「違和感と美しさ」アンジェラ kuさんの映画レビュー(感想・評価)
違和感と美しさ
まず映像はとても綺麗です。
全編モノクロなのですが、光と影や物の質感などがとても鮮やかで、見ていてずっと異世界にいるような気分になります。
そしてアンジェラ役の女優さん。グッチの専属モデルだそうです。
本当に作りもののような美しさ。長すぎて余っているように見える手足。身に着けた洋服、アクセサリー。ただただ見入ってしまいます。
ストーリーの方はとてもシンプル。
どうしようもない主人公の前に天使、アンジェラが現れて、主人公は自分を見つめなおしていくのですが・・・。
どうも最初の方からしっくりきませんでした。別に何かが特段おかしいわけではありません。ただすごく薄っぺらく感じるというか、
なんでもないやりとりから、急に物語の核心に突入したような感じに感じるというか。徐々に段階的に、見ている方の心に近づいてくるような展開ではない感じがして、「え、結構急にシリアスになるんだね?」という場面がちらほら。それは私にとって違和感でしかありませんでした。
違和感はもうひとつ。
CGのシーンです。映像美は損なっていないとは思うのですが、
やはり唐突すぎる感じが。ちょっとそういうシーンで興ざめしてしまいました。SPECで感じたものに少し似ています。
ただもう一度見たら印象が少し変わるのかなという気もしています。が、「もう一度見たい!」とは特にならない映画でした。
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