13デイズのレビュー・感想・評価
全23件中、1~20件目を表示
事実と真実
公開しても大丈夫な範囲での、しかも一方的なアメリカ側の映画であることを踏まえて観る必要がある
この映画が事実を元にしていたとしても、全てが真実とは限らない
これはドキュメンタリーではないのだ
このキューバ危機のあと、米国とソ連との間でホットラインが開設されたことからも、やはり直接対話は当事者にとっては必須アイテムだという証明でもある
相手に対する不信感、仲間の裏切り、権力闘争、誤認識、そして戦争で利益を追求する奴等が平和建設の足枷になるのは間違いない
世界一巨大な権力を持つと言われるアメリカ大統領でさえ、思い通りにことが進められないというジレンマにビックリするとともに安心感も同時に湧き起こる
例え聖人のような人が大統領になったとしても、権力は腐敗するのが歴史の常
もし全権力を握る人(大統領等)に、万が一でも悪しき輩が就いたとしたら、あるいは権力の魔性にトップが取り憑かれたとしたら世界は一瞬で終わってしまうからだ
見逃してはいけないのは、米国とソ連の間で、自国=キューバの運命が勝手に弄ばれていた事実だ
映画にはそこが全く触れられていない
カストロ議長が憤慨するのも納得する
アメリカを攻撃するミサイルがソ連から運ばれ使われるから、何も悪いことはしていないキューバがアメリカから攻撃される
アメリカ軍の基地が日本にある限り、日本もキューバと同じく、自国の運命は、アメリカに委ねられているのだ
この矛盾を映画を観た人は見抜いてほしい
大統領特別補佐官をはじめ、大統領(トップ)として信頼できる有能な人物が周りにいるということは、会社や国や世界を動かす人にとっては幸せなことである
と同時に、そのような人物は絶対になくてはならない存在だと改めて認識した
映画としては、臨場感溢れるシーンから緊張感がリアルに伝わってくるとても素晴らしい作品である
ケビン・コスナーもカッコいい役を十分に演じれていたと思うし、古狸の活躍もスカッとする
ただ偵察機パイロットの死だけは悔やまれて仕方ない
海上封鎖は最善策だったと思う
海上封鎖かキューバ侵攻かを選択する場面において、ケネディ大統領が前者を選択したのは、当時においては最善策だったと思う。アメリカの軍部は核戦争により何千万人もの米国民が死ぬリスクを承知の上で、キューバ侵攻を支持した。それは、作中における軍部の発言を踏まえても、ソ連に対抗するには力でねじ伏せるしかないと考えてのことだろう。
しかし、そもそも戦争に何千万人もの命を賭ける価値は到底無い。国民の生活を守るための戦争で、かえって絶望的な数の人間が死ぬのは馬鹿げている。その点海上封鎖はバランスの取れた選択肢だと思う。口先だけではなく戦艦を用いてソ連を牽制しつつも、交渉によって平和的な解決を模索することができる。海上封鎖を選択したケネディ大統領らの長期的な目線が、一触即発の事態を回避に導いた。そういった当時の様子を、緊張感あるストーリーとして鑑賞できる大作。
「善い心を持つ人」の大切さ
キューバ危機をどうやって回避したかのアメリカ側視点の作品
実話ベースのこういう作品が好きなので楽しめました
が、これが実話
楽しめたというのはふさわしくない言葉ですが
一旦は無事丸く収まったと思ったらまたそこから危機に、結末を知っていても緊張感がさらに大きく
どうも軍人さんは攻撃を仕掛けたいように思えて、それを抑えるケネディ大統領、その時の大統領がケネディ大統領で良かったと今更ながら思いました
もしかしたらこの時のケネディ大統領の対処の仕方が悲劇へのきっかけになったのかもという気もします
善い心を持つ人達のおかげで第三次世界大戦は起こらなかった
善い心を持つ人達、今の世界にもとても必要な人達です
日本人にはわかりにくいか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
冷戦の頃の話。
ソ連がキューバにミサイル配備して、アメリカを攻撃できる態勢をとった。
主人公は大統領補佐官で、大統領周囲の人々と協力し、
何とか事をおさめようとして交渉したり色々する。
結局ソ連が交渉に応じて事なきを得た。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
よくわからない話。
主人公が直接交渉したわけでもないし、活躍が少ない。
これ、もしかして実話で、事後になって公表する目的の映画?
って思うくらい、ひねりもなく平凡な内容だった。
・・・と思ってさっき調べたらキューバ危機がモデルだそうな。
歴史的事実ベースのエンタテインメントで、好感を覚えた
ロジャー・ドナルドソン監督による2000年製作のアメリカ映画。原題:Thirteen Days、配給:日本ヘラルド映画。
1962年10月に起きたキューバ危機を描く。細かいところまでは確認出来ていないが、かなり事実に忠実の様である。
ケビン・コスナー演ずる主人公ケネス・オドネル大統領特別補佐官は当時38歳、司法長官務めるスティーヴン・カルプ演ずるロバート・ケネディ36歳、ブルース・グリーンウッド演ずるジョン・F ・ケネディは45歳で、現在の米政権と比べてその若さには驚かされる。
マイケル・フェアマン 演ずるアドレー・スティーブンソン国連大使のトルコ・ミサイル配備を交渉材料に使う提案、及び国連でのソ連大使館とのやりとりの見事さに驚かされたが、何と事実とか。知恵者という者はいるものだと思った。
対照的に、多くの軍隊関係者はキューバへの空爆による核ミサイル破壊を主張。やはり東西問わず、旧日本陸軍に限らず軍人という存在は国民全体の利益のことを考えられないということを、再認識させられた。そして文民統制が重要という重さを、強く突きつけられた思いがした。
偵察飛行を行なった飛行機が撃墜され、あわや戦争というとこまでいっていたことは驚き。日本は蚊帳の外であったが、世界は危機寸前であったのだ。最後の決断を強いられるケネディ大統領は最近では映画の中でも女狂い等ネガティブな側面も強調されるが、キューバ危機の13日間においては慎重にことを運び、優れたリーダーシップを発揮したことを知った。また、トランプ大統領のこともあり、良し悪しは別であるが、周りで殆どを決めてしまう様に思える日本の総理大臣の神輿的リーダーとは、随分違うとの感想も抱いた。
事実は面白いということか、歴史的な事件を、事実をベースに誇張や大きな物語性は排除し、大統領特別補佐官の視点から淡々と描いたエンタテインメントで、とても良い映画と思った。
製作アーミアン・バーンスタイン、ピーター・O・アーモンド、 ケビン・コスナー、製作総指揮イロナ・ハーツバーグ、マイケル・デ・ルカ、トーマス・A・ブリス 、マーク・エイブラハム。原作アーネスト・R・メイ、脚本デビッド・セルフ、撮影アンジェイ・バートコウィアク、美術J・デニス・ワシントン、衣装アイシス・マッセンデン、編集コンラッド・バフ、音楽トレバー・ジョーンズ。
出演ケビン・コスナー、ブルース・グリーンウッド、スティーブン・カルプ、ディラン・ベイカー、マイケル・フェアマン。
「キューバ危機」におけるアメリカとソ連の息詰まる攻防
一部は書籍などで知ってはいたが知らない事もまた多かった。
大統領補佐官ケビンコスナーはともかく、大統領JFK役は本物のイメージが焼き付いているだけに相当難しかったと思うが、ブルース・グリーンウッドがなかなかの存在感を示していたように感じられた。個人的にはそこが大きな壷だったかな。
軍部や諜報側の強硬的な姿勢は知っていた部分。JFKの慎重な姿勢に地団太を踏んでいる様子が良く伝わってきた。それだけに彼らの視点で映画が作られたら「腰抜けJFKの弱腰外交をソ連に付け込まれ譲歩せざるを得なくなった・・・」なんて感じになるのだろうね。
U2偵察機の件は知らなかったので、まさか撃墜された時にはそうならなかったのを知っていながら「・・・これでアメリカが報復攻撃するのか!?・・・」と絶望的になってしまった。
ソ連艦船に対する曳光弾発射も同様に冷や冷や。
つまりはそれだけの緊迫感があったということだね。
個人的には十分面白いと感じらけれど4つ星にならなかったのは、事前に得ていた知識に助けられ好奇心が維持された面が大きく、何ら知識がない場合に映画内エピソードに共鳴共感できるか言い難いと思われたため。
・・・でもあれだね、大統領がJFKではなくニクソン、または時代は全く違うが息子ブッシュだったらどうなっていただろうと想像するとちょっと身震いしてくる。特に「知的好奇心が薄い」とオブラートに包まれた評価を受けた後者は(苦笑
JFKと弟のロバートの暗殺の伏線はここらへんからはじまったのかもね...
JFKと弟のロバートの暗殺の伏線はここらへんからはじまったのかもね。
しかし、ルメイって、東京大空襲や、広島、長崎の殺戮を積極的に進めた司令官で、WWⅡの時も、こんな感じだったのでしょうね。
日本政府は、何を血迷ったか、ルメイに勲章を授けてるんだよね。
John Paul Jones!
ケニー・オドネル大統領補佐官(ケヴィン・コスナー)の一言「パール・ハーバーの再来だな」が印象的な序盤。本格的に第3次世界大戦を憂慮し始める出来事。ほぼアメリカ側中心のの「アメリカが大戦を防いだ」と主張する映画だけど、キューバ危機という歴史の勉強にはなる。
1962年10月14日。U-2偵察機によってキューバにソ連が持ち込んだ核ミサイルの施設を発見。当初は先制攻撃の空爆・侵攻のことばかり考えてる偉い人たち。海上封鎖派と空爆派が対立し、記者たちも不穏な動きを感好き始める。緊迫した雰囲気作りは上手い。そして25日にとったのは海上臨検。ソ連がそれを受け入れるかどうかが鍵となった・・・
中心となるのはケニーとケネディ大統領(グリーンウッド)、それに弟のロバート・ケネディ(スティーブン・カルプ)。ベトナムへの介入があったこともさらりと口にするだけだし、キューバの革命やピックス湾事件などにはほとんど触れない。奇襲攻撃をしないのが信条だなんて笑止千万。真珠湾の逆パターンとなる世論の批判を恐れているだけだった。
それでも戦争をやりたがってる空軍や開戦やむなしと考えている政治家たちの意見を押しのけ、徐々に平和的に解決しようという方向に持って行く大統領と弟の姿。アドレー・スティーブンソン大使とソ連ゾーリン大使のやり取りは面白いし、海軍の曳光弾の一件も緊張感があってよかったし、「撃墜されるなよ」という命をを受けたのに撃墜されたパイロットなどなど、見どころは多い。
マスコミには知られたくない交渉も興味深いところだし、ロバートが直接交渉した点もよかった。本当はもっと秘密めいたスパイの暗躍もあったのだろうけど、やっぱりアメリカの面子が優先されたのだろうなぁ。戦争をやりたがってるタカ派はアメリカにもソ連にもいたのだろうし、今の日本にしてもそんなゲスな政治家はいる。戦争回避がテーマだけに、今後も教訓が生かされて戦争がなくなる未来を願いたいものです。
ジョン・ポール・ジョーンズはてっきりレッド・ツェッペリンのベーシストだと思っていたのに、調べてみるとアメリカ独立戦争時の海軍の英雄らしい。「戦争はこれからだ」転じて「戦争は始まってない」という意味のようだ。
こう見るとアメリカが落とし所をつくってあげて大人になって引いてあげ...
こう見るとアメリカが落とし所をつくってあげて大人になって引いてあげたんだなって感じた。
ソ連は子供っぽいやつみたいな。
実際どうだったのかは分からないけどこれが史実に基づいているのならアメリカの英断だったと思う。
最初全然面白なくて本気で観るのやめかけたけどとりあえず観てたら最終的にはまぁまぁ面白かった。
国際政治の奇々怪々
1962年の「キューバ危機」をアメリカ側から描いた作品である。
ロバート・ケネディ役のスティーヴン・カルプがそっくり。
翻ってみれば、10000発近い核弾頭が今も全世界で発射準備完了してるし、ソ連は崩壊したけど、大国による軍事衝突の芽は数えきれないほどあるし、こんなヒリヒリした状況なのに、我々がそれに慣れっこになってしまっていることの恐ろしさを改めて認識した。
核戦争の戸口で立ち尽くす・・・そのプレッシャーと恐怖を感じる映画です。
所謂「キューバ危機」を、大統領補佐官・オドネルの視点で描いたポリティカルドラマ。
私は、歴史を知る「ドキュメンタリー」として鑑賞しましたが、映画としてもしっかりと撮られていて楽しめる、一見の価値がある秀作だと思います。
当時のホワイトハウスの危機感の描写が秀逸です。「核戦争」の戸口に立ち尽くすケネディ。そのケネディに圧力をかける軍部。
でも、ソ連側も同じような状態であることも示唆されています。ラスト近く、オドネルが口笛を吹くシーンでのソ連側の女性の描写が、とても印象に残ります。
ただ、結果は知っていますし、ドキュメンタリー色も強い映画でしたので、極めて高い評価は少し難しい・・・そんな映画でした。
史実が凄いだけに…
キューバ危機、こんなに壮絶だったんですね…アメリカ目線ではあるものの、歴史を風化させない記録映画としても、違った目線から航空映画としても一級だと思う。
史実として歴史的評価は色々あるものの、こんなに緊迫した状況を指揮したケネディ兄弟に敬意を抱かざるを得ない。
平和ボケした政治家は暇つぶしに観た方が良いかもね^_^;
おもしろくはない。
おもしろくはない。
ためにはなるかもしれないが。そういう映画ってたまにある。
じゃあ、どう見るべきか。その題材に興味を持っていて、知識として得ておきたいと考えている、事前にその心構えもあり観賞すると、良い。
で、そんな気さらさらなく、すばらしい映画だけを数打ちゃ当たるの理論で漁っているような人間からすると、クソ面白くもなんともないJFK(アメリカ)を美化したただの冗長映画、ということになる。これは、相性でもあるので仕方のないことだと思う。
それにしてもケビンコスナーはケネディ好きなか?他にもあったはず。そっちも長くてだるいが、良いシーンもある力作だったと思うが。こっちはスルーでいいでしょう。
常々思っていた事だが、
ケネディの短絡的でない判断のおかげで今日の核戦争が当たり前でない世界に生きているのではないかと思う。よく回避したなと。そしてケネディ暗殺に関わった組織は恥じを知るべきだと思う。アメリカはアメリカ史上最も偉大な人をアメリカの手で殺した。
ケヴィンコスナーは本当に素晴らしい映画を2本撮りました。
キューバ危機の内幕
脚色はあるだろうが概ね史実であろう。ただケネス・オドネルほどの切れ者が冒頭で真珠湾を不意打ちと言うセリフが気になった、ルーズベルトは知っていたのだから。他にも若い脚本家の誤認があるかもと思えてきたのはマイナスだろう。
映画はホワイトハウス側を描いているがソ連の動きも気になって調べてみた。米ソの駆け引きの最中でフルフチョフが一番恐れたのは若い革命家カストロの独断での暴走だったらしい、書簡で先制攻撃も辞さないと言ってきたのを案じてアメリカの条件を飲んだようだ。同時にロバートからの話をドブルイニン大使から聞いたフルフチョフは若い大統領がこれ以上軍部を抑えきれないとも読んだらしい。もっとも開戦となればアメリカの核はソ連の倍だったので国が壊滅することは分かっていただろう、そのためにキューバへのミサイル配備で均衡化を急いでいたのだから・・。急速な軍拡で後にソ連経済が破綻したのは自業自得だろう。今日があるのが分かって観ていても1962年10月29日(月)に世界は終わっていたかも知れないという恐怖に胃が痛んだ。翌年のケネディ暗殺は謎だがカーチス・ルメイら軍部の差し金にも思えてきた。学ぶべきことは多い、若者たちに観て欲しい映画である。
食い入るように観た
言わずと知れたキューバ危機。もし回避できなければ、沖縄、横須賀、三沢、岩国...どうなってたんでしょう。
大人の火遊びの顛末や如何に。
U2撃墜のシーンは緊迫感ありました。映画の出来不出来はさて置いても、現代史、国際政治に興味あれば観て損は無い。
全23件中、1~20件目を表示