コラム:Celeb☆Graphy セレブ☆グラフィー - 第56回
2016年11月16日更新
【vol.56】禁断の急成長業種・大麻ビジネスに進出した海外セレブたち
大波乱の米大統領選の裏で、もうひとつ重大事項が決定していたことをご存知ですか? 実は、9つの州で大麻の合法化をめぐる住民投票が行われていたんです。日本では大麻取締法により、所持・栽培・譲受・譲渡などが禁止されていますが、米国では今回の住民投票の結果、首都ワシントンDC含む28州でなんらかの形で大麻使用が合法になったのです。そこで今回は、数年前から急成長の兆しを見せている大麻ビジネスに進出したセレブを特集します!
★スヌープ・ドッグ筋金入りのマリファナ愛好家として有名な大御所ラッパーのスヌープ・ドッグ。なんとホワイトハウスのお手洗いで吸ったことがあるだなんて爆弾発言も飛び出した大物は、以前からベポライザーと呼ばれる吸引器のプロデュースを手がけたり、マリファナ宅配アプリ「Eaze」に出資したりしていました。そして、2015年秋に満を持してコロラド州で大麻ブランド「リーフス・バイ・スヌープ」を立ち上げ。さらには、マリファナに関する情報がメインのライフスタイルサイト「メリー・ジェーン」の運営も始めました。今回の住民投票で、カリフォルニア州での成人の大麻使用が全面解禁されることになり、「#smokeweedeveryday(毎日ハッパを吸おう)」とツイートしたスヌープ・ドッグ、次なる一手はもう計画済み?
なお、今回の住民投票では、すでに医療用の使用が認められていたカリフォルニアを含む4つの州で嗜好目的使用が可能になり、フロリダなど4つの州で新たに医療用大麻が合法化、あるいは規制緩和されました。嗜好品としてのマリファナにNOを突きつけたのはアリゾナ州だけでした。
★ウーピー・ゴールドバーグ大女優のウーピー・ゴールドバーグもマリファナ愛用者。大麻サイト「ザ・カンナビスト」に寄稿したコラムでは、緑内障からくる頭痛をやわらげてくれると、ベポライザーへの情熱をしたためていました。そんなゴールドバーグが、生理痛など女性特有の悩みを和らげたいとカリフォルニアで立ち上げたのが、医療用大麻ブランド「ウーピー&マヤ・シナジー」。オーガニック大麻のスペシャリスト、マヤ・エリザベスとタッグを組んだ同ブランドでは、大麻由来の成分が入ったバスソルトをはじめ、ココア、ボディバーム、ティンクチャーを販売しています。4品とも“医療用”のイメージとは相当かけ離れているけど、通用しちゃうなんてアバウトですね。
ちなみに、カリフォルニア州は医療用大麻の合法化第1号。アメリカでは、各州レベルで医療用あるいは嗜好品としての大麻使用が認められていますが、実は連邦法では違法っていのうがなんとも矛盾……。
★ボブ・マーリー一族偉大なレゲエアーティスト、ボブ・マーリーの一族も大麻ビジネスに前のめり。ボブの次男で同じくレゲエ歌手のスティーブンを中心にしたマリファナブランド「マーリー・ナチュラル」では、乾燥大麻の花やカンナビスオイルをはじめ、吸引器具などのアクセサリーのラインナップが充実。四男ジュリアンも自身のブランド「ジュジュ・ロイヤル」を展開中です。その他にも、ジミ・ヘンドリックスの息子レオン・ヘンドリックスが「ジミズ・カンナビス・コレクション」として親のレガシーを大活用。ある調査では、全50州で合法化になったとしたら、2021年には市場規模が約300億ドル(3.2兆円)に達する見込みだとか。どちらのレジェンドもブランド力は絶大なだけに、こんな莫大なビジネスチャンスを見逃す手はありませんよね。
★ケビン・スミスケビン・スミス監督が、セイウチに異常な愛情をもつ老人のえじきとなる青年の悲劇を描いた「Mr.タスク」では、おそらくアメリカ映画史上初のプロモーションが実施されていたんです。それは、マリファナのタイアップ商品をつくっちゃおうというもの。担当者によれば、ホラー要素あり、コメディ要素ありの奇抜な同作とマリファナの組み合わせは、「まさしくアートと大麻カルチャーの交わり」だとか。ちなみ2品種が用意され、タイトルにちなんだ「ミスター・タスク」は興奮作用があり、もう一方の「ホワイト・ウォルラス(白いセイウチ)」はメロウ系らしいです。このPR戦法、スミス監督をマリファナ道へと引き入れたセス・ローゲンが実践したらまた話題を呼びそう。
★ウッディ・ハレルソンぶっ飛び系キャラが似合う俳優のウッディ・ハレルソンも、大麻ビジネス進出を夢見るひとり。今年2月、医療用の大麻使用が合法化されているハワイで初めてマリファナ販売店が認可されることになり、ハレルソンも名乗りをあげました。しかし、たった8業者の枠に60業者以上の応募が殺到。ハレルソン率いる「Simple Organic Living LLC.」は残念ながら落選してしまったみたい。実現していたら、ハワイの隠れ観光名所になっていたかもしれませんね。
その他にも、ラッパーのウィズ・カリファや、南アフリカのラップデュオ「ダイ・アントワード」も自身の大麻ブランドを展開していますが、今後市場が拡大するにつれてもっと多くのセレブが参入してくることは間違いなさそう。とはいえ、日本では「ダメ。ゼッタイ。」。5年~7年の懲役、および200万円以下の罰金に処されます。それでもマリファナ気分を味わってみたいという皆さんは、映画「スモーキング・ハイ」や「テッド」でハイになってみては?