コラム:編集部コラム やっぱりアニメはヽ(´▽`)ノ日本が一番 - 第4回

2012年10月22日更新

編集部コラム やっぱりアニメはヽ(´▽`)ノ日本が一番

第4回:往年の名作が最新アニメになって復活

今月紹介したいアニメは、偶然にも「往年の名作復活」がキーワードの2本。

1本目、神山健治監督の「009 RE:CYBORG」(10月27日公開)は、石ノ森章太郎の未完のSFコミック「サイボーグ009」を原作に、神山監督のオリジナル脚本で描く3Dアニメーションです。

1人1人を主役にした物語が描けそうなサイボーグ戦士たち
1人1人を主役にした物語が描けそうなサイボーグ戦士たち

原作が発表されたのは1964年。過去3度にわたりテレビアニメ化もされ、一番最近では2001年に放送されたシリーズがありますが、原作やアニメがもっとも見られていたのは、おそらく60~80年代。多くの観客が「サイボーグ009」のタイトルを聞いたことはあれど、ちゃんと見たことはない……という状態ではないでしょうか。

とはいえ、原作を知らなくても問題なし。時代設定は2013年の現代で、社会派な神山監督らしく昨今の世界情勢もまじえつつ、世界をまたにかけるサイボーグ戦士たちのアクションがまさに超人的で目を見張ります。3DCGアニメでありながら、見た目は日本でなじみの深い手描きセルアニメ風になっているところも違和感がなく、さらにそれが3D立体視されているという、これまでの商業アニメ大作ではほとんどない新しい試みになっています。

個性的なサイボーグ戦士たちも要チェック。ジョー(001)やジェット(002)のイケメンっぷりも良いですし、紅一点のフランソワーズは知的でセクシー。ジェロニモ(005)の大きな手の上でちょこんと丸まる赤ちゃんイワン(001)にもほのぼの。思いのほかキャラ萌えもでき、いろいろな角度から楽しめる作品です。

もう1本の名作復活は「ねらわれた学園」(11月10日公開)。こちらも過去に何度も映像化されてきた、眉村卓氏のジュブナイル小説の映画化。過去の映像作品は実写映画やドラマで、アニメ化は初めて。

ナツキ(右)とカホリ それぞれが魅力的な「ねらわれた学園」
ナツキ(右)とカホリ それぞれが魅力的な「ねらわれた学園」

「009」同様、こちらも設定は現代に。人とつながって生きるというテーマを語る上で携帯電話が例に挙げられるなど、中学生の登場人物と同世代の観客にも共感が得やすいものになっていると思います。81年に公開された大林宣彦監督、薬師丸ひろ子主演の実写映画版が有名ですが、超能力を秘めた謎の人物・京極をめぐるストーリーは変わらないながらも、思春期の少年少女たちが繰り広げるまっすぐな青春恋模様を、みずみずしい映像にのせて描いている点が大きな違いです。脚本はやはりオリジナルで、原作や実写映画版との意外な接点もあり、細田守監督の「時をかける少女」が原作(実写映画版)の“2代目”的位置づけだったものを彷彿とさせます。

同作については、2人のヒロインにも注目です。ショートカットに健脚美なスポーツ少女の涼浦ナツキ(声はAKB48のまゆゆこと渡辺麻友)か、はたまた黒髪ロングでニーソの絶対領域も気になる、しっかり者の春河カホリ(声:花澤香菜)か。アニメならではの魅力がつまった2人のヒロインのどちらが好みかなんてのも、楽しみどころのひとつ。拙者の場合、最近ツボだったアニメヒロインといえば、「氷菓」の千反田えるがいますが、今回もカホリを見ていて、やはり黒髪ロングの魅力は抗いがたし……などとうなってしまった次第です(えるとカホリの性格は全く異なりますが。念のため)。

話が少し逸れましたが、過去の映画や原作を知っている人には懐かしく、知らない人には新しい2作品。ぜひスクリーンでお確かめください。

筆者紹介

映画.com編集部のコラム

映画.com編集部・あさかよしあき。編集部のアニメ好き。若手女優やアイドルのチェックにも余念がない。もちろん普通に映画も好き。

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