劇場公開日 2006年5月13日

アンジェラ : 映画評論・批評

2006年5月9日更新

2006年5月13日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にてロードショー

謎の女がダメ男の運命を好転させるおとぎ話

セーヌ川にかかる金ピカ(「最後の戦い」同様、モノクロ映画だが)のアレキサンドル3世橋から身を投げた主人公の上に、美女が落下してくる! およそありえないシチュエーションだが、“ボーイ・ミーツ・ガール”の重要なプロットに、「フィフス・エレメント」と同じ“落下”をもってくるとはリュック・ベッソン監督らしい。アンジェラ(angel-a )という女の名前がミソで、彼女がダメ男の運命を好転させていく、というおとぎ話だ。

演じたリー・ラスムッセンはモデル系の長身でブロンドの美女。ミラ・ジョボビッチと同じ線を行くベッソン好みの女性である点が笑える。ロメール監督作品「獅子座」の主人公を彷彿させる不幸なダメ男を「アメリ」の八百屋役ジャメル・ドゥブーズが演じている。彼の右手はポケットに入ったままで、例えばエッフェル塔の上などで、それを逆手にとって笑いを取るぐらいの話術がほしかった。

全体に台詞が過剰で冗漫。コントとしては楽しめるが映画的快楽がまったくないのが惜しい。また、「ニキータ」や「レオン」のように肝心の女性キャラに対してあまり感情移入できないのだ。“天使”のような女である以上、もっと“奇跡”を見たかったか。ベッソンらしい夢想の女には描かれているけれど。

(佐藤睦雄)

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