猿の惑星 キングダムのレビュー・感想・評価
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エイプと人類
リブート3部作 猿の惑星聖戦記から7年余り。
再び新たな作品としての公開。
VFXの進化、モーションキャプチャーなどの技術は現実にない世界を自然に描写する。壮大な世界観、類人猿エイプが生態系の頂点にいる。
最初期作は60年代。そこからリブート作含め10作余り。
長いフランチャイズ作品である。
初期作主演はチャールトンヘストン。晩年は全米ライフル協会会長としての名の方が、有名になってしまったかもしれない。ベンハーなどで活躍したスター俳優だった。
今作、リブート3部作との直接的なつながりは冒頭
シーザーのくだりがあるぐらいで、未見でも楽しめる作品ではあるだろう。ただ、前3部作を鑑賞しているとより世界観の認識が深まるのは違いない。なぜ人類が衰退していったのか、エイプたちがなぜ人類と立場を逆転させたのか、をその存在意義まで深く考察し、アクションと両立させたシナリオ、演出が素晴らしかった。
とくにリブート1作目創世記、3作目聖戦記は深遠なテーマを含みつつ、ヴィジュアル、アクションも濃厚。
エンタメ作品としてなかなかにシビアだからでもある。
もちろん2作目も。
その点においては、キングダムは今ひとつ踏み込めていないかもしれない。
新たな作品として始動を始めたが、その世界観をより深く認識していれば今作をもっと楽しめるだろう。
もちろん単独作としてよくできてはいる。
人類にしろ、類人猿にしろ権力をもつものの支配、被支配の関係性の描写。力をもちすぎると、ろくなことにならないし、ろくなことをしない。
現実でもそうであるように。
様々な物語でも描かれてきている。
権力が腐敗するのではない、腐敗するのが権力だ、
とのある作家の言葉は言い得て妙である。
ノアとプロキシマスシーザーの対決、人類の生存者メイとの関係。
ラストでは、この作品もまた新たな序章にすぎないことを
知る。
現実にコロナ禍を経験、今もウイルスは定着しているが…
そうしたこともふまえて観ると、人類の創造する技術の進化
は認めるが、ウイルスもまた生き残りをかけ変異している。
猿の惑星全体を俯瞰してみた時、現実に人類が衰退し、
違う種にとって代わられる、ということもあり得ないこと
ではないと思わされる。
相変わらず人類は殺し合い、ウイルスの脅威は人間に確実に
迫っているからだ。
リブート3部作の中、猿のシーザーはなんとか人類との共存を図ろうと苦悩する。
今作ノアにもシーザーの血が流れている。
苦悩の物語が始まるのだろうか。
監督ウェスボール。メイズランナー、ゼルダの伝説のメガホンも任されているという。
これからの人である。
海猿 リミットオブ ‥‥
前作から何世代もあとのエイプ達。でもまだ大半は野生に近いが、どこか人間味が増してきたかな。敵は猿というかゴリラ寄りだけど。
序盤の事件以降のストーリーが少しヌルっとしてたが、中盤から面白くなってきた。
あの女の人が何者なのかがキーになってくるけど、最後まで微妙な表現だった。何故大半の人間が退化した世界に、普通に喋れる人間がいるのか、仮説を立て次回作を楽しみに待つのも良いかな。
終盤はホント海猿。伊藤由奈の「信じよう~」が脳内再生しかけたけど笑
必殺イーグルアタック!!は地味でしたね
英語を喋る猿サルさる
ノア目線で見られたらおもしろかったのかもしれない。 人間がでてくる...
伝説級のラスト、、じゃーなかった
新たな三部作の始まりらしいですけど、次は見に行かないかなあー。お猿さんの顔芸ももうここまで来ると飽きるというか、それだけでは感動出来ない自分がいました。やはり脚本、プロットの練り込みが足りない様な気がしますわ。盛り上がってるところ申し訳ないけど、星二つです。
毎回考えさせられる
シーザーの死から300年
「猿の惑星 創世記」からのシーザー三部作に続く、新シリーズ(?)
監督が「メイズランナー」シリーズのウェス・ボールって事で、大丈夫か?と思ったけど、なかなか良かったと思います(^^)b
まぁ「メイズランナー」も1作目はまあまあ良かったんだけどねぇ~
内容としては、シーザーの死から300年後の世界が舞台で、シーザーを知りもしない少年の猿ノアが主人公。
そのノアが何故か買いかぶられる。確かに優秀なんだけど、それを何故見抜けたのかがわからなくてモヤモヤ…
そんなモヤモヤな違和感がいくつかある脚本だけど、アクションはよく出来てて見応えあり(^^)b
続編ありきな「メイズランナー」を思い出させるラストで、続編は大丈夫か?って感じです(^_^;)
もうウッキッキとは言わない。
ネイチャーSFを味わえた
私は「猿の惑星」を一度も見たことなく、観てこなかった理由は「人間=悪」という演出が多かろうという偏見な考えを持ったまま、2024年にまで鑑賞してきませんでした。
そして、今作で初めて「猿の惑星」を観てきました。圧倒的大自然、文明を上書きにするほどの植物の生命力。知性を持った猿たちの生活様式。何もかも新鮮に感じて、良いSF映画だと思いました。
なによりわかりやすい。初心者でも楽しませる親切設計と表情豊かな猿の表情で何を考えているのかピンとくる自身の感受性を刺激する演出。大雑把なハリウッドの気遣いを私は感化されました。
スター・ウォーズ8以降、ハリウッドのSFはポリコレのプロパガンダとして利用されてしまっているが、今作でアメリカの映像スタッフの本気を見せつけられた印象でした。
「物足りない」・「シンプルすぎる」という印象を持たれるかもしれないが、人類を知らないイーグル族の若者ノアが知性と勇気で困難を乗り越え、エコー(人間)を知ることによって、葛藤や冒険を追体験できると私は感じました。
吹き替え版を鑑賞しましたが、主人公ノアは松岡禎丞さんで聡明さと悩める若者を演じていて作品の雰囲気を盛り上げてくれましたが、やはり、悪役プロキシマスを演じたのが竹内力さんだったのが衝撃的だった。全く違和感がなかったし、ハマり役でした。
面白かった
猿か人間か
たどり着いた海岸の砂浜には半身埋もれた朽ちた自由の女神が…
この金字塔とも言える映画をリアルタイムで観て強烈な印象持ってから幾星霜時は経ち時代は変わりセクハラだのパワハラだのジェンダーだのと少数派が多数派を締め付け人権云々は分かるのだけど黒とか白とか南とか北だとか領土か宗教か今だに戦争、紛争は収まらない。民主主義は多数派で成り立っているしかし多数が正しのか平等とは何か…。
そして猿か人間かどちら側に立たずどちら側にも狡さや主張があり考えさせられる作品になっている。特にノアが父親を亡くしその亡骸の前で見せる演出はノアの性格と状況を現すものも相まって胸に迫るものがある。猿同士が見分けがつきにくい所は本物のチンパンジーもそうだから仕方ないか…。とはいえ映画エンタメ面白く出来上がっているし、VFXと現実は全く見分けがつかなくなった、しかし一作目のような強烈な物はない。
新たな展開のなった本作この先どのような結末になるのか。
中盤までは眠くなるが終盤で盛り返す
猿の惑星シリーズは一応前作見ているものの、「シーザーっていたなぁー」程度の記憶で鑑賞。
シーザーが人間と協力していた時代から何世代も後の、もはや「シーザーって誰?」と忘れ去られてしまう時代の話。そして今回の物語の主人公となるサルの村にとっては、人間は言葉を話さず退化した生き物という認識。そんな中で、一人の人間の女性が急にその主人公サルの近くに現れ、本を読み過去の話も知るインテリなオランウータンの助言もあり一緒に行動をするようになる。
そうして「異なる種族同士で協力しあうハッピーエンド」かと思わせて実際は少し異なる結論を描く「最後まで見ないと楽しめない」作品です。
前半から中半までは、物語の整合性に疑問を感じる点が多々あり少し退屈してしまいましたが、終盤で一部疑問が解消され「そういうことね」と腑に落ちました。
映像は凄い
おっと今回は本気のリブートのよう
あるアンケートにオリジナルの「猿の惑星」1968年 を鑑賞(スクリーンに限らずビデオでも配信でも)済の方の割合が僅か16%だとか。そりゃ半世紀以上前の作品ですからこんな結果も止むを得ないでしょう。けれど、このオリジナルがあってこその以降の続編群なんですから、せめてこの原点だけは押さえて頂きたいものです。あのラストの衝撃こそが人類への警鐘としてモニュメンタルな名作となったわけで。確か、フランスの作家ピエール・ブールの原作では人間と猿の逆転設定が斬新で示唆に富む名作で、映画のラストは脚本のロッド・サーリングの発案だったはず。冷戦の当時を反映し進化論的原作に、奢れる人類の要素を加味した斬新傑作だったのです。
あれ程に大ヒットした以上、ハリウッドの宿命で続編制作がなされ、ネタ切れ気味もあり、延々と本作で10作目となった次第。当然に出来不出来の波は激しく、主題設定と種明かし済である以上アクションなりの付加価値をどこに据えるかが続編のポイントとなるのは当然。しかし、やはり原点を超える意味合いはついぞ見つけられず仕舞い。「ロード・オブ・ザ・リング」以降、全身センサーによるCG制作が可能となり、当初は特殊メイクを駆使したものが、精巧なVFXに引き継がれたからこその続編制作でもありました。だからこそ、ひときわ本作は猿も自然もCGとなれば、ほとんど「アバター」と同じ次元であり、滝も建造物も鷹さえもCGのコンピュータの中の産物だと思うと、何かしら損した気分にもなりましょう。
続編と言っても設定は何とでもなり、前作から300年後と謳った本作は、だから従来の続編から断ち切ってのリニューアルの意図があり、それに相応しいプロットが用意された。前半は大衆的なチンパンジーに高圧的なゴリラと理知的なオランウータンとの関係性についてで、ちょいと井の中の蛙的狭い範疇で少々退屈でもある。が、後半は喋る人間の登場で隠された秘密が徐々に明らかにされ。テンションも上がっていきます。当然に本作自体の続編を意識しており、低知能の人間と喋る人間との整合性が語られましょう。
21世紀も四半世紀近くになっても冷戦構図は変わらぬどころか危機のレベル。人間だって、とんでもない奴等の支配する悪行三昧政権ですら支持する低能者が現に存在し、海の向うでも呆れる犯罪者を再び担ごうとし、独裁国家は増える一方。もう一度愚かな人類が地球を自ら破壊するかもしれず、賢い人類存続のために希望を与えてくれるかも知れません。カギを握るのはチンパンジーのノアなんでしょうね。
ただ、そうは言っても猿達は殆ど裸であり、装う意味を持ってないようで、なのに王冠を被り権威を見せつける齟齬。なにより股間は一切描かず、なのに人間が僅かな布で一部を覆う不思議。猿が英語を喋る意味すら違和感持つ人も多いでしょう。所詮無理を承知の上での映画ですから、せめてそんな仔細に気を取られることなく、深い考察で描き切って欲しいものです。
それにしても56年前のタイトルのロゴをそのまんま、本国英語タイトルも、日本のロゴも当時のまんまって、凄いよね。
エイプの顔
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