劇場公開日 2021年1月15日

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パリの調香師 しあわせの香りを探して : 特集

2021年5月7日更新

シネマ映画.com独占先行配信スタート!
「パリの調香師 しあわせの香りを探して」

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月会費なしで、気になる作品を単体購入で手軽に鑑賞できるサービス「シネマ映画.com」。本日5月7日から、新作「パリの調香師 しあわせの香りを探して」の独占先行配信がスタートしました。昨年6月、コロナ禍のフランスの映画館営業再開初日に封切られ、フランス興行成績No.1に輝いた作品です。挫折した天才調香師と、彼女の良き相棒となる崖っぷち運転手が繰り広げる良質なドラマ。ディオールが撮影協力、エルメスの専属調香師が監修し、調香師という専門職の仕事にも迫ります。このほど、作品選定メンバーが映画の見どころからお気に入りの香りまで、気ままにチャットで語り合いました。今、どこよりも早くオンラインで鑑賞できるチャンスです、気になった方はぜひ作品にアクセスしてみてください!

参加メンバー

駒井尚文(映画.com編集長)、和田隆、荒木理絵、今田カミーユ


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「パリの調香師 しあわせの香りを探して」(2019年/グレゴリー・マーニュ監督/101分/フランス)

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<あらすじ>

世界中のトップメゾンの香水を手がけてきた天才調香師アンヌ。しかし4年前、仕事へのプレッシャーと忙しさから嗅覚障害になり、地位も名声も失ってしまう。嗅覚が戻った現在は、なじみのエージェントから紹介される地味な仕事だけを引き受け、パリの高級アパルトマンでひっそりと暮らしていた。そんな彼女に運転手として雇われたのは、離婚して娘の親権を奪われそうな上に仕事も失いかけていたギヨーム。彼はわがままなアンヌに振り回されながらも正面から向き合い、彼女の心を少しずつ開いていく。アンヌ役に「リード・マイ・リップス」のエマニュエル・ドゥボス。


和田 女性の調香師の話がメインと思いきや、同じくらい男性運転手のドラマも描かれていて、交流を通してお互いに再生していく展開がとても爽やかで、勇気づけられました。皆さんいかがでしたか?

駒井 仕事はできるけど、プライベートで関わるのは遠慮したいwという主人公でしたね。

荒木 私はエマニュエル・ドゥボスが演じる主人公がめちゃくちゃかわいいと思いましたよ。超天才だけどコミュ力ゼロの女とコミュ力抜群だけどなんかうまくいかない男の掛け合い、癒されます。

今田 登場人物のみんな何かが欠けていて、完璧な人が誰一人いないのが、香水というラグジュアリーなものをテーマにしていながらも、一般人として親近感がわきました!

駒井 4DXで、匂いがシューシュー出たら面白いなと思って見てました。ポン・ジュノもそうでしたけど、匂い案件でもありますね。

和田 4DXはありですね。本国フランスで興行成績でNo.1に輝いてます。ディオールとエルメスの専属調香師が協力しているというのもヒットの要因でしょうか。

荒木 ディオールの香水作った超天才が主人公ですもんね。「調香師」っていう面白い職業についても知れるお仕事ムービーでもありますね。洞窟の匂いを再現する仕事なんてあるんだ……っていう。

駒井 そうそう、あの洞窟の匂いの場面は面白かった。日本でも香を効く仕事とかありますよね。

和田 工場から出る臭いを消すなんて、凄い仕事もあるんですね。

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駒井 匂いに関するウンチクが凄かったですね。芝がいい匂いなのは、虫と関係しているとか。皆さんは、香水つけることあります?

荒木 好きな匂いはあるので、自分が嗅ぐためにつけることはあります。ちょっと薬草っぽい匂いで、好きな傾向の匂い出してくるブランドがあるんです。香水好きな子は小さいボトルで何個も集めてたりしますよね。

今田 私はこれ見て触発されて、コロナ禍で存在を忘れていたお気に入りを引っ張り出してきました!

駒井 ウチは、インドのお香を巡って、奥さんと侃々諤々やってますw 近所のインドカレー屋のお香が凄くいい匂いで、店主に効いたら「チャンダン」っていう名前だそう。インド民芸店で一包100円なんですよ。みんな気に入ると思います。

荒木 インドのお香も気になります! 皆さん意外と匂いにこだわりがあるんですねwこの映画見てると、香水つけてみたくなりますね。

駒井 香水デビューは、中学生の頃のマンダムだったかなあ……あれはひげ剃りあとのローションだったか。

和田 僕は大学の時に背伸びしてアルマーニをちょっとw当時はつけすぎて親に嫌がられましたがw

駒井 お、アルマーニ、オサレ! 私も「DUNE」ってオードトワレを、名前だけで匂いも嗅がずに買ったことありますよ。まだ家にあるんじゃないかな。

今田 お二人の懐かしの思い出ですね! 最近の若者は「香水」と言えばドルチェ&ガッバーナなんでしょうね。

駒井 ドルガバの香水、バカ売れしたそうですけど、どんな香りなんだろ。


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今田 そういえば、この前、日本に住んでいる知り合いのフランス人が、椿の香りのするマスク(日本製)を見つけてきて、「なんてエレガントなマスクなんだ!」(意訳)と感激してて。フランス人ってやっぱり香りもの好きなんだなと思いました。劇中でギヨームが元妻の香水の匂いを覚えてる、っていうくだりもありましたよね。あと、向こうでタバコは1箱1000円近くするので、劇中でいきなり捨てられたらイラっとするのはものすごくわかりましたね……。

駒井 ああ、みんなタバコ吸ってましたね。変な自作の電子タバコみたいなのもあって。あの電子タバコの匂いを開発する展開も想定してた。あと、ギヨームの10歳の娘に特注した香水を贈るってのも想定してた。全部外れたw

今田 そうですよね、ラストがああいう展開になるとは! 私は心がほっこりしましたね。

和田 意外と先の展開が読めない映画となりますか?

荒木 男女関係にならずバディになる感じ、勝手なイメージですが、フランス映画っぽくないなあと思いました。

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駒井 展開は読みにくかったですね。あと、ちょっと食い足りない感じもあるんだけど、贅肉のない映画ですね。これは、映画大好きな私の義母にも勧めてOKな作品です。

和田 やっぱり女性におススメしたい映画でしょうか。

荒木 全年齢でお勧めできる映画ですよね、調香師の仕事も面白いし、気まずいシーンもないしw


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今田 主演のエマニュエル・ドゥボスは、2015年に来日しているんです。名匠と呼ばれるような監督作品に多く出ていて、今回のようにちょっと癖のある役柄が多いんですけれど、ご本人自身はとてもフェミニンでかわいらしさのある方でした。スタイル抜群で名女優オーラが半端なかったです。

駒井 おお~。そんなに有名な女優さん?

荒木 「彼女は名女優だが、いわゆる華のあるタイプではないだけに、同世代のジュリエット・ビノシュやエマニュエル・ベアールに比べると、いささか損をしている節がある」とパリのジャーナリスト、佐藤久理子さんが評論で書いてますね。

駒井 そうかあ。ちょっと老けメイクしてませんでした?

今田 きっとそうでしょうね。

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荒木 映画の中ではムッツリ顔でしたし、愛嬌ゼロなキャラですもんね。私はああいう拗らせた女性大好きなのでキュンとしました。

和田 劇中で雑誌の表紙を飾った写真はまた印象が違いましたね。

荒木 そう! めちゃくちゃお綺麗なんですよね。そこがまたいい……。

駒井 あと、フランスの10歳は、なかなか大変だなあって。けっこう重要な決断(母と父とどれぐらいの時間費やすか)とか、父のアパートの評価とか、タスクが大変!

今田 あの子役の彼女、ずいぶん大人びた感じですよね。フランスは離婚家庭が多いとも聞きます。

駒井 こりゃたくましい大人になるよなって思いました。

荒木 ずいぶんと子供っぽいパパだし……。しっかりしちゃいますよね子供は。

今田 そういった事情もあっての、娘が父を誇りに思うようなラストが良かったですよね。

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駒井 監督のグレゴリー・マーニュは、これが1作目ですかね?

今田 監督作は2作目で、共同監督だったので、ひとりで作ったのは初ですね。

駒井 脚本も書いてますね。オリジナルですね。

今田 インドや日本でお香を題材にしてもリメイクできそうな物語ですよね。

駒井 そうですね。これ、ワンアイディアの映画なんでどこでもリメイク可能。フランスで大ヒットってことで、監督はもっとビッグバジェット来るかもですね。注目しましょう。

今田 第2の「最強のふたり」みたいになりそうですね。

和田 続編も作れそうw

荒木 確かに!そんな感じですね!


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