コラム:若林ゆり 舞台.com - 第57回
2017年7月4日更新
第57回:選ばれし5人の「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」はかわいい超逸材!
お互いのビリーをどう思うか、それぞれについて聞いてみた。加藤航世は?
木村「バレエができる!」
山城「いつもすっごい元気で、でもレッスンになると集中していて、スイッチのオン・オフができるんです」
木村咲哉は?
加藤「おチビちゃん」
前田「かわいい」
加藤「幼いって感じ。赤ちゃんみたい」
木村「ちょっとそれ、悪口じゃない?」
みんな「いや、まだ小さいのに何でもできる!」
前田晴翔は?
山城「ひとつひとつに感情が入る。その場面になるとすぐ切り替えができるんです。で、お腹がすくとすぐ泣く(笑)」
加藤「晴翔は、やっぱりヒップホップだね」
木村「カッコいい」
未来和樹は?
加藤「演技がすごくうまい」
みんな「演技と歌!」
前田「和樹の『アングリー・ダンス』をみたときに、すごく感情がこもっていて感動したんです。僕はまだ叫んだりするのが恥ずかしいという気持ちがあったんですけど、和樹を見てもっとがんばらなきゃって」
木村「自分の気持ちをちゃんと言ってるような感じ」
山城力は?
加藤「バーンって弾けるものがある。普通だったらここまでしか伸ばさない振りも、大きくバーン!って」
木村「ある。ヤル気の塊みたいだね」
では、この作品を見るべきだと思う理由は?
山城「この作品はとにかく、仲間との信頼とか家族の絆、あと、夢を諦めない強さとか、すごくいっぱいメッセージがあるんです。だからぜひ、見てほしいです! あと、僕が出るから」
未来「ちっちゃい町に住んでいる、普通の男の子の話なんです。でもビリーが周りの環境を打ち破ってでも自分のやりたいことをしたいっていう気持ちが詰まっているので、元気が出るというか、エネルギーのある作品だと思います!」
前田「演技もバレエも歌も、1年で成長したところを見てほしいです。演技は最近になって、どう表現すればいいかわかってきたので」
木村「この作品はビリーが成長するところが印象的です。死んだお母さんをずっと思っていたビリーが、最後はお母さんと離ればなれになる覚悟を決めるというところが魅力的なんじゃないかな」
加藤「お父さんは、最初はバレエに猛反対だったけど、ビリーの踊りを見て、ビリーのためにそこまでするか、というくらいがんばってくれる。そこが感動なので、ぜひ見てください!」
子どもらしく答えの合間にはおどけたりじゃれ合ったりしながら、仲よく切磋琢磨する姿を垣間見せてくれた5人。そのキュートな笑顔には、選ばれし者の矜恃と努力に裏打ちされた自信がくっきり。見事に個性のばらけた5人だけに、成長を遂げたそれぞれのビリーをぜひ、見届けてほしい!
「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」は7月19日~10月1日 TBS赤坂ACTシアターで、10月15日~11月4日 梅田芸術劇場メインホールで上演される。
詳しい情報は公式サイトへ。
http://billyjapan.com
筆者紹介
若林ゆり(わかばやし・ゆり)。映画ジャーナリスト。タランティーノとはマブダチ。「ブラピ」の通称を発明した張本人でもある。「BRUTUS」「GINZA」「ぴあ」等で執筆中。
Twitter:@qtyuriwaka