳がきれいで素直に憧れの気持ちを表現できる男の子と、蛾だか蛇のように獲物を窺いクールな頭脳を持った邪悪な男をバリー・コーガンが素晴らしく演じた。
超富裕層とそうでない大半の人々の分断を皮肉に情けなく恐ろしく描いている。という内容と相反するかのように、ポップで明るく可愛い色彩がシーンによって使われていて「プロミシング・ヤング・ウーマン」の監督だなあ、面白いなあと思った。
全31件中、1~20件目を表示