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佐藤泰志原作「きみの鳥はうたえる」に柄本佑×染谷将太×石橋静河!

2017年6月3日 15:00

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主人公の僕を演じる柄本佑
主人公の僕を演じる柄本佑

[映画.com ニュース] 夭折の作家・佐藤泰志さんの初期の代表作を新鋭・三宅唱監督が映画化する「きみの鳥はうたえる」が6月3日、北海道函館市でクランクインした。同作には、主人公の僕を演じる柄本佑とともに、若手随一の実力派・染谷将太、進境著しい女優・石橋静河が出演していることも明らかになった。

芥川賞候補に何度も名を連ねた佐藤さんだが、1982年に発表した同名原作で初の同賞候補となる。「Playback」がロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門に出品された三宅監督がメガホンをとる今作は、郊外の書店で働く「僕」と、一緒に暮らす失業中の静雄、2人の男に愛された佐知子がつむぐ、悲しくも痛みに満ちたひと夏を描く。

僕に息吹を注ぎ込む柄本は、岡田准一主演作「追憶」で強烈な存在感を発揮したほか、冨永昌敬監督の最新作「素敵なダイナマイトスキャンダル」では主演を務めるなど、八面六臂の活躍をみせている。撮入に際し、「今回のこの三宅組はナンヤカヤで長いことかかわらせてもらっていて、ようやくクランクインなのですが非常に頭の中がグジュグジュしています。しかし、きっと過ごしやすいであろう6月の函館長期ロケ。ゆっくりじっくり時間をかけて頑張ります」とコメントを寄せている。

三宅唱監督とのタッグを喜ぶ染谷将太
三宅唱監督とのタッグを喜ぶ染谷将太

一方の染谷は、「全てが感慨深い出会いです。昔から親交の深い三宅唱監督と映画を作る日がやってきた、そしてとても刺激的な原作を佐藤泰志さんにお借りして、柄本佑さんと石橋静河さんという最高の組み合わせとも出会い、そして静雄という魅力と出会いました」と感慨深げ。さらに、「この全ての出会いが走り出した時、とてつもない空気が現場を包み込むでしょう、そこに飲み込まれる日々を自分は楽しみます。そして皆様も、この映画との出会い、この映画に飲み込まれる日を楽しみにしていただきたいです」と話している。

石井裕也監督作「映画 夜空は最高密度の青色だ」で鮮烈な映画主演デビューを飾った石橋は、「佐知子という魅力的な女性を演じられることを、とても嬉しく思います。原作を読んだときに、とてもリアルな匂いや光の情景が目に浮かびました。函館の地に身を委ねて、一瞬一瞬を大切に感じていきたいと思います」と意気込む。そして、「三宅唱監督、柄本佑さんと染谷将太さんをはじめとする素晴らしい役者さん方、そしてスタッフの皆さんとともに、佐藤泰志さんが思い、描いた、青春の香りのようなものを、画面に焼き付けられればと思います」と胸中を明かした。

ヒロインに扮する石橋静河
ヒロインに扮する石橋静河

佐藤さんの原作は、これまでに熊切和嘉監督作「海炭市叙景」(2010)、呉美保監督作「そこのみにて光輝く」(14)、山下敦弘監督作「オーバー・フェンス」(16)が映画化され、すべて佐藤さんの故郷である函館で撮影が行われてきた。函館の市民映画館シネマアイリス開館20周年を記念して製作される今作は、過去3作を手がけてきた同館代表・菅原和博氏が企画・製作・プロデュースを務め、オール函館ロケを敢行。オールアップは月末を予定している。

きみの鳥はうたえる」は、2018年秋に全国で公開。

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