「27歳伝説」ソウルメイト kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
27歳伝説
才能のあるミュージシャンは27歳で早逝する・・・などといった伝説めいた話はどうしても信用できない。クラシック音楽では30代で夭逝している大物が多いし、24歳で早世した滝廉太郎はどうなるんだ!?などと、色々考えてもみる。単に天才を証明するため自ら命を絶つ若者が増えないかと心配にもなってくる・・・極論ですが。
小学生のとき、鉛筆画が得意だったハウンの隣の席にソウルから転校してきたアン・ミソが座る。すぐに親友となった2人は絵を通して、恋愛を通して大人になっていくが・・・といった展開。序盤から、超写実主義的鉛筆画とピカソのような抽象画の対立で関係が壊れてしまうのかと想像してしまったけど、もっと意外な方向に進んでビックリ。もっとも印象に残るのは27歳で死ぬことを無邪気に語っていたミソ。むしろ『The Witch 魔女』の印象が強いキム・ダミのせいで、どこかで超能力を発揮するんじゃないかとドキドキしてしまった。
冒頭で巨大なサイズの鉛筆画を見せられるため、ある程度2人の友情といった点で予想はできるものの、一人旅をする自由人としては意外な局面があった。ミソの自由な生き方をそのままハウンが凌駕する。そこまで女同士の友情が昇華してしまったということなのか。オンマァと名付けられた捨て猫、ピアスや落雷に遭ったお守りといったアイテムすら小さな伏線でしかない。
最も驚かされたのは、女の子がミソが産んだ子ではなくハウンが産んだ子だったということ。もう恋人ジヌの立場がない。洞窟でのキスシーンも目撃していたハウン。全てを受入れてたんですね。これじゃ単に男のスケベ心でしかない・・・そして、世界遺産でもあるロシアのバイカル湖。氷に覆われた水面から勇ましく突っ立つ島が雄々しいため、単にミソからの絵はがき効果ではなく、ハウンが男をも求めていた気もする。ここでは微妙な時系列が理解できなかったけど、ノスタルジックで美しい思い出がモヤモヤ感を埋めてくれました。
最後に、やはりジャニス・ジョプリンは永遠です。選曲も意外でした。
共感をありがとうございます。
27歳伝説、確かに影響される人いそうです。
映画の内容をあまり覚えていないのですが、彼女らの理屈が今ひとつわからないのとやたらに涙涙で辟易気味だったような。
二人の成長に寄り添うように、傍らにさり気なく、いつもいる猫の「母さん」が子猫から成長して、若猫、成猫、老猫になり、指定席の座布団が焼かれたところで旅立ったのがわかってじんわり涙が出ました。この描写が秀逸だったです。
共感ありがとうございます。
もうほとんど記憶がありません・・洞窟のシーンは美しかった。早くからの公認カップルはやはり危険ですね、ストーリーは常に半捻り!感でした。