劇場公開日 2017年3月11日

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牯嶺街少年殺人事件のレビュー・感想・評価

全75件中、1~20件目を表示

5.0脅威の名画

2019年6月27日
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鑑賞方法:映画館

知的

画面が暗い。しかし、その闇の深さに吸い込まれる。誰が喋っているのか視認しづらいほどの遠景ショットの多用に加え、暗くてそもそも顔が見えない、そしてエピソードが線でつながっておらず、点の集積であるようなこの作品は分かりづらいが、観るたびに初めて観るような感動を覚える。なぜ少年は少女を殺してしまったのか、明確な裏切りを知ったわけではない、若さゆえの勇み足もある、しかし、その不明瞭な動機は、当時の台湾の不透明さを背負っているようでもある。本作は中国から渡ってきた外省人の家族を描くが、本省人と外省人の争いではなく、外省人の若者たちの争いが描かれている。大人たちは本土に帰れるか不安に感じ、しかし子供世代はすでにアメリカ社会への憧れが芽生えている。世代によって向いている方向が全く逆であるのは興味深い。台湾の置かれた国際情勢がその親子関係にも現れているように思える。理不尽が理不尽を呼ぶ展開だが、確かに世界はこうなっていると納得させられる。何回観ても圧倒される、とてつもなくすごい作品だ。

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杉本穂高

4.5世界は変わったのか

2026年1月4日
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1961年、台北で実際に起きた14歳の少年によるガールフレンド殺害事件がベースになっている、名匠エドワード・ヤンの代表作だ。日中戦争と国共内戦により疲弊した国民党政府は台北に遷都。国民党政府は以降38年間にわたり戒厳令を引いた。現在のアメリカや日本、EUと同様に中共スパイによる内政干渉を防止するのが目的であった。国民党は台湾国民に相互監視と密告を強制し、反政府勢力のあぶり出しと弾圧を徹底的に行った。いわゆる白色テロである。本作は国民党と共に台北に逃れて来た人々=外省人二世である子供たちが、大人たちの不安を感じ取り、徒党を組んで繰り広げた抗争の模様が描かれている。

こんなことを書くと、『ビーバップ・ハイスクール』台湾版のような先入観を持たれるかとも思うのだが、そこは多くの現役映画監督がリスペクトを捧げるエドワード・ヤンだけに、こういう映画であると一括りに言い表せない奥深さを秘めた映画なのである。行定勲曰く、初めて本作をご覧になった時に「やべー」と思ったらしく、その“ヤバさ”が普通ではない斬新な映画表現から生じていることにすぐに気がついたという。

主人公の少年小四の愛読書トルストイの『戦争と平和』をトレースしたようなストーリーに一応なってはいるのだが、電灯スイッチや懐中電灯のON/OFF、突然の停電等で作りだされるその戦争部分にあたる“闇”と、ファムファタール少女小明とのデートやリトル・プレスリーこと小猫王がカバーする60年代アメリカのポップスが象徴する子供らしい平和な時間=“光”が、見事なコントラストを見せている。喘息持ちの母親の治療費を稼ぐため複数の男に身体を売っていた小明の未来を明るく照らそうとした小四の懐中電灯が小刀に変わった時、ある悲劇“永遠の闇”が唐突におとずれる...

日本が台湾統治していた時代の名残だろうか、主人公小四やその友人小馬の自宅は日本式家屋である。歴史的にいっても何ら不思議ではない設定なのだが、エドワード・ヤンはそれを利用してまたもや“やらかして”いるらしい。勉強不足で、はっきりこのショットがこうでとここではっきり申し上げられないのが実にもどかしい。溝口健二や小津安二郎、そしてヤンが最も敬愛する成瀬巳喜男など日本が世界に誇る巨匠監督へのオマージュが作品内にちりばめられているにもかかわらず。日本の現役映画監督が思い入れたっぷりに本作を語る要因の一つと云えるだろう。

気づいたところだけうろ覚えでピックアップすると、こんな感じになるだろうか。
・人のいない家屋や空間を切り取った静物画ショット→小津安二郎
・ロングショット&移動カメラ&暗闇乱闘ショット→溝口健二
・雨笠&簑&日本刀姿の刺客たち→黒澤明の『七人の侍』
・小明の拳銃誤射シーン→“カイカン”by薬師丸ひろ子(相米慎二)
・小明の元カレハニーの水夫姿→小林旭の渡り鳥シリーズ
しかし、肝心の成瀬巳喜男へのオマージュシーンだけがサッパリわからない。小四の父親が面談する面接官や小馬宅を尋ねる小四をあえて映さない演出は、大先輩ウォン・カーウァイ譲りで、多分(直接的には)成瀬に繋がってはいないだろう。市井の人々を描き続けた成瀬巳喜男だけに、誰にも見つからない場所にそっと“隠して”いるのかもしれない。

ヤンはかつて成瀬の『乱れる』を評して、加山雄三の死体を筵で“隠した”まま高峰秀子に確認させようとしないラストの演出を、成瀬ならではの“優しさ”だと書いていた。本作においても、グループ同士の乱闘やその後の顛末、小明の淫らな浮気現場、小四による時計窃盗事件の顛末、さらには小四父の釈放原因…は一切明らかにされておらず“闇”に葬られたままだ。おそらくGHQの検閲を逃れるため小津あたりが始めたであろう“あえて顛末を語らない余韻を残す演出”を真似たこれらのシークエンスこそが、成瀬巳喜男へのオマージュだったのではないだろうか。そんな気がするのである。

忘れてはならないのが、濵口竜介や行定勲、そして李相日も指摘している、ヤンの盟友ドゥ・ドゥチーが担当した音響効果である。後ろでけたたましくブラバンが練習をしている最中、ふと音が途切れた場面で小4が小明にコクるシーンは有名だ。“あの場所でこんな聴こえ方をするわけがない音響”と確か濵口竜介が指摘していた。もしかしたら、登場人物たちの周囲から疎外された状況を“音”一発で表現していたのではないだろうか。子供たちが人殺しまで犯しているのというのに、“白色テロ”をどう逃れるかで頭が一杯な周囲の大人たちは無関心で、みな見て見ぬふり。小明が「社会は変わらない」と思ったのも至極当然な気がするのである。

さらに謎なのが、タイトルバックとエンドロールで2度流れる、ラジオから聞こてくる大学合格者発表の無機質な音声である。俳優やスタッフの名前のクレジットとはまったく関係のない別の“名前”が坦々と読み上げられる様は異様にさえ感じられる。働いても働いても給料を支払ってもらえない路上生活者たちが次から次へと凍死しているにもかかわらず、幻の強国を演じるべく中共が台湾包囲“ハッタリ”軍事演習をかましたように、小さな小さな(押し入れのスペースほどの)世界の中心で“愛(真実)”を叫んだ小四や小明の悲しみなど知る由もなく、世界はまるで何事もなったようにまた“a brighter summer day”を迎えようとしているのだ。

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かなり悪いオヤジ

4.01961年に台北で起きた、14歳の少年による "ある事件" に想を...

2025年6月12日
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鑑賞方法:VOD

1961年に台北で起きた、14歳の少年による "ある事件" に想を得た本作。
『恐怖分子』(1986)で世界的な成功を収めたエドワード・ヤンが自らの製作会社を設立して作ったのが今作。ヤン監督自身の家族が1940年代の終わりに中国大陸から台湾に移住した外省人だったように、本作で描かれるのは外省人たちとその家族と少年達。

物語は1960年代初頭の台北。建国高校昼間部の受験に失敗して夜間部に通う小四(シャオスー)。7人家族で5人兄弟の4番目の少年。長女はしっかり者の張娟(チャンジュエン)。兄は老二(ラオアー)。次女は張瓊(チャンチョン)でキリスト教信者でもある。三女の張雲(チャンユエン)はまだ幼い。
小四(シャオスー)の学校のとなりに撮影所がある。不良グループ〝小公園“に属しており王茂(ワンマオ / 小猫王(リトル・プレスリー))や飛機(フェイジー)らといつもつるんでいた。 小四はある日、足を怪我をした小明(シャオミン)という少女と保健室で知り合う。彼女は〝小公園“のボス、ハニーの彼女でハニーは対立するグループ〝217”のボスと、小明を奪いあい問題を起こして姿を消していた。ハニーの不在で統制力を失った〝小公園“は、今では〝中山堂”を管理する父親の権力を笠に着た滑頭(ホアトウ)が幅を利かせている。
小明への淡い恋心を抱く小四だったが、ハニーが突然戻ってきたことをきっかけにグループ同士の対立は激しさを増し、小四たちを巻き込んでいく。

中国大陸に帰ることを未だ夢見る親の世代と、中国大陸への思い入れはなく、エルヴィス・プレスリー、ジョン・ウェイン主演の西部劇などのアメリカ文化にあこがれる子供たち。親世代の不安や焦燥感は子供たちに伝わり、将来への希望が持てない状態で閉塞感に押しつぶされそうになり悪ガキ共は徒党を組む。
印象的に描かれる夜の闇のシーンは台湾という土地のなかで外省人として生きていかざるを得ない人々の心の闇を表しているらしい。

主人公の小四(シャオスー)を演じるのは、当時まったくの素人だったチャン・チェン。
登場人物が多くて、他にも
5人兄弟の父親、母親の二人
小馬(シャオマー)転入生
小虎(シャオフー)クラスメート
二條(アーティアオ)〝小公園“メンバー
小翠(シャオツイ)滑頭の恋人
山東(シャンドン))〝217”の今のボス
神経(クレージー)山東の彼女
汪國正(ワン・グオチェン)政府の有力者、等。
上映時間が188分のバージョンと236分のバージョンがあるが、188分のは観てない。

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ナイン・わんわん

5.0凄い作品

2025年6月12日
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映画の豊かさが詰まっている。
20世紀の最高傑作のうちの一本

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ペーニャ

3.5未成熟さ故の近視眼(眼鏡が必要だけど禁煙して節約しないと買えない)

2025年4月16日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

完全初見です。

以前からそのタイトルだけはよく目にしており、観る機会も幾度かありそうでなかったのですがこの度ようやく観れました。

1991年に作られた1961年の話で、2016年に4kデジタルリマスター版が作られた。ということですね。

当時の台湾における社会情勢や背景について色々話はあるのでしょうけども、細かいことはひとまず横に置いてシンプルにこの作品の印象を言葉にすると
思春期感染性メンへラによるいざこざドラマ といった感じかな。

男をとっかえひっかえしまくっている魔性の女学生にひっかかってしまった主人公の小四/張震が、家族・友人・同世代・学校・社会の狭間でもがくも救われなかった(或いは解放された)という印象かな。

思春期特有の雰囲気や心情状況は良い感じに描けているように見えました。

本作監督がショートバージョンの188分版を決定版としたのは、わかるような気がします。映像に魅かれる人ならなんとか4時間近くの236分版に耐えられるかもしれませんが、そうではない人にはあまりにも苦痛な尺ですし。

少年による殺人事件は2020年代と1991年とでは、だいぶ印象は違うのでしょうね。
このような事件に纏わる作品が戒厳令解除後 数年しか経っていない台湾で製作され公開されたというのはショッキングだったのだろうと思われます。
また過去の偉大な名作と呼ばれている作品を若い世代が触れると何がすごかったり良いのかがわからない、って場合は上記のような時代性とは別に、もうひとつ、表現がスタンダード化したり普遍化したりして派生・発展した表現が有り溢れている故に、特異性を感じづらいというケースもありますね。

画づくりについてはとても興味深いしおもしろいと感じました。
学校で笑い声の暗闇からバスケットボールだけが出てくるシーンが特に印象的でした。
アクションシーン的なところでは、ありがちなズバッシュバッバキッみたいなSEを全く入れてないのは良いですね~。

ほとんどバストアップ以上の画面を入れずに、引き気味の距離からのレイアウト映像主体なので登場人物が誰が誰だかが結構わかりづらいかな。呼ばれ方も入り乱れているし、グループ名も鑑賞後にネットで調べてようやくハッキリ認識できました(苦笑)上映中は「小公園」というのはてっきりコンサート会場とかの名称かな?(あれ?それで合ってます?)とか「217」はどれかの人物に対する暗号なのかな?とか、まったく的外れな予想の元に観てしまっていましたトホホ。

と、ここまで書いて以前に似たような感想を抱いた作品があったな~と掘り返したら『アウトサイダー コンプリート・ノベル』(1983) /movie/102440/ でほとんど同じ混乱をしながら観ていましたよ私。

アウトサイダーでも感じましたが、やたらと作中人物が売り言葉に買い言葉のやりとりが主体で、すぐ動く・手が出る とか似てますね。時代性とか国民性とかもあるんでしょうけど、私にとってはそのあたりは観ていて辛い部分です。なんで君ら、そうチャカチャカ情緒不安定なまま喋ってばっかりで落ち着いて話せないの?って

その上こちらの作品の場合、登場人物が中学生くらいなのか小学生くらいなのか高校生くらいなのか、さっぱりわからないんですよね。どうみても小学生の10歳前後でしょ、みたいな配役も混じってて。小プレスリーの子か。「ハニー」という渾名も、小明の視点での呼び方かと思ったらそうでもないと気づくのにしばらく時間がかかりました。ハニー自身もキャラクターとして不良?キッズギャング?のリーダーにしては全くそれっぽく見えなかったりで、とかく誰がどういう立場でどういう関係なのかというのがわかりづらかった・・・。

4/16の時点でパンフが品切れていて手がかりがあまり無いのですが、小明が内省人で、小四や小馬らは外省人だという構図なら、確かに小明の立場というのは台湾そのもののように見えて来ますね。現代の台湾の若者からすれば、内だの外だのというのはもはや過去の遺物のようなものでしょうけども。

私自身、台湾にはちょくちょく行ってますけど(少し前に哈爾賓を観てきました)牯嶺街ってどこだ?って見てみたら中正記念堂の側なんですね。今度寄ってみたいです。
ガジュマルの大木を見ると台湾感あります。

ラジオ→懐中電灯→小刀→ラジオ の順ですね。あ、時計もあるか?眼鏡… 寝落ちはしませんでしたよ~

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寝落ち中尉

5.0今も私の何割かは、この映画で出来ていることを確認した。

2024年11月24日
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泣ける

悲しい

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equinox

3.0もっと「衝撃」を感じたかった

2023年11月10日
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最近ではそんなことはなくなってしまったが、数十年前は未成年者の殺人といえば衝撃的な出来事だった。今の感覚では、「殺人犯は3歳児」と似たようなものと思えばいい。
この衝撃を本作の監督も受けたわけで、それを映画にして同じような衝撃を観る者に与えようとした。
しかし、十代後半の犯行ではもう当時ほどの衝撃はなく、時代の変化による影響で物足りなく感じる。

その一方で「変化」という意味では、台湾にとって大きく変化し続けている時代であり、未成年者による凶行もその一部で、そのことに衝撃を受けなくなってしまったこともまた、続いている変化の一部なのかと思う。

多くの人物が自分の利益しか考えず、不正、不義を平気で働く。誠実さや高潔さなんてものは欠片も存在しない。
権力を持てば好き放題に振る舞える。力を持った者の責任なんてものもない。
どこかの国と国民性を暗喩しているように見える。
それが批評家などにウケている理由かなと思うけれど、台湾事情に詳しいわけでもなく、ましてや過去のことともなると更に分からないので、個人的にはもう少し踏み込んだものが観たかった。
せっかく4時間もある大作なのだからビンビンにドラマチックで仰け反るような衝撃を殺人以外のところで感じたかった。

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つとみ

5.0期待度◎鑑賞後の満足度◎ 【凄い映画】初めはバラバラに見えたピースが後半に一つの画となる様に息を呑む。こんな映画は初めて観た気がする。4時間という長尺だがケツの痛さを我慢しても観るべき。

2023年9月18日
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鑑賞方法:映画館

①ピーツが合わさって浮かび上がってくるのは、一人の少年を中心にして、1950年に中華民国政府が台湾に移ってから間もない1960年代初頭の台湾社会・家族・学校・少年少女達の有り様が重層的に描かれた画。

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モーさん

4.0波が去った後に

2023年9月17日
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鑑賞方法:映画館
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ouosou

2.0一体どこが面白いのか?

2023年9月9日
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鑑賞方法:映画館

236分の4Kレストア・デジタルリマスター版、を映画館で観賞。

長すぎ…退屈…どこが名作?

名作だと言われてるから期待して観たら、何これ(笑)

タイトルからミステリーっぽいサスペンスっぽいのを想像するけど、

コッポラの『アウトサイダー』に寄せたような青春映画。

薄味ぎみに、けっこう淡々と、進んでいくので、眠い眠い(笑)

台湾で実際に起きた事件を描いてるみたいなので、

台湾や中国の人だったら感じ方が違って面白いのかも…

僕はダメでした。

平均点である50点以下、30~40点ぐらい。

約4時間この映画に耐えるのはキツかった(笑)

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RAIN DOG

3.0飽きずには観られたが

2023年8月17日
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正直、何が面白くて観ているのか
途中から迷子になっていた

勿論、各所の演出には惹かれるものがありつつも
ストーリー展開として夢中になれたかと言われると
全くそうではなかった

しかし面白かったのが、
劇場にいる日本人と中国人の笑う箇所が
全くもって違かった点。
おそらく、字幕だけじゃ伝わらなかったり、
むしろ字幕で面白さを伝えたり、
その違いだったのだと思うけど、不思議な感覚だった

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JYARI

0.5どんなもんかちょっと見てみようかな、 くらいで見た映画は、ここ最近...

2023年8月12日
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どんなもんかちょっと見てみようかな、

くらいで見た映画は、ここ最近、

高評価したくなるものばかりだった

青春群像ものは苦手だけど、

それもここ最近、

良い意味で予想外のことが多かった

どこから入っていかれるかな?、そろそろかな?

と思いながら、結局4時間経ってしまった

それと、これは感想とは違うんだけど、映画の冒頭で、

そろそろ本土へ戻れないと思い始めた大人たち、

みたいな表現があったけど、

蔣介石は新しい国を築いたつもりでも、

国民党の人たちはみんながみんなそうではなく、

いつか戻るつもりだったのですか?

ちょっと調べてみたけど、

そんなようなこと書いてあるところ見つかりません。

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jung

3.5影の魔術師

2023年7月25日
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鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

光の魔術師という褒め言葉があるが、この作品ではむしろ陰の魔術師。
夜間学校なので南国台湾でありながらも
煙った柔らかな日差しの光で引きでの画も
特徴ではあるのだけど、
盗んだ懐中電灯で襲撃時に照らされる
限られた部分の切り取り方が秀逸。

魔性の女が微妙な感じの容姿なのは少し残念だが、
憐れを誘う境遇や佇まいである点も上手い。
実はタチが悪いのはわかりやすいビッチでなく
こういうタイプなのだ・・・ハマったら抜け出せない系。

魔性のヒロインも主人公も常にあるのは
どこに行っても自分は馴染めてない異邦人感だろう。
思春期は自分は浮いてると思いがちではあるが、
この作品の場合は実際に情勢背景の面からも
彼らは浮いてるのである。
大人達はそこをどうにか折り合いをつけていこうと
試みたり妥協してみたりできるが、
子供たちはどうか。

新天地を求めて台湾へ来たら世界が変わる、と
必死でやって来たのに努力はいつ実るのか。
鬱屈した思いをヒロインは吐露する。
女は諦めてそんな中でも己の生き残る道を
図太く探る方向へ目を向けるのだが、
男は己の理想から目を離せずに現実との齟齬に
苦しんで爆発してしまう。

単に実際にあった事件を元にしただけでなく
台湾が内包している問題もリンクさせた
複雑で面白い作品だった。
しかし長い・・・・・・せめてあと1時間短くならないか。

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ひよこまめぞう

3.0台湾の歴史

2023年6月3日
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鑑賞方法:VOD

私が10代の時、ミニシアターブームの時にとても話題になった作品。やはり、劇場で鑑賞しないとダメだと思ったしリアルタイムで観た方が良かった。ただ長く感じて台湾の歴史をほぼ知らない私にとっては、楽しめるとは言えなかった。これは自分の問題なのかもしれない。

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ミカ

4.01961年の台湾の匂いと、若さの危うさが眩しい

2022年9月1日
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鑑賞方法:VOD

ほぼ4時間の濃厚なストーリー。映画3本分くらいの要素が詰まってそう。
1961 年の台湾はまだ随分不穏で、戦車が走っていたり、日本兵の残した日本刀が屋根裏から出てきたり、そして大人たちの世界も殺伐としてる。それに影響されるように子供たちも徒党を組んで抗争を繰り返していたりで、そんな当時の台湾のにおいが画面上からぷんぷんと漂い、それだけでも惹きつけられる。
小四が通う夜間中学で築くことになる新たな危なっかしい世界、そしてボスの女である小明との関係、このあたりが、彼を取り巻く社会環境とミックスして描かれ、どこか危うい魅力がある。若さは焦りを、激情を、止められないのかなって懐かしさとやるせなさと。

男性が描くファムファタルには毎回ちょっと引っかかるんだけどその点はこれも同じ。
執着のない人生なんてと思ってはいるのだけど、執着しすぎは身を滅ぼす。でも若い彼らにそんな言葉が届くわけない、それが若さなんだし。危うい世界の眩しさにくらくらさせられる作品。主役のチャン・チェン、俳優として大活躍中なのは嬉しい。

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ターコイズ

4.0【”僕は全部知っている!”と”小四少年”は”少女、小明”に言った。1960年代の台湾の置かれた時代背景の中、少女・女性の強かさ、少年・男性の危うさ、脆さを描いた作品。】

2021年10月27日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

ー 236分ヴァージョンを鑑賞。ー

◆感想

 ・小明は、小四や、ハニーたち少年にとっては、ファム・ファタールだったのであろうか。

 ・”僕は全部知っている!君は駄目な奴だ!”と小四に夜道で言われた際に、小明が言い返した言葉。
 ”私は変わらない。社会が変わらないのと同じようにね”
 ー 当時の台湾を暗喩しているのが、少女、小明であったのではないか?ー

 ・少年たちが憧れるプレスリー。

 ・大陸からやって来た、小四家の立ち位置。役人の父親の苦悩。

<固定カメラで、長廻しショットが多く、作品の全体像を理解するのに時間がかかる。
 この作品は、映画館でしっかりと観ないと、監督の真意は分かりにくいかな、と思いつつも、魅入られた作品。>

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NOBU

3.5映画「花束みたいな恋をした」に出てくる映画で、ちょうどスクリーンで...

2021年8月29日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

映画「花束みたいな恋をした」に出てくる映画で、ちょうどスクリーンでやるとのことで見てきました。
つい先日観た「返校」や名作「悲情城市」と並ぶ白色テロ時代を扱った作品。全体的に画面が暗く、また登場人物が多く、場面もいろいろ切り替わるので最初は理解が追いつきませんでしたが、パンフレットで補習。もう一度じっくり観たいですね。

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Yoshi K

5.0映像の素晴らしさ、それだけの映画なのでしょうか? 違う、とても政治的な映画であった 政治的なメッセージを強力に発信していると感じました

2021年4月18日
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鑑賞方法:DVD/BD

映像の没入感は物凄い次元で、まるでその場にいたかのように感じられるでしょう
特に終盤の薄暗い通りでの刺殺の犯行の一部始終
それはその背後での人々の動きが感嘆すべき演出と撮影、照明なのです

しかし、映像の素晴らしさ、それだけの映画なのでしょうか?
違う、とても政治的な映画であった
政治的なメッセージを強力に発信していると感じました

今日は2021年4月18日です
日米の首脳会談が昨日あったばかり
台湾という文言が共同声明に約半世紀ぶりにつかわれたとして世界中に衝撃が駆け巡りました
本作をこのタイミングで観る意義は大きく新しい視点をもたらしてくれました

本作は1961年の台湾を舞台にしています
ちょうど今から60年前のお話

本作を観るにはまず台湾とは何か?を知らねばなりません

台湾は1895年から1945年までの50年間は日本領でした
日本の敗戦後、台湾は元の中国に返還されました
でも、それは今の中国のことではありません

その時の中国とは、中国大陸を支配していた民主主義の国民党政府の中華民国が中国だったのです

しかし太平洋戦争が終わると国民党政府軍と中国共産党の八路軍との内戦が激しく起こります
最終的に中国共産党が大陸全土を制覇して、国民党の中華民国政府は台湾に逃れました

その結果、中国大陸には中華人民共和国という新しい国が1949年にでき、戦前は中国大陸を支配していた中華民国は台湾を支配するだけの国になってしまったのです

もともとの台湾の住民から見れば、日本人が去り台湾の人々だけになった島に今度は大陸から大勢の人々が1949年以降逃れて来て支配層に収まったのですから、支配層が入れ替わっただけみたいな案配です

もともとの台湾の人々を内省人、大陸からまるで落下傘のようにやってきて政府の幹部に収まったのが外省人という訳です

やがて、中国共産党は「一つの中国」論で台湾は国ではないと言い出します

今からちょうど50年前、台湾は国連の常連理事国の座を中華人民共和国に奪われ国連を脱退する羽目になりました
遂には台湾は国ではないとされ、日本も米国も世界中のほとんどの国が国交を正式には断絶したのです
だから半世紀ぶりに「台湾」の文言が日米首脳会談の共同声明にでたことが大変な意味を持つのです

こういうことを、本作を観るに当たっては最低限理解した上で観ないと何もわからないし、伝わらないと思います

本作はそんな複雑な台湾の成り立ちが大きく反映されています

日本式の家屋、軍刀や短刀
外省人の父
内省人の庶民の人々
これらは全て台湾はどんなところなのかを説明しているのです

軍の戦車や軍人が多く画面に現れるのは、1958年にあった中国共産党政府が台湾への侵攻を試みた金門島砲撃事件から間もない頃の時代だからです

そして本作公開は1991年
今からちょうど30年前

それは1989年の天安門事件の2年後のこと
1989年とは中国共産党が中国大陸を制覇して中華人民共和国という国を作った年からちょうど40年の節目の年のことでした
その年に中国共産党は民主化改革を要求した若者たち数千人を戦車で轢き殺したのです
調べれば「人間せんべい」という凄惨な画像が見られることでしょう
本作で戦車が何台も少女の前を通り過ぎるシーンはなぜ存在するのでしょうか?

そして2021年の今年
台湾海峡は戦争が近いような雲行きです

美しい台湾の少女は、お前を一番分かっているという大陸から来た人々の息子に殺されてしまうのです

台湾の声にならない悲鳴が聞こえてくるような気がします

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あき240

2.0修行の為に観る類い。

2021年2月8日
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念願の初見だがピンと来ず。
恋愛時代、恐怖分子程には。
何だか言い辛い空気だが、群像劇の手際が良いとは思えぬ。
そして何せ長い。
修行の為に観る類い

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きねまっきい

0.5タイトルなし

2020年10月4日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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KEI
PR U-NEXTで本編を観る