「ストーリーも、キャラクターも、ヴィランも、どれも中途半端で物足りない」ゴーストバスターズ フローズン・サマー tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ストーリーも、キャラクターも、ヴィランも、どれも中途半端で物足りない

2024年3月30日
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ポップコーンを頬張りながら気軽に楽しむべき映画なのだろうが、それができるのも、しっかりとしたストーリーがあってこそ。
その点、「14歳の少女に危険なまねをさせてはならない」と考えるのは当たり前のことで、それが原因で親子に確執が生まれるは納得がいかないし、これといったきっかけもないのに、義父と娘が和解してしまう展開にも説得力が感じられず、ストーリーに少しも入り込むことができなかった。
主人公の少女と親しくなる若い女性の幽霊にしても、南アジアのファイアーマスターの末裔にしても、描き方次第では、もっと魅力的なキャラクターになったと思われるのだが、物語への絡め方も、活躍の仕方も、「不完全燃焼」だったとしか思えない。
肝心の氷を操るゴーストにしても、出てくるまでにモタモタと時間がかかって間延びしている上に、ようやく出てきたと思ったら、スペクタクルな見せ場もなくあっさりとやられてしまい、「ラスボス」感がまったくないのはどうしたことだろう?
エンディングで、ゴーストバスターズたちが、市民から感謝されるシーンがあるのだが、そもそも、氷のゴーストの封印を解いたのはゴーストバスターズの一員の少女なのだから、彼らの活躍は、自分でつけた火を消しただけの「マッチポンプ」に過ぎないのではないだろうか?
いずれにしても、中途半端で物足りなく感じられるところが多過ぎて、ゴースト退治を心から楽しむことができなかったのは、残念としか言いようがない。

tomato