猿の惑星 キングダムのレビュー・感想・評価
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人間社会の悲しい現実の反映
人間対類人猿、あるいは類人猿対類人猿の話がカリカチュアとして描かれているが、現実世界において全ての自然や動物を征服しようとする人類、あるいは国や人種が異なるだけで人類同士が対立し闘争を繰り返す世界の置き換えであることは誰の目にも明らかであろう。そして、平和的共存を希求する声が武力闘争を欲する声にかき消されそうになる社会の悲しい現実もここでは映し出されている。
建物だけならともかく機器類は数百年は持たないだろうとか細かな指摘を始めたらツッコミどころ満載ではあるが、目くじら立てずに娯楽として観るのが正解だろう。ただ、その割には145分という長尺をもう少し整理して30分くらい刈り込んでもいいんじゃないかな?どうせ次に続く作りになっているだから、そっちに回すことだって出来たはず。
人間とエイプの《逆転現象》が本当に面白くて、どうしてなんだろう???
リ・イマジネーション版『PLANET OF THE APES/猿の惑星』(2001)からリプート版シーザー・シリーズ3部作『創世記/ジェネシス』(2011)『新世紀/ライジング』(2014)『聖戦記/グレート・ウォー』(2017)を経て、いよいよ『キングダム』(2024)の登場!
偉大なるシーザー(オリジナル)のおごそかでしめやかな葬儀シーンから始まるのだけど、そこでもう感動しちゃったね、ウキキッ!
シリーズ当初は、エイブが言葉を話すのに、人間側が驚愕したけど、今回は人間がちゃんとしゃべることに、エイブ側がショックを受ける。またその状況を普通に受け入れている自分がいて、この逆転感覚がなぜだか好きなんだよね。
たぶん、エイブたちの表情や演技がとても豊かに表現されているからだと思う。いざという時の運動能力も半端じゃないしね。進化していくモーション・キャプチャー技術のお蔭だけど、観ていくうちに最初の違和感からだんだん馴染んでいき、仮想世界のはずなのにリアル空間へと変わっていく。エイブたちに気持ちが同化していくんだよね。
にしても、今回の人間側のヒロインであるノヴァ(メイ)が、かわいくて知的で使命感も強いのだけど、あまり魅力を感じなかった。『聖戦記/グレート・ウォー』のノヴァのようにほとんど言葉が話せないほうがしっくりくる。人間のほうがペット風に思えてきて、むしろエイブのノアに親近感を持ち、彼の今後の活躍を応援したくなった。考えてみればとてもヘンな感じだよね、人間なのにエイプのほうに共感するなんて???
ノア・シリーズ次回作も期待しています!
面白い
2024 104本目
利害関係で成り立つ猿と人間
リブート版『猿の惑星』は2作目の『新世紀(ライジング)』までしか観ていない。というかこのシリーズって全部“猿と人間の共存は可能か?”がテーマだから、途中で観なくてもいいかとなってしまう。だからシーザーがとっくに死んでいて、さらにその死後から300年後の話というのも本作で初めて知ったほど。
シーザーの存在を歪曲して教祖化しその恩恵に預かるエイプは、否が応でも現実の某宗教団体とダブらざるを得ない。そして支配下にある人間側も単なる弱者ではなく人類復興を掲げて暗躍する。主人公のエイプであるノアと人間の女性ノヴァが、友情ではなく利害関係の一致で手を組むというのも現代社会を思わせていてシュール。ただ1968年のオリジナル版『猿の惑星』へのオマージュはさておき、2時間25分というランニングタイムは冗長。
ほぼ確実に続編を作る気なのだろうが、正直これ以上続けても同じ事の繰り返しになりそう…
面白いシリーズ外れなし
300年後の世界、ノア達とゴリラどもの戦いに人間が絡む。魅入ってしまった。ラストの場面はまた繰り返しになるのか。
前作の人間達がいた施設が出てた、シリーズの醍醐味がある。
猿の惑星創世記から見始め何作目なんだろう、ジェームスフランコいい役だつたよな。
雄の存在がある限りは争いが止まる事がないだろうね。
次作期待したい。
着々と進む猿の惑星化と思いきや驚きのラスト
サルゴンクエスト
ウキングダム
地球にとって人間は不必要?
ロードムービーとして楽しめる
人間と猿との共存は難しいのかもしれない?!
SF映画「猿の惑星」を新たにリメイクした「創世記」「新世紀」「聖戦記」に続くシリーズ4弾となる作品。
物語は「聖戦記」で亡くなったリーダー・シーザーの火葬から始まり、それから300年後の地球は人類は退化してしまって、高い知能と言語を得た猿たちが地球の新たな支配者となっていた。
この映画の主人公である若き猿ノアは、ある武装した猿の軍団に故郷の村を滅ぼされたうえ、家族や友人も連れ去られてしまう。家族や友人を取り戻すため武装した猿の軍団の後を追いかける。
その道中で、オラウータンのラカから猿と人間の共存に関する昔の話しを聞かされ、さらに人間の女性(ノヴァ)と出会う。皆で行動するなか、武装した猿の軍団に捕らわれ帝国に連行されてしまう。
とにかく、この映画に登場する猿たちの表情が豊かでまるで人間のように感じてしまった。その猿と行動する人間の女性ノヴァの演技も良かった。このノヴァの行動から、人間と猿の共存の難しさを感じてしまった。今後どうなるのかといった展開も気になってしまう。
まだまだ、続編がありそうな終わり方だったので次回作も楽しみにしたいと思います。
ノア~💕 "Shit!" ん? "Shit?"
ノアの知性、心持ちと豊かな表情に心打たれました。ノアが父を思い尊敬する気持ちが一本の芯になり最後のシーンに着地していて構成が良い映画だと思いました。予告編は何度も見ましたが全く見る気持ちがおきませんでした。偶然ながら飛行機内での鑑賞でしたが見ることできて本当によかったです。
「シーザー」を名乗る独裁者を掲げて喜んで言いなりに動く軍隊エイプ、穏やかで孤高の生き字引オランウータンのラカ、人間のメイ(ノヴァ)とトレヴェイナン、そして森林で家族や友達と平和に仲良く暮らすノア達。それぞれのエイプの特徴が昔から今に至るまでの人間世界を表していて皮肉ながら納得せざるを得なかった。森林と一番真逆の世界は「人間」だった。自然世界に反する武器を持ち無機質な建物内で周りの人間を見ずにひたすら集中して何事かをしている。その空間はとても怖く機械そのものだった。
最初の森林のシーンは自分も緑と風と空と水を感じる空間にいるようで幸福な気持ちになった。友達を思う気持ち、勇気、頭を使う、助け合う。そういうことは人間もできるのに。でもメイ=ノヴァも最後まで森林のエイプ達のことを信用していなかったんだろう、銃を隠しもっていたから。そこはかなりショックだった。
「シット!」と初めてノアが口にしたのは、ノヴァの真似だろうか?その「シット!」を聞いて「え、ノアくん、そんなこと言っていいの?」と思った。身体名称による罵り言葉は人間特有のような気がするし、シットそのものは自然の中でとても重要な役割をはたすものだからだ。だから2回目にノアが「シット!」と言った時、ノア自身も「あれ?」という表情をしたのですごーく受けてしまった。ナイス、ノア!
映画館でかかったら是非行きたい!
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