「女性から大きな影響を受けた」「バーフバリ」監督が明かすヒロイン誕生秘話
2018年6月1日 17:00

[映画.com ニュース]本国インドで大ヒットしたほか、日本でも異例のロングランヒットを記録した「バーフバリ 王の凱旋」のオリジナル・テルグ語完全版「バーフバリ 王の凱旋 完全版」が公開された。来日したS・S・ラージャマウリ監督が作品を語った。
古代インドの神話的叙事詩「マハーバーラタ」をベースに、伝説の戦士バーフバリの壮絶な愛と復讐を描く。インターナショナル版よりも26分長い完全版は、ヒロインのデーヴァセーナが歌い踊る楽曲「かわいいクリシュナ神よ」のシーンなど、日本初公開のシーンが含まれた167分。
「『バーフバリ』はかなりの大作として企画され、予算も大きいことから、かなりの市場を念頭に置かないと回収は不可能でした。だからと言って、それぞれの文化や言語に合うように映画を変えると、魂のない映画になってしまい、それでは何も成し遂げることができないことはわかっていました。ですから、テルグ語のスタイルや、キャラクターは変えずに、私たちの世界観を維持しました。テルグ語といっても、インド映画として純粋に作った気持ちがあります。また、言語圏にあわせた映画を作っていると、その言語圏のスターを使うことになります。スターありきで作る映画では市場が限られてしまいます。バーフバリ役のプラバースは大スターではありますが、この映画はスター映画というよりもコンテンツありき。そういった意味で、いろんな市場で受け入れられたのだと思います」

「私は人生で、特に女性から大きな影響を受けています。母、義理の姉、妻……彼女たちの周りにいると、人間として成長できると感じ、私の人生が豊かになりました。成功するとしないとはまた別の次元の話です。バーフバリはとても力強いキャラクターです。女性の影響を受けているからこそ、彼は強く、かつ女性を同等に見ているのだと思うのです。女性の強さがあることによって、更に彼が輝くということは、自分の経験に基づいたことです。デーヴァセーナは劇中で『あなたのために死ぬことはあっても、あなたのために生きることはない』と言いますが、つまり、男性の犠牲にはならず、自分のために生きると宣言したのです。それを聞いて、バーフバリが頭(こうべ)をたれ、『私はあなたのものです』と言った。それはある意味、デーヴァセーナの方が上手(うわて)だという気持ちだったのではないでしょうか。ただ、私の目的はフェミニズムを表現することではなくて、ドラマなのです。良いドラマを描きたいために強い女性を作ったのではなく、彼女がこの物語で必要だったからです」
「全てコスチュームデザイナーの妻の仕事です。私が子どものころから読んでいるコミックからも影響を受けています。彼女が重視したのは実利的なところ。アクションが多いので、撮影のために見た目が良いだけでなく、実用的なものを作りました。2番目は素材です。この映画のために、キャラクター造形を何百と描き、マヒシュマティ王国のバイブルのようなものを作って、スタッフに配りました。伝統的なインドの兵士のコスチュームではなく、全て創作です。ほとんど妻のアイディアです」
「プレッシャーはないですね。物語を伝えることを楽しみにしているので、成功するかどうかは、今までもこれからも、自分の手中にはなく、見えない大きな力が働いていると思います。ただ、現場にいることは楽しいし、なによりいかに自分の物語を伝えられるか、自分が自分の期待に応えられるかが重要なのです」
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