ゴールド・ボーイのレビュー・感想・評価
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☆6!今までで1番面白いと感じた映画です。
評判がよくていつか見たいと思っていたところ早稲田松竹で上映していたので見に行きました。
出演者がみんな魅力的。羽村仁成くんには圧倒されました。星乃あんなちゃんかわいい。前出耀志くんの繊細な演技にも惹かれました。心のないサイコパスという役は岡田将生さんの端正な顔立ちを際立たせていました。
どう展開するのかと常にハラハラ。朝陽が勝利のワインを飲み、子どもたち可哀想〜このまま終わってほしくない〜と思ったところで、朝陽が東を殺し、警察に見せつけるために泣きじゃくるという序盤の東と重なるところは脳汁がやばかったです。でも、朝陽は他の2人は見殺しに、、、そしてノートも作っておき念入りに工作、、、震えました。
パンフレットは少々値段が高かったため購入するか迷いましたが、金子監督がこの作品に戦争の恐ろしさというメッセージを込めていると知れて良かったです。考えさせられました。是非皆さんにもパンフレット読んでほしいです。
テンポが良くって見やすかった。
岡田将生のサイコっぷりが良かった。表情の演技で話さなくても怖さが滲み出ていた。岡田将生の目的はやはり遺産目的で良かったんだよね?朝陽を演じた男の子は今後注目したい。続編あるのか?あったらみたい。
私的感じたこの映画の良さと弱点
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
映画の後半になって、いやこれで父親を殺すのは動機が薄すぎないか?と思われたのですが、なるほどこういう映画ですか‥
それで話自体は納得感はあったのですが、であるなら主人公・安室朝陽(羽村仁成さん)と上間夏月(星乃あんなさん)との関係性は、ミスリードでももっとしっかりと描く必要はあったと思われました。
安室朝陽と上間夏月との描写の浅さが、この映画の残酷さを軽くしてしまっていると思われました。
もっと主人公・安室朝陽と上間夏月との関係性が丁寧に積み重ねられて描かれていれば、全く救いのない上間夏月に対する感銘がラストで深くなり、傑作になり得た作品だと思われました。
金子修介監督の、恥ずかしさからか、(善悪の心情が割と平たんに分かれて描かれていると感じ)人間の複雑矛盾に満ちた深淵から目を逸らしてしまう問題が現れてしまっている作品だと、僭越ながら思われました。
作品内容的にはなかなか日本映画ではないストーリーで、個人的には好みの題材であっただけに、大変惜しい作品になっていると思われました。
俳優陣に関しては、東昇を演じた岡田将生さんは相変わらず不気味さが見事で、上間夏月を演じた星乃あんなさんは存在感があり、主人公の母・安室香を演じた黒木華さんはさすがの話の締めの説得力だったと思われました。
その他の俳優の皆さんも随所に素晴らしい演技を見せていたと思われます。
そして主人公・安室朝陽を演じた羽村仁成さんは、『リボルバー・リリー』に続き存在感ある新人俳優の出現だと今回も強く思わされました。
痛くてイタくて、いたたまれない。
岡田将生さん、「僕の初恋をキミに捧ぐ」の頃からすっかり変わりましたねー。
彼のクズ男っぷりを観たくて出かけました。
「JOKER」の時ほどじゃないけれど、殺害シーンがめちゃ多くて、何度か飛び上がりました。
刺すシーンや殴るシーンがあるので、苦手な方はご注意を。
自分ファーストで、他の人を犠牲にすることをなんとも思わない人…いるんですね。
昇さんも朝陽くんも、途中からアンドロイドに見えてきました。
朝陽くんの母親が、真相を知って、隠すのではなく刑事に知らせるところ、よかったです。
社会に出た時必要なスキルを子どもに身に付けさせるのは、親の役目です。
それに、朝陽くんが拘束されなければ、次に殺されるのはこの母親だったでしょう。
彼にとって、自分の思い通りに動かない人間は邪魔なのですから。
昇さんや朝陽くんのような人は、社会にとっては脅威です。
我が子が彼らののような人に殺されたり傷つけられたら…と考えると、背筋が凍ります。
けれど、彼らを死刑にしたり、生涯刑務所に入れることが正解なのか分かりません。
「死刑とは、マジョリティが合法的にマイノリティを殺すことである」という言葉を知って、ショックを受けました。
根本的な性格矯正をするのか、それても生活空間を分けるのか、いっそ命をなくすのか、多様性とはどこまで違いを許容できるのか、人権はどこまで守られるべきなのか、社会への問いかけのようです。
私は、自由とは、法律と公共の福祉、他者の人権を侵害しない範囲のものと思います。
小さい頃からスマホを操作して、友だちともSNSでつながる時代。
乳母車を押しているお母さんも、赤ちゃんに話しかけずにスマホ見ながら歩いてます。
なんだか、直接人とかかわる機会が急激に減っている気がします。
昇さんや朝陽くんのような人が増えると怖いなと思いました。
ヒロシです ヒロシです ヒロシです
東野圭吾的。
だけど少しだけコメディ調。
配役のさじ加減がよろしい。とくに黒木華ちゃんが出るとキリッと締まる。
舞台は沖縄でお墓のシーンはちゅらさんを思い出した。
おばばに叱られるさ〜
原作は中国の紫金陳(ズージンチェン)の悪童たちという小説。悪いことは彼らにはかなわないね。
チャイニーズノワール。
チャイニーズのワル。
ほんとに悪い。
おまけに中1か中2で高校の数Ⅲの数学わかるなんてしゃくにさわる。
Uber Eatsとるのもしゃくにさわるが、
氷に混ぜたのはわかったよ。えへへっ。
星乃あんなちゃんはきっと奈緒みたいな役者になりそう。奈緒もうかうかしてられないね。しかし、純愛とみせかけてあの展開はないんじゃない。いつから計画してたのか?ホントにおそろしい。
サプリメントのカプセルに覚醒剤のカプセル入れるのはとても参考になった😎
岡田将生は悪役が似合うね。
岡田将生は確か芦田愛菜ちゃんの星の子で意地悪な数学教師役だったのが印象に残っている。黒木華ちゃんもこわーい教団職員役だった。
さすが金子修介監督。これは凄かった! 迷ってたが、観て本当に良かった! 羽村仁成・星乃あんな が素晴らしい! 凶悪な岡田将生、愚かな母 黒木華も好演
それは完全犯罪のはずだった。少年たちに目撃されていなければ。
少年たちは、沖縄有数の事業家の婿養子である男が、義父母を崖から突き落とす姿を偶然にもカメラでとらえた。
それぞれ問題を抱えていた彼らは、その男を脅迫して大金を得ようとするのだが。
予告編を観たときから、観るかどうか結構迷っていたのですが、監督が金子修介と知って慌てて鑑賞。
結果、本当に観て良かった!
予告編では、少年法のため捕まらないことが印象に残ったのですが、観たら、そんなことはどうでもよくって、とにかく凄かった。
本作の肝は、少年法どころではない、本当の主役の少年の闇、凶悪さにある!
少年知能犯、羽村仁成の普通の少年っぽさを面影に映しながら、内面では凶悪なクールさを宿す、しかもそれをごく普通と思っているような演技、容赦のない冷酷さが素晴らしい。
「リボルバー・リリー」での木偶(でく)の坊とは大違い!(演出力の差か?)
そこら辺の日本映画やドラマなら、それほど尖らずにソフトにしてしまいがちなところですが、ちゃんとクールなまま突っ走ったのが本当に良かった。
特に、何回も畳みかける終盤の展開が面白い!
対面する二人のラスト・シーンでは、少年は真実がばれて絶望的になったのではなく、ここからさらに頭脳を駆使した戦いが始まる予感で終わる!
少年の嘘も超越した想いを持つヒロイン、星乃あんなの純粋さとその表情が強く印象に残る。
(「王様戦隊キングオージャー」でも光ってた!)
さらに、少年を溺愛、妄信する普通で愚かな母親役の黒木華も良かった。特にラスト!
少年と対峙する岡田将生のクールさ、安定した演技もいい。
最後まで気が抜けない
東と朝陽のやり取りが緊張感あって、ずっとハラハラ、、
子供たちが遊んでるシーンは安心して観られた笑
そして、全て最後の岡田将生と羽村仁成のシーンに持ってかれた。
最後子供3人死んだ後、東は後ろからいつ殺されるんだと身構えてたら案の定…
その後結末までがスピード感あってドーン!!っと終わった感じ嫌いじゃないです。
日本と中国が合同だったからか映像が邦画と違って面白かった!!
思い通りにならない、のがいい
頭上を軍用機が飛ぶ基地の島。
蒸し暑くイラつく空気感が上手く描かれて
いる。
義親を殺す美しい婿、それを目撃してしまった少年達。話はここを軸に進む。
美形の岡田くん、冷酷な殺人者役、見事でした。彼を脅す羽村くんもとても良かったです。
というかキャストの全員とても良かったです。
WinnerのはずがWinnerじゃなかった。
最後、羽村くんが空を見上げるシーンが
とてもいい。
この作品でこのキャストの布陣、
スタッフ。
吉田p、さすがです。
人間の本質は?
最後のほうで展開する少年のサイコパス具合は予想がつかなかった。周囲の正常心理が少年の秘密を明らかにし、結果的にサイコパス部分が露呈するというのは、現実的なのかどうか考えさせられた。そうではない世界があるなら、怖いな。
興味深い事件の捜査資料読んだ気分
スッキリエンドでガッツポーズしちゃったわよ。
結局岡田将生より中学生の方がサイコで1枚上手なのも何か知らんが「あー良かった!そうだよね!」ってスッキリしたし、それでも勝ち逃げできない確定エンドもスッキリしたし、後味良すぎか?
しばらくずっと夏月ちゃんのママみたいな気持ちで「良いのよ夏月…そんな義父殺したれ…包丁は刺したあと捻るのよ…」とか応援してたんですが、あの14歳が胡散臭すぎてまあ死ぬやろなっていつの間にかママ卒業してましたね。
したら最後の通話中握り締める黒木華ちゃん見て「やったやん!流石我が子!!」ってなってたね。どうしたん?私。
だってもう手紙から携帯に操作切り替えた瞬間に秒で刑事に電話しとるやん。かしこかしこ。何かマイクミュートになってた気もするけど見間違いやんな?じゃなきゃ7分も通話しらんよな…もっかい見なきゃ…
いや私は捕縛エンドって信じてるけどねーーーー!
正直、無駄なシーンはなかったと思うんですが、じゃあ退屈なシーンもなかったかと言われるとそれはちょっと…
ワクワク!ドキドキ!どうなっちゃうの!って興奮するというよりは、あーなるほどね…ふーん…この人どうなるんだろう…あ、なるほどなるほど?というテンションで見ていました。
面白かったんですが、映画が面白いというより、この話が面白いというイメージ。小説とかの方がしっくりきたかもしれないですね。
中学生が、躊躇なく殺人を犯すシーンに戦慄
トレイラーはあまり不穏ではなく、岡田くんの悪役ぶりが際立っていただけに、本編のどんでん返しに驚愕した。
ちょっと設定に無理があるけど、中国原作の話を沖縄に上手く落とし込んでいる。
古い風習や人間関係。都会だとありえない深さ。
問題を抱える子ども達が、ふとしたきっかけで「ゆすり」と「ころし」を計画実行する。
最初は岡田くんが殺人鬼でありサイコパスだと思って、連続殺人をするのかと思っていたけどね。
数学コンクールで1位を取るほどのアサヒ、幼なじみの金髪ヒロシ、ヒロシ母の再婚相手の娘ナツキ
アサヒは頭が良く学校でも1番だけど、母親(黒木華)は父親の不倫で別れており、貧しさに喘いでいる。
ヒロシとナツキはそれぞれの父母が再婚し、ナツキは父親からDV(性的暴行)を受けている。
東昇(岡田将生)の殺人場面を偶然見た(撮った)ことで、アサヒは強請ることを決意する「僕たちの問題ってお金があれば解決するよね」と。この時点でアサヒのサイコパスぶりに戦慄する
いっぱい死ぬ。
中でもナツキの思い切りの良さに驚く。ヒロシは腰が引けていた。冒頭ヒロシはバタフライナイフをチラつかせて高校生から平気でカツアゲするけど優しい人柄だ。途中から画面に移る頻度が減るのはそのせいかも。
沖縄の墓参りの風習に合わせた殺人が怖い。不倫くらいしか罪があるとは思えないアサヒの父とその妻をナツキとヒロシはあっさり毒殺する。
当然、この話は悲劇へと突き進むが、その最中にあってもアサヒは粛々と目的を叶えていく。息子の内なる怪物を知った時の母親の恐怖。
名作。果たして本当に「2」はあるの?
注意深く2回目を観たくなる
ネタバレあります^^
小賢しい少年たちと大人の心理戦かと思ったら、右ストレート喰らいました。
サスペンスってことは分かっていたので、割と注意深く観ていたんですが、岡田将生が殺された時声出ちゃいました。
つまり、注意深く見てたにも関わらず、あの3人が死んだことにそんな疑問を感じませんでした。
まあ一件落着、みんなでご飯食べて、最後は大人にいっぱい食わされて終わりで、正直腑に落ちていました。
だから、めちゃくちゃびっくりしました。
あの女の子が初めは義理の兄と同じく、割とオドオドしてましたが、主人公といることによって、人を殺すになるまで変化する描写とかぞくぞくしました。すべて計算でやってきたのかな…
割と冒頭から、あの2人の恋愛模様を見せてきて、デートのダイジェストまでしっかりやって、あんなあっさり殺すって…
エンドロール後にゴールドボーイ2が発表されたけど、とな内容になるのか全然想像つきませんね
面白い
たまたま、中学生3人が殺人の現場を撮影してしまい、その犯人を強請るお話。
まず中学生3人がもつ空気感がとても自然で、壊れそうな人間関係を上手く表現していた。
岡田将生さんも素晴らしいクズと、サイコパスぶりでした。
さて、お金を要求していたのに、殺人事件に発展する訳だが、この誘導と一旦の解決までの流れ、若干うまく行きすぎと思ったが、とても面白かった。
岡田将生の読みを上回ってる主人公のカッコ良さと、グズぷりが良かった。
女の子の手紙で真相が表に出る事も、主人公にとって予想外の出来事としてシナリオの上手さ感じました。
個人的には主人公の男の子と、ヒロインの子との関係の切なさが、一番の見ていて面白かったです。
揺さぶられる感情
どう書き記せはいいだろうか?
ここでレビューを書くようになって初めて⭐︎6を付けたいと思った。
貪るように観てた。
次は?これこっからどうなんの?どうするの?荒れ狂う海に翻弄される小舟のような状態だ。酔いしれた。魅了された。なんてものを観てしまったのだろう。
冒頭とラストの戦闘機のジェット音が耳に残る。あの音を聞いた時、俺は何を植え付けられたのだろうか。
クライムサスペンスなのは間違いない。
ないんだが、筋を素直に追わせてくれない。
途中で何を見せられてんだと困惑する。
13歳の純情がそうさせるのだろうか?今にしか残せないものを見せられてるような気になる。
どうやら韓国がオリジナルらしく…流石に唸る。
舞台を沖縄にしたのも、きっと意味があるのだろう。物語が始まれば沖縄のロケーションなど、そこまで意味を持たないはずなんだけど、冒頭に聞こえたジェット音が、沖縄を剥がさないような印象。
メインキャストがとにかくハマりまくってて…子供ら3人は元より岡田氏も、その奥様も、江口氏さえ抜群だった。
特に子供は…アレはなんだ?
どう形容すればいいんだ?
絶品だった。
異常さも信念も儚さも危うさも馬鹿さも幻想や理想も、本作に必要な全てを装備してた。
監督はどんな魔法をかけたのだ?
カメラマンは何を切り取ったのだろうか?
何一つ途切れる事がなく、むしろ作中に引き摺り込まれる。
物語はセンセーショナルな幕開きで、婿養子が義両親を崖から突き落とすシーンから始まる。もう岡田氏の独壇場だ。めちゃくちゃ悪人だ。
彼の計画では、次に妻を殺し、グループと財産を乗っ取る計画だったのであろう。この妻も夫に離婚を切り出しており、その理由が「好きな人が出来たから」とシレッと喋るような人でなしではある。
その首謀者である岡田氏を彼らは強請る。
13歳の少年達が無慈悲な殺人鬼と交渉するにあたり、一歩も引けをとらない。
また、その状況に納得させられてしまう。
過分にキレる頭脳と眼力の強さに射抜かれる。
コイツだけは他と違うと説得された。
少年達の背景も興味深い。
兄妹が置かれてる状況は袋小路だし、ヒロインの葛藤は悲劇的に描かれる。案外ややこしい状況なのにスッと入ってくる。兄の波及効果だと思われる。
この兄が、べらぼうに上手い。
もう異常な程に上手い。
彼が澱みなく、息をするかのように芝居をするから、後の2人の朴訥だったり素っ気なかったりする芝居がキャラに見えてくる。そういう子に見えてくるのだ。
物語的には添え物のような役所だったけど、彼が居なければ、こんな感想にはならなかったと思う。
6000万っていう脅迫で口火を切ったクライムストーリーはゴロゴロと坂を転がり、実の父親と再婚相手の殺害って真相に辿り着く。
たぶん途中で目的が変わったんだと思う。
この転換が秀逸で…それまで冷静だった彼が感情的になる。その牙に押しきられた。
殺害計画が決まり、決行の前にヒロインは「デートをしてほしい」って切り出す。
このシーンをどおいう感情で観ていいのか分からない。もうぐっちゃぐちゃだ。
とても微笑ましいのだけれど、殺人計画の前日譚なのだ。人を殺す重大さとか、その代償とか色々渦巻くはずなのだけど、それを凌ぐ感情があって…おそらく初恋だろう。13歳なんだもの。
彼と彼女にはその日しかないのだ。
恋に100%浸っていられるのはその日しかない。彼女はきっとそうだったんだろうと思う。
タネ明かしは怒涛だった。
一連の事件のカタはつき、淡い初恋をかなぐり捨てた少年の一人勝ちかと思った矢先にもう一波乱。
封筒の差出人を見た時、心臓の鼓動が早くなるのを感じた。「何が書いてあるんだ?この作品は結末を有耶無耶にするんではなく、逃げないんだな」と思った。
手紙は少年の完全犯罪を覆す内容だった。
それを知った母親をついでのように殺そうとする少年。あんな無慈悲な包丁の取り方って…ゾクリとする。黒木さんはやっぱ流石であった。
拍子抜けな理由で母親殺害をやめる少年。何事もなかったように買い物に出かける。
泣きじゃくる母親の手に握られた携帯。通話中であり7分46秒の通話時間。
彼が殺害を決意するまで7分もかかってない。
沖縄の照りつける太陽の下を歩く少年。
横断歩道で刑事に出くわす。その手に握られている携帯電話。
初めて見せる少年の追い詰められた表情。
背景に飛んでいく戦闘機とジェット音。
刑事と対峙する少年の頭脳は、おそらくフル回転だったのだろう。
エンドロールが流れる中、席を立てなかった。
余韻にずっと浸ってたかった。
最後に刻印される「ゴールデンボーイ2」の文字。
「えっ、嘘だろ…?」
その「2」が「?」に変わる。
どこまで楽しませてくれるんだ、本作は。
もうあるかどうかもわからない「ゴールデンボーイ2」の展開が俺の頭の中を駆け巡る。
いやぁ…凄かった。
今まで感じた事ない没入感だった。
本作に関わった全てのクリエーター達に拍手喝采。濃密な奇跡のような時間を提供してくれた事に感謝してもしきれないのである。
もう「2」とかはやんなくていい。
本作ほど、鮮烈な印象は残せないと思うから。
面白かったぁぁぁぁぁぁああっ!!
ひと夏の◯人日記
『ゴールドボーイ』
冬の“ミスミソウ”なら夏の“ゴールドボーイ”
日中共同プロジェクト
原作 紫金陳「坏小孩」
中国ドラマ版「バッド・キッズ」
そして日本は舞台を沖縄に移した映画版
逸材見つけた感が凄い。
この映画この展開になるの⁉️
日本版はさらにスリリングな展開に
後半はドキドキ
岡田将生、黒木華、江口洋介
脇を堅める実力俳優たち
沖縄の中学2年の夏休みは
とてもスリリングな夏休みだ
良い映画出逢った満足感に浸る
まさに昔見た「ゴールデンボーイ」も観たくなった
どうみてもイケメン・サイコパスVS頭脳明晰・普通の中学生♪
とても面白い作品でした。いまやサイコパスをやらせたらこの人しかいない岡田将生!
向井理でもいいけどね~♪VS旧ジャニーズの羽村仁成くん。この子どうみても普通嫌地味です。最初は一番真面目でオトナシイけど頭がいいだけの子?と思いきや、どんどん表情が変わっていくのが面白いです。ある意味”悪人顔”になっていきます。この流れがとっても面白いし【どうなるの?どうするの?】感情万歳でみれました。後半の母親との対決で、”んーーもうウザイなぁ・・・”と言って母親を殺そうとするシーンが現代のキレやすい子供たちなのか?と恐怖を感じるリアル感です。脇役の北村さん、黒木さん、江口さんもとてもいいスパイイスで演出してくれて、ぐんぐん引き込まれて”あっという間”に終わりました。最後は、どうなったのか?皆さんの創造の世界です。挿入音楽にマーラーの交響曲第5番などが込められているのも素晴らしい♪
マーラー5番葬送行進曲があのような使われ方をするとは…
面白かった❗デューン2よりも心に残った! 口コミで盛り上がる理由も分かる。
まさか、マーラー交響曲第5番第1楽章葬送行進曲がサイコパス岡田のドヤ顔に使われるとは…
アダージェットは「ベニスに死す」で有名だが、冒頭の乾いた感じのトランペットから始まる葬送行進曲をこのような使われ方をした映画を私は知らない。
ただ、映画冒頭の音楽ですがなんか聴いた事がある。クラシックをアレンジしたモノだけど、これがわからなくて、ずっとモヤモヤしていた。
エンドロールにも説明なかったし、
もう1回観れば分かるかも。
しかし、ネタ命のこの映画、2回目観ると折角の感動に水を差すと思われる。
頼む、誰かオリジナル曲を教えて下さい!
中華系自主映画?な、ジュブナイル・ノワール
本作は、『白蛇:縁起』(2019)、『ナタ転生』(2021)、『羅小黒戦記』(2022)などの中国アニメをはじめ、妻夫木聡が参加した中国の探偵コメディ『唐人街探偵』シリーズ(2 2018年、3 2021年)などを配給するチームジョイが製作したクライム・サスペンス。
すでに中国でドラマ化され人気を博した、紫金陳が執筆した『悪童たち』(2014/2021年 ハヤカワ文庫)を原作として、初めて映画化した作品である。
【以下ネタバレ注意⚠️(1回目)】
原作が中国の人気作家による推理小説であり、また、本作の制作・企画にチームジョイ取締役の許曄、制作・製作総指揮に同社CEO 白金の名前がクレジットされていることからして、本作は半ば以上、中国シフトの体制で製作されたことが分かる。
(ただし、チームジョイは、渋谷区神宮前に所在する日本企業のようではある。)
本作が面白くない、と言えば、嘘になる。
筋立ては、原作が良いのか、驚きに満ち、充分面白い。
俳優陣も豪華。
ベテラン、新人とも適役が揃い、スタッフも百戦錬磨の実績のある強者ばかりだ。
ところが、何故か、妙にチープな、低予算感というか、残念なニュアンスが作品全体に漂っている印象を払拭できなかった。
今まで、中国製の映像作品の配給では実績をあげてきたものの、本格的な映画製作は初めてと見受けられるチームジョイのインディペンデント性によるものかも知れないと考えたが如何だろうか。
スタッフの各トップには手だれを迎えても、アシスタントをはじめ実働部隊の手薄さが、こうした「安い」印象のもとではないかと睨んだ訳である。
*同様の印象は森達也監督の『福田村事件』(2023.12.25 Filmarks短評投稿)にも感じたところである。薄味の本作に対して『福田村‥』は濃厚な味つけではあったが。
また、製作会社がメジャーでないことのデメリットとして、経営が自転車操業であることもあってスケジュールに余裕がなく、ポストプロダクションやPR、プロモーションなどがおろそかになりがちだ、ということがあるだろう。
大手であれば、撮影等は1年前に済ませておいて、完成作の仕上がりを見て宣伝戦略を立てるはずのところが、そういったことも出来ていない可能性があるのではないか。
金子修介と言えば、2021年、ミヤオビピクチャーズという個人会社による初製作映画『信虎』(2024.2.22Filmarsレビュー)という、豪華なキャストを使った自主映画テイストの個性的な時代劇を監督したことが記憶に新しい。
それに対して、本作は、セミ中華系自主映画といった性格もあるのではなかろうか。
そうした印象を強くしたのが、本作におけるBGM、冒頭の岬の殺人シーンから流されるマーラーの交響曲第5番(以下、マラ5)の使い方である。
マラ5と言えば、ヴィスコンティの『ベニスに死す』(2023.12.25 Filmarks短評投稿)で使用されたことで映画ファンにも知られているところ。『ベニスに‥』で使われたのは、マラ5の第4楽章アダージェットである。
本作では、終盤近く、朝陽と夏月の一回だけのデートの際に、アダージェットが流れるが、上述したように、他の楽章(主に第1楽章か)からの音楽が、かなりのシーンで用いられている。
特に、ラストシーンに至るシークエンスでは、マラ5第1楽章の冒頭部分が流され、あまつさえ家から外出した朝陽がそのメロディを口ずさむ。
このマラ5全体の開始部分は、メンデルスゾーンの「結婚行進曲」冒頭のファンファーレを嬰ハ短調にアレンジして葬送行進曲としたもの。
第4楽章アダージェットは、ヴィスコンティも本作もそうしたように、愛のテーマと見なして良い。
つまり、マラ5は、全体として「愛と死」を音楽によって描いた作品だと言える(まぁマーラーの作品はほとんどがそうだと言えてしまうのだが)。
プロポーズの想い出の場所である岬を再訪した老夫婦が殺されるシーンから始まる本作の主題曲としては、まさに打ってつけであると言えよう。
ところが、本作では、マーラーの原曲のままではなく、妙に薄手のアンサンブル(電子ピアノか?)で演奏され、メロディラインにまでも変形の手が加えられている。
マーラーファンとしては、最初「あっ、マーラーだ」と気づくものの、次の瞬間には聴きなれないチープなアレンジに妙なイラつきを覚えてしまうのだ。
‥‥ということで、最初の印象が要らぬ先入観となってしまったのかも知れないが‥‥
あとは、本作の良いところをホメなければならないが、何を書いてもネタバレになってしまうので、改めて、興味を持たれた方は、先に鑑賞されることを強くお薦めする。
【以下ネタバレ注意⚠️(2回目)】
サイコパスを演じさせて岡田将生の右に出る者はそういないだろう、と誰もが思うキャスティング。
岡田も見事に難役をこなし、期待に応えている。
それに増して、驚かされたのが、主役安室朝陽を演じた羽村仁成(16歳)だ。
始まってしばらくは、登場人物のうち、もっともピュアな少年に見える。容姿もしかり、賢そうな話し方もしかり。
ところが‥‥
難役に違いない。
岡田が期待通りだったとすれば、羽村は想定外の演技/存在だった。
本作、最大の殊勲賞と言える。
ジャニーズJr.だったそうではないか。
やはり旧ジャニーズ事務所は若手俳優の宝庫だ、という伝統は受け継がれていたようだ(『夜明けのすべて』2024.2.19Filmarksレビュー参照)。
どこかで見たことあると思ったら、TBS放映のクドカンドラマ『俺の家の話』(2021年)に出てたのか。
ヒロシ役の前出燿志は、昔のキムタクに似ていて沖縄の少年らしさを発揮。
ただし、本作では、沖縄言葉(ウチナーグチ)が全く使用されていないことは減点要素にはなろう。
福井舞台の『罪と悪』(2024.3.4 Filmarksレビュー)が福井らしさを感じさせないのに比べれば、ロケ地ばかりでなく、沖縄らしい道具立てにかなり工夫が凝らされてはいた。
2回ネタバレ注意を促したし(そもそも本レビュー冒頭にも書いてしまったが)、改めて明記してしまうと、本作は、ジュブナイル・サイコ・ノワールである。
プロットは、原作の良さに起因してか、よく出来ていて驚きもあるが(脚本の穴は指摘するとかなりある)、ノワールだとするには、低予算感も相まって、あまりにも軽量級な感じを否めない。
この点、少年少女を主人公にしても、容赦なく(本作も描写自体は容赦ないが)ノワール感の演出に長けた韓国映画に敵わない。
香港関係者が本作には多く参加しているようだが、『インファナル・アフェア』などを観たのはだいぶ前で記憶も薄れたものの、香港映画ももっと重厚だったはずだ。
スコアは、プロット展開の面白さでは、
4.0
としても良いが、脚本の穴、全体として感ずるチープさ、ノワール感の欠如が減点で、
3.7( 映画.com は 0.5 刻みなので 3.5 )
とした(齊藤勇起初監督作の『罪と悪』のようには特に応援しなくても良さそうなので)。
本作はポスター/チラシのアートワークにも見られたようにマイナー感を払拭できず、興行成績も振るわないようだが、今後、根強いファンによってカルト的な人気を維持していくこととは思う。
そのことと、香港、中国、韓国をはじめとするアジアでの人気獲得とは、おそらく別の話になるはずだ。
推移を見守りたい。
※以上、Filmarks投稿を一部修正して投稿
熱が伝わってこない
欲しい絵面に俳優を置くだけって見えて息づかいや間だったり役者の持ち味を引き出す監督ではないのかな。私にとって金子修介監督は平成ガメラで止まったままだ。あいつと出会ってなかったら…あの娘が不憫でならない。2?
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